2025年11月1日土曜日

映画『FALL/フォール』

2022年 監督:スコット・マン
製作国:アメリカ
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険しい崖をクライミングする夫婦とその親友。
旦那はあえなく落下。
旦那を失ったベッキー(グレイス・キャロライン・カリー)は1年以上たっても立ち直れず酒におぼれて毎日涙する日々。
そんな時親友ハンター(ヴァージニア・ガードナー)がベッキーを励ますためにテレビ塔に一緒に上る計画を提案する。

youtubeのショート動画でAIのコメント付きで流れていてちょっと気になっていたのがアマプラにあったので見てみた。
高所恐怖症でなくてもめっちゃ怖い。
でも大半が高所にいると少し慣れてくるから変な感じ。
映画自体はそんなに面白くなかったんだけど暇つぶしくらいにはよさそう。

高さ600mのテレビ塔って、東京タワーでも333mだよ、こんな幅2,3mくらいしかないひょろ長い塔あるわけないじゃん、と思ったらKXTV/KOVR合弁塔っていう実際の建物がモデルだった。
強風で簡単に倒れそうなんだけど、それがまた恐怖を煽るのか。

なんかそれっぽい人間ドラマを織り込んでいるのがしゃらくさい。
高所恐怖サバイバルに凝ったドラマなどいらなくて、もうなんか登場人物たちに1mmも感情移入できないから。
冒頭で消えた旦那にはもちろんなんの思い入れも無いし、命を失う覚悟でロッククライミングしてるんでしょって思うからベッキーのめそめそ具合からしてどうでもいいから早く登ってくれと思ってしまう。
つまり冒頭からもうしらけている。

以下ネタバレ


旦那の不倫がわかった途端に、急に旦那のことがどうでもいい感じになったりあんなに疎んでいた父を恋しく思ったり、って変わりすぎじゃないかw
きっと万が一の事故があったときにベッキーを立ちなおせるために不倫していたのだろうな。

車奪って逃げるおっさんたちとかアメリカっぽい。

ハンターが落ちた時ドゴーンって音しているのはそういうことか。

後味はあまりよろしくなく、見終わってどこか空虚な気持ちになる映画だった。

2025年10月25日土曜日

映画『フルメタル・ジャケット』

1987年 監督:スタンリー・キューブリック
製作国:アメリカ
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二部構成みたいな感じで、第一部の新兵訓練基地で結構腹いっぱい。
二部でがらっと舞台も空気感も変わる。
共通しているのは狂気と恐れで、1から10の数値で表すと
一部:6 to 10
二部:3 to 12
みたいな波がある。
二部なんかいよいよ戦地だからよりやばくなるはずなのに、一部ラストの衝撃から一転ナンシー・シナトラの『にくい貴方』だもんな。
それでもやはり戦地なので段々と混沌としてくる。

キューブリックは屋外より室内シーンが好きだな。
部屋の装飾、配色、無機質さ、奥行き、整然としているようでどこか崩れているっていう恐怖と狂気。
屋外だと空間が広がりすぎる。
だから新兵訓練基地のシーンの方がどちらかという面白いのだけど、後半も最後の方の緊張感はなかなか凄い。
今なら見わけも付かないCGで簡単なのだろうが、これ全部セットだよな。凄い金かけている。

ハートマン軍曹役のR・リー・アーメイはテクニカルアドバイザーとして参加していたが、その迫力を買われてそのまま役をゲットしたらしい。
「上出来だ 頭がマ〇コするまでしごいてやる ケツの穴でミルク飲むまでシゴき倒す! 貴様か腐れマラは?クソガキが!貴様だろ腐れマラは!」
よくまあ卑猥なのかなんなのか意味不明な言葉が流暢に出てくるもんだ。

マシュー・モディーンは名前だけ憶えていてなんで知ってるのかと思って調べたら『リアル・ブロンド』に出ていた人か。

ファミコンウォーズがでーるぞの元ネタと知らなかったので、あっ、てなった。懐かしい。

2025年10月18日土曜日

映画『楽園 流されて』

2005年 監督:亀井亨
製作国:日本
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緑がかった映像は中国の時代物映画のような雰囲気で、何か常識外のことが普通に起こりそうな雰囲気。
舞台は地方の小さな漁村。
局アナで父親は元県知事、選挙に立候補した多々野恵利香(街田しおん)はほぼ勝ちが確定している。
才色兼備で生まれにも恵まれた恵利香だが、性格が最強に悪かった。高慢ちきで、他人をすべて見下している感じを隠しもしない。
一方漁師見習いの青梅洋平(榊英雄)は、言われるまま流されるままに生きてきた人間で、のんびりしているというか馬鹿なのか。
そんな自分が嫌なのかなんなのか、心の奥では怒りの種がくすぶっていって、それは妻にだけ爆発する。
そんなクズ女性とクズ男性が出会い、ハートフルな人間ドラマでも展開するのかと思いきや全然違ったw

以下ネタバレ


性行為シーンは短く少な目だけどポルノ映画やストーリーの面白いAVみたいな感じ。
膝上スカートのスーツなんて風俗の子くらいしか着ないでしょ。色気むんむんの恵利香様。
苛酷な状況でも変わらずなじられて、イラつきながらもただ従う洋平が聖人に見える。
高慢ちきな女性を無力な状況に追い込んでプライドずたずたに凌辱する、ってAVにありそうだが、この映画は少し違って、恵利香様は少しも折れない。
クズとクズが無人島生活を経てなんか成長する、みたいなありきたりな展開もせず、二人ともクズのままなのが清々しい。
無人島からの生還という大ニュースになりそうなことでも関係なく、病院にもいかず、ぼろぼろの姿のままただ選挙の事を考える依然と変わらない高慢ちき恵利香様がかっこよくすらある。
洋平のほうは、もう戻れない理由があるのだが、最後いい感じの別れのシーンだったのに一気に台無しにして頭から血流す洋平が笑える。

榊英雄はその後性加害で逮捕、ってリアルでもクズだったw

2025年10月12日日曜日

映画『罪と悪』

2023年 監督:齊藤勇起
製作国:日本
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サッカー少年達のきらきらした中学生時代。
一転ダークな展開に落ちてからタイトルバック、そして舞台は20年後へ。
タイトルバックまで20分以上たっぷり使ったプロローグで、もう腹いっぱいなくらい詰まっている。タイトルバックの時点で続きが気になるのは久しぶりだ。

いやー面白かった。
程よい緊張感とミステリーと友情と。
ただ、最後あれって感じで終わるのだけは肩透かしだった。ネタバレなので後で話す。

主演高良健吾と大東駿介。
高良健吾は刈り上げがかっこいい。ガタイがいいわけでもないのに圧倒的なカリスマオーラで役に合っている。
大東駿介はだいぶおっさんになったな。三白眼がより強くなってないか。
もう一人の幼馴染の朔役は石田卓也。夜のピクニックの人か。
他、やくざの幹部に村上淳。おお、これまたおっさんになったなぁ。背縮んだ?
やくざの親分に佐藤浩市。痩せた。。
警察の上司に椎名桔平。太った。。

以下ネタバレ


結局やくざとの一件で筋通す形でどうケリつけたのか?
そもそも金を盗んだことなのか村田を殺害したことなのか。。
その辺の展開の前になんか「えっ」と思うような展開になってそのまま終わるからもやもやが凄い。

朔犯人説もあれは事実なのか?
朔が最後まで認めず「偶然と想像で成り立つお話だな」と言っているのは正にその通りで、本当ただの想像じゃん。証拠もないし。
事実ならさすがに認めるだろ。
勘違いによる殺人に始まり勘違いによる殺人で終わる、だったら後味悪いよな。
少し見返してみると、試合の日のシーンで春が朔の自転車が違うことを指摘したときに、朔が「お前のせいだよ」と言った声のトーンがシリアスで怖かったのだが、もし想像通りのことが起きていたならこのトーンの謎にも納得がいく。
「目の下のくますごいけどどうしたの?」っていうのもそういうことか。
あと、直哉が窓から晃に手を振っていると、朔が気づいた瞬間にさっと引っ込んだのも朔を恐れてのことだったのかも。
脚本としては朔が犯人だったってことなんだろうな。
おんさんの所に誘導したのは朔だし、最初に攻撃したのもとどめを刺したのも朔。直哉が犯人なら正樹の財布をわざわざ忍ばせる意味もなく不自然。ってことから想像したのかな。

朔は小林少年をどうやって見つけたんだろう。やくざですら見つけられなかったのに。
小林少年が春が現在抱えている問題の中心っていうのもどこで情報仕入れたのか。
小林少年なのは、彼を殺せばやくざが殺したと思って春とやくざの対立が激しくなることを狙ったのか。
いや、違うか、直哉を犯人に仕立てたわけだから。
えっ、じゃあ小林少年である必要が全く無くないか。。
よくわからんところ。

2025年10月11日土曜日

映画『さまよう獣』

2012年 監督:内田伸輝
製作国:日本
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田舎のバスの車内でばあさんが見知らぬ若い女性に、これ食べ、みたいにおにぎりとおしんこをあげる。
餌付けされた女性はバスを降りて家に帰るばあさんの後ろを少し離れて付いていくのだった。
この若い女性キヨミ(山崎真実)はなんだかんだでばあさん(森康子)の家に居候させてもらうことになる。
若い女性なんかいない村で、キヨミの登場によって村の若者衆は色めき立つのだった。

見終わって5分で何見たか忘れそうになった。
コメディなのかサスペンスなのかエンタメなのかバイオレンスなのか、恋愛物なのか官能物なのか。
そのどれにでもなりそうでどれにもならない中途半端な状態で気づいたら終わっていた。
全体的には都会で傷ついた若者が田舎に来てなんか救われる、みたいなよくある流れなのかな。
ただ、それも分かりづらい。結局キヨミの過去はいまいちわからんし、一体田舎の人たちのこの浅い関係性の何に救われたというのか。

キヨミは何か暗い過去を背負っているらしく、とにかくどんよりしている。
ばあさんと無口なマサル(波岡一喜)と3人の食事シーンなんか会話はほぼ0。
見ているこっちが息苦しい。
ばあさんと仲良くなるわけでもなく、ずっとよそよそしいままなのに、ばあさんはなぜかキヨミを大事に思う。えっ?
得体が知れなさすぎだろう。
そんな暗いキヨミだが、トマト農家のタツヤ(渋川清彦)と話すときは人格が変わったかのように明るくエロくなる。
なにかサスペンス的な不気味さだけど、昔の水商売の癖で人によってキャラを使い分けているとかそんな理由らしい。つまらん理由だった。。

山崎真実はグラドル出身の女優らしい。脱ぎそうで脱がない。
婆さん役の森康子はその棒読み具合からどこかの素人かと思っていたらそこそこ長い経歴の人だった。
渋川清彦はなんか安心感がある。その特徴的な顔で異彩を放っているけどこんなに人気俳優になるとは思ってもいなかった。
シンジ役の山岸門人は凄い良かった。演劇畑の人っぽい。コメディ演技が面白く、バカリズムに少し雰囲気が似ている。キヨミに処女作を渡すまでの一連の面白やりとりがこの映画のクライマックかと思うくらい。
津田寛治はあの声質もそうだけど嫌な男がよく似合う。

ラストの展開はよくわからず、そんな雰囲気微塵もなかったのに一体何をきっかけに惹かれあってんのさ。
家の中と外のギャップはもう少し面白くなりそうだけどそこもなんだか盛り上がらず。

2025年10月5日日曜日

映画『アワ・ブリーフ・エタニティ/OUR BRIEF ETERNITY』

2009年 監督:福島拓哉
製作国:日本
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タイトル見て下ネタ系おバカコメディかなと思ったが、概要見るとウィルスパンデミックものらしい。
で、実際見てみるとただの恋愛映画だった。
「俺たちは、短い永遠の中で生きていくんだ」っていうところからのタイトルか。

たまに個人的にどうしようもなく肌に合わない映画っていうのがあって、これは正にそんな映画だった。
学生が作ったのかというような青臭さを滲ませつつ、なんか無駄に文学的で無駄に映像詩目指している、みたいな感じ。
監督のWiki見ると海外で評価されているみたいね。この映画もいろんな映画祭に出品されていた様子。

なかなか面白い展開にならないなぁと思いながらも我慢して見ていたら結局そのまま終わってしまった。
キャラクターにしろ演技にしろ容姿にしろ、魅力的な登場人物が一人もいない、ってところが致命的な気がする。
特に主人公のキャラクターはひどくないか。
昼間っから飲んだくれているアル中無職で、自分のことを「高等遊民」と呼ぶ。
何をするのも面倒で、世の中達観している風というか斜に構えているというか、つまり思春期か!と突っ込みたくなるようなおっさん。
ぼろぼろに見えるポンチョ(実際にはそういうデザインでぼろぼろではない)がお気に入りで、これがまたダサい。
この主人公のどこに感情移入できるのか。。

突然倒れ、2,3日後に目覚めると血縁以外で一番大事な人の記憶を失うという謎の奇病が東京で発生する。
大事な人っていうのは大体恋人とか。
ミオ(呂美)は元彼テル(草野康太)の記憶を失った。
しかし再び出会った二人は再度恋人になるのだった。

恋人の記憶を失っても関係は継続できるのか?
なんかそういうテーマの映画腐るほどあった気がするが、この映画のテーマはそういうところに無い気がする。
じゃあ何かと言うとよく分からないのだが。
結局無気力思春期おっさんが、深くつながっていた女性との関係から恐れで一度逃げ出したものの、逃げるのをやめて人生を一歩踏み出し始めたっていう成長譚なのかな。おっさんの。
元彼っていうことは一度別れたわけで、そこがずっと引っかかっていたけどその要素はあまり関係なかったっぽい。
全般的に青臭いモノローグが無駄に文学的でわかりづらく、声も聞き取りにくいところが多々あるし、結局のところストーリーはよくわからん。
「なんで泣いてるの?」
「あなたを愛しているから」
ってシーンだけはよかった。セリフ書きだしてみるとこっぱずかしいw

2025年9月27日土曜日

映画『悪の教典』

2012年 監督:三池崇史
製作国:日本
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体育教師の柴原(山田孝之)は生徒の弱みを握って淫行しているし、釣井(吹越満)という教師は妻を殺害しているようだし、さわやかイケメン人気教師のハスミンこと蓮実(伊藤英明)は廃墟のような平屋に住んでいるし。。
怪しい奴がたくさん。
他にも資産家の息子の教師久米(平岳大)は生徒の前島雅彦(林遣都)と同性愛の関係。
天才らしき早水圭介(染谷将太)は暇つぶしに集団カンニングを行ったり。
なんかもうこれでもかといろんなもの詰め込んでくる。
モンスターペアレント(滝藤賢一)が些事に思えるくらい強烈。
そんな中、とある人物の違和感が段々と異常性として明らかになっていく。

原作より登場人物だいぶ減らしているらしい。
それでも多いんだけど、有名どころ俳優が多いせいか脚本がいいのか意外と混乱しないで見ることができる。

殺人を巧みに隠蔽してきた犯人だが、言い逃れできない状況に対して出した解決策の発想がもう常軌を逸しているよね。
それすらもなんとか切り抜けようと画策しているし。

山田孝之の役がただのクズ教師なわけないだろう、最後めっちゃ活躍すんじゃないか、という期待とはちょっと違ったけど、きりっとした顔の「美彌」の一言で山田孝之の経歴の中で屈指の名シーンの一つになっているからさすがだ。

吹越満の電車のシーンがなかなかよかった。
あんなにカーブする地点をわざと選んだのかな。

いろんな若手俳優が出ていて、上にあげていない人だと、
二階堂ふみ、ツインテール松岡茉優、伊藤沙莉、岸井ゆきの(どこにいたか分からず)

なかなか面白かった。

2025年9月22日月曜日

映画『夕方のおともだち』

2020年 監督:廣木隆一
製作国:日本
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「こんな田舎にはもったいないぐらいのM」と評される天才的なハードMであるヨシダヨシオ(村上淳)は最近スランプに陥っている。
以前のように火花が飛び散るような快楽が無く、段々と醒めてきてしまうのだった。
スランプの原因はおそらく、この道に入るきっかけとなったユキ子女王様(Azumi)を忘れられないからだろう。
ユキ子女王様は4年前に突然姿を消してしまったのだった。
今のミホ女王様(菜葉菜)に不満があるわけではないが、調子が出ないせいでなんかぎくしゃく。
弁明のために店外で会っているうちになんか奇妙に仲良くなっていく。
そんな時ヨシオは最近町でユキ子を見かけたという噂を耳にする。。

最初なんかボールギャグ加えた冴えないおっさんが出てきて、主演の村淳はいつ出てくるのかと思っていたらそのおっさんが村淳だった。
おそらくだけど、役のヨシダヨシオって30前後くらいの設定なんじゃないかな。
村淳も若いとはいえ20代くらいの女子社員に好意を寄せられたり、30そこそこくらいの店長に年下に接するみたいな扱いされたりっていうのは違和感あった。

あ、菜葉菜って20代くらいかと思っていたけど当時30後半くらいだったっぽい。
女性で実年齢より若く見える人って凄いな。

ストーリーはよくわからなくもあったが、「自傷行為は自分の心の歪みを癒す自己治療のプロセス」って劇中で言っていたのが全てかな。
ヨシオもユキ子女王様も子供のころや過去現在に受けた傷が癒えずにもがき彷徨っている。
ってことなんだろうけどよくわからず。各登場人物の掘り下げがもう少し欲しいところ。

店が並ぶ道を二人が歩いているシーンのドリーがなかなか良かった。
しかも話がめっちゃ盛り上がった最高点で「じゃあ僕あっちなんで」とスタスタ帰っていくヨシオが楽しい。
何度も出る坂道のシーンもいい。ヨシオを手伝うか逡巡しながらも通り過ぎるおばさんとか、寝たきりの母親(烏丸せつこ!)をちょっと殺そうとしてみたりとか。

全体的にコメディ調で深刻にもなりすぎずテンポもいいから見やすかった。

風俗やキャバクラ等の夜の世界で一目置かれる客っていうのは金払いのいい客の一択だと思うのだが、そのサービス内容に特化した天才すぎて客なのに一目置かれるっていうのが受ける。

市長選候補のうらがね舞太郎(田口トモロヲ)って絶妙な名前。
劇中でも「うらがね舞太郎ってw」って突っ込んでいるから劇中内のリアル候補名でそれをやっているという。

原作は山本直樹の同名漫画で、短編集の一遍なのかな。ネットで試し読みしたら全く違う話だったし。
キャロルキングの名曲『You've Got a Friend』をもじったらしいダディ竹千代&東京おとぼけCATSの曲『夕方フレンド』からタイトルをパクったらしい。

「よく、このベンチの下あたりに裸で放置されたもんです」
「一度は真冬に夜中中放置されて死にかかったこともありましたね」
「夜が明けて凍え切って意識が朦朧とした僕の目の前に現れたあなたは、ご褒美におしっこをかけてくれた」
「あの時注がれたおしっこの熱さは、僕は、今でも思い出します」
wwwww
ロングショットの長回しでいいシーンだった。

2025年9月14日日曜日

映画『日本沈没』

1973年 監督:森谷司郎
製作国:日本
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なんか日本沈没した後にわずかに残った島々で原始的に生き抜く人々が裏切りや略奪等のいがみあいしているような無人島漂流ものみたいな映画かと勝手に思っていたら全然違った。
なかなか沈没しないし。
というか沈没するかもという科学的予測を受けて、研究者達や政府はどう動くべきか?日本をなくした日本民族とは?という葛藤や情熱が重厚な人間ドラマになっている。
リアリティが高くて、シンゴジラなんかチープな茶番劇に見えてくる。

昭和の男たちのかっこよさよ。
葉巻をくゆらせながら家の廊下を歩く丹波哲郎のダンディーさ!
変人だがその信念の強さと意思の固さがかっこいい男小林桂樹!
どれだけ心配したんだという理由だけでぼこぼこにぶん殴る熱い男夏八木勲!
たたずまいだけでダンディーすぎる二谷英明!
どんなじじいよりじじいらしい島田正吾!
仕事終わりに部下を高級外車に乗せて女のいる葉山の別荘に送り届ける理想の上司神山繁!
そして藤岡弘ね。この顔の濃さが許されるのは昭和だけだよな。
最初肉体労働の日雇いバイトの役柄かと思ったら潜水艇の操舵士とかいう頭悪いとできなさそうな職業で驚く。
いや、Gパンデニムシャツって恰好がラフすぎないかw
ちょっと配役ミスってんじゃないかと思いながらも、恋人みたいな女性を助けに火山灰の降り注ぐ中人々と逆行して突き進む姿は藤岡弘じゃなきゃダメだわと思う。

潜水艇のシーンは凄くよかった。
あの静けさや緊張感がたまらない。
あと、映画の始まり部分で音楽の一部かと思いきや新幹線の警笛の音っていうのは面白いつなぎだった。
名シーンは前半に集中している気がする。

特撮も当時にしては凄いんじゃないだろうか。
金もかかっていそう。
精巧に作られたミニチュアが惜しげもなく破壊されたり燃えたりする。
ちゃっちいといえばちゃっちくもあるけど、実写と織り交ぜながらの阿鼻叫喚は結構迫力ある。実際こんなんなったら泣くわ。

小松左京のベストセラーの映画化で、脚本は橋本忍。
キャストも豪華だしそりゃあ大ヒットするな。
面白かった。

2006年にリメイクされている。
ちょっと興味はあるけど監督とかキャスト見ているとなんか微妙だな。草彅君は好きだけど藤岡弘の印象が強すぎる。

なんか他にもアニメとかテレビドラマにもなっているみたい。
アニメの方は予告編見ると一般家族が主人公みたいで、原作の原型をとどめていない感じ。
ドラマは2021年のTBS日曜劇場で、ダイジェストを少し見た印象だとこちらも結構オリジナル脚本。それにしてもドラマだからか映像も役者も演技もなんだかペナッペナに見えた。
・・・おお、なんか昭和の熱さや重厚さダンディーさにかなり毒された気がする。。

2025年9月7日日曜日

映画『帝都物語』

1988年 監督:実相寺昭雄
製作国:日本
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製作費10億円かつストーリーも上映時間も出演者もスタッフも全てが壮大なB級映画。
我をあがめよ!ズバッ!ドゴーン!

ストーリーはもうさっぱり分からない。
登場人物はいっぱい出てくるけどこの人何者?って人が多すぎる。
声も聴きとりづらくてもう10分くらいで流れを追うのは諦めた。

明治大正昭和と駆け抜ける壮大さで、何よりセットの再現が凄いのよ。
日本の近代風俗史としても面白い。

特撮で出てくる異形の者はレイ・ハリーハウゼンみたいなストップモーションで、悪魔みたいな姿のやつもいるしかなり西洋風。
そういうごった煮感が面白い。
クリーチャーのデザインはエイリアンのH・R・ギーガーらしいね。

超常の力を持つもの達の戦いと、それとは関係しているようで関係ない地下鉄事業や東京の都市開発構想とかが並行して描かれ、実在の人物も数多く登場する。
荒俣宏のデビュー作でベストセラーだから、ストーリーを楽しみたかったら原作読んだ方がよさそう。
それにしても「超常の力を持つもの達の戦い」って書くと語弊があるか。白熱の超能力バトルみたいなものがあるわけじゃないから。
なんか気づいたら勝ってる、みたいな。
ストーリーだけでなく、戦いもまた何やっているのかよく分からないのであった。
ただ、使い魔護法童子との闘いで原田美枝子の髪がほどけた瞬間、恐ろしく美しかったので映画史に残るバトルシーンではある。
最終兵器的な石田純一演じる辰宮洋一郎は特に見どころもなく、なんだったんだろう。
そういえば石田純一って俳優だったんだよな。かっこいい。
登場シーンで佐野史郎と会話している時の細かな表情とか自然でいい役者さんだと思った。

「學天則」を作った西村真琴を演じた西村晃は西村真琴の息子らしい。粋な配役だ。
豪華すぎる登場人物は一人ひとり書いていると相当な数になるので、全然気づかなかった人だけ書くと、
中村嘉葎雄、冒頭数秒しか出ていないよね。全然気づかず。かつ役どころは森鷗外、なんて何の説明もなく分からんわ。
島田正吾、あのよぼよぼの爺さん島田正吾だったのか。若い時の映像でしか知らないから気づかず。
いとうせいこう、天才然とした坊ちゃんカットの男、なんかどこかで見たことある嫌な感じの顔だなと思った。
桂三枝、風水師の男、気づけば確かに桂三枝だ!結構いい役もらってやがる。