2004年5月15日土曜日

映画『私の小さな楽園』

2000年 監督:アンドルーチャ・ワディントン
at ギンレイホール


私の小さな楽園

ブラジルのコメディドラマ。
要は淫乱女性の話なんだけど、淫乱などとは口を滑らせても言いたくない、恐れ多い気持ちになる映画(あ!2回も言っちゃった)。
主人公のダルレーニという女性はあまり美人とはいえない女性(というかおばさんか)なのだが、なぜかもてもてで子供を4人生む。
しかも4人の子供の父親が皆別人。そして実の亭主との間に子供はいない。いんらんじゃ~!
と、言いたくなるのだが、ダルレーニはふくよかで豪快で笑うとむきっと歯茎が飛び出し時に可愛らしい表情を見せるおばさんで、・・・えーっと、つまり野性的なんだな。
だから奔放な性は汚らしさよりも湧き上がる生命の思わず拝みたくなるような輝きを見せる。

性交→出産→性交→出産・・・
ガキが簡単にぽんぽん生まれてくるところがダルレーニを神にする。
(生まれた子がこれまた亭主とダルレーニとは似ても似つかない)
出産シーンはほとんど描かれない。本当ぽんぽん人種も目の色も違う子供がダルレーニから飛び出してくる。
苦しんで苦しんでやっとの思いで一つの生命を産み落とす偉大な女性が描かれない。いいのだ、ダルレーニは。もともと偉大な母なる女神なのだから。

ブラジルのどこまでも広がる底の無い青い空と、空に張り合うかのように体を横たえる荒涼とした大地。そしてダルレーニ。

ところでハンモックって乗った瞬間布がびりびり破けて落ちちゃう気がするのだけど。
ハンモックって丈夫なんだね。

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