2003年12月31日水曜日

年末

今日あたりにデジカメが届くのじゃないかと思う。
寝ているときピンポーンって鳴るから出たら、キリスト教の小冊子を配っている人だった。
寝ぼけ眼に冊子を受け取ってドアを閉める。また寝る。

寒いのでしょうがなく起きる。
キッチンの掃除をする。クレンザーでごしごし、と。そんでキッチンの周りの壁を綺麗にする。
そんでユニットバスを綺麗にする。いくつか見なかったことにしたところもあるが、それなりに綺麗になる。

この雑記を書く。6日分一気に。
これでも少しは気を使って、今まであまりくだらないことは書かないようにしてきたが、どう読んでもどれもこれもくだらないので、少し開き直った。

これ書いたらテレビの予約録画して実家行こっと。
でも、どれ録ろうかな。紅白、猪木祭り、K-1、PRIDE、年忘れにっぽんの歌から2番組をチョイス。むずい。
あっ、レコ大の新人賞で神園さやかって書いてあるなぁ。テレビ欄に。見たい。

2003年12月30日火曜日

としくった

起きて『スネーキーモンキー蛇拳』を見る。続いて『ドランクモンキー酔拳』も見る。
どちらも何度か見ているためか、なんか疲れた。

見ているとき、DVDレコーダーが届く。
映画見終わってから開封して説明書を読みながらセッティングする。
なんか今あるビデオデッキには使いもしないRFスイッチが付いるし、テレビからビデオにライン入力でNHK衛星を録画できるようにコードがつながっているしで、なにがなんだか分からなくなる。
面倒になってきて、ザ・ベストテンを見る。
それでも頑張ってなんとかHDDでもビデオでも両方録画ができるようにした。
『はねるのとびら』をHDDに、『銭金』をビデオデッキでビデオに録画して家を出る。
高校の同級生と会う。

2003年12月29日月曜日

大掃除

ネットで昨日注文した商品の代金を振り込んでみる。おお、便利だ。

アステルに電話する。解約したいと言う。書類を送りますとのこと。
対応した男性は淡々として手馴れたものだ。

紙パックをハサミで切って開いたり、洗濯したり、ハミングの中身を詰め替えたり、高熱費の領収書類を整理したり。
で、ふとデジカメも今頼んだほうがいいんじゃないかと思う。
ネットでいろいろ調べて、今持っている機種と同じサンヨーのカメラを選ぶ。
注文。ネットで。

掃除、続き。

注文した会社から返信メールが来たので振込み。

2003年12月28日日曜日

年賀状

起きて『若い人』裕次郎版を途中から見る。5年前くらいに見ているけどあまり覚えてなかったようだ。
続いて『太平洋ひとりぼっち』も見ようとするが、いや、年賀状書かなきゃ。
一応これに出ている浅丘ルリちゃんがくらーい感じですごく良かった記憶があるのでテレビはつけっぱなしにしておく。

年賀状はいつも字しか書かない。
今年はちょっと工夫して手書きで猿の絵を描いた。
結構夢中になって猿の絵を描いていたら浅丘さん見逃した。

夜、考えた末にシャープのハードディスク一体型DVDレコーダー120GBをネットで注文する。
58,500円。

2003年12月27日土曜日

ゲーム

昼過ぎに起きてゲームをする。
そんで夕方有楽町に行って大学時代の先輩と飲む。

帰りにJRの有楽町駅で「東京」という文字を見て、じゃあ僕こっちなんでと言って別れる。
僕は蒲田で、その人は王子。
階段上ってホームにいると、あっ蒲田こっちのホームじゃねーやって思って反対のホームに行く。
先輩も気づいたかなと考えながらホームで立って電車を待つ。
ふと横にあるベンチを見る。ベンチに帽子かぶった男が音楽聞きながら足組んで本を読んでいる。先輩じゃん。
いや、でも違うかもなぁ。帽子かぶってよく顔が見えない。でも80%その人だと思う。黙っていた。
「間もなく船橋行きが参ります」
電車が来て普通に乗り込んでるよ、この人。
つり革に掴まって本を読み出している。
我慢できなくなって(良心がとがめたゆえ)声をかける。
めっちゃびっくりしていた。

帰ってゲームの続きやってクリアする。

2003年12月26日金曜日

仕事納め

クレジット会社から金がねーじゃねーかとはがきが来たので、三井住友から金をおろして東京三菱に入れる。
ついでに古本屋に寄ろうとして、でもなんとなく中古ゲームショップに入ってゲームを買う。

『プラネットライカ』というプレステのゲーム。
数年前に漫画雑誌で広告見てなんとなく気になっていたゲームが980円だった。
RPGを探していた。ちょうどこのゲームのジャケット裏に「サイコドラマRPG」と書いてある。
犬の顔した人間が主人公。

帰ってロフトから気合でプレステ2を下ろしてプレイ。
うーん、アニメーションばっか。いつ敵が出てくるのだ。
30分くらいやってやっとゲームがセーブできるポイントが出てきた。
でもセーブできないのだな。メモリーカードを何度も抜き差ししても駄目。
調べてみたら8Mのメモリーカードはプレステのソフトでは使えないらしい。

なんかむかついてきて、着替えてちゃりんこマッハで飛ばして実家に行く。
実家の団地の階段を8階まで駆け上る。うおーっと叫んだりはしなかったが。

実家でプレステのメモリーカードを探し出して、ついでに飯食って、夕刊をふいーっとくつろぎながら読んで出発。

外に出ると小雨がぱらついている。
傘取りにエレベーターで8階まで戻るのも面倒なのでそのまま行く。
途中京浜急行の踏み切りに捕まっていると、雨音が急に大きくなってきた。
大雨だー。ていうか雹じゃん。痛い。
雨の日は絶対着なかった皮のジャケットが心配なので、近くにあったマンションの駐輪場で雨宿りする。
20分くらいいたかな。やみやしない。

もういいやって思って飛び出す。
いきなりJRの踏み切りで足止めになったので泣きそうになった。

2003年12月21日日曜日

映画『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』

2002年 監督:ジョエル・ズウィック
at ギンレイホール


マイ・ビッグ・ファット・ウェディング

うむ。見なきゃよかった。

ギリシャ系の30超えた女性が甘いマスクのアメリカ人男性に一目惚れし、冴えないメガネ女性から素敵な女性へ変身すると、今度はその思いを寄せていた男性がこのギリシャ系女性に一目惚れする。で、気づいたら結婚。終わり。

恋愛物が苦手な上に、ヒロインがタイプじゃないとちょっと僕は駄目です。
ギリシャ系の親族一致団結した連帯感と、底抜けの陽気さ。結婚相手はギリシャ人しか許さんと言う家父長制のオヤジ。
アメリカ人男性の方の両親は対極に無口で素朴。
民族性の違いで二人の結婚はすんなり行かない。そこを面白おかしく描く。
よく考えたら恋愛物、じゃないね。だって二人は出会ってあっという間に結婚だし家族の障害にもびくともしないし、喧嘩もしないし。
なんかラストを見ると、ああ、結局民族性の違いなんてどうでもよくて現代の塞いだアメリカ人にもっと陽気に生きようじゃないかって言ってるだけなんだなぁと思って、がっくしきた。

映画『フリーダ』

2002年 監督:ジュリー・テイモア
at ギンレイホール


フリーダ【廉価2500円版】

どんな映画かすらよく知らないで見た。抜群に面白い。今年度のNO.1。

冒頭、鹿や孔雀やらが中庭にいる変な南国風の家から、四人の男によりベッドが運び出されている。
引越しか?
トラックにでかいベッドを積み込んだところでカメラがベッドを真上から映す。
するとそのベッドには女性が一人仰向けに寝ておりカメラと視線が合う。
しかもこの女性、眉が見事につながっているじゃないか。
それだけでぐっと引き込まれるのだけど、この女性がベッドの上で横に体を向けた瞬間、一気にこの女性が女学生の時代までさかのぼり、ギターかなんかの軽快なリズムと共に初々しい女性が元気に走っているシーンになる。もちろん眉はつながっている。
これでもう涙出そうになった。

女性はフリーダカーロという。実在の女性画家。
フリーダとその夫になる壁画家のディエゴ・リベラの愛の軌跡。
不貞、嫉妬、名声、交友関係、大事故、痛み、苦悩の愛。
あまりにフリーダの人生が壮絶すぎて、といってもこれでもかと言うくらい悲惨さをアピールしていないところが演出の謙虚で、決して重苦しくならない。

フリーダの絵が度々挿入されるのだけど、ただ映すのではなくて、CGを創造的破壊的に使って映す。
例えば二人の結婚シーン。
フリーダは吸い込まれそうな深い緑のドレスに、優しさを帯びた赤いショールをまとって現れる。
緑と赤に魅入られていると、不意にディエゴとフリーダが二人で立っている絵画が映し出されている。ぽけーっと見とれていると、絵の(画面の)両脇から数組の男女がチークダンスを踊りながら入ってきて、気づくとディエゴとフリーダも絵じゃなくて役者になっている。
絵の世界に侵食しているのだけど心地よい刺激の食い方をしている。

フリーダを演じるサルマ・ハエック、そしてディエゴを演じるアルフレッド・モリナ。いい役者だ。
後半のアルフレッド・モリナの優しい表情、別人のような雰囲気など特に凄い。

僕はどう見ても美人じゃないよなぁと思う女優が(あくまで僕の好みの話)、映画の中で「美人」という設定になっていると気に食わない質なのだけど、(『KISSing ジェシカ』のヘザー・ジャーゲンセンとか)この映画に関しては、どう見ても眉がつながっているし美人じゃないフリーダが「美人」という設定なのはなんだか許せてしまう。

フリーダという壮絶に生きた女性がいるからあなた達ももっと頑張りなさいとか主張する映画じゃなくて、フリーダの駆け抜けた生の、生命の輝きをフリーダの絵とともにしっとり見つめ続ける映画。

2003年12月20日土曜日

『紅白歌合戦』BS2 1985

司会紅組森昌子、白組鈴木健二アナウンサー。

初出場の吉川晃司、次に歌ったのが河合奈保子。河合が袖から舞台真ん中に向かって笑顔で歩き始めると段々顔が曇ってきて立ち止まる。
なにかと思っていると、舞台の真ん中が映って、吉川晃司と水色のださいスーツを着たギタリスト達がまだ舞台の真ん中を占領している。
もうとっくに河合のイントロに入っているのに。
再び河合と後ろに控えるスクールメイツらしき女性達が映る。
スクールメイツはきょとんとしたり、きょろきょろしたり不安顔だったり。
しかし暫くすると吉川達も引いたらしく、河合が舞台真ん中に歩き出し、笑顔も取り戻して歌っていた。

紅白だから歌手が歌っている最中、応援として他の歌手がバックで踊ったりする。
原田知代が蜂だかなんだかの着ぐるみで小泉今日子の後ろで踊っていたり、男どもが火消しのかっこで踊ったり(ジュリーも含む)と。
でも吉川晃司がいなかった気がするんだよな。どこにも。

松原のぶえが初出場。顔の造りが今とまったく同じだ。鳥羽一郎も初出場。若い!細い!
石川さゆりさんは素晴らしかった。

トリは紅組森昌子。司会もこなし、感きわまって歌う前から涙ぼろぼろで、全く歌える状態にない。
それでも頑張って小学生みたいなたどたどしさで歌っていた。他の出演者がみんな寄り添って、水前寺清子が励まし、石川さゆりさんが代わりに少し歌ってあげたりしている。
森昌子のすぐとなりでは鈴木健二アナウンサーが顔を近づけて励ます。顔でかいな~。
『愛傷歌』を歌い終わるまで泣き通しだった。途中立っていられなくて崩れそうになってもいた。すぐに支える出演者。
紅白っていいね。

森昌子の次に歌った森進一。かなりよかったのだけど、森昌子の感動の余波が会場を包み込んでいたため、分が悪い。
当然紅組が優勝。

そうか、森進一と結婚する直前だったのか。いろいろドラマがあるね。


ちなみに今年の紅白は田川寿美さん出場しないんですってよ。選に漏れた。
ああ、sayuが出るのだけは救われる。
しかし石原詢子や神野美伽はどういう基準で選ばれたのだろう。

映画『ほんだら剣法』

1965年 監督: 森一生
BS2録画ビデオ


クレイジー・ムービーズ VOL.2
※リンクはクレイジーキャッツ映画音楽集のCD

クレイジーキャッツの犬塚弘主演。
ほんだら剣法ほんだらったほ~い!

ドタバタ時代劇。
ハナ肇、石橋エータロー、桜井センリのクレイジーキャッツ。
他に藤田まこと、藤村志保等。

「出勤の時間です」「今何時だ?」「7時半でございます」
武芸大会で選手宣誓したり、「インファイトすることが必要でございます」と、まあなんだかんだで気づいたらコタツで寝てしまった。
で、今日続きを見た。

ほんだらほだらかほだほだほだらかほんだらだらだらだらりこほいっと!!

2003年12月16日火曜日

最近

最近、将来なんの仕事をしようかとよく考える。

今日ホットココアの粉末や、パンをやめてチョコワを買った。

門倉有希が歌う『ノラ』を初めて聞いた。NHKで。
感情をばりばりに込めて歌っているが声質によるのか暑苦しさは感じない。
この人が歌うときの眉を表現するいい字があった。これ、"~"。

2003年12月13日土曜日

実家でゲーム

実家に行く。夕方ごろ行って家に誰もいないので暇だからスーパーファミコンを引っ張り出してプレイする。

『スカイミッション』
飛行機ゲーム。最新の戦闘機じゃなくて複葉機。
3D空間を飛び回り敵機を撃ち落す!
失速しすぎるとエンジンが停止して急降下。
敵機に弾をあてるにはなぜか下方から打ち上げるように打たないとよく当たらない。したがって地面すれすれに飛ぶ。
レーダーがないから旋回して敵を探さなければならない。地面すれすれに芸術的旋回をするのである。
スピード上げて調子こいてぐるぐる旋回していると画面に急に現れた敵機と衝突して死。
または見つけた敵機に弾を当てる事に躍起になっていると地面に衝突して死。
プレイヤーは5人いる。やられるごとに一人また一人と悲しい別れが訪れる。
このゲーム大好きなんだよ。
クリアしたところで次のゲームへ。

『46億年物語』
46億年の生物の進化をアクションゲームにしましたっていう壮大なもの。
まず魚類の時代から始まる。えっ!?
画面に出てくるくらげやら鮫を噛み付いたり体当たりして倒す。そして食う。
ポイントがたまると体やあご、背びれなどを自由に進化させることが出来る。
基本的におよそ存在し得ない奇形生物が出来上がる。
魚類から両生類、そして爬虫類、哺乳類と続いていく。
やりようによって鳥類にも人類にもなれる。
爬虫類時代をプレイ中、帰ってきて画面を見ていた母が、敵キャラの草食恐竜を見て「かわいい」と言う。
言った瞬間にその草食動物を噛み殺して食った。
「それ、倒した後何やってんの?」と聞かれるので「食ってんの」と言う。
少しだけ悲しい気分になったひと時。

2003年12月12日金曜日

生き物

仕事終わって自転車で帰る。
つけ麺大王の横を通り過ぎようとした時に前方に黒いごみのようなものが転がって僕の前で止まった。
ゴミに視線を据えながらなんとなく右に避けて横を通ろうとしたら、ゴミじゃなくてねずみだと気づく。
自転車を止めて雨上がりの黒いアスファルトと色が同化しているこのねずみを5秒くらい見ていた。
寒いのか、おびえているのか、体を縮こませてふるふる震えていた。

昼にもねずみを見た。
歩道の端で大の字になって死んでいた。
体毛が雨を含んで静かに濡れていた。

生没

小津が生まれて死んだ日。
確か今日だよなと思って、でも少し不安になって検索してみたんだ。
「小津 生誕 生年」で検索。
したらまた大久保孝治教授のページに飛んでしまった。参1参2

2003年12月11日木曜日

映画『突貫小僧』

1929年 監督:小津安二郎
BS2録画ビデオ


小津安二郎 DVD-BOX 第四集

数年前に一度見たのだけど、やっぱりおもろい。
やっぱりこういうのは映画館で知らないおっさん達と一緒に笑いたいね。がははって。

映画『淑女と髯』

1931年 監督:小津安二郎
BS2録画ビデオ


小津安二郎 DVD-BOX 第四集

そうか、髯をそればモテるのか。なるほど。

冒頭、大学対抗の剣道の試合、敵方の大将が面をつけるの忘れたまま試合が始まったり、審判団の中に子供が一人(実は突貫小僧)混じっていたりする。
一つのギャグで笑いをとるっていうのじゃなくて、笑おうが笑うまいが、気づこうが気づくまいがギャグはぽんぽん出てくる。
スラップスティックコメディー。岡嶋(岡田時彦)のオーバーアクション(顔芸を中心に)にも慣れると結構笑える。

しかしなんといっても廣子(川崎弘子)さん。
決して美人じゃないのだけど、この可愛らしさ、いじらしさには一発で惚れる。
廣子さんが湯飲みを乾拭きしているシーンがある。
この時おじさんが結婚話を持ってきているのだが廣子さんは既に岡嶋に心を寄せているので少し憂鬱なのである。
廣子さんはうつむきながらおもむろに湯飲みを口に押し当てる。
手を離すと1秒くらいくっついて落ち、手で受け取りまた口に押し当てる。
か、かわいい。

廣子さんの柔和な顔の造りと愛くるしい笑顔にはどんな男もいちころだ。(少なくとも僕はまいった)

髯をそったほうがいいと忠告する廣子さんはすっと窓の外に視線を移す。岡嶋も視線をやると窓の外には床屋がある。
廣子さんが岡嶋になぜ髯を生やすのか聞くと、岡嶋は視線を部屋の壁に移す。廣子さんも視線をやるとそこにはリンカーンのポスターが!

まあ、僕はかなりこの映画気に入った。

ラストの方、不良モダンガールに対して結構ひどいことしているよなあ。

2003年12月9日火曜日

CDと掃除

中古で探すのはもう面倒なので、駅ビルのヴァージンメガストアでトムジョーンズのベストアルバムと大滝詠一の『A LONG VACATION』を買う。

今日は西友に行って買出ししなきゃいけないのだけどCD買ったらもう直帰するしか道がない。
家でさっそくトムジョーンズを聞く。
うーん。さいっこーにいい。声量抜群で、歌い回しがデレっと甘い。

聞いてる途中でキッチンを掃除する。シンクのぬめりを綺麗に洗って、すっぱい異臭を放つビニール袋に入った生ごみを30Lゴミ袋に押し込む。
ついでに風呂の排水部分の掃除をする。
ユニットバスの排水口の、穴が開いた鉄蓋をとった後、しゃがんだまま暫く固まる。
排水口にぴったりはまっているプラスチックも外せるので外してみる。
びっくりした。髪の毛と垢が融合して恐ろしい塊になってへばりついていた。一面に、びっしり。
触ってみたら多摩川の川底のようにぶよぶよしていた。
トムジョーンズどころでなくなって、気合入れて綺麗に掃除した。
1年でこんなんなるんだな。
掃除後にこたつに入ってかけっぱなしだったトムジョーンズを聞きながら吸ったたばこは美味かった。

今は『A LONG VACATION』を聞きながらこれを書いている。
明日の朝食うパンを買い忘れた。

コンビニ昼

昼、コンビニでパンでも買おうと思う。
暢の前を通った。
シャッターが下りている。
ゆっくり通り過ぎたとき、後ろでキーガシャンと自転車を止める音がする。
そのまま歩いていると、今度はガラガラガラとシャッターを上げる音がする。
振り向いて肩越しに見ると、暢のシャッターが上がって誰かがドアを開けて入っていくのが見えた。
きっとマスターの暢さんだろう。

コンビニで買ったパンをほおばって呑川沿いを歩いていると、アスファルトの上に小さなバッタがいた。

2003年12月8日月曜日

昼に


昼、会社の人と大戸屋で飯を食う。
その後時間まで一人で散歩する。

暢の前まで行き、閉まっているのを確認してから仕事に戻る。

2003年12月7日日曜日

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』

2003年 監督:ゴア・ヴァービンスキー
at ギンレイホール


パイレーツ・オブ・カリビアン / 呪われた海賊たち コレクターズ・エディション

御茶ノ水にトムジョーンズと大滝詠一のロングバケーションを買いに行く。
の、前についでにまず飯田橋行って映画を見てくる。
10分前に行ったのにギンレイホールの前には長い列が出来ている。
なんじゃ、女性ばっかり。ジョニーデップってそんなに人気だったのか、と今頃知る。

うーん、つかれた~。
げげ!143分もあったの!だからかぁ。90分にまとめて欲しいな。

鬼ごっこすると楽しい時間を過ごした後爽やかな肉体的疲労感が残るけど、この映画は精神的にべっとりとした疲労感が残る。(それなりに楽しい時間を過ごすが)
鬼ごっこと同じく、終わったらもう忘れてしまった。

人間のゾンビは怖くないけど、猿のゾンビは怖い。


2本目の『スリーピーホロウ』は以前見たのでパス。
御茶ノ水へ行く。
目的のCDは見つからず、全然違うCDを6枚衝動買いして帰る。

2003年12月6日土曜日

映画『一心太助 天下の一大事』

1958年 監督:沢島忠
BS2録画ビデオ


加藤泰の沓掛時次郎を録画したはずが、なぜかこれが録れていた。
一心太助シリーズの2作目。
1作目も見てないし、どうしよっかなと思ったが見た。

大久保彦左衛門1の子分にして江戸の人気者、一心太助。しかしてその職業は、ただの魚屋。

痛快時代劇。
刀を振り回さない立ち回りが新鮮な気がする。魚屋だから刀じゃなくて魚しか持っていないからね。
太助の武器が本マグロとかだったらそれはそれで別の痛快時代劇になりそうだな。

悪を退治するラストは江戸の御祭りと重ねて描かれる。
神輿を扇ぐ太助の「わっしょい!」と叫ぶ怒りのパワーはこれから始まる大立ち回りへの興奮を弥が上にも盛り立てる。
脚本上粋な演出が多くて面白い。

一心太助はもちろん中村錦之助。
大久保彦左衛門には月形龍之介。じじい役だがこの時まだ55歳くらいだった。
水戸黄門と違ってなんか野暮ったく見えたな。でも月形の目が好き。
あと堺駿二なんかもひょっこり出ている。

2003年12月5日金曜日

洋食の店暢


昼に食いに行く。
カウンター席にいつもの若い男性が一人、そしてテーブル席に団体客がいる。
一昨日昨日と混んでいた。席に座れなくて帰る人までいた。
店を締めるというので来るのだろうか。それとも単純に繁盛しだしたのだろうか。
いづれにしろ今日で最後だ。

いつも食べていたチキンカツ定食を食べる。
最後に食ったチキンカツは最高に美味かった。

一昨日初めて見た若い女性が来てカウンター席に座り、団体客が帰り、もう一人女性が来て一人で空いたテーブル席に座り、若い男が帰り、カウンター席の女性が帰った。
一服してから僕も帰る。
レジで「大阪帰っても頑張ってください」と言ったけど、よく聞き取れていなかったらしい。
二言三言話して店を出る。
店を出ると店に来るときは降っていなかった雨が降っていた。まったくチープなドラマみたいに。

仕事も終わり、帰ろうとする。
家の冷蔵庫には人参が1本だけ入っている。
ほか弁買って帰ろうと思う。
しかしよくよく考えると暢に行けばいいんじゃないかと思う。

昨日は昼と夜に食べに行った。
だから今日は昼だけ行って、それで最後にしようと思っていた。
しかし未練たらしく自転車を方向転換して暢に向かう。外から様子だけ見よう。

最後の日の夜は夜の常連客が集まって送別会のようなことをしているのではないかと思って昨日の夜に行ったんだけど、常連のおじさんとおばさん(以前夜に行った時にもいた)や若い常連男性もいてにぎやかだった。
大きい声でよく喋っていたおじさんが「今日で最後だ」と言っていた。だから今日はいないのだろうと思う。

暢の前まで来て、自転車の上から店内を覗くと、誰もいないように見える。
自転車止めて中に入った。客は誰もいなかった。

メニューをじっくり見ていると、700円のおまかせ作ろうかと言われる。
実はあまり食材が残っていないとのこと。おまかせする。
音楽の話などしていると、サラリーマンが一人入ってくる。
この人は二回くらい見たことがある。単品を小出しに出してもらい、それをつまみながらビールを飲む人。ちなみにこの店はめずらしくハートランドを置いている。

料理が出てくる。ベーコンを巻いたハンバーグや鮭の切り身を焼いたものや玉ねぎのフライなど。
後で高校時代思い出のチェリオを出してくれる。いっぱい余っているらしい。

話をしていると、結構裏メニューみたいなものがあったらしい。主に夜の客に出すやつ。
オムライスやら餃子やら。餃子っていうのはびっくりする。
メニューとしてちゃんと出していたミルクカレーは気づいたらなくなっていたけど、昼に来た客で食べたのは僕入れて二人しかいなかったそうだ。
夜も含めると20食くらい出たと言う。
黄金カレーで結構美味かったのになぁ。

お客によく味が薄いと言われるらしい。醤油をぼたぼたかける奴までいるらしい。けしからん。
薄いと言われれば薄い気もする。上品な味とこないだ形容したけど、僕が飽きずに通ったのはこの味が薄いというところにあるのかもな。
濃いの嫌いだし、飽きるし。

週でどのくらい休んでいるのか聞くと、休みなしだったと言う。
でもこの1ヶ月は毎週日曜に休んで東北見物していたそうだ。

この店はもう次に入る店が決まっているらしく、中華料理屋になるらしい。
一度行ってみなよとなぜか勧められるがあまり乗り気でないなぁ。

四人の団体客が来て、サラリーマンが帰り、男が一人来たところで帰る。
おいしかったですとお礼を言う。本当に感謝だ。さようなら。

昨日の夜いたおばさんが、しきりに餓死する餓死すると言って、「この店辞めちゃうんだよ、餓死しちゃうよねぇ」と振られて苦笑いしたが、本当に来週からどうやって生きていこうか。

2003年12月2日火曜日

閉店って、さみしいな。

店の前には結構人通りがある。皆学生。
蒲田駅を西口に出て、北に向かうとすぐ工学院通りというごみごみした通りがある。
その道をひたすらまっすぐ進む。工学院を過ぎ、ラーメンの青葉を過ぎ、暫く歩くと左手にある。
駅からなら歩いて10分くらいだろうか。
周りはコンビニなどがぽつぽつあるがほとんど住宅街になっている。
昼時にはコンビニに向かう工学院の学生が店の前を結構通る。
650~1000円くらいの値段が学生にはきついのだろう。
それにマスターが一人のため、混んでいるときは2,30分待つことがある。
一度待たされた経験をすると行く気がなくなるのかもしれない。

味がよくても上手くいかない現実がある。
僕がどうこうできることじゃない。
学生でもないのにけちけち650円のチキンカツ定食とコロッケ定食をローテーションでいつも食べていたことを悔やむ。

トム

昼に暢に行く。
カウンター席にいつもの若い男性が一人座っている。この男性はいつも真ん中から少し左よりの椅子に座っている。
私はカウンターの一番奥にいつも座る。
マスターが店を辞めることを男性に伝えているのを聞きながら、今日は何を頼むか迷う。
あと4回、たぶん2度と食えない味をしっかり覚えておきたいし、未だ頼んでいない定食メニューも頼んでみたい。
迷った末、頼んだことのないハンバーグ定食を頼む。

マスターが僕ら二人にカスタードプリンを出してくれる。他の客が来ないうちに、と。これでカスタードプリンは全部なくなったらしい。
今日は天気がよくて、薄暗く落ち着いた店内にドアの窓から光が淡く差し込んでいた。

暫くして男性が店を出る。私はハンバーグやカスタードプリンを食べた後、たばこを吸う。

レジで会計をする時、この店でよくかかるアルバムの題名を聞いてみた。
「60年代か70年代くらいの洋楽で・・・」
何枚か店の中でかけてもらって判明した。トムジョーンズだった。
全く誰だ、スコットウォーカーがかかっているなんてぬかしたやつは。

ついでにもう一枚尋ねてみる。
「これも70年代頃のやつで日本のロック。はっぴいえんどっぽいやつです」
これはちょっと時間がかかった。ダウンタウンブギウギバンドと尾崎くらいしかかけてないと言う。
念のためダウンタウンブギウギバンドをかけてもらうがなんか違う。
しまいには鼻歌で歌って、やっと判明した。大滝詠一だった。やっぱり。
かけていたのは「ロングバケーション」という大ヒットしたアルバムだそうだ。
お客さんからの借り物で、今はもう返してしまって手元にないとのこと。

トムジョーンズはテープに録音して、明日か明後日に貰えることになった。
カウンターにはバットが置いてあり、洗ったカスタードプリンの銀のアルミカップが10個くらいきれいに並んでいた。

2003年12月1日月曜日

映画『アンブレイカブル』

2000年 監督:M・ナイト・シャマラン
BS2録画ビデオ


アンブレイカブル プレミアム・エディション

『シックスセンス』の監督だからそう退屈しないで見れるだろうと思って見た。

CMなどで得たこの映画の情報から、昔見た広末主演の短編ドラマを思い浮かべていた。
そのドラマは、広末が気づいたらどこかの密室に閉じ込められていて、周りにいる防護服を着た人たちにより部屋の外に出ることを禁止されている。
防護服の男達の話から広末はやがて自分が強い感染力を持つウイルスにかかっているのではないかと推測する。
しかし閉じ込められていることに疑問とストレスを感じ、広末は部屋を脱出する。
「な、なんてことを!」
実は広末は唯一感染を免れた貴重な人物だったために隔離されていたのであった。というオチで終わる。

詳細は不確かだがそのドラマはそんな話だったように思う。
そういうチープな雰囲気をこの映画に想像していた。
しかし全く似ても似つかない展開の映画だった。(じゃあ書くなって話だけど)

この映画のストーリーに関しては全く書かないで置こう。
冒頭から引き込まれて、でも次第に退屈してきて、次第にブルースウィリスがなぜか『デッドゾーン』のクリストファーウォーケン状態になって、最後にふーんっていう映画。
この監督は結構好きなんだけど、なんか今一歩なんだよなぁ。

世の中は 夢かうつつか うつつとも 夢とも知らず ありてなければ

ここ2ヶ月、昼に毎日行く店がある。
『洋食の店暢』という。
なんでも飽きっぽい私が毎日食べに行く店。
美味いから食べに行く。
チキンカツ、コロッケ、エビフライ、プレーンオムレツ。どれも丁寧に調理されている。旨味がでしゃばって主張しないから飽きない。品のある美味さ。

今日はチキンカツが切れたというのでコロッケ定食を食べる。
客は私の他にカウンター席に最近よく見る学生っぽい男が一人。そしてテーブル席に一人の中年男性と三人の女性が座っている。
コロッケ定食をゆっくり食している間に他の客は全て帰り、私一人になる。

客のいない店内でたばこをふかした後、ごちそうさまと言ってカウンター脇のレジへ行った。
先日マスターにカスタードプリンを貰った。お礼を言おうと思う。
レジに行って千円札を渡すと、突然マスターが言う。
「すいませんねぇー。いつも来てくれて。この店今週で辞めるんだ」
「えっ?!・・・本当ですか?」
絶句した。あきれる絶句なら何度もしているが、驚きの絶句はついぞしたことがない。
「大阪帰ろうと思って。五日までで。」
二言三言話して、五日が何曜日か聞くとマスターが調理場へ入っていく。
私はお釣りを受け取った手がそのままで固まっていたことに気づいて、お釣りをポケットに入れる。
マスターが出てこない。
それで私はカウンターのほうに回る。
カウンター越しに見たマスターは悲しげな笑顔でこちらを見ていた。

カウンターを挟んで再び二言三言言葉を交わし、最後にカスタードプリンのお礼を言って店を出る。
今日は比較的空気が温かい。その温かさが悲しい。