at ギンレイホール

ガエル(マリナ・ハンズ)よりかはナタリー(マリ=ジョゼ・クローズ)の方が好きだな。
セバスチャン(ステファン・ルソー)は婚約者を想い、よくとどまった。
老齢のレミは今病床についている。息子のセバスチャンはロンドンのやり手証券マン。カナダに住む父とは仲が悪い。
それというのも、大学で歴史学を教えていた父は非常に女ぐせが悪かったから。
真面目なセバスチャンはそんな父のだらしなさが納得いかない。
しかし病気の父のためにセバスチャンは婚約者のガエルを連れて父のいるカナダに戻る。
父のため、病院の経営者や組合を買収して広い個室を用意してやったり、世界に散らばっていた父の昔の友人や愛人を呼び寄せたりと、驚くべき迅速な行動力を見せるセバスチャン。
デヴィッド・ドゥカヴニーをさらに甘い顔にしたようなセバスチャン。
セバスチャンを演じたステファン・ルソーはカナダでお笑い界のブラッドピットと呼ばれるコメディアンらしい。
元愛人や友人が病室に来るとひたすら下品な話が繰り返される。少し眠ってしまった。
レミは幸せな死に方したな。死ぬっていうのが、ああ、こうやって友人達の顔を見ている自分の意識が数分後には完全に消滅してしまうんだ、と思うと恐ろしいもんだ。
死に行く意識で初恋の太腿がレミの脳裏に過ぎるのは美しい上に感動的。泣くまではいかなかったけど。
『ビッグフィッシュ』では息子は結局父の生き方に染まったけど、セバスチャンはどうなるんだろう?
ベリーショートの神秘的に美しい容姿を持ったナタリーをほっとけるのか?
父の最期のひとときを一緒に過ごした事で父に感化された、ということはまずなさそうだけど、血は確実に受け継いでいるし。
信念か、血か。いや、どうでもいいや。もうただマリ=ジョゼ・クローズが魅力的すぎて、ひたすらまいっちゃったな。
セバスチャンを演じたステファン・ルソーは、なんでも金で解決する無表情な男を演じているが、嫌味ったらしいどころかその愛くるしい顔ひとつで笑わせてくれる。
幼そうでいてしっかりやり手の証券マンに見えるところが凄い。
レミの生徒役にロマン・デュリスに似た奴がいたな。友情出演かと思ったけどクレジットもないし、見間違いか。
0 件のコメント:
コメントを投稿