at ギンレイホール
![エリックを探して [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Lu6yTSFbL._SL160_.jpg)
エリック・ビショップ(スティーヴ・エヴェッツ)はバツ2で二番目の妻の連れ子二人と一緒に暮らしている。
この義理の息子二人には舐められっぱなしのつまりは冴えないオヤジだ。
一番目の妻との間にも娘が一人いて、大学生らしき娘には赤ん坊がいる。
この赤ん坊の子守の都合で一番目の妻と数十年ぶりに会うことになるのだが、彼は未だに一番目の妻に想いを寄せており、数十年たっても変わらぬ素敵な元妻を遠くから認めたエリックはそのまま会わずに逃げ出し、パニック状態のまま交通事故に合う。
たいした怪我でもなかったが、精神的な落ち込みようが半端じゃなかった。
そんな時彼が最も尊敬するサッカーのスーパースター、エリック・カントナが突如現れる。
「すべては美しいパスから始まる」
カントナが、そしてエリック・ビショップの多くの仲間達が、さりげなく彼の人生を後押ししていく。
ケン・ローチって今まで二本(『ケス』『麦の穂をゆらす風』)しか見ていないのでよく知らないのだけど、『ケス』のサッカーシーンで大爆笑したのを鮮明に覚えている。
日常の風景の中に潜むユーモアが時折破壊的に面白い。
そしてそういった日常に突如割り込んでくる異物、例えば紛争とかエリック・カントナとか。
異物が日常を侵食してきても、遠い世界の話でなくそれが日常のようにリアルな体験として感じられるのは描き方が上手いのだろう。
『エリックを探して』はほのぼのとしたコメディで、深刻な題材の多いケン・ローチには珍しい作品らしい。
じゃあ重い話が無い分、日常のユーモアが終始爆発して腹がよじれちゃうんじゃね?と思いきや、爆笑できるシーンもない上、その質感のある日常の風景がたまに長ったらしく感じてしまった。
でも、まあ爆笑はしなくても全体的に楽しくて面白かった。
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