BS-TBS 録画
![夜のピクニック [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51nFxRYed0L._SL160_.jpg)
夜ピク。
前に恩田陸の『夜のピクニック』が面白かったって話を誰かとしていたときに、「ああ、夜ピクね」って言っていた人がいて、確かに略したらそうなるけども、本当にそんな通称あるのだろうか。。。
恩田陸の原作を読んだのは1年前くらいで、それからずっとこの映画版が気になっていた。
キャストを調べていると甲田貴子役に多部未華子。
おお、一瞬思いがけない感じもしたがなんてぴったりなキャストなんだろう。
友達には貫地谷しほりや松田まどか。
榊杏奈役は加藤ローサ。
母親は南果歩。
高見光一郎役は柄本佑。
後は役者名見ただけではよく知らなかったので調べてみると、重要な西脇融役の石田卓也も戸田忍役の郭智博も遊佐美和子役の西原亜希も、顔写真見ると皆ぴったりすぎて却って恐ろしくなってくる。
監督長澤雅彦ってところに一抹の不安を感じながらもそこは無視すると、このキャスティングで面白くないわけがないだろう、と期待は膨らむ一方だった映画をやっと見ることができた。
結論から言うとあんなに期待していたのに、むーん、という感じ。
映画を観ながら小説の面白さを思い出していたからいいものを、原作読まないで見ていたら散りばめられたたくさんのエピソードやキャラクターがどれも中途半端で乗れないまま見終わってしまうのではないだろうか。
一番の誤算は西脇融の人物像で、恩田陸の小説の少年達は皆そうなんだけど、繊細で驚くほど聡明なところが魅力的なのに、これじゃあただの幼稚なゴリラだ。
戸田忍との友情もなんだかうそ臭い。
恋愛要素を入れたかったのかもしれなけど、オリジナルキャラを入れるくらいなら主要人物をもっと丁寧に描いて欲しかった。
冒頭の長回しはよくできているけど、カメラの動きがなんか気持ち悪いしなんのための長まわしなのかもよくわからない。
甲田貴子の小さな賭けの説明にモノローグを使わない代わりに、アニメで妖精みたいな奴を登場させて説明していたけど、工夫しているというよりいきなり登場するアニメーションに違和感を感じてしまう。
音楽も節操無く使いすぎてうるさいし。
ああ、そういえばKISSのようなメイクの看護士が登場するシーンで曲はブラック・サバスのParanoidって混ぜすぎだろう。
文句ばっかり書いたけど、少女達を演じた女優達は良かったな。
多部ちゃんは本当に面白い女優さんだ。
可愛いのか可愛くないのかよくわからない風貌はどこを切り取っても、演技していてもいなくても存在感抜群で映える。
ちょっと浮き気味などということは歯牙にもかけずに、貫地谷しほりの素なんじゃないかと思うはじけっぷりも和む。
西原亜希は初めて見たけど眉毛がきりっとして綺麗な子だ。
松田まどかは結構背が高かったのだな。
加藤ローサはちょっとしか出ない。私服姿の加藤ローサと西原亜希のツーショットはまぶしすぎてくらっときた。
戸田忍役の郭智博君は『花とアリス』のぽけーっとした宮本先輩だったんだな。

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