製作国:日本
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製作費10億円かつストーリーも上映時間も出演者もスタッフも全てが壮大なB級映画。
我をあがめよ!ズバッ!ドゴーン!
ストーリーはもうさっぱり分からない。
登場人物はいっぱい出てくるけどこの人何者?って人が多すぎる。
声も聴きとりづらくてもう10分くらいで流れを追うのは諦めた。
明治大正昭和と駆け抜ける壮大さで、何よりセットの再現が凄いのよ。
日本の近代風俗史としても面白い。
特撮で出てくる異形の者はレイ・ハリーハウゼンみたいなストップモーションで、悪魔みたいな姿のやつもいるしかなり西洋風。
そういうごった煮感が面白い。
クリーチャーのデザインはエイリアンのH・R・ギーガーらしいね。
超常の力を持つもの達の戦いと、それとは関係しているようで関係ない地下鉄事業や東京の都市開発構想とかが並行して描かれ、実在の人物も数多く登場する。
荒俣宏のデビュー作でベストセラーだから、ストーリーを楽しみたかったら原作読んだ方がよさそう。
それにしても「超常の力を持つもの達の戦い」って書くと語弊があるか。白熱の超能力バトルみたいなものがあるわけじゃないから。
なんか気づいたら勝ってる、みたいな。
ストーリーだけでなく、戦いもまた何やっているのかよく分からないのであった。
ただ、使い魔護法童子との闘いで原田美枝子の髪がほどけた瞬間、恐ろしく美しかったので映画史に残るバトルシーンではある。
最終兵器的な石田純一演じる辰宮洋一郎は特に見どころもなく、なんだったんだろう。
そういえば石田純一って俳優だったんだよな。かっこいい。
登場シーンで佐野史郎と会話している時の細かな表情とか自然でいい役者さんだと思った。
「學天則」を作った西村真琴を演じた西村晃は西村真琴の息子らしい。粋な配役だ。
豪華すぎる登場人物は一人ひとり書いていると相当な数になるので、全然気づかなかった人だけ書くと、
中村嘉葎雄、冒頭数秒しか出ていないよね。全然気づかず。かつ役どころは森鷗外、なんて何の説明もなく分からんわ。
島田正吾、あのよぼよぼの爺さん島田正吾だったのか。若い時の映像でしか知らないから気づかず。
いとうせいこう、天才然とした坊ちゃんカットの男、なんかどこかで見たことある嫌な感じの顔だなと思った。
桂三枝、風水師の男、気づけば確かに桂三枝だ!結構いい役もらってやがる。