2010年12月9日木曜日

映画『ヴェラクルス』

1954年 監督:ロバート・アルドリッチ
BS2 録画


ヴェラクルス [DVD]

バート・ランカスターのこの胡散臭い笑み!
怒りも照れも賞賛も裏切りも全て一つの笑みで表現するという胡散臭さ。
ただでさえ色黒なのに黒い服に身を包んで不適な笑みを浮かべるから白くない歯が白く見える。

南北戦争直後のメキシコ、南軍の敗将ベン・トレーン(ゲイリー・クーパー)は雇い主を求めてさまよっていた。
そんな折、ならず者のジョー・エリン(バート・ランカスター)と出会う。
二人は組んでマクシミリアン皇帝から護衛の仕事を得る。
伯爵令嬢のマリーが乗る馬車をヴェラクルスの港まで送り届けるという仕事だったが、実はこの馬車には大金が隠されており、革命軍が狙っていた。
危険な行程。
さらには大金をねこばばしようとするマリー、ベン、ジョーの騙しあい。
なかなか面白い。

どこからともなく遠くの高所に大量に出現する革命軍が不気味。
ロケ地メキシコでピラミッド等が映っている。
テオティワカンの遺跡?
ピラミッドにもしっかり一行を見下ろす革命軍が。

調べていたらラストの決闘に面白い事実があった。
ガンマンは拳銃の重さから実弾が残っているかを判断できるそうだ。
この映画の決闘の勝者は、敗者の拳銃を手に取った後に怒りの表情で投げ捨てるのだけど、投げ捨てる前に確かに重さを確かめるような仕草をしている。
弾が入ってなかったってこと?
いや、発砲したのだから無くなるのは当然だしなぁ。
実は空砲で空砲の薬莢を重さで認識したのか。
いや、そんな都合よく空砲が入っているわけ無いし。
銃の仕組みがよく分らないのでなんとも判別できないけど、敗者が実は勝者を殺す気が無かったっていう設定の方がかっこいいな。
その事実を勝者は銃の重さで気付いて怒りの表情をするという。

ゲイリー・クーパーはその存在感だけで十分意義があるが、一発殴ったら相手が遠くまで吹っ飛ぶほどの腕力があるように見えない。
役柄としても南部紳士で善人っていうのが憎めない悪役のバート・ランカスターを引き立たせる役のように思える。
それでもバート・ランカスターにぎりぎりのところで食われないでいるのは大スターゲイリー・クーパーだからか。

端役でチャールズ・ブロンソンが出ている。髭が無い。
アーネスト・ボーグナインも出ている。『ポセイドン・アドベンチャー』のロゴ刑事。

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これ、録画したのが2005年5月30日。
アナログのHDDレコーダーにはまだまだ見ていない映画がたくさん残っている。
地デジの液晶で見ると本当画質が汚いんだよなぁ。
それと、既に見たけどDVDに焼こうと残している映画が20本くらいあって、これをどうするかも微妙。
再生すると綺麗に表示されないのが分っていてDVDに焼く気にはなれない。
これから何年もかけてBSで放映してくれるのを待つかな。

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