at ギンレイホール
![トロッコ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51u0rGa9HmL._SL160_.jpg)
お前なんだよ、そのロンゲは、このくそガキが!
って感じだったけど、髪切ってからはむしろかっこよくさえ思えてくる。ガキのくせに。
原作は芥川の『トロッコ』らしいが、原作というか着想という感じだろう。
舞台は台湾になっている。
8歳の"あつし"と6歳の"とき"は母の夕美子に連れられて台湾に行く。
どうもあつし達の父親が死んだらしく、その遺灰を父親の実家に届けに行くところらしい。
母は日本人だけど父は台湾人。
父の実家には日本語を流暢に話すおじいちゃんがいた。
で、なんだかんだでトロッコが出てくる。
父を亡くした親子と父の家族の物語だけど中心は長男あつしの成長譚になっている。
ストーリーも演出もさして面白いというわけではないのだが、映像に安定感があってつまらなくはなかった。
音楽の音が大き過ぎるのが邪魔だったけど。
今回のギンレイのプログラムは子供が主役の映画つながりだと思っていたら、確かにそれはそうなんだけど、傷ついて飛べなくなった小鳥、っていうのも共通している。
一方は傷も癒えて大空に飛び立って行き、もう一方はそのまま死んでしまう。
小鳥がそのまま子供達を表しているとすると、死んでしまうというのは暗喩としては、傷と死の記憶を有しながら生まれ代わる、ってことになる。
傷の深さと前に進もうともがく意思の強さという点でどちらが印象的かは言うまでも無い。
母親役の尾野真千子はなかなか綺麗な人だった。
役だけど怒ると鬼のように怖い。
初めて見る女優さんだと思ったら『萌の朱雀』のあの少女だった。
大きくなったなぁ。
ああ、撮影がリー・ピンビンになっている。
なるほど、退屈しなかったわけだ。
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