2004年11月20日土曜日

映画『キングコング対ゴジラ』

1962年 監督:本多猪四郎
BS2 録画


キングコング対ゴジラ

北極の氷が溶け、眠っていたゴジラが復活!
北極基地のトンネルからミニチュアの戦車が勇ましくぞろぞろ出てきて、海の中からのろのろ近づいてくるゴジラに向けて一斉射撃。
圧倒的強さのゴジラは戦車の砲弾が当たってもびくともしない。赤い砲弾はまるでボールみたいにゴジラに当たっても跳ね返るだけ。
なんという頑丈かつ弾力のある皮膚でしょう。
瞬間移動並みに突然基地のある島に上陸を果たしたゴジラを見たらこりゃかなわんってことで戦車はぞろぞろトンネルの中に引き返す。なんと簡潔な表現。

一方、スポンサーであるパシフィック製薬の宣伝部長多胡(有島一郎)から特命を受けたTTVテレビカメラマン桜井(高島忠夫)と演出部員の古江(藤木 悠)は南海のファロ島へ巨大なる魔神(キングコング)を探しに旅立っていた。
ゴジラがどうこうとかじゃなくてただ単に視聴率アップのために。
~略~
そんなこんなでキングコングとゴジラが対決する。

締めのセリフ。
「今の僕に言えることは・・・人間は改めて動植物の自然に適応する能力に学ぶべきだ・・・それだけしか言えないね。」
ど、どこからこんな結論が?
「今の僕に言えることは・・・人間は改めて傲慢で自分勝手で地球上に人間しか生物がいないと勘違いしていることを自覚するべきだ・・・それだけしか言えないね。」
「今の僕に言えることは・・・人間は改めてキングコングに対して与えた自分勝手で残酷な仕打ちを鑑みて罪悪感に苛まれるべきだ・・・それだけしか言えないね。」
キングコングのあまりの悲惨さに涙。

さて、キングコングとゴジラのどっちが強いか。
機敏さと体技ではキングコングが圧倒的に有利だろう。
だがゴジラの放射能火炎は反則的な破壊力がある。
ゴジラが放射能火炎でキングコングを倒す図は想像できても、ただの怪力ゴリラであるキングコングがゴジラを抹殺できる図など少しも想像できない。
想像通り1回戦は放射能火炎にびびったキングコングが頭をぽりぽり掻いて逃げてしまった。
ゴジラがトラウマとなった可愛そうなキングコングだが、麻酔銃で眠らされ、全く愛の無い縛り方で吊るされながらゴジラのもとへ空輸される。
麻酔から覚めた時には眼下にゴジラを発見。びっくりしてあばれるキングコングが本当にかわいそう。
しかし直後に大爆笑シーンが待っているのだけど。これは久しぶりに映画見て大笑いした。

なかなか笑いに溢れた娯楽作品。
ゴジラが落とし穴に落ちたり、石を投げようとしたキングコングが勢いあまって山の斜面を転げ落ちて岩で頭を打ったり。
基本は着ぐるみなんだけど、巨大蛸は本物の蛸の映像と合成している。結構気持ち悪い。
ところどころストップモーションも使われる。蛸が人間捕まえたり、ゴジラが尻尾で体を支えながら両足でけんかキックしたりするシーンで。
そうだ、ゴジラのこのストップモーションは可笑しかったな。
ゴジラはこの映画では結構機敏でかつキングコングに負けず怪力だった。キングコングが勝てる要素が見つからない。

ゴジラのみならずキングコングにまで襲われる"とろい"浜美枝を恋人に持つ佐原健二は可愛そうだ。
高島忠夫まで付いてくるし。

0 件のコメント:

コメントを投稿