2005年12月31日土曜日

晦日

昼過ぎに起きて暫くしてからアマゾンで注文したCDが届く。
とりあえず昨日録画した金八先生のスペシャルを見ている途中だったので最後まで見る。
金八シリーズは今まで一つも見たことないんだけど、こないだやっていた再放送で最終回だけ見た。
続きということで録画したスペシャル。
なんで金八かってそれは熊木杏里の「私をたどる物語」が挿入歌になってるからなんだけど、金八自体も結構面白かった。
狩野伸太郎役の濱田岳っていう少年はあの年でこの味ってこりゃあ将来凄い役者になりそう。

熊木杏里の『殺風景』を開封してかける。
少しバンドの演奏がうるさい気もするが。まあこれからじっくり聞き込もう。
続いて長谷川都の『歌種』
この人の高音域の声はきりきりした発声だけどそれが段々くせになってくる。
『シムノペDVD』はとりあえず置いておいて実家へ。

実家で家族と朝まで遊ぶ。

2005年12月30日金曜日

飲み

同じ日に生まれたという考えようによってはなんだか気持ち悪い仲の友人と五反田で焼肉食いながら飲む。
11時も回ったくらいだったと思うけど、高校の時の部活の先輩が一人来る。
プロのトランペット奏者になっているみたいで、明日演奏会らしいけど一緒に飲んでくれる。
この先輩とは7,8年ぶりくらいにあった気がする。全然変わってないな。

先輩と別れ、友人と二人でタクシーで六本木に行く。
最近クラブにはまっているらしい。
名前は忘れたけどなんとかというクラブに入る。
おっそろしいところだ。
入り口で身分証明書出したりして。

タバコ吸いながら、酒飲みながら、トランスに体を上下に揺らして。
朝の閉店までいる。
店を出ると気分が悪くなって吐きそうになる。

大掃除

大掃除をしなくては、ということなのだがやる気が起きず。寒いし。
とりあえず一番面倒な風呂から取り掛かる。
何時間も風呂釜こすってつるっつるにして満足になり、こたつでくつろぐ。
トイレやキッチンも何もやらず。

2005年12月29日木曜日

映画『大いなる休暇』

2003年 監督:ジャン=フランソワ・プリオ
at ギンレイホール


大いなる休暇

うーん。忘れてしまった。

小さな島の漁師の男達は輝いていた。
ギシギシギシ、プカープカープカー。
というのは過去の話で、今は漁で生計を立てることも出来ず島の男達は失業保険でなんとか暮らす。
そんなとき島に工場誘致の話が出てくるが、島に医師がいることが条件となる。
医師なんていない。
ので、町からやってきた医師をあの手この手で島に住みつかそうとする。
あれやこれやでギシギシギシ、プカープカープカーって展開。

映画『皇帝ペンギン』

2005年 監督:リュック・ジャケ
at ギンレイホール


皇帝ペンギン プレミアム・エディション

ナレーションというか台詞。
ペンギン夫婦を擬人化して台詞を付けるなんて!
しかもフランス語でさ。
こちとらペンギン見てんのに、「海の思い出のような泪を流すのだ」みたいな微妙に詩的な台詞が聞こえてくるとしらーっとする。
しかも嫌に情感込もってるし。
しかもフーフー空気が漏れるようなあの仏語の発音で。
子供が生まれたらもう手がつけられない。
フランス人の子供の声が耳につんつんする・・・
音楽もうるさいし。
相当苦労して撮っているはずなんだけど一体どうしちゃったんだろう。

2005年12月28日水曜日

買い物

前から欲しいと思っていたものをネットでまとめて買おうと思う。
で、まず音楽ソフトをアマゾンで。
☆CD『殺風景』 熊木杏里
熊木杏里のデビューアルバム。
☆CD『歌種』 長谷川都
熊木杏里を中毒気味に毎日聞いていると、昔ラジオで聞いていた長谷川都をよく思い出していて、ってわけで購入。
デビューアルバムが出たときに買おうと思いつつ買わないままでいたのだけど気づいたら3枚もアルバム出していた。
どれを買おうかと思ったがとりあえず12/21に出たばっかりの最新アルバムを購入。
最新なら探せばCDショップに置いてそうな気もしたが。
☆DVD『ジムノペ DVD』 ジムノペディ
ビデオクリップとライブ映像が入っているらしい。
ボーカルの人は若いのかが知りたい。

B52'sのライブ映像が入ったDVDかビデオも欲しかったのだけど無かった。

それから電化製品やらパソコン関係を。
☆USBメモリ 512M
☆HDD 120G
HDDがぶっ飛んで放置しっぱなしのデスクトップパソコンを復旧させるべく購入。
☆MDコンポ ONKYO製
今使っているコンポのCDプレイヤーが音飛びがひどいので購入。

仕事納め

掃除してビール飲んで皆が帰ってからちょっと来年に向けて仕事しておいて夜帰る。

2005年12月25日日曜日

年賀状

今まで年賀状は全部手書きで、かつ字だけだったのだけど、ここ3年くらい工夫して手書きの干支を書いている。
だがこれが非常にめんどい。
来年の正月は引っ越した新しい広い部屋でプリンターもしっかり購入して普通の年賀状を作ろう。

映画『タイタンの戦い』

1981年 監督:デズモンド・デイヴィス 特撮:レイ・ハリーハウゼン
BS2 録画


タイタンの戦い 特別版

ギリシャ神話。
合成が少しちゃっちいが、ダイナメーションはやっぱりかっこいい。
でも前半と中盤が恐ろしくつまらない。
子供が見たら間違いなくトラウマになる恐怖のメドゥーサと意外とかわいかったアンドロメダ(ジュディ・バウカー)が見所。

2005年12月23日金曜日

高知→東京3

電車から結構いい雪景色が見れるはずだったのだけど、仕事が長引き高知駅を出たのが17時だったためあっという間に窓の外が見えなくなる。
最終ののぞみで東京へ。

2005年12月18日日曜日

映画『ロボコン』

2003年 監督:古厩智之
BS2 録画


ロボコン

がんばれロボコンじゃないです。ロボットコンテストのロボコンです。
主演長澤まさみ。

落ちこぼれ生徒の里美(長澤まさみ)は担任の図師先生(鈴木一真)から居残り授業を命じられる。
可愛らしく、そして破壊的に拒否した里美に図師先生は代替として「ロボット部に入部してロボコンに出場する」という条件を提示する。
第2ロボット部に行く里美。
作戦と製作を担当する四谷部長(伊藤淳史)は頼りなさげ。
設計を担当する航一(小栗旬)は自他共に認める天才だが他人に興味が全くない。
操縦、製作を担当する天邪鬼竹内和義(塚本高史)はちゃらちゃらした不良でユーレイ部員。
そしてユーレイ部員竹内の代わりに操縦を担当することになった里美。
戸惑いながらもコントローラを手にした里美は次第にロボットを、そして周りの駄目男どもを操縦していく。
ロボコンを通して一人一人成長していく爽やかな青春映画。
・・・ただの青春映画じゃないけどな。

長澤まさみが可愛すぎる。
この可愛い長澤まさみが演じる里美はさぞやもてもてだろうと思いきや、なにこの不思議な世界は。
里美と初対面した部長、そして航一、共に里美を見てもふつーな反応。
男だけの部に女の子(しかも可愛い)が入ることに何の感動もない反応。
愛情の対象はロボットにしか向かず、女の子に興味が無いということだろうか。
しかしやっぱりおかしい。
時折里美にちょっかいを出してきていつのまにか部に復帰しているユーレイ部員竹内にしても、里美が女の子だからちょっかいを出してきたという感じではなくて、ユーレイ部員ながらも部がなんとなく気になってちょっかい出している感じだし。
第1ロボット部の男どもも里美を見ても無反応。
ロボコンの出場選手に女の子は里美だけだったのだが、試合解説者がそのことに一言も触れない。
里美は航一と親密になるが恋愛なのかなんなのか分からない。

この快活な少女は姿かたちもしゃべり方も間違いなく女の子でありながら、周囲からはまるで男子学生の一人かのように接しられている。
この映画の中では女の子であって女の子でない。異性であって異性でない。
魅力的な女の子でありながら周りが彼女を女と認識していない。
しかし里美=長澤まさみの魅力は抑制されるどころか、リミッターを軽々振り切っている。
女の子とはっきり認識されない微妙な立ち位置によるズレが映画の中で常に陥没点となり、細くて長い手足ですらっと佇む長澤まさみが結果的に全ての男を優しく包み込んで導いていくというその姿が神々しくさえある。

里美を女としてほったらかしっぱなしの部員だが、航一君とは何気にいい関係になる。
いい関係といってもまるで男友達かのように親密になっていったと見えなくも無いのだが。
合宿地の浜辺で里美と航一が二人並んで座って悩みを打ち明けあったりするシーンがあるけど、先に宿に戻った里美に竹内が声をかける。
「ああ、またあいつにバシッと言ってくれた?あいつ最近へこんでいるからチャンスだべ」
ひやかしたりおちょくったりが得意の竹内だが、里美と航一が浜辺で二人仲良く座って談笑していたことなどは冷やかしの対象にはならないらしい。
竹内の視点が里美と航一、男と女という関係性を微妙にさせる。
竹内の言葉を聞いた里美は竹内を蹴っ飛ばした後「言いたいことがあるんなら自分で言いなよ!」と怒鳴りつける。
浜辺での青春恋愛っぽいシーンは恋の展開にはつながらず、教祖長澤まさみに導かれた竹内と航一の成長譚につながっていく。
そしてこのエピソード中部長はうつ伏せて死んだように眠ったまんま。
少なくとも竹内と部長は女としての里美に恐ろしいほど無関心なのだ。
この無関心の徹底ぶりはある程度里美と仲良くなっている航一も里美を女の子として見ていないのではないかと思わせるのに十分な説得力を発揮する。
よくわからない航一と里美の関係だが、二人の関係ががっしりかみ合う瞬間が訪れる。
それは物語の山場で勝利を決めた瞬間で、その瞬間航一は操縦者里美に全力で走って駆け寄り、勝利を喜びながらがっしり抱き合う。
おお、観客がたくさんいる中で遂に関係がはっきりしたかと思いきや、部長と竹内もお互い抱き合って喜んでいる。
これってただ勝利の喜びで抱き合っただけ?男友達の感覚で。
そして相変わらず部長と竹内は航一と里美が抱き合っていることに異常なまでに無関心なのであった。

女としての里美に無関心というのはストーリーで言えば合宿→ロボコンとつながる流れの中で着々とチームワークを深めていく展開に特定部員通しの恋愛をからめたりどろどろの三角関係を描いたりしたら確かにテンポが悪くなる。
ただでさえ駄目男どもの成長とチームの結束力が強固になっていく様を短い時間で描かなきゃいけないのだから。
女としての里美が粗末に扱われているとかではなくて、むしろ異性の視線から開放されている里美=長澤まさみは奔放で魅力に溢れていた。
登場人物は里美を女として見ないが、その分反動で観客は里美を女として見る。
撮り方のせいか少女なのに妙にエロティックな長澤まさみを見る。
異常な世界の住人達に紛れ込んだ長澤まさみが世界を切り開いていくその豊かな表情を見る。

ストーリーもよくまとまって面白い。
ポイントポイントで人物の表情をアップで捉えるんだけどその表情が皆雄弁に心情を語っていて上手い。
何かを始めるのが怖くて何もやる気が起きない長澤まさみのアホ面から始まり、強制的に入れられるロボット部。
いきなりリモコンを持たされて戸惑いの表情を浮かべるが初めてロボットを動かした時は嬉しいような自信ないような複雑な苦笑い。
練習試合で負けた悔しさ、そして予選試合を一人楽しく笑いながら観戦して里美のモチベーションは急上昇する。
いきなり入れられたロボット部で一番やる気のなかった里美が今では誰よりも勝ちたいと願う。
里美のやる気が上がった時に露呈する他の部員との急激な温度差。
対戦相手の能力をはっきり認識しながら言わないで黙っているときの部長(伊藤淳史)の表情とか航一君の冷たい無表情とか里美の怒りとか、表情が的確に人物や状況を浮き上がらせていく。

他の部員のやる気のなさに怒った里美はテントの救護所で選手の手当て中だった仲のいい保健の先生(須藤理彩)に不満をぶつける。
先生に「あれぇ~里美はやる気になってたのか~」と見抜かれた里美は黙ってふてくされながらテントの端まで移動して、端でストレッチをしていた参加選手を一瞥してから彼らのそばにしゃがみこむ。
うつむき加減で誰にとも無くつぶやく
「うちの部員達あんなんで楽しいのかな・・・」
独り言のようであり、すぐ傍にいる参加選手に話しかけているようにも取れるつぶやきだが、間髪いれずフレームの外から先生が「ん~?どうだろうね」と答えることで無理やり会話が成立する。
確かにこの場では里美の知り合いは保健の先生しかいないから里美が喋ればそれは先生との会話ということになるのだが、里美と先生との距離が離れていること、先生は里美を背にしていたし里美は先生の方を向いて喋っていなかったこと、そして二人の間にいた4,5人の男の存在が無視されていることに不思議な印象を受ける。
二人の女性の間で存在自体を無視された男達だが、このいささか異常な空間で気づく事実もある。
実はストレッチをしている選手はただの背景ではなく前のシーンでも出てきていた。
この選手達は大会前日に遅くまで作業をしていたチームで、夜食を食べてわいわいやっている姿を見て里美が思わずため息混じりに「いいなぁ」と呟いたチームの選手達。
なんに対してもやる気のなかった里美だが文化祭の前夜のように友達同士で共同作業をしたり一緒に夜食を食べたりといったことが夢だった(後半で里美の口からはっきり語られる)。
この憧れのチーム(自分の夢を体現しているという意味で)の選手の傍で呟くのが「うちの部員達あんなんで楽しいのかな・・・」という台詞。
里美の呟きは憧れのチームに無意識に求めた救いのようにも思える。
しかし言葉は発せられた瞬間に保健の先生の無気力な返答と自チームと憧れのチームとの対比でむなしく虚空に吸い込まれていく。
そして少なくとも里美には存在を認識されていた選手達は、フレーム内に映ってすらいない先生の返答で再び存在が無効化され闇に葬られる。
むなしさの間を置いた後、里美は「負け犬だよ!」と叫んで歩き去るが、この時初めて選手達が里美のほうを見る。まるでそこに誰もいないかのように里美に無関心だった選手達が初めて里美の存在を認識した瞬間。
この映画は「えっ?」と一瞬戸惑うような無視無関心が錯綜するけど、特にこの救護所でのシーンは人物対人物の認識非認識が複雑な入れ子になっていて、崩れ落ちるまでには崩壊していない不安定な揺らぎが感覚を刺激する。

ところで里美と航一以外にもう一組微妙なカップルがいる。
図師先生と保健の先生。鈴木一真と須藤理彩。NHK朝の連続ドラマ「天うらら」のコンビ。
二人の先生は昔から恋人だったのかは知らないが、ラストの方で図師の部屋で朝方二人が下着姿で添い寝しているシーンが登場する。(ロボット型の目覚まし時計は布団から追い出されて)
この映画にしては結構露骨な表現。ラストに近付き何かが変わっている。
この図師の家に里美がやってくる。
玄関に出てきた図師に里美はきらきらと希望に溢れた顔でロボット部への正式入部を申し出る。
図師と里美が会話中、ジャージに着替えた保健の先生が何を思ったか玄関先まで出てきて図師と並ぶ。
うわっ、何考えてんだと思ったけど里美はこの先生同士のスキャンダラスな関係を知っても微塵も動じるどころか満面の笑顔で保健の先生と微笑みあうのであった。
二人の先生の恋仲関係におけるスキャンダルス性は物語の展開上全くどうでもよかった。
それよりも二人が恋仲になっているということがはっきりと示されたことに意味がある。
恋仲が明示されるといった表現の変化の契機はきっと勝利の瞬間の抱擁だろう。里美と航一だけでなく図師と保健の先生も勝利の瞬間抱き合っていた。
図師の家の玄関先で先生二人が並んでいた姿はそのまま里美と航一の二人のその後の関係を暗示する。
駄目男達を導き終えた里美を縛るものはもう何もない。
保健の先生は図師と並んでみせることで里美に優しくエールを送っていたのか・・・

結構面白かったな。

2005年12月17日土曜日

高知→東京2

朝8時には起きてしっかり朝の連ドラを鑑賞。
支度して9時過ぎにホテルを出発。
外に出ると地面が一面濡れている。朝方雨でも降ったのか。とにかく晴れてよかった。
それよりも次の月曜の東京→高知行きのチケットを昨日コンビニで現金支払いしたため、帰りの電車賃にあてる現金が無い。
みどりの窓口でクレジットカードは使えるのだろうか?使えるのだろうが使ったこと無いから心配。
銀行で現金をおろしておこうかと思ったが銀行を見つけられないまま高知駅に到着。
もしカードが使えない場合、銀行探してほっつき歩くことになるから10時発の列車に間に合わなくなる。
10時発を逃すと次は11時発。とっとと帰りたいのでそれは避けたい。(なら飛行機で帰れという話だが)
みどりの窓口でなんの問題もなくカードで乗車券と特急券を購入。

10時発の特急南風10号に乗車。
こないだは進行方向右側に座ったので今日は左側。
おお、左側は結構景色がいい。
ただ、僕の隣の席と通路挟んだ隣の2席に子供連れの夫婦が座ったのだけど、その子供がめちゃくちゃうるさい。
甲高い声が耳の奥でつんつんする。

何度かトンネルを抜けるといきなりまばらに積もった雪が目に飛び込んでくる。
ああ、雪降ったんだ。いい景色。
そして段々山しか見えなくなってくる。
線路のすぐ横には吉野川。
川を挟んですぐ山脈の横っ腹が延々と伸び、ふもとには国道が走る。
この山の斜面にはぽつぽつ民家が建つ。
すごいところ住んでるな。民家に登る道は階段らしきものしか見えないので自家用車も置けなさそうだし。

時々うとうと意識を飛ばしつつ気づいたら列車は大歩危駅で停車している。ここの景色が凄い。
一面に積もるほどには降らなかったらしい雪が、白い斑点のように山の斜面に拡がっている。
なんでこんなにも均整のとれたバランスで綺麗な斑点模様になるかなぁ。
満員の乗客の皆が見とれていて、反対側の席に座っていたおっさんも思わず立ち上がりこっち側の窓まで乗り出して携帯で写真を撮っていた。
僕もかばんの中にデジカメがあったのだけど出すのが億劫で撮らなかった。心に焼きつけようと・・・でも既に少しだけ記憶が薄れてきたので写真撮っておけばよかったと後悔。

大歩危小歩危を過ぎて阿波池田くらいまで来たら後は大して面白くない。
瀬戸大橋もいまいち。

岡山から新幹線で。
混んでいて窓側の席に座れず。
窓側に座れないと恐ろしく電車に乗っている時間がつらい。

2005年12月11日日曜日

映画『ヴェラ・ドレイク』

2004年 監督:マイク・リー
at ギンレイホール


ヴェラ・ドレイク

世話好きで天使のようなと形容されるばあちゃんヴェラ・ドレイク(イメルダ・スタウントン)は貧しいながらも幸せな家庭を築いていた。
しかしヴェラには家族にも言っていないある秘密があって・・・たいほ。

なかなか面白かった。
イメルダ・スタウントンのつぶらな瞳に湛えた優しさ強さが怯えへと変容するとき、震える瞳から発する光が悲しくて直視できない。

あ、ばあちゃんのイメージが残っているけどこの人50にもなってないや。
マイク・リー監督は『人生は、時々晴れ』を撮った人。
他の作品も全部見てみたいな。

映画『ラヴェンダーの咲く庭で』

2004年 監督:チャールズ・ダンス
at ギンレイホール


ラヴェンダーの咲く庭で 特別版 (初回限定生産スペシャルアロマパッケージ)

イギリスの海沿いの田舎町、二人の老姉妹が静かに暮らしていた。
なんだろう。二人とも夫と死に別れたのかねぇ。
嵐が過ぎ去ったあとのある朝、姉妹は海岸に打ち上げられた一人の青年を見つける。
傷だらけで脚も骨折しているが死んではいなかったこの青年を姉妹は自宅で看病する。
と、なんかおかしい。
妹のアーシュラ(ジュディ・デンチ)が青年を見つめる視線が恋の視線にしか見えない。
いやいや、きっと死んだ息子に似ているとか、もしくは自分の息子のように愛しい視線を向けているかなんかだろう。
と、思ったのだけどやっぱり老女アーシュラは青年に恋しているのだと中盤以降ではっきり分かる。
姉の方は昔夫がいたが、アーシュラはずっと未婚だったっぽい。
それにしてもなんだろう、このなんともいえない気恥ずかしさというかうざったさというか・・・
実らないだろう恋をアーシュラ自身もはっきり自覚しているところがまた切ないのだが、それよりもなによりもなんかうざったいというかなんというか。

青年は実はヴァイオリンの名手だったということが街のヴァイオリン弾きをこけにした形で判明する。
なんか有名な奏者だったのか。
いや、無名だったらしい。
町にたまたまいた異邦人に才能を見出された青年はあっというまにヴァイオリン協奏曲のソリストとしてデヴュー。
それほどの才能がなぜ埋もれていたのか。
青年はポーランド人で英語が話せない。
ポーランドか。戦時中の話みたいだからきっと母国では音楽どころの話じゃなかったのかね。

ストーリーはとりあえず一通りの終着を迎えて、後は青年がなぜ漂流していたのかという謎が解明されれば終わりか、と思っていたら解明されないまま終わってしまう。
むむ、青年がアメリカに行きたいともらすシーンがあったが、もしやアメリカに行く途中で船が難破したということ?
どっかうとうとして聞き逃したシーンがあるのかな。

アーシュラ役にジュディ・デンチ。
姉役にマギー・スミス。
青年役に『グッバイ、レーニン!』や『ベルリン、僕らの革命』のダニエル・ブリュール。
ヴァイオリンが似合わないダニエル・ブリュール。
素人目に見てもその絃の動きじゃそんなリズムは出ないと思うシーンが多々あり。

2005年12月4日日曜日

寒い

昨日の夜あまりに寒くてよく眠れなかった。
部屋の空気が冷たくてきりきり痛い。
洗濯してから冬用の掛け布団とこたつを出す。
はぁ~。こたつはぬくいなぁ。
夜はこたつでそのまま就寝。

2005年12月3日土曜日

高知→東京

前日、なんだかんだで深夜3時半まで作業。
ホテル帰ってホテルの温泉でのんびりしてからすぐ寝る。4時半くらいだったか。
9時頃起きる。
チェックアウト時間ぎりぎりの10時前に出る。

高知駅で乗車券と特急券購入。
11時発のため時間がある。
高知駅2階の土産売り場で会社に持っていく土産を買う。
それから朝飯を食ってなかったので駅1階にあったパンやでパンを購入。
店内に席はあったのだがなんとなく持ち帰りにする。
重い荷物を持って歩きながらパンをほおばる。店で食えばよかったとすぐ後悔する。
そしてあんなにおいしそうだと思ったパンがあまりおいしくない。

駅に戻ってここのところ毎日2,3回は聞いている熊木杏里のアルバムをmp3プレイヤーで聞きながら待つ。
特急の南風12号がやってきて喫煙車両に乗り込む。
座ろうとした席がなんか汚い。
高知でおりたおっさん達が残していった缶コーヒーやらのゴミと、席に散っていたタバコの灰が汚らしさを演出。
そんなに混んでいたわけではないのだが、とりあえず席の灰を手で払ってその席に座る。

なんとなく気分的にすぐれないまま、先ほど買ったパンの残りを食う。
砂糖で煮たリンゴをパンケーキとホワイトチョコレートで挟みましたっていうパンで見た目は美味そう。
少しかじって速攻飽きる。
生地が妙に油っこいし、ホワイトチョコの味のなさもまずい。
3分の2食って残す。

景色がたいして面白くない。
土佐山田という駅に着く。
オールバックの女とハンチングをかぶった男のカップルが乗り込んできて僕の前の列の席に座る。
列車はここから阿波池田という駅まで30分近く止まらない。
車掌が切符拝見とやってくる。
前のカップルが出した券を見て車掌が「逆ですよ」と言っている。
「阿波池田で降りてすぐ折り返しの特急に乗ってください。その際特急料金を別に支払う必要があります」と。

土佐山田を過ぎたあたりからやっと景色が面白くなる。
阿波池田でカップルが降りる。
瀬戸大橋を渡って岡山に到着。
そのまま新幹線のホームへ。
キオスクでチップスターを買う。
やってきたのぞみ喫煙車両に乗る。
窓際の席が進行方向の左側にしかなかったためしょうがなくそこに座る。
右側の窓から見える岡山駅近くの廃墟らしいマンションがどうなっているか見たかったのだけど。
遅れて母娘の親子がやってきて、高校生くらいの娘が僕の隣に座り、通路挟んだ席に母が座る。
駅弁を食いだす親子。
なんとなくタバコを吸うのを控える。
通路挟んで会話する親子がばりばりの大阪弁だった。
新大阪で親子が降りた後タバコをゆっくりふかす。
何度も乗ってるから新幹線からの景色も見飽きたな。
寝不足でうとうとしているうちに気付いたら品川に到着。

2005年11月28日月曜日

飛行機に

また高知に出張のため朝6時半に起きる予定。
前日、起きるぞーと気合入れて寝たので6時に一旦目が覚める。
くそ眠い。
あと30分寝れるじゃん・・・

次に目覚めた瞬間ものすごい嫌な予感がする。
30分どころじゃない時間寝た気がしてならないのだが・・・
時計を見ると8時45分。
ちょうど飛行機が出る時間じゃん。
?!
やっべー!
一呼吸置いて考える。
これは夢じゃないこと。
確かに8時45分であること。
間違いなく今日が飛行機乗る日であること。

航空会社に電話。
事務的な声のおねーさんに事情を説明する。
次の便が11:40。
予約する。
チケット買った便は既に出発したため払い戻し不可。
一応空港の受付でも聞いてみてくださいと言われる。

会社の人にメール打ってからくつろぐ。
自動録画している朝の連ドラを見ながら朝飯のパンをほおばる。
支度して羽田へ。

受付のねーちゃんに「乗り遅れた」と言うと次の便は空いてますねと言われる。
払い戻しなんか当然出来ませんといった雰囲気。
次の便の予約は電話で済ませたと言い、チェックイン。

ああ、乗る予定だった便は窓側の席をとっていて楽しみにしていたのになぁ。

2005年11月27日日曜日

映画『フライ,ダディ,フライ』

2005年 監督:成島出
at ギンレイホール


フライ,ダディ,フライ 特別限定版 (初回限定生産)

生意気な高校生グループの一人一人が顔も声もしゃべり方も気に触ってしょうがなかった。
そこしか覚えてない。

映画『電車男』

2005年 監督:村上正典
at ギンレイホール


電車男 スタンダード・エディション

最初の秋葉原の映像が生生しくて、結構面白い映画かもと思う。
まあ、ふんっと笑えるポップなコメディー映画。

いくら世間知らずの令嬢っていう設定だとしても現実的にあんな女性いないでしょ。
からかって遊んでいるか、金を騙し取るか。
それに2ちゃんの住人は社会生活に問題があるとかなにかしら問題を抱えている人が集まるところなのね。

ラストで二人の周りをぐるぐるカメラが回るコメディーシーンでは背景の秋葉のネオンがガラス版にいろんな色のペンキをこぼしたようでポップに仕上がっている。

2005年11月26日土曜日

帰宅

朝、高知竜馬空港から飛行機で東京に帰る。

2005年11月20日日曜日

休み@高知

昼の2時頃起きる。
3時頃散歩する。
商店街行くと人が凄いたくさん。
店の閉まった夜しか通ったことなかったからびっくり。

パソコン書の置いてある大きな本屋を探していたのだけど見つからない。
ダイエーが閉店セールをやっている。
ダイエーの中にこじんまりした本屋がある。パソコンの本は無い。

商店街にCDショップを見つける。
適当に見ていたら、NHK歌謡コンサートで初めて見て以来ずっと気になっていた熊木杏里のアルバムを発見。
買おうとするが、そういえば高知城行った帰りでいっかと思って店を出る。
腹減ったので夕方だが、ひろめ市場というところで鯛めしとろろ丼を食う。
飯食ったら高知城行くのが面倒になる。
それに商店街の店って6時か7時にはほとんど閉まるって話をどっかで聞いたなと思って、CDショップに戻る。
熊木杏里の『無から出た錆』を購入。
鯛めしとろろ丼が少なかったためコンビニで肉まんとパンとおやつを買ってホテルに帰る。

『無から出た錆』をパソコンにmp3で取り込んで再生。
1曲目でいきなり引き込まれる。
僕は歌を聞いてるときは歌詞なんかろくに意味として解釈することなく、ただ音としてしか聞いてないのだけど、この人の曲はどれも歌詞が意味としてすんなり染み込んでくる。
いいな、この人。
3,4回かける。

2005年11月19日土曜日

深夜作業

今日は深夜2時から作業なんだけど、様々な手違いで深夜作業に付き添うために日帰りでやってくるプロジェクトリーダーが昼の2時に高知に来る予定で飛行機を取っていたと発覚し、しょうがないから僕も昼の2時には客先に入る。
12時間も待つのか。なげー。
暇だから仕事する。
夜はうな重をくう。
深夜2時。やっと作業が始まる。
テストが上手くいけば1時間もかからず終わる予定だったけど上手くいかなかったから6時までかかる。
宿をとってないプロジェクトリーダーを置いて宿に帰ってちょっと仕事してから寝る。

2005年11月14日月曜日

高知

出張で今日から高知県。
四国に来たの初めてだなぁ。
仕事終わって会社の人と飯食った後、9時前くらいから一人で散歩する。
とっくに閉まってひと気のない商店街やら車がびゅんびゅん走る大通りやらを行ったりきたり。
1時間くらいうろうろして何も面白くないことに気付いてホテルに戻ろうとするが、なんとなくよったコンビニで地図を眺める。
この時何を勘違いしたのか、桂浜近いじゃん、行こう、と思ってしまう。

高知駅からまっすぐ伸びる大通りを南に歩くとはりまや橋に着く。
とさ~の~ こう~ち~の~ はりま~や~ば~あ~し~で~
ぼーさ~ん~ かん~ざ~しー かう~を~み~た よさこいよさこい
ってな。
でも、うわっ。つまんねーとこだな。
なんちゃってはりまや橋しか今はないんだねぇ。

はりまや橋を後にし、そのまままっすぐ進む。
ほどなく鏡川にさしかかる。
橋を渡っていると道の先に街灯が果てしなく伸びているのが見えて、あれっと思う。
しかし行くと決めた以上行っちゃろうと思い突き進む。
歩けど歩けど何も無い。
疲れて引き返す気力も無い。
幸い路面電車が走っているので戻りは路面電車乗ればいいや。
今は何も考えず歩けばいい。
歩道を歩く人などもう誰もおらず、たまに地元の人が自転車で通り過ぎるだけ。

桂浜の場所を何か勘違いしているのはもうとっくに分かっていたのだけど、確認するのも恐ろしくほったらかしにする。
しかしこのままだと歩いて朽ち果てる気がして、おそるおそるコンビニに寄って地図を見る。
なるほどね。とてもじゃないが歩いていける距離じゃない。
なんでこんな勘違いしたのか考えると、ホテルでちらっと見た高知の略図の「至桂浜」という情報とコンビニで見た地図のページの一番下にあった鏡川の図がごっちゃになって、なぜか鏡川がある場所を桂浜と勘違いしたっぽい。
まあ、疲れてたからな。
とりあえずここまで来たから、路面電車の終着駅のある高知港まで行こうと思う。

途中ブックオフを見つけてCDを物色する。
めぼしいものも見つからず歩き出す。
着いた~。港に。
港を眺めるがただの川にしか見えない。
もう少し開けた場所まで歩いて広い港を見ようとしたのだけどなかなかいいポイントが見つからず諦める。
というかどうでもよくなって自販機で温かいココアを買って飲む。
さあ路面電車で帰ろう。
で、これももう歩いているうちにとっくに分かっていたのだけど、路面電車は1時間も前にとっくに終電が終わっていた。
タクシーをつかまえようとしたが、いいや、どうせなら全部歩いてしまおう、と。

2005年11月12日土曜日

映画『Dear フランキー』

2004年 監督:ショーナ・オーバック
at ギンレイホール


Dearフランキー

母と子とばあさんの3人家族は何かから逃れるように引越しを繰り返していた。
船乗りでずっと会ってない父親に熱心に手紙を書く難聴の子供。
子供が出した手紙を受け取っていたのは父親ではなく母親だった。返事を書くのも当然母親。
父親は生きている。しかし船乗りではない。父親の暴力に耐えかねて母は子供をつれて逃げたのだった。
幻想の父親に手紙を出し続ける子供。
ある日父親が乗っているというACCRA号が入港してくる。
父に会えると歓喜する子供。困る母。
偽の父親を用意する母。子供の前に現れた幻想の父は理想の父だった。
まあ、頭のいい子という設定だからどこかで母親が返事を出しているという事実にうっすらと気付いているはずだが。

よくできているのかもしれないけど普通な感じ。

映画『マラソン』

2005年 監督:チョン・ユンチョル
at ギンレイホール


マラソン

最初のマラソンシーンでサンバイザー付けた母親の表情見て涙流してから涙腺がゆるんで、それから最後まで数々のポイントで泣かされる。
ラストの方なんか怒涛の攻めで本当に感心する。

キョンスク(キム・ミスク)には幼い二人の息子がいるが長男のチョウォン(チョ・スンウ)は自閉症だった。
一時は疲れ果ててチョウォンの教育を放棄しようとした母だが、やはり大事な子供、捨てられはしない。
二度とチョウォンを離さないと決心した母は根気強くチョウォンを育て上げる。
そして青年に成長したチョウォンは走っていた。
10キロマラソン大会で3位入賞。
次はフルマラソンだぁ、ってことなんだけど10キロとは違ってペース配分の仕方も知らなければ命の危険が伴う。
って話。

母親がエレベーターを降りた後、階段を駆け上るような足音が段々大きくなって何かと思ったらチョウォンが現れたり、と結構繊細な音の使い方をする。
音に耳を澄ませているだけでもかなり面白い。
カメラもいいし、演出脚本も最初の方のシーンを後ろの方でこれでもかと見事につなげて感動させてくれるし。
マラソンシーンでスーパーやら地下鉄をイメージの世界で走らせるシーンがあるのだけど、チョウォンを殴った奴まで走るチョウォンを応援しているのね。
冷静に見ればちゃんちゃらおかしいんだけど大きな感動シーンにくるまれた状態でこのシーンを見ると普通に泣かされる。

長編デビュー作らしい。すげーな。

2005年11月6日日曜日

映画『ラストシーン』

2001年 監督:中田秀夫
TV 録画


ラストシーン デラックス版

冒頭なんだかちゃっちい映像と演技を見せられてなんだこれと思ったら、「カット!」とか言ってさ。劇中劇だったらしい。
時は1965年。撮影所システムの末期、スター吉野恵子(麻生祐未)は結婚を期に引退しようとしていた。
恵子の相手役として数々の映画で共演したスター三原健(西島秀俊)は、相手役を失ったことで次回作を若手に奪われてしまう。
荒れるわがまま大王三原。
天使のような妻(若村麻由美)にも八つ当たり。
しかし妻は交通事故で他界。
映画界から消える三原。
時は過ぎて2000年。「ドクター鮫島 THE MOVIE」の撮影現場はテレビマンがひしめき、生粋の映画人達はテレビマンの適当さにうんざりしていた。
小道具係のミオ(麻生久美子)は仕事を辞めようとまで思う。
そこに降板した老人役の代役として往年のスター三原健(ジョニー吉長)がやってくる。

麻生久美子はやっぱりいいなぁ。

『ラストシーン』の公式ページを見たら中田監督は「11961年、岡山県生まれ。」らしい。120世紀生まれか。

2005年11月5日土曜日

映画『日本侠客伝』

1964年 監督:マキノ雅弘
TV 録画


日本侠客伝

シリーズ一作目。
挙げたらきりがないほどそうそうたる顔ぶれ。
いかした男といかした女が勢ぞろいさ。
渡世人が生きづらくなった時代の任侠物。
今更かたぎには戻れない。任侠道に殉じるのみ。

高倉健、中村錦之助、田村高広、大木実、松方弘樹、長門裕之、安部徹、津川雅彦。
藤純子、藤間紫、南田洋子、三田佳子、ミヤコ蝶々。
これだけいながら一箇所以上は必ず見せ場があってみんないい味出している。

2005年11月3日木曜日

映画『さよなら、さよならハリウッド』

2002年 監督:ウディ・アレン
at ギンレイホール


さよなら、さよならハリウッド

最前列だと眠くなるので2列目に移動

視力が悪いため字幕ばかりをずーと目をこらして追っていたら終わってしまう。
ウディ・アレン本人が主役だとなんだか安心するな。
70近いじいさんが恋愛劇を繰り広げてもウディ・アレンならまあいっか。

映画『ウィスキー』

2004年 監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
at ギンレイホール


ウィスキー

久しぶりにギンレイに来たせいかメガネを忘れた。
しょうがないから最前列のど真ん中に座る。
見づらい。

無口なヒューマンコメディなんだけど、始まった瞬間から眠くてしょうがなくなってずっと船こいでいた。
半分くらい寝てしまった。
おかげでストーリーがよく分からない。
古びた靴下工場を経営する初老の男ハコボがいる。ハコボはなにやら結婚したてのよう。
靴下工場で働く中年女性マルタを妻にしたのらしいのだが、なんかお互いよそよそしいというか変な雰囲気。
気付いたらハコボの弟エルマンという男が現れる。
3人でなにやらプールで泳いだり食事したり。

結構面白そうな映画だったな。

このごろ

ここのところ土日両方か日曜出勤と頑張っていたからギンレイホールに全然行けなかった。
『ミリオンダラー・ベイビー』と『コーヒー&シガレッツ』は見逃す。
今上映しているプログラムも今日を逃すと終わってしまうため、疲れた体に鞭打ち行ってくる。

2005年11月1日火曜日

健康診断

会社の健康診断の日。
裸眼の視力は0.4だった。

採血をしてくれたのは若いめの看護士だった。
慎重に血管の場所を探している。
注射針を打ち込まれる瞬間は蚊にさされた程度の痛み。
しかし血が抜き取れず、針が刺さっている周りをぽんぽん叩いたりする。
暫くして針をさらに押し込んでくる。
いたーい。
もうこの時点で顔を背けて見てなかったのだけど、腕の感覚からして合計3回くらい押し込まれた気がする。
針を刺してから1分くらい経って、「一回針抜きますね」と言う困ったような声を聞いて恐る恐る注射器を見るとやっぱり一滴も血が採れていない。
長い時間ちりちりする痛みに耐えたのにまた刺されるのか!
たどたどしい手つきで血止めのシールを貼った後「すいません、もう片方の腕をだしてもらえますか?」と言う。
予想通りだがしらじらしく「えっ?」と言ってみる。
「すいません・・・」
もう片方の腕の袖をまくる。
今度は注射器じゃなくて、看護士は2cm四方くらいの変な紙みたいなものを両手でつまんでいる。
真ん中に針が付いているらしい。
その針が動脈っぽい血管にぷすっと刺される。
普通の注射器より痛い。
2cm四方くらいの変な紙からチューブが伸びていて、真っ赤な血が勢いよくチューブを駆け出している。
血が抜かれているせいか、手のひらが凄い痺れてくる。
採血できて安心のような不安のような。
採血が終わって針が抜かれると、少し放心状態になる。
普通なら針を刺した箇所に血止めのシールを貼って終わりなんだけど、脱脂綿を渡され「これで押さえて血が止まったらこのシールを貼ってください」と言っている。
刺された箇所を見ると球状に血が浮いていた。

2005年10月29日土曜日

映画『天使を誘惑』

1979年 監督:藤田敏八
BS2 録画


天使を誘惑

強気でふてぶてしいがその実繊細な男を演じる三浦友和がいい。
原作高橋三千綱。原作とは大分設定が変わっている。
同棲生活を送る上杉浩平(三浦友和)と佐野恵子(山口百恵)の関係描写は原作に及ばないけど、いくらかポイントを押さえつつ短くまとまっている。

映画のほうは役者達の魅力が楽しい。
三浦友和を筆頭に友人役でおっとり顔の火野正平、佐野恵子の素朴な兄役で蟹江敬三、恵子の母役に佐々木すみ江、恵子の見合い相手役に岸部一徳、編集長役に岸田森、恵子の元上司で破滅していく悲しき男に津川雅彦、そしてロッドスチュワートに上杉浩平の父役で大友柳太朗。
上杉浩平の父はとぼけた雰囲気がかなり面白いキャラクターになっている。しかも大友柳太朗だし。
山口百恵は原作で読んだ佐野恵子の印象とは少し違うのだけど、かっこいいからまあいいや。

映画『超酔拳』

2002年 監督:ラウ・カーリョン
BS2 録画


超酔拳

ラウ・カーリョン監督主演。
ラウ・カーリョンは当時70近いじいさん(1935生まれ)なんだけど、ばりばりにカンフーアクションを見せてくれる。
数々の名作カンフー映画の監督や武術指導をしている人っていう認識しかなかったんだけど、調べてみるとこの人のおやじさんは「黄飛鴻の弟子の林世榮に中国武術の「洪拳」を学んだ名武術家・ラウ・ジャーン」という人らしい。
なんだか正統な武道家だな。

映画のストーリーの方はこれまた正統に裏切り修行復讐といった要素が詰め込まれる。
ただ、リュー・チャーフィがあまり見せ場も無いまま意味なく消えていったことと、途中からいきなり生意気な若者二人を中心にした騒々しいコメディーになるのは不満だが。

タイトルが表示されるまでのオープニングは最高にかっこいい。

2005年10月22日土曜日

映画『アルゴ探検隊の大冒険』

1963年 監督:ドン・チャフィ 特撮:レイ・ハリーハウゼン
BS2 録画


アルゴ探検隊の大冒険

途中ちょっと飽きたな。

ある王国が滅ぼされて、難を逃れた王子が復讐を決行しようとするのだがちょっとその前に冒険しようってことで、金色の羊の毛皮を取りに世界の果てまで行ってきますっていう話。
元王子ジェイソンは女神ヘラに加護されている。加護といっても5回だけ助言を与えることをゼウスによって認められたというだけなのだが。
神話の神々が普通の人間の姿で登場する。一応普通の人間より何十倍もある巨人らしい。

ダイナメーションの怪物特撮シーン登場前にもなかなか面白い特撮を見せてくれる。
白い煙がもわっと現れたと思ったら煙が人の形を成し、そのまま女性の姿になる特撮とか思わずすげえとつぶやきたくなる。
あと、特撮じゃないんだろうけどジェイソンとヘリオスが会うシーンでの空が凄い。
真っ黒な雲や太陽の光を浴びて白く発光する雲が複雑に層を成していて、それがギリシャ神殿の遺跡とマッチしていかにも「古代です」って雰囲気にどきどきする。

初めの怪物は映画が始まって30分を過ぎたあたりでやっと登場。
しゃがんだ姿の巨神像が突然首だけきりきり動かして下にいるありんこみたいな人間と目を合わせる。
動き出すどでかいブロンズのタロス。
勝てるわけない。
でも勝つ。

次に盲目の老人をいじめる怪鳥ハーピーが2匹。
大きさは人間サイズなんだけど顔が結構怖い。
強くはないが一応ハーピーはゼウスの使いなので扱いに困るっていう意味で強い。

次に人魚のおじさんが出てくる。
こいつがくそでかい巨人。
しかもダイナメーションじゃなくて実物のおっさん。
登場シーンも去るシーンもかっこいい。

そんで首が7つある蛇みたいなヒドラ。
ちょっとでかいってだけ。
首7つで一斉に噛み付いたら人間なんてひとたまりもないのだが、とりあえず勝つ。
(ヒドラにとってはちょっと太い針程度の剣がぷすっと刺さっただけで絶命)

ヒドラの牙から生まれる骸骨兵。
コルキス王はこの骸骨兵が普通の兵士より強力な存在として絶大の信頼を置いているようだが、結局は骸骨ってだけで強さはただの剣を持った兵士と一緒だよね。
勝つ。

2005年10月11日火曜日

映画『サボタージュ』

1936年 監督:アルフレッド・ヒッチコック
BS2 録画


サボタージュ

小気味の良いサスペンスと勝手に思って見始めたのだが悲劇色が強い。

何者かによって行われた発電所での破壊工作により突如停電になる夜のロンドン。
家の明かりや街灯だけでなく車のライトまで律儀に消灯。
停電で上映不可になった映画館では金返せのシュプレヒコール。
映画館の受付で対応するは小柄で可愛い女性(シルヴィア・シドニー)。
映画館の隣の八百屋で働くテッド(ジョン・ローダー)は小柄な女性に好意を持っている様子。
しかし小柄女性は映画館支配人バーロック(オスカー・ホモルカ)の妻。
人妻じゃあテッドもおいそれと手出しできないわな。
夫人も夫のバーロックを心から信頼しているし。
しかし停電事件の犯人はバーロック。
そんで八百屋のテッドは実はバーロックを探るために潜入捜査を実行中の刑事。

冒頭は何やら破壊工作のサスペンスと男女のロマンスで楽しそうな展開を期待するが・・・
驚くほどの緊張感を見せてくれるシーンなど面白いのだがちょっと後味はすっきりしない展開。

2005年10月10日月曜日

映画『自来也 忍術三妖伝』

1937年 監督:マキノ正博
BS2 録画


パッカパッカ、馬に乗った武士達が駆ける。
たどり着いたのは真っ黒な夜空にほの白く浮かび上がる城。
城に向かって火矢を放つ武士達。
いや、矢の放ち方も知らない変な武士が一人。
矢を引く右手を離した瞬間弦を持つ左手が矢をことのほか強く握っていたらしく、宙に放たれることもなくへなへなと弦に引っ付いてしなだれる矢であった。
とはいえ他の優秀な武士により、城は落とされる。
城主の息子はさらわれる。
殺さずさらったのは子供を殺すのはしのびないから、とは上辺の言で結局は土倉に放りこんで殺そうとする。
「泣け!叫べ!吼えろ! ハハハハハハハ」
放り込まれたぼんぼんを救ったのは謎の仙人(香川良介)だった。
ぼんぼんは仙人に育てられる。
10数年後、ぼんぼんは立派な青年になる。
父母を殺した武士達の主要人物佐久間正盛(河部五郎)、五十嵐典膳(尾上華丈)、矢尾郡太夫(志村喬)は一国の城主とか京都守護職だとかそれなりの人物になっている。
仙人に育てられ自来也(片岡千恵蔵)となったぼんぼんは満を持して復讐を決行するのであった。

56分の短い時間でテンポよくぽんぽん展開する。
決めの部分で所々入る歌舞伎の口上のような台詞回しも聞かせてくれるし、綱手姫(星玲子)とのコメディのようなやりとりがあったり、千恵蔵の華のある立ち回りがかっこよかったり、姿を消したり水面を歩いたり等々妖術がシンプルに面白かったり。
もちろん巨大蝦蟇も出てくる。煙吐くだけで最初は何これと思ったけどこの不気味な蝦蟇はばくばく人を食ったりするから面白い。蝦蟇の模型はちゃっちいのだけれどあまり光をあてなかったりローアングルで目の光だけ不気味に強調したりして蝦蟇かっこいい。

面白いくらいに勧善懲悪物で、ラストに自来也が野太い声で「泣け!喚け!叫べ!吼えろ! フィャハハハハハハハ」と笑うのはどっちが悪なのか分からないくらいに痛快で恐ろしい。勧善懲悪だから自来也が紛れもなく正義なんだけど。
自来也と同等の敵に大蛇丸(瀬川路三郎)がいるのだけど、このおっさんは悪というよりただの恋に不器用なかわいいおっさんじゃないか。
庭先で自来也に恋焦がれて(?)うつむく綱手姫を感慨深げに眺めていたり、棒読み風の台詞回しだってお茶目だし。
まあとりあえず悪ということで。自来也の活躍を盛り上げる存在。
この映画は正月に同じくマキノの『血煙高田馬場』と同時上映され、大ヒットを飛ばしたらしい。
この2本がセットって反則的組み合わせだよなぁ。子供達は見た後かなり興奮したんだろうな。

[自来也について]
1806と07年に鬼武が書いた読本『自来也説話』において自来也が日本で初めて登場する。
宋の笑話的な説話集『諧史』という本に我来也(我来たる也)という盗賊の話があって、この話にヒントを得て『自来也説話』が書かれたとかなんとか。詳細は知らん。
自来也はその後浄瑠璃やら合巻やら歌舞伎やらに引き継がれていく。
今の自来也物語の大まかな設定を作り、自来也から児雷也に変わったのが合巻の『児雷也豪傑譚』(1839~1868)とのこと。
30年近いくらいの年月で4人くらいの手によって書かれたが未完。
河竹黙阿弥の歌舞伎狂言『児雷也豪傑譚話』は1852年。合巻『児雷也豪傑譚』43編の内最初の10編を脚色して作られる。
まあ、後は明治大正に講談でさらに広まるわな。
現代においては伝奇小説やらゲームやら漫画なんかでも取り上げられる。
漫画の有名どころといえば少年ジャンプの『NATUTO』っていう忍者漫画かな。
自来也で検索したらいっぱい『NATUTO』関連のページが引っかかったのでびびる。
ちなみに我来也の話は盗みに入った家に必ず「我来也」と書き残す盗賊がいて、ある時役人が我来也とおぼしき人物をとっ捕まえたわけだけどこの男が我来也だという明確な証拠がない。
とっ捕まった男は真の我来也なんだけど、上手いこと看守を騙して弱みを握った上で脅し、まんまと叩きの刑だけで釈放されるという話。
蝦蟇とか妖術とか出てこないみたい。知恵のある盗賊のお話。

2005年10月9日日曜日

映画『ドラゴンロード』

1982年 監督:ジャッキー・チェン
民放 録画


ドラゴンロード〈デジタル・リマスター版〉

ジャッキーは名家のぼんぼん役。
ストーリーの軸としては、国宝を海外に持ち出そうとする悪の集団がいて、ジャッキーが最後に倒すって話があるのだけど、一度悪に負けた後に修行をしなおして強くなるって過程は無い。戦いは一発勝負。
修行過程がない代わりに高い塔にすえられた金色のボールを4チーム総勢6000人(そんなにいたかなぁ)が取り合うゴールデン・ポイントというゲーム、シャトルコックと呼ばれる羽の付いた小さな玉を地面に落とさずパスやリフティングしながらゴールに入れるサッカーのようなドラゴン・キッカーといったスポーツシーンが入っている。
全体的なストーリーはぼやけて薄味。ヒロインとの恋愛もその後一体どうなったんでしょう。
まあゴールデン・ポイントやドラゴン・キッカー、そしてラストのボス戦とアクションシーンが面白いから別にいいのだが。
ゴールデンポイントなんて日本の学校じゃまず許可されないような危険きわまりないスポーツ。
ドラゴン・キッカーはただすげーなと思う。

この映画のジャッキーがひどく弱い。
常人に比べたら強いのだがボスとの力の差は歴然とある。そして尺的にジャッキーが修行しなおす余裕も無い。
がむしゃらに若さで頑張る。
これ以降の作品ではおなじみになる屋内にある様々な小物や道具を効果的に使用した縦横無尽に飛び跳ねるアクションで頑張る。

この映画には通称大陸版と呼ばれるバージョンがあるらしい。
冒頭で展開されたゴールデン・ポイントのシーンはラストに来ていてしかももっと長いらしい。
他にも大分編集が違っているよう。

2005年10月8日土曜日

映画『城取り』

1965年 監督:舛田利雄
BS2 録画


舛田利雄、石原裕次郎コンビが送る時代劇。

時は戦国末期、上杉領にやってきた浪人車藤三(裕次郎)は、友人の上杉家家臣俵左内(千秋実)を訪ねる。
上杉家は来るべき家康との合戦に備えていたが、その合戦の間に上杉領をかすめとろうとたくらむ伊達家がいた。
伊達家は出城として上杉領の北に多聞山城を急ピッチで築いている。
家康との合戦に際し、背後にあるこの多聞山城は鼻先のおできのように邪魔な存在だ。
その話を聞いた車藤三は多聞山城を落としに旅立つ。俵左内とたった二人で。
道中、伊賀を抜け出した彦十(石立鉄男!)や多聞城のある機屋部落出身のお千(中村玉緒)や口上が上手い白粉屋長次郎(芦屋雁之助)を仲間にする。
多聞山城にやってきた一行は城建設の強制労働に従事させられる機屋部落の人たちを味方にして城取りを実行する。

原作が司馬遼太郎で脚本が池田一郎と舛田利雄。
裕次郎演じる車藤三とは仮の名前で実は天下の傾奇者前田慶次郎だった。
池田一郎はこの前田慶次郎を勉強しなおし、晩年に傑作時代小説『一夢庵風流記』を書き上げた、らしい。
確かにこの映画の前田慶次郎はそんなに魅力的じゃなかったな。
自由人を気取っていても結構常識的思考と行動をするただの暇そうな浪人だもん。あまり強そうに見えないし。

裕次郎が時代劇ってあまり合わないな。動きが遅いっていうか、剣をふるう姿が様になってないというか。
多聞山城の城主赤座刑部とその右腕で兵法修行者渋谷典膳が敵として配置される。
藤三(裕次郎)と渋谷典膳(今井健二)との一騎うちは城内の狭い場所でほとんど殴り合いみたいな立ち回りでこれはまともに剣戟をやらせない演出が上手い。
ある程度は迫力ある戦いになっているから。
しかし赤座刑部との一騎うちは微妙ですよ。赤座刑部を演じるのは近衛十四郎ですよ。殺陣のスペシャリストですよ。
槍で稽古している姿を同じく槍で稽古していた千秋実と比べると、スピード、腰の落ち着き、たたずまい、全てにおいて比べ物にならないほど上手い。
そんな近衛十四郎とど素人の裕次郎が一騎うちしていいのか。
と、そこはまあ剣と剣が触れ合うときに火花を散らしてみたり大きな効果音入れてみたり裕次郎に荒々しい魅力をいかした攻撃をさせてみたり忍者のような術を使わせてみたりで演出が頑張る。

136分ある。
長いが途中で見るのをやめようというほどではない。
でもいまいち盛り上がりにかけるまま決戦が始まるし、重要な人物が散っていっても少しも悲しくないのだよね。

2005年10月2日日曜日

映画『海を飛ぶ夢』

2004年 監督:アレハンドロ・アメナーバル
at ギンレイホール


海を飛ぶ夢

なんかこの映画見たら『コーラス』の話が非常にうさんくさく思えてきた。この偽善者めっていう。

ラモンは25歳の時、浅瀬にダイブして海底で首を強打。それ以来四肢麻痺となって20数年。
彼の面倒を献身的に見続けたのはラモンの兄夫婦とその息子だった。
首から上しか動かすことのできないラモン。
大らかでユーモアもあり頭もいいラモンだが、彼は死ぬことを考えている。尊厳死。
尊厳死を法律で認めてもらおうと彼は死に向けて行動を始める。

題材が題材だけにいろいろ考えることがあるはずなのだろうが・・・
特に書きたいことが無い。

映画『コーラス』

2004年 監督:クリストフ・バラティエ
at ギンレイホール


コーラス メモリアル・エディション

音楽の道に挫折したクレマン・マチュー。
マチューは音楽教師として問題児や身よりの無い子が集まる寄宿舎に赴任する。
いたずら好きのガキども。
校長を中心に教育理念は「やられたらやりかえせ」

まあ、赴任してきた音楽教師が少年合唱団を作って歌を教えて、子供達はなんだかいい子になっていくって話。

翻訳の仕方の問題なのか分からないけど、マチューが「なつかせる」「なつかせてみせます」といった類の言葉を何度か発しているのが気になる。

2005年10月1日土曜日

映画『リアリティ・バイツ』

1994年 監督:ベン・スティラー
BS2 録画


リアリティ・バイツ (ユニバーサル・セレクション2008年第9弾) 【初回生産限定】

ウィノナ・ライダーにイーサン・ホーク。
ベン・スティラーが出演も兼ねて監督。
(そんで製作ダニー・デヴィート)

TV局のADリレイナ(ウィノナ・ライダー)と、IQが高いらしいが働く意欲のないトロイ(イーサン・ホーク)と、男100人斬りでも達成したいのか寝まくるGAP店長ヴィッキー(ジャニーン・ガロファロー)と、ゲイのサミー(スティーヴ・ザーン)は大学時代からの親友。
って話。

アメリカジェネレーションX世代の青春映画。
リレイナ=ヘビースモーカー、逆切れ女、被害妄想女、八つ当たり女、タバコを見知らぬ男の車内に投げ捨てる悪徳女、卒業生総代。
トロイ=無職、仕事を12回首に、ミュージシャン、抱いたグルーピーの女は数知れず、読書が好き、リレイナが好き。

久しぶりに映画でアメリカ人っぽいアメリカ人見たなという感じ。
アメリカ人は僕の中では90年代映画の中の印象が強いから。

2005年9月28日水曜日

映画『ココニイルコト』

2001年 監督:長澤雅彦
BS2 録画


ココニイルコト

真中瞳初主演作。
普通期待しないよな。
どんなもんだろと思って見てみたのだけど、真中瞳がなかなかいい。
傷つきそうになると自分の内側や別の場所に逃避することで身を守ってきた女。
防衛の一手段として周りとは距離を置き、ある意味人を馬鹿にしたような態度の女。
そして微妙にプライドが高い、っていう女を素直に演じている。
というか役柄と素がかなり近いんだろうな。

広告代理店のクリエイティブ局にいた相葉志乃(真中瞳)は、上司の橋爪常務と不倫関係だった。
ある日常務夫人から手切れ金を渡された上、大阪支社の営業局に飛ばされる。
そこで中途入社の前野悦朗(堺雅人)という「まあええんとちゃいますか」が口癖の男と出会う。
って話。
恋愛物ではない。
かといって人生賛歌とか教示的な話でもない。
日々の些細な出来事を淡々と描くってわけでもない。
じゃあ何なの?っていうとよくわからないんだけどそれほどつまらなくはない。

2005年9月25日日曜日

一日テレビ

連休だしってことで昨日友人二人と飲みに行く。
家に帰ってHDDレコーダーの演歌番組を見ているうちに気付いたら寝てしまったらしく朝の5時になっている。
布団引いて寝る。いや、寝ようとしたのだけど全然寝れなくて、うんうんうなっているうちにもう起きちゃえと思って起きる。
朝6時。
日曜のこの時間に徹夜以外で起きていたことは10年ぶりくらいかもしれない。
テレビをつけるがさして面白い番組があるわけでもないため、HDDレコーダーの演歌番組を見る。

HDDレコーダー160Gがもう少しでいっぱいになるくらいに映画やら歌番組が入っていて、ほとんど見てないのばかりだからとりあえず歌番組から見てカット編集していこうと思う。
ひたすら見てひたすらカットして。
夕方7時頃に疲れてやめる。
9Gくらいしか余っていなかったのが30G余裕ができる。
しかし歌番組はまだ半分くらいしか処理できていない。

2005年9月24日土曜日

映画『大酔侠』

1966年 監督:キン・フー
BS2 録画


大酔侠

アジア映画界の二大巨匠キムギヨンとキンフー。
そのキンフーの監督二作目。
武侠映画。

囚人護送の一行の前に現れた白ずくめの男。たたずまいがりりしく一角の人物っぽい。
この男が持ってきた書状が、かごに乗っている長官に渡される。
「首領を釈放せねば命はないと思え」
なにぃ!主人公かと思ったら悪役なのか。
丘の上に次々姿を現す盗賊一味。
大虐殺の始まり。
白ずくめの男が最後の護衛兵を剣で突き刺すとその切っ先は長官のかごにも突き刺さり、かごの中の長官が突如現れた剣の切っ先に驚くシーンが一瞬挿入される。
外からは見えないかごの中、かごの中からはよく伺いしれない外、この二つを人を貫いた剣で一気につなげてしまうといういかしたシーンにしびれる。

長官は生きて盗賊一味に捕らえられる。
この長官は総督の息子のため、盗賊の首領と人質交換しようとしているらしい。
総督に手紙を書き、交渉役を一人派遣させようとする一味。
ただ、盗賊の下っ端は交渉役に「金のツバメ」が来ることをなにやら恐れている様子。
「金のツバメ」とは首領を捕まえたやつらしい。そいつが主人公か。

場所は変わり飲み屋に現れた若き女性。
実はこの女性が「金のツバメ」。
「金のツバメ」がいかに強い奴なのかっていうのは盗賊一味による腕試し的見せ場で紹介される。
こういう紹介って王道の展開なのに、この腕試しシーンは余計な台詞も無くコンパクトに凝縮された構成が結構な緊張感になって面白い。

さて、「金のツバメ」は力いっぱい放り投げられた数枚の穴あき銭を箸をひょいひょいと振っただけで全て一絡げに通してしまうという超絶技巧の持ち主であった。
少しも危なげのない武道の達人。
盗賊団の首領を捕まえるほどの腕の持ち主なんだから簡単に長官を取り戻しそうな感じ。
しかしそう簡単にはいきませんよ。
上には上がいる。
「金のツバメ」がどんな達人だろうが、顔を白く塗りたくった変人と正面から対峙したら動揺して不覚もとるさ。
(後にはナイフが突き刺さらない鉄の肉体の持ち主で手から白い煙を放出する怪人まで出てきて赤子のように一ひねりされるし)
さあ、この映画のタイトルは大酔侠。
ということでもう一人、ただの酔っ払いと見せかけて実は武道の達人という人物が出てきていつのまにか主役が酔っ払いに移行する。
同時に誰よりも強く美しく、そしてりりしかった「金のツバメ」はひとりのか弱き女性になる。
ちょっと人間離れした一人の女武道家が、急に女になる瞬間。
毒針の毒にうなされる姿なんか恐ろしく官能的。

「金のツバメ」を演じたチェン・ペイペイは最近では『グリーン・デスティニー』で碧眼狐役を演じたりしている。

2005年9月18日日曜日

映画『ライフ・アクアティック』

2005年 監督:ウェス・アンダーソン
at ギンレイホール


ライフ・アクアティック

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のウェス・アンダーソン作品。
船の断面セットを移動するシーンはよかったな。

映画『メリンダとメリンダ』

2004年 監督:ウディ・アレン
at ギンレイホール


メリンダとメリンダ

とあるレストランで劇作家達が議論を交わしている。
喜劇と悲劇、どちらが深いか。
という議論は面倒なので一人の男がある提案をする。
と、映画が始まってからずっと眠くてどんな提案だったか忘れちゃったんだけど、提案男はあるストーリーを語りだすのね。
ある夫婦のホームパーティに一人の女性が訪れてくる。夫婦はその女性の訪問にひどく驚く。そして女性は精神的にひどく病んでいる。
といった導入的ストーリー。
この導入を受けて喜劇作家と悲劇作家の二人が同時にそれぞれの観点で設定とストーリーを作り出し始める。
そして眠気が最高潮に達して暫く寝る。

一つの導入要素から始まり同時に展開する喜劇的視点と悲劇的視点のストーリー。
二人の劇作家がお互いのアイデアを取り入れながらストーリーを形作っていく。
(歯科医を紹介されたりピアニストの恋人を見つけたり飛び降り自殺しようとする女がいたり)
お互い、っていうか書き出してみると悲劇が先にありきでその後に喜劇が救うって構成だったか。
運命のいたずらや登場人物の楽観的悲観的な思考の違いから悲劇と喜劇に分かれるとかじゃなくて、もうシチュエーションから全く別のストーリーが展開する。
悲劇作家ならこう作る、喜劇作家ならこう作るっていうのを見せてくれるのは面白いんだけど同時進行する面白さがもっとあればよかったのに。
悲劇も喜劇も独立した話ってわけでもないし、密接に関係するってほど交錯しないし、ってことでどうも中途半端な印象になる。

ホームパーティにやってきた女性を演じるのはラダ・ミッチェル。喜劇版、悲劇版共にラダ・ミッチェル。
他は喜劇版と悲劇版で役者は全部違う模様。
喜劇版のウィルフェレルが面白い。

2005年9月17日土曜日

映画『リトル・ストライカー』

2000年 監督:ジョン・ヘイ
BS2 録画


リトル・ストライカー

母と二人で暮らす少年ジミーはサッカーが得意。
しかし人に見られているとなぜか調子が出ないという体質。
ジミーはマンチェスターユナイテッドのファンで溢れる学校内で数少ないマンチェスターシティのファン。
そしてチビ。
ということでいじめられっこ。
そんなジミーが勇気と自信をつけて活躍する物語。

なかなか爽やかな小品。
サッカーシーンはレベルが低い気がする。ゴール前でボール止めて一度助走をつけてからシュートって。

2005年9月16日金曜日

飲み

会社の研修の時一緒だった同期から誘いが来たので行ってくる。
3×3。
初対面の人と話すっていうのは気力がいるもんだな。

2005年9月11日日曜日

映画『サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS』

2000年 監督:本広克行
BS2 録画


サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS

人っていうのはもっと常に頭の中でいろんな思考がぐるぐる廻っているもんだと思うんだけど、思念が全く出ない状態が何度もあるっていうのはどういうことだろう。
流れ出る思念の内容があまりに単純すぎて納得できない。
IQ180以上という設定に納得できない。
不自然なことだらけなのに自分がサトラレだと気付かないのが納得できない。
カメラの動きがテレビドラマ的に面白みもない流麗さでうざい。
音楽がうざい。
無人島での水のかけあいシーンや0号の妄想シーン等絶対真面目な意図では撮ってないはずだが、結局どんなコメディーに仕立て上げたかったのかが分からない。

見たらそれなりに面白いかなと思って見てみたけど、あんまし面白くなかったので1.5倍早見再生で見る。
藤木悠が出ていたらしいけど、何役だったんだろう。町内会長かな。

2005年9月10日土曜日

etc

昨日会社の飲み会で、終わって帰ろうとしたら自転車の前輪がパンクしている。
面倒なのでおかまいなしに乗ってがこがこいわせながら家に帰る。
家に着いて一応前輪に空気を満タンに入れておく。

今日下に下りて前輪をチェックするとまたぺちゃんこだ。
やっぱりパンクか。蒲田まで自転車を歩いて引っ張っていく。
パンクと一年くらい前から付かなかったライトの修理も依頼する。

一時間くらいかかるというのでドトールでアイスコーヒーを飲む。
プログラムの本を読む。
隣の隣の席に中学生か高校生くらいの今風女の子が二人座る。
「本当今日は最悪だよ」「あーむかつく」「これからユカんちに行くらしいよ。リエさん。」「どうする?」
なにやら誰かに電話をし出す女の子。
「あたしたちこれから行くから待ってて!ユカんちの下で!」
電話を切る女の子。
「あの子なんとも思ってないみたいだよ。あたしらがこんなにぶち切れてるっていうのにさ。」
「なんなの!」
「ねえ、早く行かなきゃ」
席に着いて三分くらいで速攻去って行った女の子。
話の内容はよく聞いてなかったからわかんないが、とにかく切れまくっていてやかましかった。
やっと静かに本が読める。

続いて一人若い男がやってくる。
席に座っていた男がやってきた男に声をかける。
「おー!!久しぶりぃ!」
間髪いれずガシャン、シャラシャラとでかい音がするのでなんだと思って顔を上げると、男がアイスコーヒーを倒してしまっている。
床にこぼれるコーヒーと細かい氷。
迎えた男は「いきなしそれかよ」とギャハギャハ笑う。
おしぼりで拭いていたと思ったら暫くして店員がモップ持ってやってくる。
少しして気付くと男二人は帰って店員が一生懸命一人で掃除していた。

暫くして大学生風の女の子が二人やってくる。
先ほど男がアイスコーヒーをこぼしていたテーブル席に座る。
1,2分後に再び顔を上げるといつのまにか女の子二人は最初に座ったテーブル席の隣のテーブル席に座っていた。

1時間くらい経ったので自転車屋に戻る。
代金支払ってこぎ出す。
前輪後輪空気はいっぱいに入れられてペダルがいつもより軽く感じられる上、ライトも付くし快適だ。
実家に帰る。

実家から自転車で30分の俺の家よりももっと実家に近いところに住んでいる姉がやってくる。
母親と軽く喧嘩して嵐のように去っていく。
母と夕飯を食う。
くつろいでから帰ろうとする。
家にかかっている東宝のカレンダーの8月が長澤まさみで、取っておいてくれるように先月の頭に実家に帰ったとき頼んでいたことをふと思い出す。
忘れずにとっておいてくれていたので持って帰る。

家に帰って、さあポスターをどこに貼ろうかと悩む。
横の壁の真ん中あたりに貼ってみる。
ヤニで黄色くなっている白壁にぽつんと張られた長澤まさみの水着写真。
殺風景な部屋がいっそうむなしい部屋になった気がする。
いっそのこといろいろポスターを仕入れてきてべたべた貼り付けてみようかな。

2005年9月3日土曜日

映画『バタフライ・エフェクト』

2004年 監督:エリック・ブレス
at ギンレイホール


バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

愛する彼女を救うため、過去に戻って人生を書き換える。って予告編で言っていた。
立ち上がりは変におどろかせる演出が多くてむかっとする。
少年がいきなり包丁持って突っ立っているシーンはホラー映画かと思う。
次第にストーリーが結構ヘビーな展開になってきてうなる。
そうこうしているうちにSFな展開になって、かつあんなに恐ろしかったトニーの変わりようなどコメディーになる。
ラストはそれなりにハッピーエンド。

サスペンス、ラブロマンス、SF、コメディー、いろんな要素が詰まりに詰まった展開。
過去を書き換えるたびに10年近い人生の記憶が頭に入るんだろ?
上書きじゃなくて、追加だろ?
全てが全て入るわけじゃないみたいだけどさ、それでももうエヴァンの脳みそはパンク状態になってるんじゃないの?
それと過去の一つの事件を書き換えたらその後の事件も全く同じにはならないんじゃないの?
っていう細かいことはまあどうでもいいや。

映画『ベルリン、僕らの革命』

2004年 監督:ハンス・ワインガルトナー
at ギンレイホール


ベルリン、僕らの革命

会員カードの有効期限が切れているのに普通に入れた。
一本目を見終わった時にカードの更新をする。6回目。

金持ちの豪邸に忍び込み調度品をぐちゃぐちゃに配置しなおし、かつ物は一切盗まないという犯罪者集団がいた。
エデュケータ-ズと名乗る彼らの行為はベルリンの金持ち層を震え上がらせた、なんてことはなく。
金持ちばかりが優遇される社会に不満を募らせ革命魂に燃えるエデュケータ-ズのヤンとピーター、そしてピーターの恋人ユールの物語。
そしてあるきっかけで彼らに誘拐されてしまう富豪のハーデンベルクというおっさん。

人の家に忍び込んでいたずらしたり金持ちに文句たれたりする前に自分で必死こいて金儲けして儲けた分全額貧しい人に寄付すればいいのに。
きっと何年かかっても貧富の差はなくならないしおっさんが言うように世界の金融関係が崩れるんだろうけどさ。
「きっと君たちはいつまでも変わらない」っていう理想はそうあってほしいという理想で実際には年をとるごとにどんどん理想は破綻していく。
男二人と女一人の関係にしたって本当にそれでいいのか?
いつまでも仲良し関係は続かないだろう。
青春の一時期は情熱的で浅はかで、そしてわがままで。だからいつも危なっかしいんだけどなんでもありな感じで面白いよな。
その面白さに加えて「その先」を意識させる映画。本当に変わらずにいられるだろうか。

エデュケーターズの理想に対して意味づけを与える人物にハーデンベルクというおっさんがいる。
このおっさんは金持ちでかつ貧乏人ユールの人生を破綻させている。
つまり敵なんだけど、次第に打ち解けて一緒にポーカーしたりして、なんか暢気。
おっさんもなんだか若者にこびうってるみたいな気もしないでもない。
エデュケーターズの理想の成果はユールの借金を無くすことができたことと、仕事におわれて周りや過去が見えなくなっていたおっさんに一時立ち止まる時間を与えたことか。
偶然の産物なんだけど、とにもかくにも彼らの理想と行動が起した産物であることに間違いはない。

手持ちカメラの映像は結構面白い。
126分は少し長いかな。

2005年8月30日火曜日

HDDレコーダー初期化

家にはHDDレコーダーが2台あって、うち1台は録画不可の状態。
今年の2月に録画できない状態になったからもう半年も経つのか。
録画不可の状態、は過去何度か発生していて、いずれもHDDを初期化したら直った。
再生とDVDへのダビングはできるため、せっせとDVDに焼いていて、いつでもHDDを初期化できる準備はしていたのだけど、フェリーニの映画とかまだ見ていないのがあったのでそのままにしてはや半年。
新しいの買ったから早急に初期化する必要もなかったし。

今日会社に行こうと家を出る直前、TV番組表をチェックするのを忘れていたことに気付いてチェック。
すると、PRIDEの放送があるのに気付いて録画しようとする。
しかし毎週自動録画設定しているNHK歌謡コンサートと放送時間が重なっているじゃないか。
ということで古いHDDレコーダーを初期化してPRIDEを録画。録画予約正常完了。
急いで会社へ。

家に帰ると、PRIDEは録画できていたが、NHK歌謡コンサートは選挙特番で放送が無かった。

2005年8月28日日曜日

映画『緋牡丹博徒 お竜参上』

1970年 監督:加藤泰
BS2 録画


緋牡丹博徒 お竜参上

緋牡丹博徒シリーズの6作目。
いきなり物語の中盤のようなシーンから始まるからなんだこりゃと思ったんだけど、すぐにはまりだす。
見せ場がてんこもりで、痛快活劇、悲劇、ラブロマンス、横顔うなじエロス、全てが濃縮されて、もう面白すぎる。

九州熊本、矢野一家の2代目緋牡丹のお竜(藤純子)はお君という16歳の少女を探していた。
流れ流れて東京浅草へ。
浅草の鉄砲久一家に草鞋を脱いだお竜。
親分の鉄砲久(アラカン)はそりゃあもう素敵な善玉親分で、対してこの鉄砲久一家の利権を虎視眈々と狙う悪玉に鮫洲政一家というのがいる。
この2家の争い+お君ちゃん+お君ちゃんの恋人銀次郎+流れ者渋メン渡世人青山常次郎(菅原文太)+浅草六区の公演+雪の今戸橋+凌雲閣+無敵のいい女お竜。
途中及び見終わってから感激の涙を拭うことになること請け合いの作品。

ストーリーの方は前作だかなんだかの続きみたいな感じらしい。まあ前の作品を見てるかどうかはあまり関係ないのだが。
見所は挙げたらきりがないくらいあって、とにかく人物対人物のやりとりにたゆたうなんともいえないやんわりとした緊張感が常にぞくぞくさせてくれる。
お君ちゃんを発見するシーンの固定長回しの秀逸さ(居合わせた人物達の動きや台詞展開の動的な緻密さ)。
雪の今戸橋での一人の男と一人の女。
・・・等々
手前と奥の縦の構図の使い方もどれも面白いし。(手前に奥にいつもいろんなもんが映りこんでるから空間に余裕が無い印象も受けなくはないのだが)

登場人物で惜しむらくはお君ちゃん(山岸映子)が少しも可愛くなかったことか。
いきなり若山富三郎が出てきたときはびびったがこの作品の中で最も痛快だったシーン。
藤純子はすっごいいい女。川崎弘子さんに匹敵するくらい。藤純子の娘は嫌い。

2005年8月27日土曜日

新婚

池袋に住んでいる新婚夫婦の家にお邪魔してくる。
池袋なんて凄いところに住んでいるなぁと思ったけど、少し歩けばすぐ普通の住宅街になるんだねぇ。
おみやげに日本酒を持っていって飲んだんだけど、久しぶりに日本酒飲んだら結構美味かった。
これからは日本酒でいこう。
奥さんにはいろいろ料理を出してもらってありがたい。
最近全くしていなかったが、また自炊したくなってくる。
なに話していたか忘れちゃったんだけど0時くらいまで居座ってしまう。
エドウッドのDVDを借りて、梨も貰って帰る。

今度家にも遊びに来てください。駅から歩いて30分くらいかかるけど。

映画『助太刀屋助六』

2001年 監督:岡本喜八
BS2 録画


助太刀屋助六

映画でも見て元気になるかと思ったのだが、うーん、疲れた。
真田広之主演のノリのいいコンパクトな痛快時代劇。なのだろうが痛快感がなく疲労感が。
登場人物の年齢設定も疲労感が。

最近

夏バテなのか食欲不振で夕飯はパン一個とかおにぎり一個で十分な状態。
これ以上痩せると死ぬ。
火曜、水曜と徹夜で仕事をし水曜はそのまま次の日の朝5時過ぎまでいたから43時間くらい寝ずに働いたのか。
とはいえここのところテンパッていた仕事が第一段階の区切りを迎えたので心は晴れて少しは食欲も戻る、だろうか。

2005年8月22日月曜日

映画『Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?』

2004年 監督:ピーター・チェルソム
at ギンレイホール


Shall We Dance ?(初回限定版)

オリジナルは結構忘れてしまっていて、どこがどうオリジナルと変わっているのかは分からなかったけど、この話ってこんなにつまんなかったっけ?
オリジナルはしっとり爽やかに笑える映画だった気がするが、こっちは妙に華やかでごちゃごちゃしてほとんど笑えなかった。
というかリチャード・ギアが堅物を演じても本質がナルシストなんだから彼の噴出す演技一つとっても「このかっこつけが!」と思ってしまう。

映画『微笑みに出逢う街角』

2002年 監督:エドアルド・ポンティ
at ギンレイホール


微笑みに出逢う街角 デラックス版

過去のある時点でそれぞれ傷を負った3人の女性が主人公。
演じるのはソフィア・ローレン、ミラ・ソルヴィーノ、デボラ・カーラ・アンガー。
ソフィア・ローレンは言うに及ばず、あとの2人もかなりいい役者。
でもやっぱりソフィア・ローレン。
謎の微笑み少女に笑いかけられ、微笑とも言えぬ微々たる笑みを口元にたたえるソフィア・ローレンに感動して泣く。
ああ、ソフィア・ローレン。濃い顔して僕の嫌いな顔立ちなのに。ああ。

映画自体はなんだか凡庸だったけどソフィア・ローレンで堪能できたからいいや。
謎の少女はラストでも重要な意味合いで出てくるのだけど、ああ、登場シーンはいくらかは神秘的だったのに現れるたびにどんどん野暮ったくなる。中途半端な扱いだ。
まあ、でもラストはこの少女との兼ね合いでまたソフィア・ローレンで泣けるんだな。
しかし映画が終わりエンドロールも終わったところでいきなり少女の笑い声を挿入するセンスなんて理解できない。一気にぞっとしてしまった。

脇役陣も結構豪華。
ジェラール・ドパルデュー、ピート・ポスルスウェイト、マルコム・マクダウェル、そんでジュリアン・リッチングス、等々。

最近

なんかもう全てを捨てて海外に失踪してしまいたい気分。

2005年8月13日土曜日

飯田橋で飲み

夏バテ、鬱病。
でも大学時代の友人と飲みに行く。
励まされて少し元気になる。
久しぶりに会ったのに暗くて非常に申し訳ない。

2005年8月4日木曜日

映画『大統領の理髪師』

2004年 監督:イム・チャンサン
at ギンレイホール


大統領の理髪師

韓国の現代史を一庶民の目を通してコメディタッチになぞった映画。
大統領官邸のある町で床屋を営むソン・ハンモ(ソン・ガンホ)はある日朴正熙大統領の専属理髪師に任命される。
平凡で政治に対しては無知な男ソン・ハンモが一庶民かつ専属理髪師として政治の世界に翻弄されて。

悲劇はそれなりに悲劇で泣けるのだが、殊更に重っ苦しくならないのは政治の世界を皮肉を込めたコメディーにしているところで、本当は結構深刻な部分もさらっと描く。

ソン・ハンモを演じるソン・ガンホがいい顔してる。
大統領官邸の食事会に出席したときのソン・ハンモのあのスーツの色は笑えるし。

映画『故郷の香り』

2003年 監督:フォ・ジェンチイ
at ギンレイホール


故郷<ふるさと>の香り

大学に合格して故郷を離れ、それから10年間一度も戻らなかった故郷に戻ってきたジンハー。
彼は故郷の村で初恋の相手ヌアンと再会する。
歌と踊りが上手く、誰よりも綺麗だった彼女は耳が聞こえないヤーバと結婚し、6歳になる娘がいた。

ところどころで映像が綺麗だった気がするがあまり思い出せない。
物語のポイントになるブランコのシーンはどれもいまいちな感じ。
綺麗なシーンがどうこうっていうよりこの監督さんは生活の匂いを撮るのが上手いな。
生活の匂いっていうのはヌアンとヤーバの家における生活の営みの描き方が上手いってことね。
火にかけた鍋の木蓋をとれば一瞬にして吹き上がる白い湯気。
ヌアンなんかもう何十年も人妻として家庭の仕事をしているような。
若い頃とのギャップが凄い。

この映画を振り返ってみると思い出すのはどうしてもヤーバを演じた香川照之ばかりで、この人は浅野忠信みたいに佇まいだけでも絵になるいい役者さんだな。

この監督さん『ションヤンの酒家(みせ)』撮った人だ。

2005年8月3日水曜日

お好み焼き

今日から日曜まで夏休み。
大学時代の先輩と飲みに行く。
東急線の大岡山に行ったのだけど、この街に来たのは10年ぶりくらいだ。
3,4回くらしかこの駅で降りたことなかったので記憶が曖昧だが、記憶の中の街と目の前にある街との一致点がほとんど見つからない。

伊原剛志のお好み焼き屋に行って飲む。

2005年7月31日日曜日

映画『どこまでもいこう』

1999年 監督:塩田明彦
BS2 録画




主人公が小学5年の男の子二人で面白いんだろうかと思ったけど、これ、かなり面白い。
舞台は郊外のニュータウンで無駄に広い土地に団地がいくつも建っている。
階段やら眺めのいい小高い丘、そしてアキラの思い人が向かいの棟にいるというシチュエーション。
土地や空間を状況に応じてさりげなく最大限に活用している上手さ。
アキラの棟と少女の棟との間にある空間はただの距離でしかないのだが、この空間にロケット花火を搭載した紙飛行機を飛ばすシーンがある。距離の空間が確固たる空間として現出する瞬間。するとそっけなかった少女もアキラに微笑みかけ。
このシーンにはまだいくつかの要素があるんだけど、とにかくいいシーン。

主人公二人はガキ大将で大の親友。
小学5年の新学期。ヤクルトレディーのヤクルトをクーラーボックス毎かっぱらった二人は戦利品をランドセルに忍ばせ学校まで駆けて行く。
丘や階段を駆け下り全力疾走する二人。滑らかに、そして躍動的に追うカメラ。
冒頭の走るシーンでもう名シーン。
背の高いアキラが少し早いと見るやスピードを上げる光一とか。

学校に着くと二人は別々のクラスになっていた。というか「お前らはもう一緒のクラスにしない」と教師に言われていたので分かっていたことなのだが。
とりあえず別々になろうが二人には関係ない。
一緒に帰る二人。
帰り道、二人は事件性抜群の謎の白いバッグを拾う。
川原でバッグの中の金を分け合う二人。
なんかこの二人の日常をこのまま見ていたいのに非日常な事件の物語は嫌だなと思っていると、本当この件はこの件で終わっちゃう。
この後もおんなじペースで淡々と話やエピソードが流れていく。謎の部分は謎のまま。
少年少女の心の揺らぎや成長、そして親の事情など常になんらかの危なっかしさを秘めながら描かれる。
危なっかしさというのは高所の危なさだったり火の危なさだったり家庭環境の危うさだったり友情の危うさだったり。
あまり説明的な作品ではないんだけど、撮り方や音等の変化が着々と表現していく。
この監督ってこんなに上手くて繊細だったんだな。

野村君の描いた絵「どこまでもいこう」には泣ける。
謎の鍵っ子転校生はむかつく。

映画『エノケンの怪盗伝 石川五右衛門』

1951年 監督:毛利正樹
BS2 録画


エノケンが40代後半の時の作品。
しがない刀鍛冶屋の五助(エノケン)はつつましく暮らしていた。
ある日五助の母が野武士だかなんだかの一団の馬に撥ねられて死んでしまう。(ってエピソードを映画見終わったときにはすっかり忘れてたよ)
さらに婚約者の小雪(榎本美佐江)までさらわれそうになる。
自分の無力を痛感した五助はひたすら神頼み。
願いが通じ、怪しいじいさんから不思議な杖を借り受ける。
不思議な杖っていうかただの強力な磁石なんだけど。
力を得た五助は仲間達と共に義賊となるのであった。

ミュージカル部分で眠気に襲われる。
変なダンスは笑える。

2005年7月30日土曜日

映画『特別な一日』

1977年 監督:エットーレ・スコラ
BS2 録画


特別な一日

マルチェロ・マストロヤンニ&ソフィア・ローレン。
いきなりモノクロの記録映画から始まるからなんじゃこりゃと思う。
しかもヒトラーのローマ親善訪問。
記録映画が終わると色が付いて本編が始まる。
イタリアのとある面白い形したマンションを見上げるカメラ。
マンションの中庭から見上げているらしい。と思ったらごく自然に風船のように上方へと上がっていくカメラ。
そして浮遊するカメラはソフィア・ローレンがいる部屋を窓の外から映すのだが、カメラはそのままゆっくりと部屋の中まで進入していく。
隣の部屋に移動するソフィア・ローレンを追うカメラ。どうやら寝てる誰かを起しているようだ。
エスプレッソだか紅茶だかのカップと服のようなものを持ちながら各部屋を回って起したのは子供6人と夫。
部屋に進入してくところから各部屋の子供達を起して回るまでが滑らかなワンショット。
しかもカップのコーヒーやらバネの壊れた電灯等ちょっとした小道具も盛りだくさん。
これはただ事じゃない映画だぞ。

朝6時。記録映画の延長で、この日はドイツと軍事同盟を果たした盛大な式典が行われる日らしい。
起きだした子供達は皆面白い。
太ったガキは便所でこっそりタバコを吸っていたり、ちょっと色づき始めた長女やら枕の下にポルノを忍ばせた青年やら。
ホームドラマが展開するのかと思いきや、夫を演じるのはマルチェロ・マストロヤンニじゃない。
となるとマストロヤンニは別のところで出てくるはず。
魅力的になりそうな家族は程なくソフィア・ローレンを除いて皆式典に参加するために部屋を出て行く(終盤まで帰ってこない)
彼女は家の仕事があるため行きたくても行けない。
ほぼローマ中の市民が式典に参加するらしく、舞台になっている大きなマンションから人気が失せる。
いるのはソフィア・ローレンと管理人のばあさんだけ。
結構異様な空間。
人の気配がなくなったマンションの部屋で、朝食の片付けを始めるにも始める気力のないくらいに疲労しているソフィア・ローレン。
時折どこからか誰かの声がする。
誰が喋ってんの?と思えば声の主は九官鳥。
うっさい九官鳥に餌をやって黙らそうとするソフィア・ローレンだが九官鳥が逃げてしまう。
中庭を飛んで向かいの部屋の窓のそばに止まる九官鳥。
向かいの部屋の窓には男の後姿が見える。
これがマストロヤンニ。
さあ、こっからは二人の世界。少し管理人がアクセントと波を投げかけながら。

式典に参加しない謎の男マストロヤンニ。彼にはある秘密があって。
メロドラマ。

部屋の中、そして窓の外、空間の捉え方や見せ方が上手い。
部屋の中に意識が集中しているところに部屋の外の音を突然混入したり、思い人が中庭を挟んだ向かいの部屋にいるという空間的シチュエーション等々。
そしてなんといってもカメラワークが緻密というか繊細というか、エロさまで感じるくらいにかなりいい。

2005年7月24日日曜日

映画『老人Z』

1991年 監督:北久保弘之
BS2 録画


老人Z HDマスター版老人Z

原作、脚本大友克洋。キャラクター原案江口寿史。
老人介護問題を扱ったギャグアニメ。
ロボットがロボットと戦って。
なかなか女の子の脚の書き方が上手い。

2005年7月23日土曜日

映画『MEMORIES』

1995年 監督:森本晃司、岡本天斎、大友克洋
BS2 録画


MEMORIES

大友克洋総監督で3話の短編。
Episode.1 「彼女の想いで」
時は2092年・・・SF
ハインツの娘の声が×
Episode.2 「最臭兵器」
これが一番分かりやすいか。
ありえないくらいずさんな管理。ありえないくらいにぶい田中信男。
世界を揺るがす一大事件もとことんギャグアニメ。
Episode.3 「大砲の街」
どう話が展開していくのかと思ったらあっというまに終わり。

絵皿貰った

絵皿毎晩せっせと自炊していた偉い自分は遠い昔の自分で最近は無駄に遅くまでだらだら仕事しているもんだから自炊する気も起きず食材買って余って捨てるのもいやだしってことでコンビニ弁当を晩飯にしているのだが、自炊していたときの貧しい品数に比して栄養は取れてるんじゃないかと思いつつ体重は減っている気がしないでもない今日この頃なのであるが、ほぼ毎日家の近くのセブンイレブンでコンビニ弁当を買っているからほんの少し常連みたいになって店員とも顔見知りになって、なんてことはないのだがいつも来てくれて有難うみたいな感じでスヌーピーの絵皿を貰ったのであった。


プラム貰った

プラム家賃はうちのマンションの近くにある大家の八百屋に手渡しで毎月持っていっているのだが、家賃持って行くと大抵なにか果物や野菜をくれるのはありがたい事で、冬場は大体みかんが多く、夏場は適当に長ネギだったり納豆だったり、で、今日は甘そうなプラムをくれたので持ち帰って夜に早速くってみるとまだすげぇすっぺえ。



2005年7月18日月曜日

映画『ドンファン』

1973年 監督:ロジェ・ヴァディム
BS2 録画


ドンファン

『千年女優』からのギャップが・・・
純愛自分大好き少女から心寂しきファムファタールへ。
輪郭のくっきりした映像からもやもやした光と妖しい色彩感覚の世界へ。

ブリジット・バルドー主演。当時とても40目前だったとは思えない。
他にジェーン・バーキンまで出演している、という映画。
副題が「ドン・ファンがもし女だったら」。
親の遺産で金に困らないジャンヌ(ブリジット・バルドー)がその持て余した美貌を使って様々な男を誘惑、破滅させていく。
誰にも理解されない空虚な心を埋めるべくもがき苦しむ悲しき女。

色彩、衣装、ゴシック風音楽、不自然なカメラの動き、不自然なアングル、不自然なシチュエーション、もう全てが怪しくて妖しい。
ジャンヌのせいで地位も家族も失った男が失意の中彷徨う場所がなぜ食肉の解体場なんだ?
なんなんだ、男の家の異様なまでに赤い色した趣味の悪い部屋は。
挙げたらきりがないくらいにあふれる不自然、無意味、奇抜、チープ、そして思いのほか堅実なシーンのひとつひとつがとても面白い。

映画『千年女優』

2001年 監督:今敏
BS2 録画


千年女優 コレクションBOX (初回生産限定版)

アニメ。
30年前に引退して以来公の場に姿を見せなかった大女優藤原千代子。
映画制作会社社長で千代子の大ファンである立花源也は千代子のドキュメンタリーを制作するために取材の約束を取り付ける。
若いカメラマンを連れて千代子の家を訪れた社長。70を過ぎ、老体となった千代子が現れるまでのどきどき感。
若い頃は神々しいまでの存在であった女優も年をとったら「ん?」ってことが現実多いからきっと社長も今の千代子を見て少しがっくりするんだろうな、と思いながらもそこはアニメ、現れた老女は素敵な素敵な老女だった。
公の場に出なかった千代子が取材を受けたのは社長がある鍵を千代子に渡す約束をしたからであり、その鍵とは千代子の人生でとても大事な鍵だった。
取材が始まり、鍵に秘められたストーリーが語られる。
戦時中、千代子が女優になるところから始まり、いくらかストーリーに乗ってきたところで「ん?」なんだ?いきなり戦国時代に飛んでしまう。
と思ったら今度は千代子がくの一になる。
と思ったら今度は千代子が花街の遊女になる。
続く。

まあ鍵っていうのは千代子が女優になる前に出会った青年活動家の持ち物だったのね。
そして幼き千代子はこの青年活動家に恋する。
憲兵に追われて行方知れずになった青年活動家に鍵を返すため(青年と再び再会するため)の長いながーい道程が彼女の出演作とシンクロしながら描かれていく。
とりあえずごちゃごちゃしているのだが細かいところはどうでもいいや。
一人の青年を愛し、一生探し続けた可憐な女性の物語。

青年を求め、走り叫ぶ姿や泣きの描き方が上手いのか泣き所がいくつかある。
「もう 顔も思い出 せ な い」この静けさと呆けた社長とカメラマンの顔。泣ける。
この映画の山場である青年の手紙を読み北海道にひたすらかけて行く中年にさしかかった千代子の駆ける姿なんかカットバックのカオスと音楽と合わせて少し鼻で笑いながらも泣ける。
「待って 待って! お願いです! 待ってぇ~!!」泣ける。
千代子のラストの台詞はいくらか救いか。

このアニメ、老いと人生の積み重ねも一つのテーマになっている。
千代子のファンでお茶目な社長なんて顔といい格好といいどっからどうみても怪しいおっさんなんだけど、青年時代の純朴で心優しい姿と現在の姿が重なる瞬間に時の流れと一人の男の人生が浮かび上がる。
撮影所の下っ端がそのまま映画界にとどまって小さな制作会社の社長になったのか。
愛しいおっさんだ。

映画『逃走迷路』

1942年 監督:アルフレッド・ヒッチコック
BS2 録画


逃走迷路 (ユニバーサル・セレクション2008年第5弾) 【初回生産限定】

あの自由の女神でのシーンが有名な一作。
無実の罪を着せられた主人公が警察の手をかいくぐりながら真犯人を探して途中美人令嬢と出会って主人公の逃走に巻き込まれた美人は男を凶悪犯だと信じながらも次第に男の人柄と無実を知っていき気付いたらラブラブになってついでに真犯人も捕まえてハッピーエンドというヒッチコックの十八番ストーリー。

ラブロマンスが結構いける。
パーティ会場で敵の本拠地でもある屋敷の中、袋の鼠状態で他の客にまぎれて主演二人がダンスをするシーン、逃げ出す方法を考えなきゃいけないのに二人はキスするんですね。
そんな状況じゃないのに。
ラストにロバート・カミングスを救い上げようと手を差し伸べるプリシラ・レインの表情もいいし。プリシラ・レイン泣いてるし。
ってなんか別にラブロマンスに力が入っている作品では決してないんだろうけど。
ヒッチコックの映画は全体的に妙にエロティックで。

主人公の親友が炎に飲まれるシーンが凄い。
圧倒的火力に圧されて消火器を持った人型が後方へと無情にこてっと倒れた瞬間あっという間に炎が鬼のような表情で猛り狂って全てを包み込んでいってしまう。
炎に包まれる人間を変に合成などせずに人形(たぶん)を使っているのが良くて、自由に動けない人形ができる数少ない動きである「倒れる」という単純な行為が、見事なまでに炎の脅威と逃げるそぶりを見せる間もなく消火活動をする体制のまま倒れて消えてしまうあっという間の出来事という悲しさを感じさせてくれる。

そしてラスト。
音楽が一切無いので息を詰めて見てしまう。
自由の女神の親指と人差し指の間にぶら下がってしまった犯人を助けるべく躊躇無く犯人のところまで降りていった主人公を見て初めてこの主人公がかっこよく見える。
俺だったら見殺しにする。怖いもん。あんな高いところ。

2005年7月17日日曜日

映画『バッド・エデュケーション』

2004年 監督:ペドロ・アルモドバル
at ギンレイホール


バッド・エデュケーション

濃いぃ。ストーリーも映像も演出も役者の顔も。
ホモサスペンス。
燃え滾る男対男のパッションが一方通行だったり肉体的に永遠に成就しなかったり。
熱さに比してどこか乾いた物悲しさが残る映画。

映画『アマロ神父の罪』

2002年 監督:カルロス・カレラ
at ギンレイホール


アマロ神父の罪

夏物ズボンの一着がとてもポケットが小さい。
手をつっこむことすら困難なくらいに。
今日はそのズボンとは別のズボンをはいたのだけど、最近の習慣で財布でなく紙幣と硬貨をそのままズボンに突っ込んで出かけた。
駅でSUICAがそういえば財布に入ってることに気付いて、しょうがなく切符を買って改札に入る。
飯田橋のギンレイに着いてやっと気付いたが会員カードも財布の中だった。
せっかく来たのだし、チケットを購入。1500円。
金を払って映画を見るのは何年ぶりか。というか会員カードもただじゃないんだけど年に一回金払うだけだから意識的には毎回ただで見ている感覚。


司教のお気に入りである若きアマロ神父(ガエル・ガルシア・ベルナル)は経験を積むために教区の司祭ベニト神父のもとに送られる。
心優しきアマロ神父であったが、結構野望高き男で段々偽善的ないやな奴に見えてくる。
教会にも裏の顔というか裏事情があって、なにより司教の裸体が汚い。

アマロ神父の罪というくらいだからこの男は何か罪を犯していく。
その罪の後で悔いたまま浮浪者にでもなってくれればいいものを。ラストは中途半端なまま終わってしまう。

2005年7月14日木曜日

時計買った

時計住所や氏名など個人情報をあまり外に出したくないのだけど数ヶ月前に仕事の調査関係で楽天に会員登録して、そのことをすっかり忘れていたものの先日気まぐれで懸賞の応募をしているときにふと思い出して楽天の懸賞を中心に応募してみたらなんて楽なんでしょうと喜び調子に乗って応募しまくると対価として大量のメルマガが送信されてきて、かつ懸賞なんかひとつも当たらず結果発表のあった懸賞から順にメルマガの解約をしていったのだけど時計店のメルマガだけは一応解約しないでおいて週一くらいでくるメルマガをチェックしていたら段々時計が欲しくてたまらなくなってきて、その時計店のホームページでいろんな時計をチェックしてさんざん悩んだ挙句「SWISS POLICE(スイスポリス)スイス警察共同開発オフィシャルウォッチSP.SCOUT 4(レザーバンド)」が定価18,900円のところ10,777円 (税込) 送料込代引き手数料込みかつ特別700円引きで10,077円と安くなっていたので代引きで購入したのがこないだの日曜で、昨日の夜届いたんだけど飯食いながらテレビ見ている所だったから箱から出さずにそのままで飯食った後に開けようかと思いつつマガジンを読み出してしまいしかもそのまま寝てしまって気付いたら朝の6時でフローリングの硬さに体を痛めながらもすぐシャワーを浴びてそれから届いた時計の梱包を解いて時計を取り出し早速はめてみるとレザーがまだ硬くてなんか腕が痛いし、レザーベルトの厚みが私の細腕に対して少しごついのではという印象も段々気にならなくなってきて、ただもういい買い物したなとほくほく笑顔です。

2005年7月9日土曜日

映画『パッチギ!』

2004年 監督:井筒和幸
at ギンレイホール


パッチギ! (特別価格版)

主演の塩谷瞬は以前テレビ番組で和希沙也とデートしていて、その時の和希沙也への接し方を見てなんて軟派なヤローだと思って印象が悪い。
そして井筒監督は過去5作品ほど見ているがあまり印象がない。
ということでそんなに期待していなかったのだけど、思いのほか面白い映画だった。
普通に遊びたいだけなのに否応無く抱えてしまう国と歴史に若者がその尽きない力でぶつかっていく様が程よいギャグを交えながらテンポよく描かれる。
少し不自然に日朝関係の歴史を登場人物が話し合うシーンがあったりと、なにかエンターテインメントでありながら社会問題もしっかり盛り込みますよっていう意思がいやらしく出ている場面もあったが。

若者は傷の治りが早いな。
普通に殴られただけでも打ち所が悪ければ死ぬと言うのに、釘の飛び出た木材持って乱闘しても喧嘩では誰も死なないところが凄い。

アンソン役の高岡蒼佑ってどっかで聞いた名前だと思って調べたら『アカシアの道』のあの暗くて冴えない兄ちゃんだ。全然顔が違う。
アンソンの彼女役はおばさんくさくて無名の女優だと思っていたのに、後で調べたら楊原京子なんだな。