2003年10月30日木曜日

映画『ル・ジタン』

1975年 監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
BS2


ル・ジタン

テレビ雑誌には、放映する映画情報欄に映画毎小さな写真が載っている。
『ル・ジタン』の小欄に口ひげ生やしたアランドロンが拳銃を片手で構えている写真がある。
恐ろしくかっこいい。
放送日は本日深夜0時。
仕事後、家帰ってからビデオの予約を入れる。
BSマンガ夜話セレクション見て銭型金太郎見てふと気づいたらビデオが作動していない。
0時を20分程過ぎている。

すげえ悔しかった。予約時に日付の入力を間違えたらしい。
映画を途中から見るのは好きじゃない。
でもとりあえずチャンネルをBS2にまわす。で、結局そのまま最後まで見てしまった。

映画の内容についてはいいや。どきどきわくわくしぶぃーかっけーって映画。

映画『スモーク』

1995年 監督:ウェイン・ワン
BS2


SMOKE

ニューヨークのビルの間を電車が走る。高架線でちょうどビルに抱かれているような高さ。
この線路の両側にガードはない。むきだしなので電車が乗り物と言うより街の中の動く造形物のよう。
スピードは遅い。画面の奥から右手前にかけて線路はカーブする。そのカーブをゆったりなぞる電車。
…これが機械仕掛けの芋虫に見えるんだな。

『スモーク』は何年か前に1度見ている。面白かった記憶がある。
今日家で夕飯食っているときテレビをつけたらBSで放送していたので後半部分だけだが見た。

やっぱり面白い。無法の街と人の猥雑さの中でじんわり育まれる温かさ。悲しい街の温かい映画。

たばこの吸い方がいい。人に対しての温かさと同じくらいタバコを愛する。タバコが好きでたまらない。
タバコを毛嫌いしている人はラストのハーヴェイ・カイテルとウィリアム・ハートの笑顔を見るといい。

※タバコは本人はともかく周りの人の健康を害したり、子供の目を失明させたりなどする可能性があるのでマナーに気をつけて大人の吸い方をしましょう。

2003年10月28日火曜日

大久保さん

今日も昼に洋食の店暢に行く。でも、あれっ?!しまってんじゃん!

シャッターまで下りてるよ。雨の中ここまで歩いてきたのに…
しょうがない、コンビニで飯買って散歩しながら食う。
そういえば暢って日曜や祭日も休んでなさそうだな。平日はもちろん全部開いてたし。じゃあいつ休んでんだ?
などと考えながら歩く。
誤魔化しがてらに、だ。

実はシャッターが下りているのを見たときすぐ思ったのが、あっ潰れた、ってこと。
隣の店もシャッターが下りていて、この隣のシャッターには貸しテナントの看板が付いている。
暢とは無関係な店なのだけどなんか嫌な感じ。

おにぎりやパンをほうばりながら暢周辺の住宅街を歩いて、ふと民家の表札を見ると「大久保」とある。
そういえば最近大久保という名前でなにかあった気が…
そうだ、暢に行ったことがあるという早稲田の教授の名前だ。
暢の近くに住んでいるとホームページに書いてあったからなぁ。もしやここか。結構いいおうちだ。
一度通り過ぎてからもう一度戻ったときに再び見た。ちょうどおじいさんが家に入っていくところだった。大久保教授か!
でも今調べたら教授は40代後半らしいからお父様だったのかな。
・・・って俺なにやってんだろう。

会社に戻るとき暢の前を通った。ふと目線をやると暢に降りていたシャッターが上がっている。
でもまだ店はやっていないようだ。
マスターが風邪でも引いて午前中は休んでいたけど1日休むことはできないから頑張って開店準備を始めたのだろう。たぶん。
明日また行こう。奮発して800円台のメニューでも頼もうか。

2003年10月27日月曜日

映画『河』

1951年 監督:ジャン・ルノワール
BS2録画ビデオ


河

これは、面白いね。

舞台はインド、ベンガル。ここにアメリカ人の家族が住んでいる。
働く半裸体のインド人たちに混ざるアメリカ人。どっからどう見ても異邦人。

3人の少女がいる。
1人目はハリエット。スティーヴン・タイラーの口を持つ少女。
2人目はヴァレリー。少女なのに結構老け顔。
3人目はメラニー。インド人の女性。インド人のアクがあるのだけど、角度によって恐ろしく美人に見える。
(この3人の中でスティーヴン・タイラーのインパクトが圧倒的に強い)

隣家のメラニー宅に戦争の英雄で義足のジョン大尉がやってくる。3人の少女はそれぞれの性格、それぞれの民族性でジョン大尉に思いを寄せる。
まあ、他にもいろいろあるのだけど省略。
全体のストーリーは『河』というだけあって民族、人間、生と死の循環をスケールでかく描くありそうな話。
少女から大人へ。ジョン大尉と少女達との関係は、お互いそれぞれの人生において重要な意味を持つのだが、その関係性も河なんだな。

少女から大人への移行期。美しさと恐ろしさ。
でもこの映画ってインドに暮らす異邦人達を中心に進むけど、メインはインド。インドの自然と風俗。

一番すごかったのがメラニーの踊りとその時の音楽。
まずインドの民族楽器を持った数人の男が画面に映る。
その一人が金属の棒のようなものをキンキン叩いてリズムを出しながら薄笑いを浮かべてティキティキとスキャットで歌い出す。
高揚してくるどきどき。
すると画面が変わり手を合わせて静止状態だったメラニーがはじけるように踊り出す。
なんて躍動感のある踊りだろう。映像に吸い込まれる。

他にも意図した演出なのか偶然なのか(意図しているとしてもあっさり映すし)ワンシーンワンシーンの何気ないところが実に面白い。
露店で凧を買おうとするハリエットの父。「それじゃ大きい」「これじゃ小さすぎる」と注文をつける父。露天の店主は中くらいの凧を取り出す。そのときの店主のどことなく悲しげでおびえた、または嫌そうな…うーんなんとでも例えられそうな微妙な伺いの表情の不思議さ。
ジョン大尉に自作の詩を見せようとするハリエットの頭にネットが絡まり、しかめっ面で振り払うしぐさ。
灯明祭のダンスパーティで柱の影に幼女が一人立っている。ペアを組む人がいなくて、顔は楽しげに笑っているが寂しそう。と、目の前でヴァレリーが一人になった。満面の笑みで歩み寄る幼女、その歩み寄り始めの一瞬だけが画面に映る。
手に乗せたオウムだかなんだかと戯れ中に失意のメラニーを見て、心底心配そうな顔をするメラニーの父。娘との距離感の寂しさ。鳥と戯れ中というところがいい。
その他、もろもろ。

子供が10人くらい出てくるのだけど演技がとても自然。というか演技じゃないだろ。遊びだ。
そういえば家人が皆午睡しているシーンの時間の感覚や不安さはよかったなぁ。
きりないや。

なかなかよかった。しっかしいつビデオに録ったのかな、これ。全く記憶に残ってないのだけど。

2003年10月26日日曜日

模様替えと衣替え

昨日カーペットひっぺがして引く場所をずらしたり、家具の位置を変えたりした。ほぼ1日中。

でも見た目には前とほとんど変化なし。

今日は冬物を全部出して、夏物をしまったんだけど、冬物のズボンがひとつどうしても見つからないんだよなぁ。
うちは収納する場所がほとんどない故、いろんなところに押し込んでるからなぁ。

冬用の分厚い掛け布団もやっと出した。
これで寒くて夜中震えないですむ。暫くは。

あと、寒くなると毎朝ホットココアを飲んでいるので、粉末ココアと牛乳を買ってきた。
準備万端、明日が楽しみ。
いや、朝まで待つことないやって思ってさっき飲んだ。美味い。

2003年10月24日金曜日

ピュアな恋愛映画

金曜深夜に『虎ノ門』という番組がある。
そのワンコーナー「どっちの映画ショー」
美保純がビデオショップ店員に勧められた二本の映画を半分だけ見て、それから見たいほうの作品を一つ選ぶというもの。

今回のテーマは、「ピュアな恋愛映画」とかそんなテーマだったと思う。
ビデオショップの店員が勧めたのはこれ、『シングルス』と『ラストプレゼント』。

おいおい!ピュアな恋愛映画だろ!もっと他にあるだろ!
キムギヨンの『破戒』とかアルジェントの『トラウマ鮮血の叫び』とか…
でもそういわれるとあまり浮かばないものだなぁ。

美保純は結局『シングルス』を選んで見て、結構気に入っていたみたい。

ちなみに『ラストプレゼント』はこんな奥さん欲しいと思ったけれどそんなに面白くなかったし、『シングルス』は十代の頃ブリジットフォンダ目当てに見た記憶があるけどさっぱり内容覚えてない。

洋食の店『暢』

最近よく行く洋食屋がある。
メニューはコロッケ定食やらハンバーグ定食、ミックスフライ定食、等々。
どれも美味い。
カウンター席が七席程と、四人がけと二人がけのテーブル席が一つずつの狭い店内。
カウンターや壁、さらに器まで木材を使用していてレトロな雰囲気がある店内。マスターが一人でやっている。
いつも昼に行くのだが、混んでいる時もあれば私一人のときもある。
行き始めた頃は私一人というときがよくあったけれど、最近は混み気味(といっても私の他に四五人程度だが)。
でも今日は、ここのところよく見かけるとび職の「ごはん半分ちょーだい!」って言ってお代りするおっさんもいなくて、私一人だった。

注文してから新聞読んでいてふと、店内にかかっている曲がスコットウォーカーらしいと気づく(確かでないけど)。
この店は有線じゃなくてCDかテープをいつもかけていて、ダウンタウンブギウギバンドやら50年代あたりの洋楽がかかっていたりする。

スコットウォーカーがかかっているのは初めて。ほんのりマスターに対して親近感を感じたところでアルバムの最後の曲が終わる。
マスターが次のアルバムに入れ替える。
かかったのは尾崎豊。
飛ぶなぁ。
客の私のことを考えてかけたのか、ただ自分が聞きたかったのか…
どちらにしろかかった瞬間小さくほくそ笑みながらチキンカツ定食をほおばった。←きもちわるっ

ちなみに「ミルクカレー」っていう数量限定のメニューがあって、これは見ると結構「おおっ」て思う。
黄金のカレーなのだ。色が。
味はかなりマイルド。ってミルクが入ってるんだから当然か。

また、ちなみに、「洋食 暢」でなんとなく検索かけてみたらヒットした中で一つ見つけた。
大久保孝治という方のページで、この暢に行った記録がある。
7月の日記に、暢定食食って美味かった、って言っているがそれ以降一度も行ってない様だ。
店の近くに住んでいる人らしい。しかも早稲田の教授らしい。出身の高校が私と一緒だったりする。
この人夜10時半に行ったと書いてあるけど、一体暢のマスターは何時間働いているのだろうか。
頑張ってください。

2003年10月23日木曜日

映画『客途秋恨』

1990年 監督:アン・ホイ
BS2録画ビデオ


前半見ていて思った。せつね~。

切ない。孤独が。親子の溝が。

中盤から撮影の舞台が変わるのだけど、そこでごくわかーりやすく親と子の孤独の図式が転換する。
そこらへんから切なさは薄れてくるけど、ラストがまたせつないんだな、これが。

主演マギーチャン。マギーチャンが美人と思ったことはないのだけど、この映画のマギーチャンは綺麗だったな。
あと母親役にルー・シャオフェン。知らない。
映画の中でこの女優は日本語も喋る。
発音はしっかりしているのに感情が乏しくて、えらく恐ろしい。
吹き替えだなと思って口の動きを見るがちゃんと喋ってるみたいに見える。
吹き替えなのか本人が喋っているのか。
どっちにしろ恐ろしい。女優が。吹き替えしている人が。監督が。映画が。人間が。

2003年10月20日月曜日

最近のお気に入り

ドラマ『男たちの旅路』BS2
先週の土曜日(18日)に第4部「流氷」を放送。
吉岡(鶴田浩二)が警備会社を辞め、1年半も姿を消しているらしい。
しかも島津悦子(…いや、演歌の人じゃないですよ、桃井かおり演じる役名です)が亡くなってしまったらしい!
ショック。
その前の土曜日(11日)は外出していたためにビデオを録っていたのだけど、なんだかしらんが放送時間が15分ずれていたために最後のほうが録れていない。
だから見ていない。
ショック。
ほかの回なら見逃してもなんとか我慢できるがあの日の放送(第3部「別離」)を見逃したのは大変に残念、極まりない。あの世に行ったら鶴田浩二に詫びたい。
「流氷」なんだけど、脚本が抜群に面白くて最後のほうのシーンでは自然と泣きそうになった。
抑制の効いた演出。演出が余計なことしてでしゃばったりしないから、この面白い脚本が最大限に生きる。
これがドラマだ!
あと2回、絶対見逃さん!
と思った矢先、調べてみると今週の土曜日放送ないじゃん(´△`) えっ?

石原詢子
最近髪型を変えてめっきり色っぽくなった。
歌い方も少し印象が変わった感じ。

週間少年ジャンプ
「NARUTO」
登場人物一人一人のドラマをじっくり描いているところが好き。
「ハンター×ハンター」
今までなんとなく読んでいたけど、ここのところかなり面白くなってきた。
今週号掲載の話など年甲斐もなくどきどきしてしまった。
「あいつ、わしより強くね?」っていう。
「ワンピース」次点
まあ一応読んでる。
最近は展開が遅すぎてイライラ気味だったが、それなりに感動話になっているので納得する。

2003年10月17日金曜日

映画『エルミタージュ幻想』

2002年 監督:アレクサンドル・ソクーロフ
at ギンレイホール


エルミタージュ幻想

1本目に見た映画の眠気が一気に押し寄せたか、最後までずっとうとうと気味だった。

決してつまらなかったわけじゃない。でも画面を見ているといつのまにか視点がぼやけてまぶたが閉じていく。

一人の男がエルミタージュ美術館に迷い込む。その男の視点がカメラになる。男が見ている光景がカメラに映しだされているのだから当然男の姿は映らない。
男が歩けばカメラも前に進み、首を回せばカメラも回る。そんなゆらゆら感で眠くなるのかなぁ。

エルミタージュ内が18世紀だか19世紀の人物で溢れかえり、眠気の後再び目を開けたらいつのまにか現代のエルミタージュ美術館の光景になっていたりする。

印象に残っていることと言えば、男と一緒に館内を旅することになるキュイスティーヌが、邪魔だから出て行けと促されながらも金箔のちりばめられた一つの食器に見とれていたその目の輝きと、舞踏会が終わって「私はここに残る」と言ったときの表情。

今度10時間睡眠を2日くらい続けてから見てみよっと。

映画『めぐりあう時間たち』

2002年 監督:スティーヴン・ダルドリー
at ギンレイホール


めぐりあう時間たち

何回あくびしただろう。1回2回3回…8回…12回13回……

ぼけーっとしてたら終わっちゃったよ。

1941年から物語が始まる。すぐ1951に飛んで、またすぐに1923に飛ぶ。そんで次は2001年。
この内、1923と1951と2001の3つの時代が平行して描かれる。
ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』に絡めて3つの物語が進行して微妙に交差する。

気に入ったのは1951のジュリアンムーア。
夫の誕生日にケーキを作るのだが、黒い生地の周りにデコレーションするクリームの色がなんと青!
結構グロテスクな色合い。
1回目に作ったケーキは失敗だと言って、ゴミ箱の上からケーキをするする滑らせてグチャ。
2回目に作ったときも懲りずに青クリーム。
ケーキに毒でも入っていそうな勢いである。
トカゲでもカエルでもまがまがしい色しているのは大抵毒持ちだし。

ケーキに毒なんて入っていないのだけど、ジュリアンムーアの演技が上手いのかなんなのか、ローラって女性の裏が少しも見えない。
いつも悲しげで無口でいて、冷酷そうでもある。
でもローラは人に危害を加えるような人ではなかった。
危害は自分に対して与える。つまり自殺を試みる。
自殺する背景は?知らない。
なんかはっきりした理由がなくてもどうしようもなく死にたくなるときってあるのだろうな。

理由付けがほしかったら、それは彼女の夫に求めるとよい。
設定ではローラは無口で目立たない子だったが、夫は彼女にほれ込んで結婚したらしい。
ローラは年食ってるがまあ美人である。対する夫のダンはいかつい顔をしている。
普通ならつりあわない顔合わせだがダンは強引にアタックし、自主性のないローラは流されて普通にダンを愛するようになり、結婚した、ということにしておこう。
ローラは普通にダンを愛していたが、次第に気づく。私の夫は優しくいい人ではあるがかっこよくはない、よなぁって。
でも別れる勇気もなくて故に自殺を試みる・・・

ダン役はジョン・C・ライリー。『ブギーナイツ』や『25年目のキス』に出ていた人。結構いい顔している(整っているとかじゃなくて)。

2003年10月16日木曜日

イヤホン

面倒だから経緯を簡潔に書く。

・エッジH-SA3001V購入
・RZ-RM1っていうmp3プレイヤーがついてくる
・エッジにつなげないと使えないことを知る
・再生できる曲はエッジ使って曲を購入しなければいけないことを知る
・でもカードリーダライタを買えばSMMCってカードにパソコンのmp3を書き込んでプレイヤーで再生できることを知る
・USB-MMCRWっていうカードリーダライタを購入

今カードに書き込んでからプレーヤーを使ってみたのだけど結構音いいな。

で、ふと気づいたのだけど、付属のインナーホンが短い。ぼてっとしたリモコン部分を胸ポケットに入れることになる。
ってオイ!Tシャツ着ている日はどうすんだ(;`O´)o!!

イヤホンも自分で買えってことか。

ちなみに今週の月曜が休日出勤だったため、明日は代休で休み。
明日さっそく使おっと。

2003年10月15日水曜日

映画『チャパクア』

1966年 監督:コンラッド・ルークス
BS2 録画


チャパクア

ねっころがって見ていたら5分くらい寝てしまった。
ラストまで見て、ああそういうことか、と気づく。

アル中で薬中の男が主人公の話。いや、ストーリーなんてない。
現実 幻覚 幻覚 夢 現実 幻覚 夢 幻覚 幻覚 現実 幻覚 ……
突飛な行動、動き。感情のままに。
取るに足らない動きが面白くてしょうがない子供のように。
この、子供の想像力と願望と遊びをきら~くに見ていれば面白い。

薬中なのだからかなりの苦痛なのだろうが、なんか楽しそうなんだな。
映像にある悲しみは大人として破綻している悲しみ。社会と生命の悲しみ。

薬中っていう意味づけが大前提にあるからそう見てしまうが、意味づけなしでぎりぎりの線まで破綻しまくっている映画ってなにかないかなぁ。

あと、音楽が結構いい。知る人ぞ知るラヴィ・シャンカール(僕はよく知らない)。

2003年10月11日土曜日

2003年10月7日火曜日

映画『人間の運命』

1959年 監督:セルゲイ・ボンダルチュク
BS2 録画


ロシア映画DVDコレクション 人間の運命

ぼんだるちゅく~。

正攻法に面白かったな。

主人公ソコロフ(ボンダルチュク)が収容所のドイツ人所長と対峙する場面がある。
ソロコフは今、所長により銃殺される直前。緊張の場面。
死ぬ前に乾杯だ、と酒を勧められるソロコフ。
ここで二杯目の酒を飲み干したソロコフが空いたコップを置き、その上につまみ(一片のパンかなにか)を乗っける。
乗っけた後にその手をそのまま垂直に顔の高さくらいまでぽんと上げる動作が少々大げさなのだ(飲みほした事をどうだと言わんばかりに)。

この緊張の場面にしては軽い動作で、あまり好きじゃない。
でもなんか印象に残るんだよなぁ。嫌だったからという理由とはたぶん別に。

このシーンについて書いたついでに言うと、酒を一気で飲み干した後、ソロコフは手の甲をぐっと口に押し付ける。
部屋の中ということもあって紳士的に一滴もこぼさないように気を使ったのか。
いや、飲むときコップからぽたぽた垂れていたしなぁ。
じゃあ身だしなみに気を使ったか。
服も顔も汗や砂でぼろぼろなのに。
まあいっか。

調べてみるとこの監督は『戦争と平和』の監督。
昔ACTミニシアターってところ行くと、見ようと思っていた映画が上映していない。
どうもボクが一週間プログラムを間違えていたらしい(一週間先だった)。
その時上映していたのが『戦争と平和』。
「長いけど名作ですよ」と館員に薦められたが帰った。

2003年10月6日月曜日

映画『家路』

2001年 監督:マノエル・デ・オリヴェイラ
BS2 録画




いきなり映画は舞台(劇中劇)から始まる。

ミシェルピコリが王様役で、「この国の人は皆、私の偉業のことのみ勉強しろ」とか「火葬も土葬もヤダ!腕の中がいい!」とか、延々とそんなことを言って10分以上。

やっと劇が終わると舞台袖にいた男が「話がある」とピコリに言う。
彼の奥さんと娘夫婦が事故で亡くなったらしい。
「あんな小さな孫がひとりぼっちになってかわいそうに」などと共演者が話し合う。

話が進みだしたな、と思うと画面が暗くなり真ん中に文字が・・・
"そして時が過ぎた"

ピコリが窓のカーテンを開けると光が差し込む。
その2階の窓から庭を見下ろすとまだ少年である孫が自転車に乗ってぐるぐる回っている。
カフェでコーヒーを飲むピコリ。
歩道を歩くピコリ。
すると店のショーウインドウに飾られる1枚の絵を見つけて立ち止まる。
若い男女がダンスをして、その両脇に執事だか使用人の男女が傘を差しかけている絵。
見とれるピコリ。
道をゆく女性にサインを求められ、快く応じる。(ピコリ演ずる役は結構有名な役者という設定らしい)
またすぐ絵を見つめ返す。
すると音楽がゆったりと挿入されるんだな。
ピアノの小品(曲名は知らん)。

この音楽の入れ方でもうこの映画がぞっこん気に入る。
(かかった曲自体はあまり好きな曲じゃなかったんだけど)

あと、ラスト。
映画のラストってなにか印象に残るシーンで終わったり、印象が強いと言うわけではないが余韻を持つラストだったり、まあとりあえず見ていてラストっぽいとある程度自覚できるシーンで終わる。
たまにあれって思うような終わり方もあるけど。
それでこの映画なんだけど、あれって思うような終わり方をする。しかし普通ではない。
ボクはその時あぐらかいて座っているのに疲れて、うんこ座りに換えてひざを抱えながら画面を凝視していた。
画面にはある人物が映し出されている。
カメラは固定。長まわし。
その人物に被さる暗く孤独な影を凝視する。
そこで突然映画は終わる。
びっくりした。
ラストの気配すらない。
胸にじわっと来るものがあったわけではないし、強い印象や衝撃を受けたわけではないのに、いたく感動する。
今まで感じたことのある感動とは質の違う感動。
それを呼び起こした要素を分析してもボクの頭じゃ理解できないけれど、この極めて微妙で不思議な感覚は忘れないで覚えておこう。

ちなみに冒頭の劇はイヨネスコ『瀕死の王』、らしい。
この劇中劇にカトリーヌドヌーヴが出ている。
他にも『ユリシーズ』の監督役でジョン・マルコヴィッチ。

2003年10月5日日曜日

石焼いも ヤキタテ

腹が減ってうなっていたら、い~しや~きいも~って聞こえたから小銭引っつかんで買いに行った。

「100gください」って言ったら、3本で千円だと言う。
1本しかいらない、と言うと「じゃあ350円」と言う。
一瞬迷ったが買う。

僕が小学生の頃は石焼いもは50g50円で売っていた。
最後に買ったのはいつだったか。
確か6年ほど前か。
「50g下さい」と言うと、「100gからしかない!」と言われた記憶がある。いくらだったかは忘れた。

しっかし焼き芋1本350円かぁ。たけーなー。
次に買うのは何年後かなぁ。

映画『ジュリオの当惑』

1985年 監督:ナンニモレッティ
BS2 録画


ジュリオの当惑

神父さんの話。

この監督はシーンとシーンのつなぎ方が面白い。
1つ1つに確かにストーリーの流れでつながりがあるのだけど、シーンが変わるたびにそのシーンの映像を頭で解釈していかないと、主人公が今どこにいて何をやっているのかが分からなくなる。

見終わった後に早送りでもう1度見て、それでやっと全体的なストーリーや登場人物等がある程度分かった。

別にけなしているのではなくて、むしろこういうテンポは結構好き。

するめ映画。

たぶん何度でも見て楽しめる。

ちなみに髭がないが主役はもちろんナンニモレッティ。

2003年10月4日土曜日

ドラマ『男たちの旅路』 第3部 第2話「墓場の島」 1977

男たちの旅路 第3部-全集-

人間の強さ、弱さ、について各世代間での主張がぶつかり合う。
一つ言えるのは吉岡(鶴田浩二)は間違いなく強い。且つ、かっこいい。

吉岡は1本筋の通った信念を持っており、納得のいかない考えや行動に対しては、例え面識の全くない人だとしても自ら出向いていき意見を言う。
あつかましいとも思えるが、言っていることが理にかなっていたりするので相手も飲まれ気味。

人は人、で無関心でなく、とことんぶつかっていくから面白い。

ちなみに、このドラマは警備会社のガードマンの話。
水谷豊や桃井かおりなんかも出ている。

映画『花のようなエレ』

1972年 監督:ロジェヴァディム
BS2 録画


花のようなエレ ヘア解禁版

面白い。

実家のある田舎町に帰ってきた10代後半の青年ファブリスと花のようなエレの恋愛物。
一言で言ってしまえばそれまでなんだけど一言で言えないこともいっぱいある。面倒だから言わない。

母と息子2人が食事をするシーン、帰還兵で病を患っている長男が悪態ついて席を立った後、残った次男のファブリスに母はにこっと笑いかける(母はこの次男の方がかわいいらしい)。
しかし母の顔にはハエが!

と、いうようなぞくっとする(いい意味で)シーンが結構ある。

この母親は結構間抜けなんだな。
年下の男と情事の真っ最中にファブリスに目撃されてしまう。その時の表情が笑える。

滝つぼ近くの川で魚を取ろうとするエレ。に向かって乱暴にもぎ取った花の束を投げつけるファブリス。
ばさーっと突然かぶさる花束にびっくりして川に転落するエレのシーンはよかった。
落ち方とか落ちるときの顔とかびっくりさせる方法が花束という所とか。

ラストはよくわからなかった。しかし涙でそうになった。

補足しておくと、エレは耳が聞こえず言葉が喋れない。精神的には10才くらい。無邪気な笑顔も見せるが計り知れない孤独の影を落とす。
一方ファブリス君はマザコン。

ロジェヴァディムは『血とバラ』っていう吸血鬼映画を昔に見た。
怖くはないのだけど、不思議な不気味さがあった気がする。
『花のようなエレ』も不気味といえばどこか不気味。

今調べたら他にも『獲物の分け前』っていうジェーンフォンダが出ている映画見てるなぁ。
内容が全然思い出せん。

2003年10月3日金曜日

映画『宮本武蔵3部作』

1954年 監督:稲垣浩
BS2 録画


宮本武蔵 DVD-BOX

三船版。
三船むっつり武蔵は女を泣かすは泣かすは。
しおらしい美女八千草薫やキューティー岡田茉莉子は登場するたびに泣いている。

なんか許せん。

岡田なんかつれない武蔵を追い求めているうちに女郎にまでなっているし。

女の執念。
恋の為なら他人が死のうと知ったこっちゃない。
男の場合はそんな自分を意識的に捉えて酔うのだろうが、女の場合はもっと根源的なところ、蛇のような執念でそれをやる。
そんなときの女の顔の美しさ。

あと、佐々木小次郎が鶴田浩二なんだな。
これがまたかっこいいんだな。

ちなみに3部作のうち1部は4年位前に見て、2部はビデオに録っていたやつを昨日見て(前半部分は録り逃して見てない)、3部を今日見た。

今月の予定

昨日エフテレパルというTV雑誌でひと月の番組をチェックし、私は愕然とした。

 ①10月はBSを中心に見たい映画だらけじゃん
 ②BSで『男たちの旅路』第3部が9/27(土)から始まってんじゃん ミノガシタヨ
 ③今週「BSマンガ夜話セレクション」やってんじゃん