2004年6月5日土曜日

映画『浪花の恋の物語』

1959年 監督:内田吐夢
BS2 録画


「帰らしてもらえんやろか」
「わてでは いけまへんか?」

「わしはもう お前とははなれられんようになってしもうたわ」

「はよ家帰って素人はんのお井戸でもさすってなはれ」
「はははは」「へへへっへ」

「逃げ延びて あの世までも二人は一つ」

「わしの筆は そこまで不人情にはなれへん」

「死ぬる死ぬって勝手に死なれてたまるかい!!お前の体には!えいっ!金がかかってんねやで!」
「忠様とこ行きたい 忠様とこに行きたい! 忠様のとこにいかせてぇ~~」

近松「冥土の飛脚」。
映画見て泣いたのってほんと久しぶりだ。
後半それまで徹底的に傍観者であった近松門左衛門(片岡千恵蔵)が上記のセリフ「わしの筆は そこまで不人情にはなれへん」と言った時、千恵蔵の顔の漲る力に挿入されたどこまでも響き渡る拍子木の澄んだ音。ここで泣いたら以降はスイッチ入りっぱなし。

とにかく面白い。

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