2005年7月18日月曜日

映画『逃走迷路』

1942年 監督:アルフレッド・ヒッチコック
BS2 録画


逃走迷路 (ユニバーサル・セレクション2008年第5弾) 【初回生産限定】

あの自由の女神でのシーンが有名な一作。
無実の罪を着せられた主人公が警察の手をかいくぐりながら真犯人を探して途中美人令嬢と出会って主人公の逃走に巻き込まれた美人は男を凶悪犯だと信じながらも次第に男の人柄と無実を知っていき気付いたらラブラブになってついでに真犯人も捕まえてハッピーエンドというヒッチコックの十八番ストーリー。

ラブロマンスが結構いける。
パーティ会場で敵の本拠地でもある屋敷の中、袋の鼠状態で他の客にまぎれて主演二人がダンスをするシーン、逃げ出す方法を考えなきゃいけないのに二人はキスするんですね。
そんな状況じゃないのに。
ラストにロバート・カミングスを救い上げようと手を差し伸べるプリシラ・レインの表情もいいし。プリシラ・レイン泣いてるし。
ってなんか別にラブロマンスに力が入っている作品では決してないんだろうけど。
ヒッチコックの映画は全体的に妙にエロティックで。

主人公の親友が炎に飲まれるシーンが凄い。
圧倒的火力に圧されて消火器を持った人型が後方へと無情にこてっと倒れた瞬間あっという間に炎が鬼のような表情で猛り狂って全てを包み込んでいってしまう。
炎に包まれる人間を変に合成などせずに人形(たぶん)を使っているのが良くて、自由に動けない人形ができる数少ない動きである「倒れる」という単純な行為が、見事なまでに炎の脅威と逃げるそぶりを見せる間もなく消火活動をする体制のまま倒れて消えてしまうあっという間の出来事という悲しさを感じさせてくれる。

そしてラスト。
音楽が一切無いので息を詰めて見てしまう。
自由の女神の親指と人差し指の間にぶら下がってしまった犯人を助けるべく躊躇無く犯人のところまで降りていった主人公を見て初めてこの主人公がかっこよく見える。
俺だったら見殺しにする。怖いもん。あんな高いところ。

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