at ギンレイホール
![その土曜日、7時58分 コレクターズ・エディション [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51clRCfp9PL._SL160_.jpg)
エンドクレジット見て初めて知ったのだけど、監督はシドニー・ルメット。
まだ健在だったのか。
そういう意味だと冒頭いきなり始まるどぎつい性描写はまだばりばり映画撮れますよっていう健在アピール?
というかこのシーンはどこの時間軸だったんだろう。
綺麗な妻を持ち経済的にも安定していそうな兄アンディ(フィリップ・シーモア・ホフマン)。
バツイチで慰謝料もろくに払えない駄目男の弟ハンク(イーサン・ホーク)。
兄はとある事情で金が必要になり、弟のハンクに強盗の計画を持ち出す。
基本的に保険会社以外は誰も傷つかない強盗。
知りすぎるほど知った宝石店での強盗は失敗のしようがない。
・・・はずだったのだけど失敗。
一つの大きな失敗から次々に浮かび上がって繋がっていく負の連鎖。
もう死にたい、っていうのはこういう状況のことを言うんだな。
もう死にたい、のだけど死んだ後に明るみになるだろう事実に翻弄される残された人々の事や、とんでもないことをしたという後悔の念や、そして事の顛末が気になって死ぬに死ねない。
単に生きることに絶望したのとは違うにっちもさっちもいかない絶望。
兄も弟もそれぞれがとことん追い詰められていくからね。
もう喜劇。
上映時間は117分ある。
長い。
強盗当日を中心としてその前後を、兄、弟、父とそれぞれの視点で時間軸を交錯させて話は展開する。
これがいろんな意味で結構野暮ったい。
時間軸や視点が切り替わるときの演出とかテンポとか。
演出の野暮ったさは嫌いじゃないけど、テンポの面はどうにかして欲しい。
とことん追い詰められた弟のその後が気になるところで兄だか父だかの視点に切り替わったりしたらがくっとするじゃん。
兄アンディにフィリップ・シーモア・ホフマン。
この人の金髪が白髪に見えてかなりの年配者に見えるけど弟役のイーサン・ホークと3つしか違わない。
演技の幅が広いのか前半から後半への印象の変化とかでっぷりと落ち着いた貫禄の裏にある弱さや葛藤とか、すんなり入ってくるから凄い。
弟役のイーサン・ホークはエンドクレジットまで全然気づかなかった。
見ているときはどこかの冴えないおっさん俳優だろうと思っていたのだけど。
父役には名優アルバート・フィニー。
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