今年も様々な出来事があり、非常に充実した1年でありました。
今年の事件ベスト5
5.あんまり映画を見なくなった
4.ゴキブリを一回も見なかった
3.部屋の中に蛾がいた
2.夏にねずみが出没した
1.血糖値が高くなった
2007年12月31日月曜日
2007年
年末
年末のことをメモ的に記録。
2007-12-28(金)
会社で仕事納めして、午後からそのまま出向先に行って夜まで仕事。
2007-12-29(土)
先日からまとめて録画していたドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス~』を一気に見る。
その他HDレコーダーがぱんぱんなので整理。
2007-12-30(日)
年賀状を必死に書く。でも今頃出しても、もし俺に出してない人がいたら迷惑だな、と思って出さず。
今回は休みが結構長いからRPGでも久しぶりにやりたいなと思っていたので買いに行く。
PS2の「真・女神転生3」購入。
そういえば誕生日。
2007-12-31(月)
ゲーム。
夜は実家に。
2007年12月10日月曜日
病気
先週、会社の後輩がボーナスで税金いくらひかれたとか話していて、そういえばボーナスの明細もらってあけていなかったな、と思って仕事に行く直前にふと思い出してあけてみる。
ふむ、と思ってついでにこれは先月にもらってからほったらかしにしていた健康診断結果もあけてみる。
「総合判定:E 糖尿病が疑われます。精密検査をして下さい」
・・・
(; ̄Д ̄)
2007年12月9日日曜日
映画『眉山 -びざん-』
at ギンレイホール

犬童一心が選んだ次のヒロインは松嶋菜々子。
この人はCMでしか見たことないし昔からそんなに綺麗だとはおもわなかったのだけど、さすがに少し老けたな。
阿波踊りの見せ場で監督が松嶋菜々子を美しく見せようとしてかよく分からないところでアップになったりするのがうざかった。
演技は特に印象に残らず。というか存在感がないように思う。
いや、そもそもこの映画自体いったいなんだったのかもう思い出せず。
大沢たかおと松嶋菜々子が知り合い程度の関係だと思っていたらいきなり抱擁してキスしたりしていつのまにか恋仲になっているのを見てからもう完全に置いてけぼりです。
宮本信子が10年ぶりの映画出演らしい。末期がんの母役。
ちゃきちゃきの江戸っ子。
そしてあだ名が「お竜さん」
宮本信子の伊丹監督女シリーズでのあのお茶目でくせのある存在感は健在でよかったのだけど・・・
お竜さんっていったら普通藤純子を思い浮かべるじゃん。
この映画自体があまりに面白みがなかったのでそんな些細なことが気に食わなくなってくる。
ちょろっとWebで人の感想を見ていたら、これって泣ける映画だったのだと知る。
えー、どこで??
映画『サイドカーに犬』
at ギンレイホール

地味なスーツ姿の若い女性が不動産を案内している。
美人というわけでもないが何か気になる顔。
場面が変わって、束ねていた髪をたらしてラフな私服に着替えたこの女性はうってかわってすごい美人なのね。
※エンドロールで知ったけどミムラだった
おお、とにかくなんか面白そう、と期待。
期待し始めたところでこの女性の小学生時代の回想シーンに移る。
うざ、と思うとしばらく続いて竹内結子登場。
なんか嫌な予感がしているとやっぱりこの回想シーンがメインで、最後になるまでミムラに戻ってこず。
思うにミムラと竹内結子の配役は逆の方がよかった。
竹内結子がパーマのかかったロングヘアに派手な色のスパッツを履いて「よお」みたいな感じで登場したときに感じた違和感は最後まで拭えず。
派手な格好でタバコすぱすぱふかして性格は大胆で男勝り。でも太宰治を読んだりする読書家で思いのほか繊細な一面も覗かせるって役。
役どころとしてもこのヤンキー面は後付けの性格っぽくて、なら違和感があってもいいのかもしれないけど、なによりこの男勝りな竹内結子が少しもかっこよくない。
傷つかないように性格をコーティングしているようなうざさ。
だからやっぱりミムラと竹内結子を逆に・・・
エンドロール見ていたら原作は長嶋有で、作品名が『サイドカーに犬』ともう一つ(忘れた)出ていて、ああ、やっぱり短編が原作なんだ、と納得。
3,40分の小品って感じだしなぁ。
監督は『遠雷』の根岸吉太郎。『遠雷』の、って言っているのは僕がそれしか見たことないからなんだけど、代表作って何があるんだろう。
2007年11月25日日曜日
映画『深呼吸の必要』
BS2 録画

冒頭、女の子がプールのスタート台の上で深呼吸している。
他の子は飛び込みの体勢をとっているのに。
当然スタートは遅れびりでゴール。
夏の暑さとプールの冷たさと少女の爽やかな笑顔が印象的な幕開け。
この映画、もしかしたら面白いかも、と期待。
少女は香里奈になり沖縄の離島に到着。
他に谷原章介、成宮寛貴、金子さやか、長澤まさみも到着。
軽トラで迎えに来たのは大森南朋。
彼らは皆サトウキビ刈りのアルバイトにやってきたのだった。
一つ屋根の下での共同生活&挫折などの傷を抱えて逃避するようにしてやってきた訳あり連中&期限までに約7万本のサトウキビを刈らなければいけないという重労働
という設定で展開するドラマ。
次第に明かされる過去の傷。谷原章介に成宮寛貴。
えっ、この調子でメンバ全員続いたらうざいなと思っていると他の人たちはさらっと。
さらっと感がうれしいものの過去の傷が公開された二人があまりにどうでもよかったので、結局メンバ全員どうでもいい感じに落ち着く。
当時の旬な役者が勢ぞろい。
でも長澤まさみがー。
喋らない、暗い、影が薄い。やっと笑ったと思っても特に印象に残らず。
『ロボコン』で魅力全開で開花した後にこれは悲しい。
つまらなくはないけど面白くもないという消化不良。
2007年11月17日土曜日
鞄
目黒で飲む。
帰りの電車で自分が手ぶらでいることにはっと気づく。
行くときには持っていたトートバッグがないじゃん。
引き返し、行った店二件を回るが見つからず。
うぅ。
・学生時代に友達に借りたPSソフト二本。
・文庫本一冊
・mp3プレイヤー
PSソフトは一緒に飲んだ友達に返すはずが飲んでいたらすっかり忘れてそのまま紛失してしまった。
ごめんなさい。
2007年11月13日火曜日
映画『とらばいゆ』
BS2 録画

主演瀬戸朝香。
瀬戸朝香が出ている映画は初めて見たな。
瀬戸朝香の夫役には塚本晋也。
瀬戸朝香の妹役に市川実日子でその彼氏に村上淳。
この二組の恋愛コメディ。
なんだけど、ちょっと変わっているのは瀬戸朝香と市川実日子の姉妹は女流棋士であるということ。
勝負の世界に生きている、っていうので二人ともくせが強い。
男たちは振り回されてばかり。
瀬戸朝香の方なんか俺だったら「こいつめんどくせー」と思って耐えらんない。
でもそこは気さくで仕事のできる塚本晋也であるから不満や文句を言葉にしても何より妻のことを第一に考えている。
なんていい人だ、まったく。
瀬戸朝香がきれいでスタイルも抜群。
でもえろくないんだよね。
この映画からは性的なものが一切感じられない。
夫婦なのにお互い触れることすらなかったのではないか。
子供もいなくて結婚して間もない夫婦の恋愛ドラマなのに。
2007年11月11日日曜日
映画『リトル・チルドレン』
at ギンレイホール

主演ケイト・ウィンスレット。
トム・ペロッタの全米ベストセラー小説が原作らしい。
137分と長いけどなかなか面白い。
アメリカ郊外の住宅地に住むサラは夫と娘の家族三人で暮らしている。
と、まあそんな感じで不倫があったり性犯罪で服役していた男が戻ってきたりとこの街を舞台に話は展開していく。
郊外っぽく偽善と偏見に満ちた大人達がシニカルな笑いとともに描かれる。
そんな彼らと少し距離を置いたところにいたのがサラ(ケイト・ウィンスレット)と、昼は専業主夫で夜は司法試験の勉強をするブラッド(パトリック・ウィルソン)だった。
出会いの瞬間に取った些細ないたずらは二人の間に特別な感情を目覚めさせる。
結局みんな大人になりきれない子供だったが、それでもすでに大人になっている事実に変わりは無くて、その責任に対してどう接していくのか?
一時的な感情で逃げるのか?
もう一度自分と周りを正面から見つめなおすのか?
ラストはちょっとどきどきする。
映画『輝ける女たち』
at ギンレイホール

ああ、人物関係がさっぱり分からない。
眠くなってちょっと寝てしまった。
キャバレー「青いオウム」のオーナーであるガブリエル(クロード・ブラッスール)が死去した。
ということで彼のファミリーが集まる。
息子のニッキー(ジェラール・ランヴァン)。クラブに出演するマジシャンでもある。
ニッキーの妻?元妻?愛人?にアリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)とシモーヌ(ミュウ=ミュウ)。
ニッキーの子供にマリアンヌ(ジェラルディン・ペラス)とニノ(ミヒャエル・コーエン)。
で、このファミリーの関係が複雑で、
・ニッキーはガブリエルの本当の息子でない。
・マリアンヌとニノの父親はニッキーらしいが母親は違うらしい。
・アリスは元妻でマリアンヌの母で、シモーヌはニッキーじゃない別の夫がいるけどニノの父親はニッキーで、だけどニッキーの元妻というわけではないらしい。
さらに、
・ガブリエルは女装によるパフォーマンスをしていたがオカマではないらしいが同性愛者かもしれない・・・
・ニッキーはしょぼくれたおっさんにしか見えないけど実は稀代のプレイボーイらしい。でも同性愛者でもあるかもしれない・・・
・ニノは揺るぎない同性愛者。
っていうようなことが超小出しにちょろっとしたセリフで明かされたりする。
人物関係が明かされるタイミングは始まりから最後までALLTIME。
寝ちゃったらわかんないじゃん。だから公式HP見て勉強した。
ストーリーだけど、ガブリエルが死去した、で、ニッキーは自分が遺産というかこのキャバレー青いオウムを相続するものだと思っていたらしいが、青いオウムはマリアンヌとニノの二人に相続される。
マリアンヌはばりばりのキャリアウーマンでニノは会計士。
そんな古いキャバレーもらっても経営している暇なんてないしそりゃあ売るでしょう。
ってことなんだけどなんだかんだ登場する人物の過去や関係が明かされて、さらにクラブに出演する歌手のレア(エマニュエル・ベアール)もからんできてニッキーといい関係になって、うにゃうにゃしているうちにファミリーはそれぞれ自分のアイデンティティを獲得したのかなんだかおおらかになって清清しく歩き始める。
ファミリーの再生までの道のりが過去や事実の小出しを重ねているうちになんか気づいたら、っていう緩やかなところが洒落ているものの、関係が複雑すぎてのりづらい。
シモーヌ役にミュウ=ミュウです。
以前に『燃えつきた納屋』1973を見たときに気になって名前を覚えていたミュウ=ミュウ。
年をとってもかわいらしい目元は変わらない。
なんかレアな女優だと思っていたけど出演作見ると結構メジャーな人だったのね。
2007年11月10日土曜日
映画『花とアリス』
BS2 録画


岩井俊二は前に一作、なんだっけな、『PicNic』かなんか見て、やっばー、このオタク世界に全然ついていけない、っつって。
それから岩井俊二は一切見ていない、っつって。
のだけど『花とアリス』はそういえば蒼井優がバレエを踊っているとかいう情報を聞いたような気するな、っつって。
見てみる。
むーん。この映画で坂本真が語尾に「っつって」と必ずつけるのね。段々うざくなってくるのだけど、たまに使ってみると結構楽しいかも。
で、この映画、やっばー。蒼井優がよすぎる。
ちょっとした表情のかわいらしいこと。
鼻を両手の人差し指ではさんで鼻声で「ごめんなさい」と言っても蒼井優ならOK。
そして鈴木杏と蒼井優の掛け合いも奇跡的な絶妙さで面白いしな。
アリス(蒼井優)とハナ(鈴木杏)は親友で一緒の高校に進学する。
ハナは中学時代に駅のホームで見かけてあこがれていた先輩のいる落語研究会に入部。
先輩の下校を尾行しているところで先輩がシャッターに頭をぶつけて気絶。
なんだかんだでハナは先輩を記憶喪失扱いしてちゃっかり彼女の位置に収まる。
自分の名前も覚えているし最近の事も覚えているのに、彼女のことだけは忘れてしまったという記憶喪失。
んな馬鹿なと思ってもこの先輩はぼーっとした変なやつなので、騙されてもなんか納得。
コメディだよね。
嘘がばれそうになったため、ハナはさらに嘘を重ねて親友のアリスを元カノに仕立て上げる。
元カノの事まで忘れたのか!
先輩は過去の記憶を思い出そうとアリスとデートを重ねる。
まあ、三角関係。
ストーリーの主軸はこの三角関係なんだけど、話は結構大きく広がる。
まず主役二人の背景の描き方が上手い。
アリスは母子家庭で母親(相田翔子)は新しい彼氏とデートばかりしている。
家の中は臭くない程度に乱雑。家事をしていないらしい。
そんな家庭だがアリスは奔放で明るい。
本当の父親ともよく会う。というか父親が大好きらしい。
ハナの頼みに付き合って先輩に元カノのふりして接するが、アリスは先輩とのありもしない過去の記憶たどりデートを、父親との懐かしい過去の記憶たどりに常に置き換える。
これが最後の方でトランプのハートのエースとして油断すると泣きそうになるくらいのいい話になるんだな。
明るいアリスに対して、暗くはないがどこか狂気を秘めたハナ。
臆病なのか大胆なのかわからない。
憧れの先輩の彼女になる手腕はコメディの世界だったけど、ハナの嘘は夢野久作の『少女地獄 何でもない』の世界だった。
激しい嫉妬とまくしたてる嘘の狂気。
嘘を重ねて自分の首を絞めていき、「先輩が私のことを好きなったという事実は・・・ありません」という悲惨な言葉をはく羽目に陥る。
でもいいシーンだけどね。
ハナの背景はいまいち描かれないのだけど、ラストの方で思いがけない形でハナの過去とアリスとの関係が明かされる。
ああ、これで十分です。
そして過去と擬似過去の現在が交錯する中で未来の線も折り重ねてくる。
アリスはスカウトされて芸能事務所に入っていろんなオーディションに出るのね。
奔放なアリスも社会に出ればおとなしい女子高生。このギャップ。
社会には一癖も二癖もある連中が待ち受けてるし。ルー大芝とかアブちゃんとか。
つっこみどころはとりあえず置いておこう。トランプのカードが10年近くも浜辺に落ちているわけねーだろ、とか。
2007年10月28日日曜日
映画『フランシスコの2人の息子』
at ギンレイホール

これも南米映画で今度はブラジル。
実話に基づく、と冒頭で紹介される。
リリースしたアルバムの総売上が2200万枚を超えるらしいブラジルの国民的アーティスト、ゼゼ・ジ・カマルゴ&ルシアーノの実話。
ブラジルの田舎に7人の子供を持つ大家族がいた。
いかしたおやじは農作物の全てをはたいて長男と次男にアコーディオンとギターを与えた。
特に誰のレッスンを受けるでもなく、気づいたらそれなりに弾けるようになっている二人。
貧しいが明るい家庭もついに借家を追い出され、州都に引っ越すことになる。
都会ではもっと厳しい現実が待っていた。
家族の物語だね。後半は駆け足でいまいちだが。
本物のゼゼの声がかなりいい。
映画『ボンボン』
at ギンレイホール

アルゼンチン映画。
失業中の60前のおっさんは手作りのナイフを売り歩く。
手間がかかっている分高い。ので売れない。
安定した収入もないので娘の家にやっかいになっているが、娘の家庭も裕福でなく邪魔者扱い。
いつも悲しい笑みを浮かべたおっさんだが、ひょんなことからドゴという犬種の犬を貰い受ける。
犬なんか飼えないと家まで追い出されてふんだりけったりだが、この犬のおかげで新たな道が開けていく。
ドゴっていう犬はいかつい口しているのだけど目がかわいらしい。
マスティフとブルドッグとブルテリア等の交配らしい。
ボンボンと名づけられたこのドゴによって、おっさんは普段話したこともない階級の人と話したり、今までまったく縁のなかった人たちの集まりに参加したり、大会に出場したりなどなど新鮮な体験が続いていく。
幸せを呼ぶ犬。
だけどしれっとして愛らしい顔したボンボンにも人に言えない悩みがあった。ってところが面白い。
出演者はほとんど素人で、主演のおっさんは監督の製作会社の近くにある駐車場で働いているおっさんらしい。
2007年10月27日土曜日
映画『モンゴリアン・ピンポン』
BS2 録画

毎年NHKアジア・フィルム・フェスティバルが開催されるころにBS2で過去の作品が放映される。
これは第7回の作品。
中国の内モンゴル自治区で、少年ビリグは川から流れてくる不思議な白い玉を見つける。
ピンポン球なんだけど、卓球なんて知らない子供たちはこの白い玉に豊かな想像力を働かせる。
ある日、その白い玉が卓球という国技の球であることを知った少年たちは、「国の宝」を返そうと北京に向かう・・・
北京に向かう、っていってもそれはこの映画の中での1エピソードにすぎないのだけどね。
北京へのエピソードのあとが面白くて、ラストは泣ける。
広大すぎる草原で全てが一望できるところ、フレームの中と外を巧みに制御してシュールな笑いを見せてくれる。
大人や子供たちの無表情に見つめる視線が笑えたり愛らしかったり悲しかったり。
久しぶりに映画を見た気分。
2007年10月13日土曜日
映画『サン・ジャックへの道』
at ギンレイホール

母親の遺産の相続には条件があった。
兄妹そろってキリスト教の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ(サン・ジャック)まで歩くこと。
大会社の社長で神経質で精神安定のための薬漬けの長男。
めちゃくちゃ毒を持ったリアリストの長女。
アル中で家族にも見放された一文無しの次男。
長男と長女は犬猿の仲。
兄と姉が喧嘩していても次男はただ酒を飲むための金をどうやって仕入れるかだけを考えていて我関せず。
とりあえず遺産を相続するためにツアーに参加。
そしてこのツアーには彼らだけではなく個性的な若者たちやいつもターバンを頭に巻いた物静かな女性などがいた。
ロードムービー。ウォークムービー?
テンションの緩急がうまくて最後まで楽しく見れる。
フランスからスペインへと続くこの巡礼路はひたすら美しい景観が続く。1500キロ。
この景観の中を体力の限りを尽くして点みたいな人間がぽつぽつ歩いているのがなんか楽しい。そしてエロティック。
開放的だからかね。
そういえば若い女の子が二人参加しているのだけど、これがどこにでもいるような普通の子なのね。
なのにこのマジックによって魅惑の匂いを放ちだすから不思議。
途中、ツアー参加者の夢が挿入されるのだけど、このあってもなくてもいいようなシーンに結構金かけているだろうCGを使っているのがお茶目で笑える。
監督は『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー。
映画『ボルベール <帰郷>』
at ギンレイホール

ああ、やばい。これやばい。
後半はもう涙ぼろぼろです。
命をひたすら輝かす女。母娘。
女に深い苦しみを与え業を負わせるだけのどうしようもないくずの男。
女は強い、とか女は元気だ、とかそんなことじゃない。
彼女らがその笑顔の裏に隠した苦しみと背負っているものの重さは男がどうこう言えるものじゃない。
だって男が負わせてるんだもん。
この映画にはほとんど男が出てこない。
女性達の強くて痛ましいこの生命の輝きの中に男が輝ける場所なんてありはしないし。
男ができることは女を苦しませるだけ。ってことを忠実に実行して映画から男たちは消えていくのであった。
面白いのはなにもすべての女性を輝かせてるってわけじゃないのね。
例えばアグスティーナが出演したテレビの女性司会者なんてくそでしょう。
まあ、いろいろいるもんです。
物語の方は実にたくみに展開する。
全てに伏線がしっかり張られている。
ミステリー?ファンタジー?
とも思うが、導き出されたり明かされた事実は全てが生々しい現実の重みとなり、張られた伏線は新たなイメージとして蘇ってそのまま人生を彩る重奏となる。
驚嘆です。
2007年9月30日日曜日
映画『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
at ギンレイホール

内田也哉子って初めて見たな。むう。独特。
リリー・フランキーの自伝小説の映画化。
リリー・フランキーにあたる役にオダジョー。かっこいいうえに反則的にいかしたファッション。
ちょい役で本当にいろんな人が出ている。宮崎あおいとか小泉今日子とかいろいろ。
これってリリー・フランキー仲間なの?
土屋久美子や渡辺美佐子は間違いなく松岡錠司つながりのはずだけど。
でもどんなにいろんな人が出ようが内田也哉子一人の存在感に全て食われていたけど。
オカンって呼び方は関西では普通なのかもしれないけど、慣れてないからどうも違和感があって、ましてや東京に住んでいる人が他人の母親をオカンと呼ぶなんて気持ち悪くてしょうがない。
うー、なんだろう、このお友達ごっこみたいな世界は。
オカン(樹木希林)は幸せだったかもしれないけどさ。
このオカン礼賛ぶりを見ているとなんだかリリー・フランキーが気持ち悪くなってきてしまった。
マザコンぶりがっていうのじゃなくて、リリー・フランキーのナルシストぶりが。
映画『しゃべれども しゃべれども』
at ギンレイホール

若手の噺家の今昔亭三つ葉(国分太一)は古典落語をこよなく愛し、いまどきめずらしくいつも着物姿でいた。
でもまあ、情熱はあるけれどいまいち芽が出ない。
そんな三つ葉がひょんなことから「しゃべりかた教室」を開くことになる。
集まったのは、美人だが無口でいつも怒っているように見えてしまう十河五月(香里奈)。
関西から引っ越してきて関西弁を小学校で馬鹿にされて悩む村林優(森永悠希)。
元プロ野球選手で解説者に転向したが上手くしゃべれない湯河原太一(松重豊)。
の三人。
いくら頼まれたからとはいえ二つ目の落語家がしゃべりかた教室で落語を教える、ということに抵抗を覚える三つ葉だが、この三人と関わっていくことによって、どこでどういう契機でどうなったのかいまいち分からないもののとにかく成長していく。
落語を聞かないので国分太一の落語が上手いのかどうかよく分からないけれど、声がでかく活舌がいいので聞き取りやすい。
国分太一、香里奈、松重豊、そして母役の八千草薫など皆いいのだけど、びっくりなのは小学生の森永悠希。
なにこの芸達者なお子様は。芸達者なガキほど嫌いなものはないのだけど、この子は全然OK。
きっと素が役どころと同じで明るい子なのだろう、と思っていたけどこの映画の公式ページの本人コメントを見ると、「村林優とは性格が正反対なので、演技はちょっと不安でした」とか言ってる。
正反対ってどの部分?明るいの反対なら暗いってこと?
とりあえず意識した演技、ってことはそれは天才に違いない。
2007年9月24日月曜日
映画『ワンス・アポン・ア・タイム/天地争覇』
BS2 録画

冒頭、西太后が出てくるのだけど、なかなか顔が映らない。
やっと映ったと思ったら本当のただのおばちゃんなのね。まあ、リアルだけど、引っ張るなよ。
ウォン・フェイフォンとフーンのお笑いコンビがさらにパワーアップ。
ウォン・フェイフォンはもうただの馬鹿です。
弟子のフーンが師匠を評して言う。
「けんかは絶対にするなと言われているからな。実際はけんかを見ると真っ先に飛び込んでいく。大のけんか好きなくせに」
その言葉を裏付けるかのようにウォン・フェイフォンはけんかするけんかする。
何かと正当な理由をつけてはけんかする。
カンフー映画だからけんかしないとつまらないのだけどさ。
それにしても彼の今までの戦いは正義のためというよりけんか好きだから戦っていたのね。
鬼脚のホン・ヤンヤンが凄い。
初めはただの猿にしか見えなかったのだけど、段々ひどく優しい顔になるのね。しかも男前にすら見えてくる。
2007年9月20日木曜日
映画『ワンス・アポン・ア・タイム/天地大乱』
BS2 録画

シリーズ二作目。
コメディ色がウォン・フェイフォンのキャラクタにまで侵食しだす。
弟子が馬鹿なのはいいのだけど、それにつられてウォン・フェイフォンまで凄い馬鹿に見えてくる。
前作では能天気な馬鹿をやってくれる弟子がくさるほどいたけど、今回は旅先での話だから弟子はフーンしかいないため?
お笑いコンビみたいで、まあ面白いからいいけど。
中ボスにホン・ヤンヤン。
戦っているうちにいつの間にか床に落ちたら負けみたいな暗黙ルールができあがり、高所での激しい空中戦が繰り広げられる。
ホン・ヤンヤン、三作目以降は鬼脚役を演じる。天地黎明にも端役で出演し、骨折したリー・リンチェイの代わりにスタントもやっていたらしい。
大ボスはドニー・イェン。
夢の共演はもっとじっくり見たかったな。
「時間は貴重」って言葉が最近無駄に時間を過ごしている自分にとって痛く響く。
この二作目も前に見たことあるのだけど、学会での膝の反射作用のシーンや、最後のドニー・イェンとの死闘で壁の穴を相手の力を利用して大きくするシーンくらいしか覚えていなかった。
2007年9月19日水曜日
映画『バベル』
at ギンレイホール

バベルってバベルの塔なんだけど、バベルってタイトルを聞くとどうしてもボベルとかバビブと言ってみたくなる。
菊地凛子、強烈だなぁ。女子高生姿とか裸とか。
失礼だが早く記憶から消したい。
舞台はモロッコ、メキシコ、日本、ちょっとアメリカ、で展開される。
それぞれの国での出来事が時間軸もばらばらに入れ替わり描かれていく。
群像劇が苦手なので話や時間が飛び飛びでついていけなかったのだけど、それでもまあそれほど退屈はせずに見れる。
いろんなものが並列化されて同じレベルで描かれているのは面白かったな。
モロッコの少年が観光バスを銃で撃ったことと、末っ子が姉の着替えを姉公認で覗き見していたことが同じレベルの問題として描かれたり。
おいおい、銃で撃って国際問題にまで発展している問題に比べたら覗き見なんてどうでもいいだろう、と突っ込みつつも、親父にとっては自分の息子の問題として同レベルなのね。
モロッコやメキシコで生死にかかわる緊迫した状態が発生しているというのに日本は平和だな。
国の社会問題や国家間の関係などを描いているところは共通なのかもしれないけど。聾唖のコスプレ女性の苦悩って。菊地凛子のえもいわれぬ恐ろしさが生死に関わる緊迫感と同じくらい緊迫していると言えなくも無いが。
アメリカからメキシコにつれて来られたブロンドの子供二人。
大量のメキシコ人に混じってまるで天使のように清潔なブロンドの子供たち。
一方モロッコにいるアメリカ人は自分勝手だったり、モロッコ人に対して暴力的で横暴だったり。
そういえばアメリカ人でブロンドって何%くらいなんだろう。
ブロンドが何か特別な人種に見える。
きっとアメリカ人でもブロンドの人だけは天使なのだろう。
千昌男も金髪だけはええんじゃないでしょうかと言っているし。
映画『あるスキャンダルの覚え書き』
at ギンレイホール

ある中学校に美術の新任女性教師シーバ(ケイト・ブランシェット)がやってくる。
美しいブロンドのシーバに皆が惹かれる。
その中でもベテラン女性教師のバーバラ(ジュディ・デンチ)は彼女に対して異常な興味を示す。
バーバラは冷静に、時に冷笑的にシーバという女性を分析しながら、着実にシーバに近づいていった。
未婚で友人らしき友人もいなかった孤独なバーバラは、シーバという友人を得たことで毎日が金星マークになる。
しかし深い孤独に裏打ちされたバーバラの友情は、一方的でレズチックでもあった。
シーバはシーバで妻としての単調で不自由な毎日からくる大きな欠落感から・・・
人妻と孤独な老女の心の機微をケイト・ブランシェットとジュディ・デンチが強烈に演じきる。
すごいねぇ。ジュディ・デンチなんて本当に(役柄が)うざいしな。
2007年9月18日火曜日
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』
BS2 録画

途中まで見て気づいたけど、そういえば以前見たことある。
このシリーズは何を見て何をまだ見てないのかさっぱり覚えていない。
ストーリーはしっかりしていて、各キャラクタ設定も面白いんだけど、どうもストーリー部分が長すぎて飽きてくる。
カンフーシーンもそれほど神がかり的なアクションは見れなかったな。
ただ、ラストボスのイェンが凄くいい。地面に落ちた金を拾うときのあの表情なんか最高。
黄飛鴻(ジェット・リー)の弟子、にもなれない下っ端、だけどキーパーソンでもあるフーン役になんとユン・ピョウ。
下っ端なんだけどユン・ピョウだからか、ジェット・リーと同じくらいの出番と格闘シーンがある。
外国帰りでどもりのソーに香港歌手四天王の一人ジャッキー・チュン。
ロザムンド・クワンも一作目から登場。
主題歌はジャッキー・チェン。
豪華。
虫歯
左上奥歯の歯の詰め物が取れたのは一体いつだったろうか。
確か駅ビルの立ち食い焼きそばを食っているときにゴキっと取れたのだが、4年前くらいだったか。
それから4年の間にあっち取れこっち取れで、結局5箇所くらい取れている。
その内、左上奥歯は当然虫歯になったらしく、半年くらい前から痛くて噛めない。
かつ、その隣の歯にいたっては、虫歯が進行しすぎて歯が半分欠け、大穴が開いている。
歯医者には仕事が忙しくて行けない、というのもあったけど、なにより歯が欠けたりとかなりやばい状態になっていることが恐ろしい。
火、水、木と夏休みをとった機会に、家から1分の最近できた歯医者に行ってくる。
欠けている歯は、中途半端に治療するより抜いてしまった方がいいらしい。
やっぱそうだよな。
他、神経治療が必要な歯が2本。
週1ペースだと今年いっぱいかかるかも、と言われる。
とりあえず今日はレントゲン取ったりして状態検査と、次回の神経治療の準備として左上奥歯に鎮痛剤を含んだかぶせ物を入れて終わり。
上の奥歯は麻酔が効きづらいらしい。
2007年9月17日月曜日
映画『クレージー大作戦』
BS2 録画

植木等が銀座を徘徊する。
40年前の銀座か。
植木等(当時40ちょっと前)が亡くなっていることを考えると、ここに映っている通行人の何人かも既に他界しているのだろうな。
若い人達が確かにこの時代に生きて頑張って仕事していたのだよな、とある程度は知っている銀座の街並みが映されたことでなんだか実感する。
何気に路面電車が走ってるな。
調べてみると廃線が1967年の12月というから廃線のちょっと前だったらしい。
銀座を徘徊する植木等は、よし、ここにしようと宝石店に入り強盗を働く。
やってきた警察官に待ってましたと素直にお縄を頂戴する。
植木は”頭取”と呼ばれる裏の大物が隠し持っている表に出せない裏金10億を奪うため、金庫破りの天才谷啓を仲間に入れようとしていた。
その谷啓は現在刑務所暮らし。
谷啓に会うためにわざと捕まったのであった。
首尾よく谷啓を仲間に引き入れたが、ついでに囚人の全く役に立たない犬塚弘、桜井センリ、安田伸、石橋エータローと真面目な看守ハナ肇もおまけで付いてきてしまう。
10億の奪取の舞台はいろいろあって伊豆へ。
部屋の中がむしむししていたせいか、見終わってどっと疲れたな。
ギャングの家に忍び込むときのあまりの計画性の無さ。金庫の場所くらい調べておけよ。
行き当たりばったりでなぜだか上手くいくところが楽しい。
最後の方はもうどうでもよくなってくる。
札束はお決まりどおり宙にひらひらと舞うのであった。
ちなみに犬塚弘が馬鹿の役なんだけど、これが神がかり的に上手い。
野川由美子がスリムで美しく、藤あきみは清楚で綺麗だな。
2007年9月16日日曜日
映画『エースをねらえ!』
BS2 録画

なんかめちゃくちゃかっこいい。
ダイナミックな映像に引き込まれる。
猫のゴエモンをベッドで蹴飛ばしたところで静止画になり、岡ひろみのナレーションが入る。
「岡ひろみ15才。この春県立西高入学。即、テニス部へ入る。雨の夜はゴエモン蹴飛ばす!」
で衝撃的に始まるオープニング曲とタイトルロール。
凄いな。ゴエモン蹴飛ばす、なんて自己紹介になんも関係ないじゃん。
なのにちゃんと岡ひろみというキャラクタの説明になっているのな。たったの数十秒で。
その後もスタイリッシュな画面分割やら奇抜なカメラ位置など名シーンのオンパレード。
宗方コーチがひろみを選んだ理由が、才能を見出したというより私情が大きく関与しているところに「えっ」と思いつつ、素敵な愛の話だねぇとも素直に思えてくる。
しかしまあ、高校生のくせにそろいもそろってシャラポワなんて及びもつかないスタイルしている。
竜崎麗香なんて「お蝶夫人」とすでにミセスだし。大人だ。
男も凄い。藤堂貴之なんかこの爽やかさとスーパーモデル級の体型は尋常じゃないよな。
映画『舞姫』
BS2 録画

主演郷ひろみ。
なかなか熱演しているし髪型がかっこいい。
ドイツにいる日本人、郷ひろみにしろ友人役の益岡徹にしろ濃い顔のやつを日本人代表として送り出したもんだ。
ドイツ人にとって日本人は濃い顔をしているというイメージが付いたに違いない。
この二人以外には佐野史郎。濃い顔ではないがかなりやばい雰囲気を持った顔なのだが。
山崎努と角野卓造は日本人っぽかったな。
撮影宮川一夫とはいえ、これビデオ撮影?と思うくらいチープな雰囲気に初め戸惑う。
ドイツの風景も、金かけて巨大なセットを作ったもんだと思っちゃったしな。
下宿屋のおばちゃんの台詞が面白い。
おばちゃんの友人の話で、友人は東洋人に絶対部屋をかさないのだと言う。
そんな友人について
「あきれるわね。日本人だって。人間なのに」
と自分は差別しないと主張しながら思いっきり差別意識丸出しという偽善の醜さの描き方が上手い。
2007年9月2日日曜日
映画『ステップ・アップ』
映画『今宵、フィッツジェラルド劇場で』
at ギンレイホール

アルトマンが最後にまた素敵な映画を残してくれる。
フィッツジェラルド劇場で毎週土曜日に行われるラジオ番組の公開録音。
長年続いた番組だが、ラジオ局が企業に買収されたことで今回が最終回となってしまう。
しかし気さくな出演者の面々は、哀しみながらもまるでいつまでもこの番組が続いていくかのように普段どおりに振舞っていた。
番組の司会はギャリソン・キーラー(ギャリソン・キーラー本人)。
今も実在するラジオ番組「プレイリー・ホーム・コンパニオン」が基になっているらしく、司会もそのままギャリソン・キーラーが演じる。
そもそもこの脚本自体ギャリソン・キーラーが書いてアルトマンに監督を依頼したらしい。
番組の出演歌手にヨランダ(メリル・ストリープ)とロンダ(リリー・トムリン)のジョンソン・シスターズ。
本物の歌手並に歌が上手い。
ヨランダには娘のローラ(リンジー・ローハン)がいる。
ヨランダ役のメリル・ストリープがふっくらした優しい母性の塊みたいな笑顔でいいんだな。
ちょっと頼りなさげなヨランダを、姉で痩せしっかり型のロンダがサポートし。
リンジー・ローハンが眼鏡娘でかわいい。
この3人の女性だけで、もう最高だな。
そしてカウボーイシンガーのダスティ&レフティ。
ダスティがウディ・ハレルソンでレフティがジョン・C・ライリー。
これまた二人とも歌が上手い。
危険な香りがただよう荒くれ者の二人だがめちゃくちゃいい奴ら。
スタッフに下ネタを禁じられても本番ではお構いなしで大炸裂。
ベテランシンガーのチャック役にL・Q・ジョーンズ。
ペキンパー映画でおなじみのL・Q・ジョーンズ。
素敵に大往生します。
ガードマンで私立探偵を気取っているガイ・ノワール役にケヴィン・クライン。
劇場に出入りする謎の金髪美人にヴァージニア・マドセン。
ケヴィン・クラインとヴァージニア・マドセンがフィルムノワールの雰囲気を作り出すのだが、どこか決まらない!
しかも謎の女というのは・・・
ラジオ局を買収した大企業の男にトミー・リー・ジョーンズ。
決して嫌な奴ではなかったのに・・・
普段どおりでありながらかもし出される人間悲喜劇に、なんちゃってフィルムノワールをからめ、ちょっとした意味のない残酷な殺人をしれっと描く、粋で刺激的な映画。
2007年8月26日日曜日
撤去自転車
撤去された自転車を受け取りに平和島まで行くついでに大森海岸に先に行って品川水族館に行ってくる。
小学生以来かなぁ。
お魚:90%
哺乳類:10%
そして、
家族連れ:90%
カップル:18%
魚おたく:1%
たぶんちょっとやばい人:1%
2時間くらい眺めてから平和島まで歩いて行って自転車を3000円と引き換えに受け取ってのそのそ帰る。
2007年8月25日土曜日
映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』
2007年8月19日日曜日
映画『あかね空』
at ギンレイホール

京都から江戸にやってきた豆腐職人の栄吉は、深川蛤町に自分の店を開く。
しかし京の豆腐は江戸に比べて柔らかい。
江戸の豆腐に慣れ親しんだ者達には京の豆腐は口に合わず・・・
主演は内野聖陽と中谷美紀。
中谷美紀がきゃぴきゃぴの下町娘から青年の子を持つ母親まで多彩に演じる。
結婚してから十数年一気に話が飛ぶのだけど、この初々しい二人が一体どう変わるのだろうと思っていると、たった数秒で一気に長年連れ添って言いたいこと言い合う夫婦になっているのね。
しかも二入が並んで歩いて、話が長男の話になった時の中谷美紀の変貌ぶりが凄まじい。
鬼のような形相で人格変わってる・・・
親子二代にわたる家族ドラマ。もしくは親子三代?
話が結構飛ぶのでいまいちな感じもするけど、まあつまらなくもなくそれほど面白くもなく。
内野聖陽の坊さん姿はギャグかと思ったけど慣れると見れる。
「しょうきち」はこの坊主の方なのかね。
映画『さくらん』
at ギンレイホール

反抗的なロック少女が花魁に上り詰めるまでのサクセスストーリー。
頑張って見ていたのだけど最後のほううとうとして寝てしまう。
蜷川実花の写真を連続して見せられてるだけのような。
吉原の茶屋の中が主な舞台のためか狭っくるしい。
狭っ苦しいところに主張の強い色彩で迫られたら疲れないわけがない。
映画館の中も暑かったし・・・
音楽がこれまた多用しすぎてうるさい。
音楽椎名林檎。
雰囲気に合っているといえば合っているのだけど、ただそれだけなんだよな。
音楽の力って強くて、映像なんて簡単に破壊してしまう。ましてや歌ならなおさらのこと。
映像と音楽の相乗効果なんてものは本来存在せず、また映像と音楽がそれぞれ違った意味を持つことによる相乗効果なんてものも存在しない。
映画に音楽は不要なんじゃね?と思うくらい厄介なものなのに、あまりに簡単に使いすぎる。
といっても椎名林檎は好きです。
吉原っていつの時期の吉原だろう?
高尾がいるけど何代目?でもこの高尾は三浦屋じゃないし。
花魁が自分の店で客を取っているから格は太夫じゃないし、ずっと後期の吉原?
でも花魁道中していたから揚屋だったのか。
年代にもよるのだろうしそんなに詳しくないから知らないけど、とにかくこの吉原はただのソープランドだよね。
売り物買い物。
客が花魁殴るなんて野暮もいいとこです。
一度花魁に振られたら恥ずかしくて外を歩けません。ましてや謝りにくるなんてどんだけ厚顔無恥ですか。しかも許されてるし。
それに一般庶民が花魁を揚げている・・・ちょっと高めの娼婦?
と思いつつ、あらゆる学問技芸に通じているとはとても思えない花魁達の品位の無さや、亡八達が花魁に対して全く敬仰しないことからも、庶民レベルでもいいねと思わせる。
異端の花魁を描く、といいつつ客に媚びない、気に入らない客は振る、って当たり前じゃん。
花魁は客なんかより数段も格が上なんだから。
まあ、飽くまでただの映画の舞台なのでここが吉原なのかどうかは置いといて映画の話だけど、主演が土屋アンナ。
役どころとはよく合っている。
むしろ土屋アンナしか考えられない。のだけどあまりに可愛くない。
『下妻物語』ではあんなにヤンキーぶりが可愛かったのに、舞台が遊郭に変わると全然可愛くない。
髷が似合わないし、花魁のイメージとはほど遠いし。
菅野美穂やら木村佳乃(あまりに綺麗じゃないので気づかなかった)が堂々と突かれて乳もまれているのに土屋アンナはほとんど脱がないし・・・
ええっ、これじゃ廓内で遊女のふりして安全位置でただぐだぐだ文句たれてるだけの痛い女ですよ。
とりあえず出だしの子役の演技でうざさを感じてしまったので、後は気にしないようにしつつもやっぱりいろいろとうざくなってくる。
金魚・・・金魚を撮りたければ撮ればいいのだけど、これみよがしに「お前はビイドロの中でしか生きられないんだよ」と意味付けるのだけはやめてほしい。
しかも大門にまで金魚入れるしぃ~。
金魚もそうだけど赤を基調としたくすんだ原色の氾濫も段々うざくなってくる。
それに赤がこんなに暗い色に思えるのもめずらしい。気分がどんよりする赤なのね。
出演者はちょい役含めて多種多様。
椎名桔平、成宮寛貴、木村佳乃、菅野美穂、永瀬正敏、石橋蓮司、夏木マリ、市川左團次、安藤政信、あたりが主要キャストで、小泉今日子、津田寛治、小栗旬、ゴリ、大森南朋等も出演している。
あと、全然気づかなかったけど、庵野秀明、古厩智之、SABU、会田誠、忌野清志郎等も出ているらしい。
それにしても成宮寛貴はテレビの時代劇みたいに鬘と肌の境目が見えてださかった。
2007年8月13日月曜日
リカバリ失敗3
会社のパソコンでこっそりLANドライバを落としてCDに焼いて持ってかえる。
intelのデバイスなんだけどintelのページでは見つけられず、Dellパソコン用のドライバを持ってくる。
入れてみるが何の反応も無く、相変わらずLANを認識しない。
Debian起動。
日本語入力できるようにして検索。
vaioのページにLANドライバのアップデートプログラムがあったので一応ダウンロード。
USBメモリをマウントして入れて、vaioに移す。
アップデートプログラムを実行したらなんか入った。
LANを認識してネットワークにつながるようになる。わーい。
しばらく使って気づいたけど、音が出ない。
そういえばボリュームコントロールも常駐アイコンに出ていない。
むー。デバイス調べてドライバ落として、なんか合っているかわからないけどとりあえずインストールしたら音が出るようになる。
もう、いいだろう。
あと、気になるところといえば、5分くらい画面をほったらかしにすると輝度が落ちて画面がしょぼしょぼしだすこと。(マウスを動かすとゆっくり復活する)
それと休止状態から復帰すると画面が真っ暗でなんの操作もできないこと。
まあ、いいや。
というわけでXPから2000になる。
2000の方がさくさく動くなぁ。
2007年8月12日日曜日
リカバリ失敗2
そういえばこないだの水曜からJRの駅前に自転車を置きっぱなしだったことに気づく。
水曜の帰りは東急線からいつものように歩いて帰ったからすっかり忘れていた。
撤去されると嫌なのでとりにいく。
で、やっぱりというか当然のごとく撤去されて跡形も無い。
JRの駅に来たついでに、とあるところからライセンスのちゃんとあるWindows2000のインストールディスクを入手。
家に帰ってさっそくインストール。
13.3インチワイド液晶の真中にちっこくデスクトップが表示されている。
そういえばこのノートパソコンに必要なドライバってなんも入ってないよな。
ネットから落とそうと思ったらLANすら認識していない。
デバイスマネージャを見るといくつも?マークがある。
うーん。
リカバリディスクを入れてみると、ドライバがいくつか入っていたのでせっせとインストール。
だけどLANのドライバだけはどうしてもインストールできず。
ネットワークにつながらないじゃないか~。
2年ぶりくらいに置物となっていたデスクトップパソコンを起動する。
Debianが入っている。
HDDが死ぬ寸前でアクセススピードが遅く、起動するのに10分くらい。
起動した後もウインドウひとつ開くのに3,4分かかる。
このデスクトップでインターネットにつないでそれらしいLANドライバをいくつか落としてくる。
さて、USBメモリで移そうとしたけど、USBメモリのマウントの仕方がわからない。
ネットで検索しようとしたけど、日本語入力ができず、ちゃんと調べられない。
あきらめて寝る。
2007年8月11日土曜日
リカバリ失敗
パソコンを一旦すっきりさせようと再セットアップを試みる。
パソコンは13.3インチワイド液晶のvaioノートを使っている。
このパソコンにはリカバリディスクは付いておらず、変わりにHDDにリカバリ領域がある。
40GしかないHDDの4Gをリカバリ領域で使用されているので邪魔。
大分前にこのリカバリ領域をDVDに焼いていたのでこの機会にリカバリ領域を消そうと思う。
リカバリディスクでリカバリ開始。リカバリ領域は削除で。
Cドライブのフォーマットが終わってリカバリが開始される。
60%くらい行ったところでプログレスバーが一向に進まなくなる。
なんか重い処理でもやっているのか。
ほったらかしにして演歌番組を見る。
数十分してパソコンを見ると、残り7分の状態からすでに1時間くらい経過している。
なんか止まってねぇ?
電源ぶっち切ってもう一回やり直す。
でもまた同じところで止まる。
DVD-ROMドライブのアクセスランプが何も付かず、ドライブからぎーこぎーこ音がする。
あがー。リカバリディスクが壊れてる?
リカバリオプションを変えて何度かやってみるがやっぱり途中で止まる。
CドライブはフォーマットされたのでOSは起動できない。
リカバリもできない。
死にました。
そういえば、3年前くらいに作ったKNOPPIXのCD-ROMがあったなと思って、起動してみる。
えらい時間かかった上、最終的に「kernel panic」になって固まる。
電源長押しでも止まらない。
えっ、どうすればいいの?
しょうがないから電源抜いてバッテリーが切れるのを待つ。
その間暇なので『機動警察パトレイバー2 the Movie』を見る。
DVD-ROMドライブが壊れている可能性もあるかな、と思って外付けDVDドライブからのリカバリを試みる。
BIOSの設定を変えようとしたけど、外付けドライブの項目が無い。
あれ、前のデスクトップでは外付けからリカバリできたのに。
あきらめる。
もうWindowsはいいや。Debianにしよう。
3年前くらいに焼いたDebianのインストールディスクを入れる。
セットアップの途中で、ハードディスクが認識できないとかいってエラーになる。なにーー!
もうふてくされて寝る。
2007年8月5日日曜日
CD
帰りに元文鳥堂書店がBOOK OFFになっていたため寄る。
CDを物色して以下を購入。
・『RARE TRACKS』JET
CMでよく流れていたARE YOU GONNA BE MY GIRLが入っていたから。
・『スズキはヤル気』ザ・ムーニー・スズキ
ムーニースズキって・・・ダモ鈴木と関係あり?
ジャケットを調べているとやっぱりCANのムーニーとダモ鈴木から名前を拝借してバンド名にしているらしい。買い。
映画『善き人のためのソナタ』
at ギンレイホール

うって変わってこれはここ数年で稀に見る傑作かもしれない。
ベルリンの壁崩壊前の旧東ドイツ。
国家保安省のヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)は、反体制の疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)を監視するように命じられる。
家のあらゆる箇所に盗聴器をしかけ、アパートの屋根裏で監視を開始。
ドライマンは舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)と同棲している。
二人の生活の何から何までヴィースラー、国家に筒抜けだった。
しかし二人の愛と信頼に満ちた生活。そして自分が身を置くあまりに対照的で無機的な国家を感じて、監視を続けるヴィースラーの心が変化していく。
ヴィースラーを演じたウルリッヒ・ミューエが凄い。
まったく笑わず、表情を一切かえない鉄の男。
なのに心の微細な揺れや変化が痛いほど伝わってくる。
温もりを求めて初めてコールガール(おばさん)を呼び、「もう少しいてくれないか」と言ってみたり、ドライマンの部屋から盗んだブレヒトの本を感動と共にソファーで寝そべりながら読んだり。
ドライマンとクリスタ、美男美女のベストカップル。
この二人によって実は濃密な恋愛映画にもなっている。
二人は揺ぎ無い信頼で結ばれていたが、国家の絶望的な圧力を受けて精神が疲弊した末・・・
ドライマンを演じたセバスチャン・コッホは『ブラックブック』でムンツェを演じた人。
クリスタのマルティナ・ゲデックはもう覚えてないけど『悦楽晩餐会/または誰と寝るかという重要な問題』に出ていたらしい。
抑制された無駄のないカメラワークと演出に最後まで引き込まれ、ラストではその集大成として否応なしに涙を流せさせられる。
映画『カンバセーションズ』
at ギンレイホール

ヘレナ・ボナム=カーターとアーロン・エッカートの恋愛物。
ヘレナ・ボナム=カーターはもう40。そう言われてみると確かにそんな歳か。
肌のしみが目立つのはいいとして、びっくりなのはお腹が少し出てる!!
ビールっ腹??
ホテルの結婚式で再会した元恋人。いや、元夫婦。
女は医者と再婚し、男はぴちぴちの若いモデルと付き合っている。
若さゆえに離れていってしまった二人が長い年月(10年だか20年)を経て再会し、一夜をともにしようとする。
お互いの心の内と離れていた間の道程を一つ一つ確認しながら。
全編デュアルフレーム(画面二分割)が採用されている。
一方に男、一方に女、はたまた一方に現在、一方に過去(数秒前から数十年前まで)。
およそ簡単に考えられそうなことは全部やっているっぽい。
ただ、あんまり面白くない。
だって画面が狭いし距離感はさっぱりだし。台詞ばっかりだから字幕しか見ないし。混んでいたから一番前に座ったし。
途中までは普通に見ていたけど段々かったるくなってきて後半はうとうとする。
どうも最近映画を見るのがつらくなってきた。
チュー
3階建てマンションの2階の角部屋、に住んでいる。
間取りは1K。
玄関を入ると幅が1Mちょっとの狭い廊下があり、廊下の左側にミニキッチン、右側にユニットバスがある。
廊下の先には普通の6畳の部屋がある。
7月23日(月)
もう何ヶ月も前からだけど、廊下に高々積み上げた開いた牛乳パックがくずれて玄関に雪崩落ちている。
仕事が終わって家に帰り、いつもと同じように家のドアを開ける。
と、いつも気にもしていない崩れ落ちた牛乳パックの白い腹の上を、何か黒い線が素早く横切って消えた。ように見えた。
ドアを開いた状態で固まる。
ゴキブリにしては動きが早すぎる。
きっとドアを開いた時に差し込んだ光の加減で影が走ったのだろう。
靴を脱いで部屋に入る。
着替えようとした時、何か物音が玄関の方からした気がしてぱっと振り返ると、玄関の廊下を何かが横切った。ように見えた。
何かいる~ 。゜゜(>ヘ<)゜ ゜。
何かが消えたあたりはキッチンの下で、冬物のスリッパがだしっぱなしにしてある。
恐る恐るスリッパをつついたりするが何もいない。
ただ、小さくて黒くて硬い物体が複数転がっている。
7月24日(火)
家に帰る。
キッチンの方からたまにボコっとかガサっと物音が聞こえる。
近付くと音が止む。
テレビを消して部屋の中で耳をすませて待っていると、どうもキッチンの真下の配水管あたりから音がしている気がする。
音がしたあとに配水管がある扉を開いてみるが、何もいない。
毎日夜に配水管の工事でもしているのだろうか。
7月25日(水)
家に帰る。
暫くするといつものように物音がする。
配水管が壊れていて何かぼとぼと垂れているんじゃねぇ?と思ってもう一度キッチン下の扉を開ける。
すると米の袋の側に黒い水溜りのようなものができていて、やっぱりか、と近付いてみると、その水溜りがもぞっと揺れだし、物凄い速さで動き出して奥に消えていった。
ぱたんと扉を閉める。
なんでねずみが??
キッチン下には米の袋や洗剤やクレンザーや片栗粉などごちゃごちゃ置いているけど、ここ数週間この扉を開けた記憶がない。
どうやって入った?
ひと思案してから漫画雑誌でバリケードを作って部屋の中に入って来れないようにして、玄関のドアを半開きにし、満を持してキッチン下の扉を開ける。
ルートは作った。さあ、いつでも逃げろ。
いつまでたっても飛び出してこないので、恐る恐る中を覗いてみるが、どうも奥の洗剤の影に隠れているよう。
怖がっているのか。
とりあえず終電帰りで夜も遅いので今日は諦める。
7月26日(木)
家に帰る。
再びキッチンの下の扉を開けっぱなしにして暫く待ってみるが飛び出してこないので寝不足で疲れているので諦めて寝る。
どうしたもんか。野良猫でも捕まえてくるか。いやいや、ねずみをその場で食いだしても嫌だしほこらしげにプレゼントされても嫌だし・・・
7月27日(金)
こないだの連休全部出たので代休を取る。
休みだというのに出社している人から何度も電話が来て休んでいる気がしない。
夜になってからねずみをどうにかしようと、キッチン下に置いてあるものをひとつひとつどかして隠れる場所を取り払うことにする。
まず米、洗剤、片栗粉、ひとつひとつどかしていよいよ最後、キッチンハイターをおそるおそるどかすと、ねずみがいない。
あるのは大量のねずみの糞だけ。
そんな馬鹿な。
よくよく調べてみると、配水管が床下に伸びているのだけどその床下への配水管を通すための丸穴と配水管との間に1cm程の隙間がある。
この隙間から出入りしているに違いない。
このやろ~。
この狭い空間に閉じ込められて可愛そうだなどと思っていたのに。
気休めにガムテープで塞いでみる。
そして米は外に退避し、片栗粉は捨てた。
夜中、かじかじ音がして、再びキッチン下から物音がする。
物音とともにチューチュー泣き声も聞こえる。
米が消えたので泣いているのか怒っているのか。
7月28日(土)
呼び出されて休日出勤。
帰ってからねずみをどうしようかと思いつつも、とりあえずキッチン下に出入りしているだけだし、米なども全て外に出したし、いずれ諦めるだろうとほおっておく。
相変わらず定期的にごそっとかがさっと音がする。
7月29日(日)
15時くらいまで寝た上に、21時頃から2時間程昼寝(?)する。
おかげで全然寝れない。
かつ、ビニール袋ががさがさいう音が部屋の中から聞こえる・・・
キッチン下にはビニール袋に入れた配管の滑り取りの粉があって、それをがさがさいじっているのだろうと思っていたのだけど、音の出所がキッチンの下の扉の中じゃなくて、キッチンの廊下あたりから聞こえている気がしてならない。
ねずみが部屋の中にいる?
眠りに落ちそうになる時に限ってがさがさ聞こえてくる。
がばっと起きても何もいない。
キッチンの廊下には米の袋と燃えるごみの袋が置いてある。
音の出所の区別を付けるため、燃えるごみの袋の上に米の袋をどんと乗っける。
※きっと寝ぼけていたのだろう。キッチン下のビニール袋を外に出しておけば区別になるのに。
夢の入り口でガサガサという音を聴く。うっせーなと思いつつ無視しようとして、はっとこっちの世界に引き戻る。
かなりでかい音で長い間ガサガサいってたぞ。
頭を持ち上げてキッチンを見ると、燃えるごみの袋から黒っぽいもの(しっぽ付き)が飛び降りるのを目撃。
部屋にいる~ 。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。
7月30日(月)
昨日寝れたのが午前5時くらいだったので当然寝坊。
1時間遅れで出社。
ここ数週間忙しくて、いつも通り終電近くで帰る。
恐る恐る家のドアを開く。
入ろうとした瞬間、廊下に置いた米の袋ががさがさ動く。
考える。まずやることは、ドアを半開きに固定すること。
そして、狭い廊下を通って部屋の方まで行き、ねずみが部屋に入ってこないようにすること。
一つ目、ドアを固定するための堅いものをきょろきょろ探す。ない!
とりあえず僕が玄関にいたら僕と反対側の部屋の方に逃げちゃうじゃん、それは嫌だ、ということでドアは後回しで靴脱いで廊下に上がる。
気配を察知したのかいきなりねずみが飛び出して、テケテケテーっと僕に向かってくる。
そして僕の体の横で、腰のあたりの高さまで2,3度ジャンプ。
キッチンに上りたかったらしく、最後のジャンプで上手いこと成功。
ただ、キッチンに上ったところで逃げ場は無く、ぐるっと一周したところで飛び降りて、玄関の端っこに逃げ込む。
その間ただ固まることしかできなかったが、チャンスと思ってすかさずドアを開けるがねずみはもういない。
まさかドアを開けるために目を離した隙に6畳間の方に入ってないよな。
玄関を探しても見当たらないので。
とりあえず着替えてからもう一度玄関を探す。
倒れた牛乳パックをげしげし突付いてみたり。
やっぱりいない。
ねずみが隠れそうなところがいっぱいあるため、まずは整理しようと、崩れ落ちた牛乳パックを整理する。
しゃがんでぐいっと持ち上げるとすぐ目の前にねずみがいる。ねずみも僕も固まる。
ねずみが素早く動き出す。
玄関脇の下駄箱の隙間に入っていく。
隙間から入って下駄箱の裏側に隠れてしまった模様。
む~。
やれることといえば、ドアを半開きにし、米の袋を外の廊下に出しておき、ねずみが漁った瞬間に(;`O´)oコラー!っと追いかけて外に追いやる、くらいか。
ただ、帰ってそうそう、明日のためにもう寝なければならない。
上記作戦を20分くらい試してみるが、一向に出てこないので諦めてドア閉めて寝る。
ドアを開けっ放しだとゴキブリとか入ってくるんだよね。
7月31日(火)
米の袋外廊下作戦を実行するが出現せず。寝る。
それにしても部屋の中にどうやって入ってきたのか。
キッチン下の扉は結構力入れないと開かない。
ねずみの力で・・・
いや、もしかしたら頑張って中から体当たりで押せば少し開くかもな。
8月1日(水)
家に帰る。
恐る恐るドアを開ける。
すると電気の消えた暗い6畳間をねずみが駆け回っている。
どうやら不意に僕が帰ってきたので焦って隠れる場所を探して右往左往しているらしい。
結局ベランダの方に向かってテケテケ走って消えていった。
着替える。
おおよそ、テレビの下かテレビの裏側にいると思われる。
びびりながらも物をどかして探してみる。
が、いないんだよね。
テレビ側じゃなくて6畳間のいろんな所を探してみるが見つからない。
畳んで置いている布団をずらしてみると、悲しいことに壁にそってねずみの糞が大量にある。
ねずみは頭がよくて6畳間は人間様のテリトリーだから近付かないようにしている、と勝手に思っていたけどお構いなしらしい。
見つからないものはしょうがない。寝る。
寝るのはいいが布団を敷くとちょうど頭の上がねずみが消えていったところになる。
何か物音がするたびにびくっと目が覚める。クーラーの音とか。
8月2日(木)
見かけず。
8月3日(金)
帰りにスーパーでねずみ駆除製品を探す。
ごきぶりホイホイのねずみ版がある。
捕まえた後どうするんだよと思って箱の説明書を見ていると、速やかに焼却してください、とある。
そんなことできないって。
他に即効性の忌避剤がある。
スモーク付き。使用後は十分換気しろ、と。屋根裏や倉庫での使用が前提っぽい。部屋の中だと匂いが移ると嫌だ。
2ヶ月くらいの長期で使用する忌避剤もある。鈍感なねずみには効きませんとか書いてある。
買わずに帰る。
今日も見かけず。
8月4日(土)
夜、キッチンの廊下の米袋を漁るねずみを見かける。
おお、キッチンの方に移動していたか。安心。
最近米袋を漁らなくなったので米に飽きたかと思ったが、米の袋外廊下作戦はまだ使えそう。
8月5日(日)
今日は一度も見かけず。
ただ、ねずみの糞を全部掃除して出かけて、帰ったら米の袋の周りに糞が落ちていたため、まだどこかにいる。
2007年7月28日土曜日
映画『踊る結婚式』
BS2 録画

※リタ・ヘイワース フィルム・コレクションっていうDVDの画像なんだけど、脚!!
わかっとるね~
フレッド・アステアとリタ・ヘイワース。
リタ・ヘイワースの最初のミュージカル。
女好きの劇場支配人がコーラスガールのリタ・ヘイワースに恋をし、ネーム入りのブレスレットを送ろうとする。
いろいろ間違って妻にばれる。
苦しい言い訳で演出家のアステアがリタ・ヘイワースに送るブレスレットだと。
この言い訳を真実にするため策略し、支配人夫妻がいる席上でアステアにブレスレットをリタ・ヘイワースに渡させようとする。
アステアに気があるリタ・ヘイワースはアステアの誘いを嬉しがるが、支配人とアステアがぐるになっての茶番だと気づき、アステアに失望する。
アステアの方はリタ・ヘイワースに興味などなかったのだけど次第に惹かれていく。美人だしね。
・・・ってストーリーはどうでもいいや。
アステアはリタ・ヘイワースの恋人に殺されないように軍に入隊して、舞台は軍のキャンプ生活で繰り広げられる。
第二次世界大戦の始まる頃のお気楽軍生活。お国のためより恋のためです。
アステアのシャープなダンスもいいけど、リタ・ヘイワースのしなやかなダンスもいいね。
MGMじゃなくてコロンビア。どうもタップシーンが少ない。
でも営倉で黒人達が奏でる音楽に乗せてアステアがソロタップを見せるところは凄い。
緩やかな曲調に高速タップで応える。
わが道をいったステップなのにこれがまたいいんだな。
2007年7月22日日曜日
映画『華麗なる恋の舞台で』
at ギンレイホール

おばさんの恋愛物ほどかったるいものはないと思っているのだけど、なかなか面白いコメディに仕上がっている。
主演アネット・ベニング。
1938年、大女優のジュリア・ランバート(アネット・ベニング)は同じことの繰り返しの毎日に疲れ果てていた。
そんな時、ファンだという若い青年が現れ、ジュリアは恋をする。
青年の方はこの大女優と寝ようと淡々と迫っていくものだから青年との恋は上手くいき、ジュリアは再び輝き始めた。
しかし青年は所詮青年。若い新進女優と二股をかけた上に、恥も外聞もなく一途にすがるジュリアの無心な想いから出た言葉の一つが青年のくそみたいなプライドを傷つけて破局。
失恋のジュリアだが、そもそも青年なんてやっぱり精神年齢が低すぎて物足りなさも感じていた。
いや、演技のプロのジュリアにとっては同年代の夫でさえ子供にしか見えないのかもしれない。
復活したジュリアは爽快なリベンジ劇の準備を着々と進めていくのだった。
途中までつまらなかったのだけど、最後の方は爽快に楽しめる。
映画『マリー・アントワネット』
at ギンレイホール

宮廷物ほどかったるいものはないと思っているのだけど、予告編を見る限りこれはなかなかポップなテイストに仕上がってそうで面白そう。
冒頭からギャング・オブ・フォーのハードなギターサウンド。
そして椅子に浅く寝そべるように腰掛けたキルステン・ダンストがケーキを緩慢な動作でほおばってからこちらに笑顔で振り向く。
不敵でキュートな笑み。
もう最高のオープニング。
しかも流れるクレジットタイトルを見ていたら「アジアアージェント」・・・誰?・・・あっ、アーシアアルジェントじゃん。
期待させる要素が詰まりに詰まった幕開けに心も高揚してくる。
なんだけどな。
やっぱりつまらないや。
しかも123分もあるし疲労困憊。
アーシアアルジェントの出番は少なくて、ぽっと出てぱっと消えていったのだけど、あまりにその容貌まんまの役で面白くない。
不健康そうで性格悪そうな怖い顔でありながら物凄い可愛らしくもあり、表情によって怖かったり美しかったりするところが魅力なのに、ここではただ美人じゃない人って感じがするだけの人だった。
2007年7月7日土曜日
映画『ブラックブック』
at ギンレイホール

144分あるのだけど、思いのほか楽しめる。
第二次大戦中のオランダ。ユダヤ人のラヘルは目の前で家族を惨殺される。
命からがら逃げ出したラヘルはエリス・デ・フリースと名乗りレジスタンスに加わった。
彼女はドイツ軍諜報部長のムンツェに接近する使命を受けたのだが、エリスは次第にムンツェに惹かれていき・・・
って別にムンツェに惹かれたためにどうこう話が大きく展開するわけでもないんだけどね。
サスペンスチックになって真犯人は誰だ、みたいな突然の展開も、重要シーンのあっけなさも全てなかなか楽しめる。
監督ポール・ヴァーホーヴェン。
23年ぶりに母国のオランダに帰って撮った構想20年の渾身の一作。
冷徹な戦争物だけど、娯楽要素が豊富。
髪を金髪に染めるのは当時何を使ったのだろう。
いづれにしろかなりの頻度で染め替えないと髪の付け根でばれちゃうよな。大変だぁ。
映画『モーツァルトとクジラ』
2007年7月1日日曜日
映画『火火(ひび)』
BS2 録画

陶芸家神山清子の半生と彼女の長男の白血病との闘いを描く。
難病ものだけどここまで丹精こめて作られると無条件に泣くしかない。
後半なんか涙が止まらない。
ああ、映画見て久しぶりに泣いた。
田中裕子が凄い。
この気丈な母ぶりは圧巻。しかも割烹着が似合いながら清潔な色気まで漂わすとは。
長男役にこれが映画デビューの窪塚俊介。
映画デビューでこんな名作に出るとはなんて運がいい役者だろう。
もともと役者の素質があるのかそれとも出演作がよかったのか、本当にデビュー作?と思うほどいい。
黒沢あすか。
手が滑って大事な茶碗を割ってしまった時、どう謝るかと思いきや、呪文のような言葉を発しながら唐突に駆け出すのね。
その唐突さに唖然としながらも、叫びのあまりの切なさとここまで自分を捨てるかっていう気迫に涙しそうになる。この映画の中でも屈指の名シーン。
東京から来た訳ありOLの役なんだけど、背景が描かれないから詳しいことは分からない。
全くいい映画というのはそこに出演する役者を全て名役者にするなぁ。
池脇千鶴。こんなに太ってたっけ?
岸部一徳。ここ10年くらいで気づいたら名バイプレイヤー。
遠山景織子。石田えり。塩見三省。石黒賢。鈴木砂羽。吉井怜。原史奈。等々。
冒頭と最後の方に、りりぃが歌う「愛の絆(アメージンググレース)」が挿入される。
歌自体はいいのだけど、映像とのバランスが悪いのかどうも変な感じがする。
この歌について、監督の高橋伴明のインタビューが面白い。
福岡「よく歌使いますよね。普通監督として、歌の存在感って強いから歌詞も含めて嫌がる人もいるじゃないですか」
高橋「俺、好きだもん」
福岡「何で好きなんですか」
高橋「なんでかな。要するに自分では歌が一番感情移入できるんで。ピンクの時代から歌は結構使っていたよ」
福岡「そうですよね。見る方も歌によって感情移入させて」
高橋「くれればいいし、嫌だったら嫌でもかまわねえやと思うし、それが好きか嫌いかは勝手でしょって感じだから」
とはっきり言っちゃうところが男らしい。
名作をとってやろうなんて思っていなくて、撮りたいこと好きなことをやっているということか。
僕の感覚ではこの歌は「嫌」なんだけど。
名作であることに変わりは無いので、歌が挿入されることで作品自体が一歩近いところに降りてくるような、と好意的に解釈してみるか。
名作とチープさのバランスがまた不思議です。
前に録画した『オール・アバウト・マイ・マザー』を一体どの映画と一緒にDVDに焼くか悩んでいたけど、こいつで決まり。
映画史上に残る母性の名作2本を一つのDVDに!!
2007年6月24日日曜日
映画『フラガール』
映画『武士の一分』
at ギンレイホール

ギンレイホール凄い行列。
オダジョーの『ゆれる』以来。
キムタクはまだ人気あるんだねぇ。
監督山田洋二。
主演木村拓哉。
キムタクは器用だなぁ。なんでもそつなくこなすし。
その器用さがなんの魅力にもならないところが悲しい。
でも庭先での素振りのシーンは結構迫力あって面白かった。
立ち回りのシーンはどうなんだろう。
一足一刀の間合いなんか何歩も踏み越えたところで対峙しているから怖くてしょうがない。
だって手首をちょっとひねって刀を横に薙げば相手の銅を簡単に切れる距離だし。
横に切らなくても立ち位置そのままで手だけ動かしてひょいと突けば相手を貫通です。0.1秒もかからない動作をどうやってかわせるというのか。
しっかしCGのハエはちゃっちかったな。ただでさえうさんくさい雰囲気を放った映画なのに。
でも別にそんなにつまらなかったわけじゃなくて普通に楽しんだ。
原作藤沢周平だし。どうやってもつまらなくはならないはず。
ラストでキムタクが妻の手を握った時は思わずうるっと来そうになる。
そのまま畳み掛けられたらやばかったけど、その後が妙に間延びするので冷める。
2007年6月19日火曜日
映画『69 sixty nine』
TV 録画

映画化されていることすら知らなかったのだけど、結構話題になっていたのかな。
有名どころの名前が連なっているし。
主演妻夫木聡。
村上淳、岸部一徳、國村隼、原日出子、小日向文世、新井浩文、安藤政信、豊原功補、井川遥、水川あさみ、与座嘉秋、柴田恭兵、柄本佑、等など。
脚本宮藤官九郎。
出だしはノリよく好調。
段々あきる。
ノリのいい映画でノレなかったらきつい。
クドカン好きの人なら楽しいのかもしれないけど。
ギャグが笑えずノリにもついていけないという自分のおっさんぶりを確認できる映画。
舞台は1969年だけど少しも1969年の匂いがしない。
この時代の音楽や雑誌、テレビなどの風俗がふんだんに取り入れられているものの、却ってうっとおしい。
この時代を経験している年代の人より、ひたすら楽しいことを追い求め続け実行する若いパワーに共感できる若者やクドカン好きの人なら楽しめるんだろう。
そもそも原作って「楽しければ何やってもいいのさ」っていうだけの話だったっけ?
彼らの行為を非難する大人は悉く嫌な大人として描かれる。
警察沙汰の行為を無批判に肯定するのであればそれはそれでいいのだけど、どうせそうするならもっと徹底的に無自覚無反省に、無茶苦茶に描いて欲しい。
だから警察に呼び出されて反省しかけるシーンなんていらないじゃん。
たいした考えもなくやりたいことをやっていた主人公が周りに多大な迷惑を与えたうえに親友との友情も崩れかかり、そこからあの超越的な行動力がどう変わっていくのだろうと一瞬期待しちゃったよ。
結局反省しかけた主人公は「いい」大人達に肯定されることで正当化され、「楽しければ何やってもいいのさ」という論理が力を付けて復活する。
「いい」大人に肯定されたことで主人公は反省する必要なんてなかったんだと悟る、というプロセスがあまりに明確に示されるために湧き上がるごつごつした違和感。
校舎にペンキであんなに落書きして、それを必死にごしごしこすって消すのは何もしていない生徒達。
俺だったらきれるよ。どこぞの馬鹿のためになんでこんなことしなければいけないのかと。
そんなどこぞの馬鹿をかばって支持する生徒達の気が知れない。
2007年6月10日日曜日
映画『あなたになら言える秘密のこと』
at ギンレイホール

難聴の女性ハンナ(サラ・ポーリー)は職場の工場から一ヶ月の休暇をとるように言われる。
長距離バスで知らない街にやってきたハンナは、看護士の資格を持っていたことから事故でひどい火傷を負った男の看病をすることになる。
患者は海の中にぽつんと建てられた油田掘削所にいた。
広大な海上に不動にそびえる閉ざされた空間で、よくしゃべる患者のジョゼフ(ティム・ロビンス)の看病やこの孤島に住む変わった人達に接しながら、無口で無表情なハンナが次第に変わっていく。
変わっていく、というか戻っていく、か。
イザベル・コイシェとサラ・ポーリー、『死ぬまでにしたい10のこと』のコンビの作品。
この監督の作品はにぎやかではないのだけど、登場人物が物語好きでよく喋る。
前作ではそれがかったるかったのだけど、こっちはなかなか面白かった。
静かで確実な時間の流れがより洗練された感じ。
キャストを見るとレオノール・ワトリングの名前がある。
どこに出ていたの?と思うとジョゼフの親友の妻役になっているから、写真とほんのワンシーンのみの出演か。
映画『ボビー』
at ギンレイホール

ロバート・F・ケネディが暗殺された1968年6月5日。
暗殺現場のアンバサダーホテルに居合わせた人々の長い長い一日がグランドホテル形式で描かれる。
ロバート・F・ケネディ暗殺をめぐってのストーリーじゃなくて、ケネディとはほとんど関係のない普通の人々の群集劇となっている。
ベトナム戦争、人種差別、マーティン・ルーサー・キング暗殺、大学のストライキ、アンディ・ウォーホールが撃たれ、そしてロバート・F・ケネディ暗殺。
激動の1968年の世相がそこに生きる普通の人々の目を通して巧みに映されていく。
ばらばらに見ていた人物が実は夫婦だったり等々次第に関係がつながっていったり、結局この人たちは暗殺となんの関係があるのよ、っていう疑問はラストでがっちり一致するし、群集劇の展開は結構巧みで面白い。
各組のエピソードもなかなか面白い。
特に厨房で働くホセ(フレディ・ロドリゲス)を中心としたエピソードはほんのりとした温もりが心地よい。
他のエピソードは、いろいろありすぎて忘れた。
登場人物が多いと楽しいことは楽しいのだけど、何がなんだかわかんなくなって眠い。
登場人物が豪華。
アンバサダーホテルの元ドアマン役にアンソニー・ホプキンス。
ホテルの支配人にウィリアム・H・メイシー。この人は何の映画でどんな役やってもウィリアム・H・メイシーだってわかる独特な顔しているよな。スティーブ・ブシェーミや、原健策系の。
ウィリアム・H・メイシーの妻役にシャロン・ストーン。もうすぐ50だよ、この人。美容師役で化粧も厚め。
ウィリアム・H・メイシーの愛人役にヘザー・グレアム。魅惑のベイビーフェイスももうすぐ40。
落ち目の大歌手役にデミ・ムーア。うーん。
その夫役に監督脚本もしているエミリオ・エステヴェス。
デミ・ムーアの本物の夫アシュトン・カッチャーも薬の売人として出演。
社交界の名士役にはエミリオ・エステヴェスの父親マーティン・シーン。
その妻役にはぐっと若いヘレン・ハント。
ベトナム行きを免れるために結婚を決めたカップルにイライジャ・ウッドとリンジー・ローハン。
リンジー・ローハンって体中しみが目立つ子だなと思って見ていたのだけど、よく知らないので調べてみるとこの人大人気のアイドルらしい。
ネットで写真を見ると映画と全然違う。しみは演出?
2007年6月9日土曜日
映画『現金に体を張れ』
BS2 録画

出所したばかりのジョニー(スターリング・ヘイドン)はさっそく次の犯罪計画を立てる。
集められたのは犯罪とは縁のない普通の人々。ただ、彼らは金が必要だった。
競馬場の売上金を盗み出す大きなヤマ。
緻密な?犯罪計画の全貌は実行されるまで明かされない。
犯罪の実行シーンでは各人物のその日の動きを何度も時間を遡りながら描いていく。ナレーションが説明しながら。
リアルタイムな進行に水を差すようでいながらこれが思いのほかテンポがいい。
ラストの潔い諦めと刑事のシンメトリーが最高にかっこいい。
それにしても馬券売りは従業員口のドアを中から開けるだけの役なんだけど、こいつ必要?
2007年6月3日日曜日
雑記一覧作成
あの映画いつ見たんだっけと必死に探す時がたまにあるのでいろいろ考えてGoogleのページ内検索ボックス入れてみたけど僕のページの内容はGoogleに引っかからないので使えず。
とりあえず雑記タイトルの一覧でも作りたいと思いつつ量があるので面倒くさい。
まあローカルで動作する簡単なtoolでも作ってHTML編集してからWebサーバにアップすればいっかと思う。
Cで作ればすぐできそうだけど勉強がてらシェルスクリプトとrubyで作ろうと思う。
とりあえず必要なtoolは2つ。
1.Aタグによる文書内リンクを全雑記ページに挿入するtool
2.全雑記ページから雑記タイトルとAタグを抽出して雑記一覧HTMLを出力するtool
一つ目は簡単そうなのでシェルスクリプトで。
cygwin上で作成。
文字コード間違えたりしてすげえ苦労する。
しかも1行ずつ読み込んで吐き出す(該当行ならAタグ挿入)なんていう作りをしてしまったため致命的に性能が悪い。
でも一回しか実行しないものなのでとりあえず保留。
二つ目をrubyと思ってネットで勉強していたのだけどいいページが見つからなくて目的の処理をさせる道程がさっぱりイメージできず。
なので即諦めてこれもシェルスクリプトで。
一つ目のシェルをベースにしたのでリンクとタイトルの抽出を「1行読み込み→文字列比較」で作ったらやっぱりくそ遅い。
でも抽出対象行をgrepで絞り込んでからパターンマッチしてみると結構早くなる。
と、toolの方はとりあえずちゃんと動いたからいいのだけど、作成された雑記リストが微妙。
一覧として単にだらだら出力しただけなので結局あってもなくてもあまり変わらない気がしないでもない。
ついでに、雑記ページの上の方にある履歴を毎月手で全ファイルいじっているのが面倒なのでこれもシェルスクリプトで。
ついでに、toolを動かした時に勝手に作るバックアップファイルをdiffとった後に削除するtoolも作成。
2007年5月26日土曜日
映画『あるいは裏切りという名の犬』
at ギンレイホール

ジェット・リーの『キス・オブ・ザ・ドラゴン』・・・は問題外にしろ、フランス警察はひどいね。
ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデュー主演の現代フィルムノワール。
BRI(探索出動班)のレオ・ヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)とBRB(強盗鎮圧班)のドニ・クラン(ジェラール・ドパルデュー)はかつて親友だった。
しかし今では次期長官の座をめぐって対立の立場にある。
いや、レオの方は長官などなりたいと思っていなくて、権力志向の強いドニだけが一方的にレオを敵視している。
かつては親友だった。しかし一人の女をレオに奪われてからドニとレオの間に溝ができた。
部下の信望厚いレオに比べて、皆から嫌われるドニ。
次期長官はレオに決まりかけたが。
主演二人が文句無く渋い。
ただ、昔のフィルムノワールと比べると全体的に派手な印象。
それにしてもダニエル・オートゥイユの妻役がヴァレリア・ゴリノって。年齢差いくつだろう。
映画『ラッキーナンバー7』
at ギンレイホール

ジョシュ・ハートネットがコメディチックにギャングの抗争に巻き込まれていく。
中盤まで話がよく分からない。
どうでもよさげな展開に眠くなってくる。
そのくせ冒頭のエピソードと今展開しているストーリーの関係が引っかかってすっきりしない。
表面的にテンポよく進んでいるようでいて裏でブレーキ踏まれまくっているような心地悪さ。
中盤くらいまでいってなんとなく冒頭のエピソードとの関係性が分かって、へーと思ってラストの方の「どんでん返し」と言われる箇所を迎え、そして最後まで見終わってふーっと一息。
111分。長い。
ジョシュ・ハートネットがただの運の悪いお人よしの青年な役のわけが無い。
だってこんなに悪い顔した人いないよ。
悪い青年や裏のある青年の役が世界一似合う役者だと思っている。
そんな勝手な期待に答えてくれたような微妙なような。
対立するギャングのボスにモーガン・フリーマンとベン・キングズレー。
どっちもすごいいい人じゃん。
いい人そうな面の裏っかわから覗いちゃいけない残虐さが現れるのかというとエピソードがいまいち弱いのか結局いい人にしか見えない。
謎めいた最強の殺し屋にブルース・ウィリス。
かっこいいのかギャグなのかいまいち分かりづらい。
ヒロインのルーシー・リューのファッションは可愛らしい。
2007年5月19日土曜日
映画『恋や恋なすな恋』
BS2 録画
なんかぶっ飛んでる。
双子っていう最初の説明で一方が死ぬことはなんとなく予想されたが、その後の展開は全く予想外。
しょっぱなからコマ撮りや赤のフィルターで始まるが、まだ普通に見れる。
それが、唐突な拷問シーンあたりからぶっ飛んでくる。
女の苦しむ顔の突然のアップ。それも高貴な振る舞いで拷問なんていうものとは全く無縁と思われた女の。
杭で袖を地面に打ち付けられた女の傍に弓を引く男が立っていて、女の首は弓と弦の間に挟まっている。
男が体全体を使ってしなやかに空の矢をヒュンと放つと同時に女がうめく。
男はさも女なんか存在しないかのようにリズミカルに放ち続ける。
なんという侮辱とエロティシズム。
愛する者を失った阿倍保名(大川橋蔵)は発狂。
その後、作り物のいやにゆったりした動きで不気味な蝶が現れてから次の段階へ。
保名は想い人と同化して所作や喋り方が男だか女だか分からなくなる。
女形橋蔵が幻想的世界でその本領を発揮。
そっから先はもう誰も予想し得ない展開に。
「コーン」とでも言うかと思いきや普通に「じぃ~」って言うし、ぺろぺろぺろぺろや、あっと驚く舞台の早変わりや、ラストの歌舞伎舞台できりきり響く琵琶の音や・・・
大川橋蔵の魅力全開なのだが、相手役の瑳峨三智子も凄い。
美人ではないのだけど。
覗かれ見られることが幸せな生活の終わりを意味する状況で、幾度も覗かれ続けながらも気づかない振りして機織り続ける瑳峨の表情っていったらこっちまで泣きそうになる。
「くやしゅーございます」
人形浄瑠璃の『芦屋道満大内鑑』と清元の古典『保名狂乱』が元になっているらしい。
ストーリー的には主軸がさっぱりわからず中途半端に終わるためか興行的には惨敗だったとのこと。
2007年5月14日月曜日
眼鏡とスーツ2
早めに仕事を切り上げて眼鏡屋へ。
新しい眼鏡を受け取る。
店内で試しにかけてみると凄いよく見えると同時にくらっとする。
ケースにしまって持ち帰る。
ついでに服屋によって裾上げしたスーツも受け取って帰る。
家に着いて、携帯の充電が切れていたので小物を入れているプラスチックの収納BOXから充電器を取り出すと、あ、前の眼鏡発見。
引き出しを開けっ放しの時にぽとっと落ちたのか、充電器をしまう時に気づかず一緒にひっつかんでいたのか。
買った最新眼鏡を家の中でかけるとやっぱりくらっとする。
よく見えるんだけどどうも見える視界が狭くて、視界の端のほう(レンズの淵あたり)が結構歪んで見える。
レンズが安いから?5段階中の下から2番目だったし。
でも眼鏡ってそんなもんだっけと思って発見した前の眼鏡をかけてみると、新しい眼鏡ほどではないが確かに視界の端が少し歪んでいる。
前より度数が高いから気になるっぽいが慣れれば気にならなくなるもんかなぁ。
新しい眼鏡でタチの『プレイタイム』を少し見ると、見えてなかった細部までよく見えて感動すると同時に今まで気にならなかった録画画質の悪さに目が行く。
・・・よく見えるようになるっていうのは良くも悪くも世界が変わるねぇ。
2007年5月13日日曜日
映画『プレイタイム』
BS2 録画

これは眼鏡かけないと駄目だ。
基本的に全てロングショットのため、細部が見えないとギャグがわからず何が起こっているのかさっぱりわからなかったりする。
椅子の背もたれが手の形だなんて見えなかったから、なんで客の背中に手形が付いてるのか分からなかった。等など。
この映画はとにかく細部にわたり面白いものが詰まりに詰まったおもちゃ箱のような映画なのでピンボケの視点で見るなんて論外。
また、一回見ただけじゃ全て楽しみきれない。
フレームのいたるところで様々なものが動く。様々な人物が交錯してそして様々なものが映りこむ。
全てがさりげない。
眼鏡をかけなくては。だけど眼鏡がない・・・
ユロ氏のシリーズなんだけど、ユロは半分くらいしか出演しない。
しかもよりいっそうストーリーが無くなっている。
出演者の数は膨大なんだけど特に主役らしい人物がいないのね。
あまりに個性的なキャラクタというか、もう個人ではない記号が並列にごった返す。
ユロ氏に似た偽者が何人も闊歩するし。
舞台を大きく分けると前半は近代的オフィスビルで、後半は高級レストランとなる。
ユロはパリの大会社になんの用があるのか知らないがやってくる。(一応就職の面接らしい)
やってきたはいいが当の相手とすれ違ってばかりで一向に話が進まない。
そうこうしているうちに何もしないままオフィスビルから立ち去っているのであった。
冒頭の空港のシーンからそうだけど、ユロは会うべき人、会うべき瞬間に徹底して会えない。
そのくせ会わなくてもいいような奴には徹底的に会う。
だから本人の意図する道には全く進めないのに、意図しない寄り道だけは天才的に膨大な時間を費やす。
寄り道で全てが成り立つのだからストーリーもくそもない。
一行で言えば
ギャグにつつまれたモダンでハイセンスな盤上で進みも下がりもせずに永遠とも思えるほど自由に動き回る個性的な記号の群集がロングショットで滑稽にシュールにスケッチされていく。
といった感じか。
あの近代的なパリの街並みは巨大なセットらしい。そこまでやるか。
当時仏映画史上最大の制作費が投じられた70ミリの超大作だけど興行的には大失敗。
タチは多額の借金を負う。
眼鏡とスーツ
眼鏡をなくした。
家の中をひたすら探したけど見つからないのでたぶん外で落とした。
映画見るときや仕事で人のパソコンを少し離れたところから見るときくらいしか使わないのだけど、無いと困るので買いに行く。
店員の姉さんがいろいろこれどうかと持ってきてくれて、いくつかかけてみると本当どれでもよく思える。
どうしようかともう一度同じものかけなおしたりすると今度はどれも決め手なく微妙になる。
そんな中、かけると一番印象が変わる少しフレームが厚めの眼鏡にえいやと決める。
でもレンズの側面に溝を掘るとかなんとかとにかく時間のかかるタイプのものらしく、10日かかると言われる。
10日は不便だと思って選びなおす。
なんかもうどれでもいいよね。
前の失くした眼鏡と少し似た形のフレームを選ぶ。
しっかし高いな。
選んでいたフレームの値段は大体1万から2万で、どれでもよかったくせに選んだやつは2万。
プラスレンズで1万7千。
そんなもんだっけ。前の眼鏡は全部込みで2万くらいだった気がしたけど。
冬の間、スーツ上下のうちズボンだけ間違えて夏物を履いていたらしい。
夏冬と酷使しすぎたためか、気づいたらケツに穴が開いている。
夏物をなぜにクリーニング出してなかったのかは不明。
冬の間に夏物のズボンが駄目になったので、暑くなって来たというのに夏物が着れない。
もう一着あるにはあるけどここのところめったに寄らない会社に置きっぱなしだし型が古い。
なので買いに行く。
店員の兄ちゃんが付いてくれたけどいろいろこれどうかと持ってきてくれなかったので自分でいろいろ着てみる。
本当どれでもよく思える。
悩みだすと決まらなくなりそうなので、店員に意見聞きつつえいやと決める。
ついでに千円の安いネクタイも買ったけど、1500円の割引券使ってなんちゃらで結局合わせて2万くらい。
やす。
こんだけ高い買い物しても一ヶ月の家賃より安いんだよなぁ。
2007年5月3日木曜日
映画『犬神家の一族』
BS2 録画

ちょっとおとぼけたところがあるが頭の切れる金田一。
普通こういうキャラクタ(キムタクが好んで演じそうな)を演じると「かっこつけ」に見えてしょうがないから嫌なんだけど、石坂浩二が凄いのか演出が上手いのか、全然かっこつけに見えない。
あざとさが全く無い上に石坂金田一は颯爽として凄いかっこいいのね。
それにしてもこんなに走る姿が絵になる役者がいるだろうか。
146分と長いんだけど少しも飽きずに見れる。
ミステリーは面倒だから苦手なんだけど、遺書発表後の遺族達のあまりに細かい怒涛のカット割りを見た後はもうはまってしまう。
要所要所で簡潔に各キャラクタやストーリーのポイントをしっかり押さえさせてくれるから非常にわかりやすい。
市川崑の斬新な演出って今まではいまいちのれなかったのだけど、この作品はがちっとはまっていて凄い面白かった。
島田陽子は凛として美しく、坂口良子は愛らしくて可愛い。
そして高峰三枝子の演技が壮絶。温かい母性と冷たい鬼が共存してこえー。
2007年5月2日水曜日
映画『涙そうそう』
映画『幸福な食卓』
at ギンレイホール

父が父を辞めると宣言しました。
母は今一人で暮らしています。母は別に父が嫌いになったわけではありません。
兄は高校一の秀才だったのに大学進学せずに農業やってます。
私には彼氏っぽい男ができました。最高に幸せです。
北乃きいという少女が主演。
恋人役の勝地涼が年齢不詳のため、北乃きいは漠然と中学生の役だと捉えていたのにこの男によって、あれ、二人とも高校生?と思う。
「西高受験」とか言っているから中学生らしい。
えー!
こんなにふけていて胡散臭い中学生いるかよ。
北乃きいはあまりに幼い顔立ちが中学生だけど勝地涼って人はどう見ても大学生くらいでしょ。
この同い年という設定の二人がなんだかこっぱずかしい恋愛劇を繰り広げる。
そしていつのまにか二人は付き合っている。
まあ、このノリで告白シーンなんて見せられてはたまらないが。
幸せ絶頂の二人だけど、それじゃあ話が進まないよね。
ああ、もうこの幸せなまま普通に終わってくれればいいものをあんまりしち面倒くさい展開になったら疲れるな、と思っていると、
「俺達絶対長生きするからあと80回はクリスマスができるな」
みたいなことを勝地涼が言う。
この傍から見たらバカップルにしか見えない発言がその後の展開を決定づける。
で、そのシーンはあっけなくやってくる。
演出の放棄のようなシーンの飛ばしはもう少しでギャグになっているところ。
しかもその後は残った一方が立ち直るための物語であり、そのまま家族の大切さと再生の物語になる。
幸せな二人の描写も悲しいことになった方の人生も、全て家族再生のためのダシに使われたように見えてしまうのはなぜだろう。
残された方が立ち直って前向きに歩き出すというか存在自体記憶から消し去っているように見えるのはなぜだろう。
家族の再生といってもそんなに崩壊していたわけじゃないでしょ。
皆仲のいい家族だし、ただある事件をきっかけに少し信頼関係が崩れていたってだけじゃん。
そんなどうでもいいことに命をかけたわけ?と思うと悲しいことになった方の人生がひどくちっぽけに見えてくる。
幸福な食卓というタイトルである以上家族の物語っぽいので、やっぱり奴の人生はこのどうでもいい家族が再生するためのダシなのだ。
悲しい事件は家族再生の物語にすりかわって忘れ去られる。
まあ要は登場人物に全然思い入れができなかったってことだな。
存在自体忘れ去って、ミスチルの歌声にのって前向きに歩こうぜ。
あ、そうだ。ラストひどいよ。ミスチル。
なんであんなに延々とミスチルの曲を流すの?エンドロールで流せばいいじゃん。
悲しみを胸に秘めて前向きに歩く姿を映すのであれば明るい曲調のインストかそれが嫌ならいっそ無音にしてしまえばいいのに。
2007年4月28日土曜日
映画『ぼくの伯父さん』
BS2 録画

超モダンな家からでっぷり肥えた小おやじが出てくる。
その佇まいや動きが外国の漫画のキャラクタとしてそのまま出てきそうで笑える。
この新築で自慢のモダン邸宅に住むのはプラスチック会社社長のアルペル一家。
同じく肥えた妻はそれが最高の生甲斐であるかのように甲斐甲斐しく家族の世話をし、自慢の邸宅の手入れを怠らない。
そして一人息子のジェラールはどこか無機質なこのモダン邸宅が気に入らない。
金持ちの息子でありながらジェラールは下町の悪がきどもとつるんでいたずらばかりする毎日。
洋服着せられた飼い犬もまた、こっそり家を抜け出しては近所の野良犬と一緒に残飯をあさったりして戯れるのだった。
ジェラールには伯父さんのユロ氏がいる。
ジェラールは両親よりもこの無職で気ままなユロが大好きだった。
最初の方誰も喋らないから無声映画風に最後までいくのかと思ったら、台詞がないわけではない。でもほとんど無いに等しいけど。
トーキー時代の無声喜劇映画といった感じ。
まるで四コマ漫画のようなフリとオチが繰り返される。
誇張しすぎない適度な擬音は見ていて楽しいし、流れる音楽は軽快だし、ギャグや構成に何気なく風刺がきいていたり、何より色使いや建造物、物の配置や動きのデフォルメ具合等々全てハイセンス。
あの超モダンな邸宅のセンスは一体どうよ。
悪趣味でありながら魚のオブジェの噴水や目玉のようになる丸窓がかもしだす愛嬌。
全くもって無駄に蛇行する門から玄関までの道。
庭に敷き詰められる小石はブロックごとに白や青やピンクに緑と色分けされて実に鮮やか。
こんな悪趣味かつ素敵なセンスの邸宅がフル活用されてギャグが展開するんだからそりゃ面白いさ。
建物で言えばユロの住むアパートも凄い。
一体何回増築したのかというくらいのつぎはぎ。
屋上のユロの部屋に行くまで建物間や手前と奥をいったりきたり。
のんびりしてるなぁ。つぎはぎだらけのくせに最高にかっこいい。
図式として新し物好きの上流階級と昔ながらの下町庶民階級の二つがあるのだけど、別にどちらがどうとか言ってる訳ではない。
二つの異質なものは同じフィールド上に並べられ、それぞれの生活の中からギャグが紡ぎだされていく。
どちらも楽しいじゃない。
ジャック・タチの視点は大らかっていうかスケールがでかいっていうか。
それにしても隣家のおばさんは凄いな。ファッションもさることながら、なによりよくこんな凄い女優を見つけたなっていう。
2007年4月21日土曜日
映画『クレージー作戦 くたばれ!無責任』
BS2 録画

クレージーキャッツ総出演。
といってもメインは植木等とハナ肇、谷啓の三人。
犬塚弘が少し見せ場があるけど、安田伸と石橋エータローと桜井センリにいたってはちょろっと映ってなんか喋っているいう程度の扱い。
ハッスルハッスルハッスルホイ!っていって興奮剤のようなものが入ったハッスルコーラを飲んでハッスルした元無気力駄目社員の物語。
食品会社の社長を脅したり、銀行の頭取をさらったりとやってることは無茶苦茶なんだけど、骨子は結構真面目なサラリーマン喜劇。
ラストの箱根の宿で繰り広げられるキーマン総出演のドタバタぶりは喜劇の真骨頂でテンポもよくて楽しい。
方言で喋る社長を演じているのは一体どこのコメディアンかと思ったら、なんと上原謙。