at ギンレイホール

1本目に見た映画がそこそこ重くて長かったので最初は全然集中できなかったのだけど、すぐに引き込まれる。
かなり号泣できる。
今、公式ページ見ただけでまた涙出てくるわ。
ここ4,5年で見た映画の中でベスト1にしたい。
インド・カルカッタの売春窟。
ニューヨークで活躍するフォトジャーナリストのザナ・ブリスキは、1998年からこの赤線地帯で暮らして売春婦の取材をしていた。
この閉鎖的な赤線地帯にやってきた見知らぬ外国人を最初に受け入れたのは、ここに暮らす無邪気な子供たちだった。
子供たちはザナやザナが持つカメラに興味を示して近づいてきた。
ザナはこの悲惨な世界で暮らしていながらも明るい子供たちに写真を教えることにする。
子供たちにインスタントカメラを与え、写真を教える日々。
将来は売春婦(またはその世話)という運命を義務付けられている子供たちに夢や希望は無きに等しい。
それでも子供たちは絶望せずに大きな夢や希望をその小さな体に密かに湛えていた。
なんとかこの子供たちをここから抜け出させたい。
そんなザナの行動と、赤線地帯の子供たちを映したドキュメンタリー映画。
子供たちが写した写真がもの凄くいいのね。
固定観念が無いから発想が自由。
びっくりしたのは子供たちが海に行ったときに、一番才能があるといわれたアヴィジット君がばけつでおもむろに海の水をすくって頭くらいの位置でばけつを傾けて水を撒いた瞬間、片手でパシャリと撮影したところ。
その発想もさることながら、流れるような一連の動作があまりに美しい。
ドキュメンタリーなのでさらっとフィルムに収められているし。
売春窟の子供たちを救おうと思ったって一人のカメラマンの力じゃ努力しても報われる可能性は低い。
学校に入れるのだってパスポートを取るのだって非常に困難を極める。
それでもザナは奔走する。
そもそも学校に入るお金はどうするのか?
そこで出されたアイデアは子供たちの撮った写真を売るということ。
学校に行きたい、という思いはザナや周りのサポートはあっても根本的には子供たち自身の力で実現させるという形になっているのが単なる偽善でない確実な歩みになっている。
一生売春窟から出ずに暮らすはずだった子供たちがたくさんの記者陣に囲まれたりインド代表になったりと特別な体験をするのだけど、その時の子供たちのきらきらした目の輝きが忘れられない。
撮影してから映画が完成するまで3年くらいかかっているみたいで、最後に子供たちの近況が簡単に報告される。
売春窟に生まれ育ち、そこに家族が住み、そして養っていかなければならないって事が子供たちの運命に深く関わっているのね。
さらっとした報告だけど涙が溢れる。
さらに5年程経っている現在、彼らはどうしているのだろうか。
上に貼り付けた写真はポストカードブックの写真。
公式ページで少しだけ写真が見れる。

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