2006年12月28日木曜日

仕事納め

午前中会社で大掃除。
すし食ってビール飲んで解散。
ひとまず帰宅。
せっかくの休みだし何かPS2のソフトでも買おうかと思っていろいろネットを検索。
そういえばと思ってジムノペディというバンドを検索してみると、おお、新しいアルバム出てるじゃん。買わなきゃ。
家を出る。

ゲームショップをいくつか回る。
なんかPS2のゲームっていろんなのがあるのね。
なんかどれもやってみたい。パッケージ見てるだけで楽しい。これから始まる連休の楽しみと相まって気分が高揚してくる。
「ジルオールインフィニット」というRPGと「アヌビス」というアクションゲームに目星をつけてどっちにするか悩む。
RPGをやりたいもののRPGはやりだすと本当に何も出来なくなるのがつらい。
アクション買ってぱっと2,3日楽しんで終わらすべきか。
とりあえずBookOffで今度は本を物色。
平井和正の幻魔大戦はあまりに冊数が多いので断念。
阿部公房の「箱男」と安吾の「白痴」(←「はくち」変換で出ない!)の文庫と、昔買おうと思っていて結局買わなかった「プログラムはなぜ動くのか」という本が1000円程度であったので購入。

ゲームの方は結局両方購入。
あとはアルバム。CDショップに行くとジムノペディがそもそも1枚も置いていない。
別のCDショップに行くと今度は新しいアルバムだけ置いていない。
もういいや。アマゾンで買おう。

さっそく「ジルオールインフィニット」から開始・・・
よいお年を

2006年12月24日日曜日

天保異聞 妖奇士

天保異聞 妖奇士 あやかしあやし 七

『幻魔大戦』の余韻が次第に大きくなってきて、何か面白いSFアニメが見たくてたまらなくなる。
GyaOを久しぶりに訪れる。
アニメチャンネルでなんとなく「天保異聞 妖奇士」というアニメを見る。
物の名前から漢神(あやがみ)という力を取り出すことが出来る39歳の竜導往壓(りゅうどうゆきあつ)を主人公とした妖怪アニメ。
登場人物達のドラマや妖怪を倒してその肉を食ったり古めのタッチの絵柄やそれに主人公の武器が漢字っていうところが楽しませてくれる。

2006年12月23日土曜日

映画『ワンダフルデイズ』

2003年 監督:キム・ムンセン
BS2 録画


劇場アニメーション ワンダフルデイズ

昨夜に見始めたのだが10分くらいで寝てしまったため今日続きを。
韓国で製作されたアニメーションで、2D、3DCGI、そしてミニチュアセットまで組み合わせて製作されたらしい。
「総制作費用130億ウォン(日本円で約15億)」

舞台は2142年。
環境汚染とエネルギー不足でいただけない状態になった世界で、唯一「エコバン」という都市だけが快適な環境を維持していた。
しかしエコバンは選ばれた(?)人しか住めなくて、多くの人たちはスラムみたいな「マール」という地区に住んでいた。
エコバンは汚染物質を取り込んでそれをエネルギーとしているらしい。
エコバンのシステムにより汚染物質は順調に減っていた。
汚染物質をエネルギーとするエコバンのお偉いさん方はエコバン存続のため意図的に大気を汚染させようとしていた。
とかまあいろいろあってあまり可愛くない赤髪の女と強そうでいて実は弱っちい男と恋に狂った男の三角関係の話。
詳細は忘れた。(2007/01/14記)

2006年12月21日木曜日

映画『幻魔大戦』

1983年 監督:りんたろう
BS2 録画


幻魔大戦

原作平井和正と石森章太郎。キャラクターデザイン大友克洋。
全てを無に帰そうとする宇宙の破壊者「幻魔」と地球のサイキック能力を持った人々の壮大な戦いを描く。
怪しい魔女みたいなばあさんが、くねくねしながら「一人の少女が、成り行きの鍵を握っている~」と言う。
その少女とは、トランシルバニア王女のルナだった。
すげー。顔が怖すぎて少女に見えない。
ルナは予知能力とテレパシー能力を持っていた。
ジェット機に乗っていたルナは予知能力で墜落を予知する。
予知しただけで無力なルナはそのまま爆発する機内から放り出されて落下。
いきなり死亡?
と思うと落下途中でルナは意識体として空間を超越して、宇宙の意識体「フロイ」と交信することになる。
フロイから破壊者幻魔の存在を知らされたルナは2000年前に幻魔と戦って敗れたサイボーグ戦士ベガと共に戦いを始める。
それにしても眠りから覚めようとしないベガを説得するルナはなんて物分りがいいのでしょう。
いきなり幻魔と戦えと言われてあっという間に飲み込んだ上にベガを説得するなんて。
「フロイの存在を知っている、あなたは?」
「地球のサイオニクス戦士、ルナ!」

と、ここまで来て今度は日本の高校生、東丈(あずま・じょう)のお話が始まる。
こいつは大友克洋っぽいでこが広いキャラクタでなんか安心する。
東丈はまだ目覚めてはいないが強力なサコキネシスを持っていた。
ベガとルナは丈を危機的状況に追い込むことで能力を目覚めさせようとした。

なんかもう数十時間も続きそうな壮大な展開。
ルナの髪型が気づいたら全く変わっていたり、東京がいきなり灰だらけになっていたり、ある時点でキャラクタがわらわら出てきたり、なんか必要そうなシーンがすっ飛ばされた展開をするので、これはきっとテレビシリーズの総集編に違いないと思う。
でも後で調べてみるとテレビアニメとしてはやっていなかったみたい。
幻魔大戦の元はSF作家平井和正と石森章太郎が共作で作った漫画「幻魔大戦」が始まりで、その後江戸時代を舞台にした「新幻魔大戦」が作られる。
その後、平井と石森は個別に幻魔大戦を継続する。
小説は結構な量があるみたいなので、とりあえず漫画を読みたい。

結構おもしろシーンや不可解シーンがいっぱいある。
・サイボーグ戦士ベガはなんで地球の人種問題を知っているのだろう?
1983年でなぜに黒人差別が?
・「お前、いつものライリー署長じゃないな!」
「気が付いたか。署長の体はこの俺に乗っ取られてしまったのだわ!」
なんてキュートな敵なのだ。
・NY編で見せた敵を異次元空間に転送って方法は最強じゃないですか。
敵がテレポート能力を持っていたら意味無いのだろうけど。
それに特定の形を持たないエネルギー生命体である幻魔一族が異次元に転送されたくらいで死ぬわけないよな。
・本体を分離して逃げようとしている敵をなぜにぼんやり見つめる?
読心術で敵の計画を読んでいる暇があるならサイコキネシスでふっとばせ!
・「サイコキネシスバリヤー!」「・・・」
・飛べなかったはずのルナがいつの間にか飛んでる。
別にサイコキネシスじゃなくても空を飛べるらしい。
・「エンケイユウドウ!」
パーパーパッパーン

2006年12月17日日曜日

映画『男はつらいよ』

1969年 監督:山田洋次
BS2 録画


第1作 男はつらいよ HDリマスター版

シリーズ一作目。バタ~。
親父と大喧嘩して家を飛び出して以来、20年ぶりに故郷の柴又に帰ってきた寅さん。
寅さんシリーズはほとんど見たことないからよく知らなかったのだけど結構へ~と思う設定が。
・寅さんと櫻は腹違いの兄妹
・死んでしまったが秀才の兄貴がいた
まあ、そんなもんか。

演技も歌もあざとくて僕が苦手な倍賞千恵子も若ければ見れる。
というか可愛い。(若いとはいえこの頃28歳くらいだが)
僕が苦手なのは年齢を重ねた後の倍賞千恵子らしい。

人情喜劇としてよくできていて、確かに続編があれば1、2作くらいは見てみたいなと思わせる。
突然の家出→遠き地での偶然の再会と同時にマドンナの登場→櫻と博の間をかき回す寅次郎→雨降って地固まる→博の父に対して嫌いオーラを出しまくる寅次郎→父のスピーチを聞いて手のひら返しで大円満→マドンナの無神経さで勝手に失恋する3枚目
全ての中心に寅さんがいて、寅さんの魅力が濃縮されている。
寅さんの意思とは全く関係ないところで彼の魅力と人に対する行動力が結果的に周りの人達を幸せにしていく。

BSで2005年から始まった寅さん全作品放映も来月で終わる。

2006年12月14日木曜日

映画『昼下りの決斗』

1962年 監督:サム・ペキンパー
BS2 録画


昼下りの決斗 特別版

なにこのかっこよさ。最高に面白い。
サム・ペキンパーの初期の作品で、西部劇スターランドルフ・スコットとジョエル・マクリーの引退作。
金塊輸送のためにとある町にやってきた初老の男スティーヴ(ジョエル・マクリー)は町民の熱烈な歓迎を受けた、と誤解する。
スティーヴはレースのコースに紛れ込んだただの邪魔者で、警官にどけと言われる。
曲がり角から勢いよく現れる馬群。ん?ラクダ??・・・
スティーヴはこの町でかつての保安官時代に助手を務めていた相棒のギル(ランドルフ・スコット)と再会する。
スティーヴはギルとその弟子の若い荒くれ者のヘック(ロン・スター)を雇い、3人で鉱山に向かう。
しかしギルとヘックは最初からスティーヴを裏切って金塊をせしめるつもりでいた。
ただでさえ裏切りを内包しているのに、道中出会った世間知らずの娘エルサ(マリエット・ハートレイ)によってさらにごたごたに巻き込まれて。

スティーヴが強いのか弱いのかよくわからない。
登場シーンから間抜けなんだけど、警官に「じいさんどけ」と言われて状況を理解した後のスティーヴはきりっと「分かった」と言って道を空ける。
恥ずかしさを取り繕うでもないこの潔さがなかなかの大人の風格。
銀行での契約シーンでは老眼鏡をかけるのを見られまいと部屋にこもったりして、大丈夫なの?と思う。
眼が悪いなんてガンマンとして致命的じゃん。
唯一、生意気なヘックをパンチ一発でのした以外は結局強いのか弱いのかよくわからなかった。
ペキンパーの映画って絶対的強者って出てこないよな。
ユーモアにもなっているこの不安定さが凄く面白い。

エルサ役のマリエット・ハートレイがキュート。
美少年のような涼やかな顔立ち。
敵役のハモンド5兄弟は本性丸出しの醜さがかっこいい。
ヘンリー・ハモンドをウォーレン・オーツが演じているのだけど、肩にカラスを乗っけて不敵な笑みを浮かべるから怖い。
この肩のカラスはラストの決闘で重要な役を果たす。鶏より弱いなんて、かわいい。

死に様も堪能できる。
特にシルバス・ハモンド(L・Q・ジョーンズ)の最後なんて、痛みと絶望と悲しみの中で現実を受け入れられずに戸惑うしかできない怯えた表情は涙なくしては見れない。
また、ラストで死に行く男が虫の息で最後に見つめたシエラ山脈の優美な光景は男の生き様とともに観客の心にもしっかりと刻まれる。

2006年12月10日日曜日

映画『親密すぎるうちあけ話』

2004年 監督:パトリス・ルコント
at ギンレイホール


親密すぎるうちあけ話

税理士のウィリアム(ファブリス・ルキーニ)の事務所に一人の女性が訪れる。
税理士の前で夫婦間の問題を喋りだすアンナ(サンドリーヌ・ボネール)。
同じ階の精神科医モニエの事務所と間違えていると気づいたウィリアムはアンナに私は医師ではないと告げるが、アンナは「分かるわ。セラピストは医師とは限らないもの」と言って誤解したまま次回の予約をして去っていく。
ウィリアムによるアンナの、アンナによるウィリアムのセラピーが始まる。

特に大きな謎があるわけではないのだけど、サスペンスタッチの展開と二人が交わす会話やかけひきがはっとするような緊張感を作り出して常に面白い。
むっつり顔で無口なウィリアムを演じた踊れる中年ファブリス・ルキーニと、変わらず綺麗で魅力的な顔立ちのサンドリーヌ・ボネールがかちっとはまる存在感で圧倒される。

映画『恋は足手まとい』

2005年 監督:ミシェル・ドヴィル
at ギンレイホール


恋は足手まとい

『岸部のふたり』が終わったあと休憩なしですぐ上映。
心の整理が付かないまま見始める。
うー、何も見る気がしねぇと思いながらも見始めると結構面白くて最後まで軽快に鑑賞。

エマニュエル・ベアールが歌姫役、だけど歌手としては一切歌わない。
パリの社交界で美人の歌姫エマニュエル・ベアールを中心に彼女をとりまく人々が繰り広げる恋愛コメディ。
(パリの社交界、恋愛、喜劇というワードを並べてみるとすごいつまらなそうなんだけど)
台詞も展開も画面構成も心地よいリズムで行進していくから楽しい。
時代設定は何がなんやらわからなくなってくるが一応19世紀らしい。

映画『岸辺のふたり』

2000年 監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
at ギンレイホール


岸辺のふたり

8分程度の短編アニメーション。
どこか寂しげながらも少しユーモラスなアニメーションを何気なく見ていたらラストで一気に持って行かれた。号泣です。
父親の帰りを待ち続ける一人の少女の悲しみと幸せの一生が8分に凝縮される。
躍動する動的なアクションとその中で突如現れる静謐な空間の対比が台詞が無いことで一層際立つ。
2時間のつまらない映画を見るよりよっぽど有意義な時間。

他、この作品の前に
『掃除屋トム』1992 2分30秒
『お坊さんと魚』1994 6分30秒
も上映。
こちらも中々楽しかった。

洗濯ちり紙

洗濯物の中にちり紙が混じっていたらしく最悪です。

2006年12月9日土曜日

映画『昭和残侠伝 死んで貰います』

1970年 監督:マキノ雅弘
TV 録画


昭和残侠伝 死んで貰います

賭場のいかさまを半端に見破ったためにぼこられる高倉健。よわっ。
雨の降る晩だった。イチョウの木の下でうなだれていると通りかかった芸者の卵の藤純子に出会う。
手当てを受けて泊まる場まで世話してもらうが迷惑をかけまいと健さんは去っていった。
「やくざの・・・」「やくざのおにいちゃ~ん」
再び賭場にやってきた健さんは次は完璧にいかさまを見破って賭場の連中と乱闘。つよっ。
逮捕。

健さんの役どころは家族構成が分かりづらい。
健さんは料亭「喜楽」の若旦那。
母親は義理の母(父親の後妻)。
義理の母から生まれた妹が一人いる。
「自分はいねぇ方がいい」と思った健さんはやくざに。
喜楽の後見役みたいな粋なやくざの親分中村竹弥はそんな健さんを心配。
妹は加藤嘉と結婚。

健さんが務所に入っている間に父親が死亡。
兄貴分みたいな板長の池部良が知らせにやってくる。務所で静かに涙を流す健さん。
池辺良は健さんに務所を出たら戻って来てほしいと懇願する。
健さん出所。
中村竹弥の粋な計らいで藤純子と再会。
時が経ち過ぎてお互いの顔を忘れていた二人だが、思い出したとたんに顔を赤らめて恥ずかしがる可愛い藤純子。
恋仲に。
健さんは板前として喜楽に戻る。
義理の母親は関東大震災で失明したため、健さんの正体を知っているのは池部良のみ。
池辺良とは表では板長とただの板前の関係だが、裏ではただの従業員と若旦那の関係。
まるで勧進帳みたいなやりとりまで盛り込まれて楽しい。

粋な男に粋な女。渋いです。
池辺良と健さんのWパンチに加えて健さんの務所での弟分として長門裕之が加わる。
健さんにたかりにきたのかと思いきやそんな男ではなくて陽気ないかした男だった。
それにしても長門はこの頃にはもうふっくらし出していたのだねぇ。
敵役の中にも健さんに恨みを持ちながらも藤純子の懇願に負けて泣く泣く復讐を諦めた粋な男に山本麟一。
藤純子は言うに及ばず綺麗で可愛い。健さんを送り出すときもなんて物分りがいいのでしょう。
任侠の美学が徹底される。
中村竹弥はそんなことのために死んだんじゃないのに~、とか彼らがいなくなったら喜楽はどうなっちゃうの?とかなんで一家の親分が殺されて子分どもは何もしないわけ?とか余計な考えはどうでもよいのです。渋ければ。

ちなみにタイトルロールで津川雅彦の名前があってどこに出るんだろうと思って見ていたら、祭りで船頭小唄を唄う青ひげの怪しい青年としてちょろっと出ていた。
他にも小林稔侍が出ていたらしいが見つけられず。

2006年12月5日火曜日

映画『たまゆらの女(ひと)』

2002年 監督:スン・チョウ
BS2 録画


たまゆらの女

冒頭、ベリーショートの女性が現れ、あ、コン・リーと思うがコン・リーにしては若い。
続いて髪の長い女性が現れ、あ、コン・リーと思うがこちらもコン・リーにしては若い。
髪の短いのと長いのの二人の女性が登場するのだが、短い方は物語の語り部みたいな位置付けで、メインは髪の長い方となる。
髪の長い女性チョウユウは、チョウユウに一目ぼれして詩を送った駆け出しの詩人チェンチンと恋仲になる。
しかしチェンチンの住む重陽とチョウユウの住む建水は遠く離れていた。(長距離列車で10時間らしい)
週2回もチェンチンのもとに通うチョウユウ。
しかしチェンチンはそんなチョウユウの想いと期待が次第に重荷に感じられてきて・・・

チョウユウを演じた女優さんがすごい綺麗。
透き通るような肌して。
一方チェンチンは背が高くてがっちりしているけどそれほど男前ではない。
なんかレオン・カーファイに似てる。
チョウユウというこんな綺麗な女性に想われて一体何が不満なんでしょう。
会えなくなって分かったチョウユウの大事さ。
あれだけひどい仕打ちをしておいてチョウユウが愛した男は俺一人だと言い張るチェンチンが楽しい。

見終わってから知ったが、髪の短いのと長いの(チョウユウ)の二人の女性はどちらもコン・リーだった。衝撃です。
あの肌の張りと美貌とスタイルはどう見ても20代前半でしょう。
ああ、コン・リーだと言われればあの特徴的なあごや目も顔の輪郭もコン・リーそのものじゃん。なんで気づかなかったんだろう。
それと男のチェンチンの方、レオン・カーファイだった。
まあ考えてみればレオン・カーファイが中国映画出てもおかしくはないか。

二人をつなぐ長距離列車がもう少し面白くなっていいはずなんだけど、撮り方のせいかあまり面白くない。

2006年12月3日日曜日

映画『キス・オブ・ザ・ドラゴン』

2001年 監督:クリス・ナオン
TV 録画


キス・オブ・ザ・ドラゴン

ジェット・リー主演。共演はブリジット・フォンダ。
アクションドラマのヒロインでブリジット・フォンダか。
当時40近かったくせにこの人見た目があんまり変わらないな。

細かいカット割りでジェット・リーのアクションは全然堪能できず。
ストーリーが面白いかといえば、うーん。
フランスの警察は一体どこまで無能でくさっているのでしょう。
こんなばればれの悪徳警官を優秀な警官だと思っているなんて。
その非現実な破天荒ぶりは笑えて楽しい。
ハッピーエンドで終わってもこれから始まるだろうフランスと中国の外交問題が気になるところ。
もうフランスは世界の一等国の地位を奪われた上に中国に頭が上がらない。

2006年11月26日日曜日

映画『ドッペルゲンガー』

2002年 監督:黒沢清
TV 録画


ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガーが喋る、ドッペルゲンガーが他者から見える、触れられる、ドッペルゲンガーが死ぬ。
存在はしていたが実体としては存在していなかったものが今確実に存在して、そして実体は消えても存在としては確実に存在している。
黒沢清の映画はいつも存在と非存在の境が曖昧でいて存在に対する希求が切なくて強い。
早崎(役所広司)から派生したドッペルゲンガーは早崎の内なる欲望を行動に移す力があった。
社会の規範を外れながらも社会に生きる一人の男として存在するドッペルゲンガー。
憎んでも恐れてもドッペルゲンガーは早崎自身の姿だった。
見たくない自分の内なる部分を実体として見る。
と、ストーリーの軸としては自分をもっとよく見つめなさい、っていうような単純なお話。
でも「自分を見つめなおす」というテーマを大仰に語るなんてこっぱずかしい事はしない。
自分を見つめなおそうと思い立った人間をあっけなく(お笑いっぽく)死なすし。
展開としては100%シリアスにコメディが侵食していって、そしてブラックユーモア絡めたチープでポップなロードムービーへ。
思い出すと結構滅茶苦茶でふざけた展開をしているのだけど見ているときはすんなり見たなぁ。
早崎以外の登場人物も皆二面性を持っていてこいつドッペルゲンガー?と思うけどなんかもうどっちでもいい。
とにかく面白いしラストの手をばたばたさせているところなんか思わず泣きそうになる。
ロードムービーの場面なんてこのノリは凄い楽しい。
何なの?あのミラーボールは。ユースケが真剣に逃げてるし。
何なの?ダンカン殴った後のシーンは。役所がかっこいいアウトローみたいで「由佳行くぞ!」「うん」と答える永作博美はそんなかっこいいアウトローの可愛い彼女気取り。
あと、ユースケ・サンタマリアが演じた役ってふと永瀬正敏が演じている錯覚に。顔全然似てないのに。

2006年11月25日土曜日

こたつ

寒いと思ってコタツを出す。

映画『凸凹太閤記』

1953年 監督:加戸敏
BS2 録画


森繁主演。ドタバタ喜劇だと思っていたのだけど、結構真面目。
半分まともなストーリーの中で森繁が喜劇的台詞回しのアクセントを加える。
するときりっとして真面目だった犬千代=前田利家(坂東好太郎)が次第にコメディキャラになり、威厳のある信長(黒川弥太郎)までも首曲がり演技を真面目にやり始める。

「おうとつ」じゃなくて「でこぼこたいこうき」と読むらしい。

2006年11月24日金曜日

映画『ローズ・イン・タイドランド』

2005年 監督:テリー・ギリアム
at ギンレイホール


ローズ・イン・タイドランド

子役ジョデル・フェルランドのために作られた映画だな、これは。
ジョデル・フェルランドは凄く可愛らしくてしかも大人っぽい色気もあるのだけど、段々野暮ったくなってくる。
だってひっきりなしに一人で喋りまくるんだもん。
喋りまくりジョデル・フェルランドの妄想一人空間に中盤からはディケンズ(ブレンダン・フレッチャー)という障害を持って脳手術を受けた男が加わるからきつい。
眠気に襲われるたびに突如挿入される電車や爆発の轟音。ね、寝かしてもくれないのか~。

映画『家の鍵』

2004年 監督:ジャンニ・アメリオ
at ギンレイホール


家の鍵

ヒューマンドラマっていうから全然見る気しなかったのだけど、これはかなり面白い。
かつて難産で恋人を失ったジャンニ(キム・ロッシ・スチュアート)は、今では結婚し子供も生まれている。
しかしジャンニには難産で死んだ母親から取り出されて障害を持って生まれた息子パオロがいて、ジャンニはパオロを手放していた。
ジャンニは15年の時を経て初めて息子に会う。
戸惑いややりきれなさが常に影を射しながらも血のつながった息子との間に確固として存在している愛情を次第に確信していく。

障害児の親たちの決して表情豊かではないが複雑な厚みを持った表情をカメラが切ないくらいに捉え続ける。
キム・ロッシ・スチュアート、シャーロット・ランプリング、役者陣が見事だからこそ。
一瞬も目が離せない位に眼差しを追い続けるまさにヒューマンドラマ。

2006年11月23日木曜日

映画『回路』

2000年 監督:黒沢清
TV 録画


回路 デラックス版

わからない。
なぜ加藤晴彦は会ったばかりで大して親しくもない小雪をいきなり下の名前で軽々しく呼べるのだ。「春江」「春江~!」

ほとんど自然光だけなのか画面が暗すぎてよく分からない。
冒頭のバスのシーンはこれから異世界に行きますって感じでどきどきする。
やってきた異世界は・・・ほとんど意味が分からない。
幽霊サイトとあかずの間の関係って何?
武田真治が仮説として、霊魂のエリアが満杯になりそして現世に溢れ出す装置(回路)が何か馬鹿みたいなきっかけで確立された、と言うのだが大体魂は輪廻転生すれば溢れないじゃない。
その装置ってあかずの間の事?
人間があかずの間をいたるところに作っているけどその意図は何なの?
幽霊の目的は?現世に来たけりゃ勝手に来なさいよ。
人間に接触して生きる気力を無くさせて、しまいには黒い壁の染みにしてしまう意図は?
壁の染みになった奴らが助けてって言うのは幽霊にもなれずに永遠の孤独の世界に閉じ込められたから?

とにもかくにも「何か」が意味不明なまま起こって東京、そして世界から人々が次々に消えていなくなった。
人々は死して永遠の孤独となり、生き残ったわずかな者も周りの人間を失った孤独に苦しみながら当ても無く前に進むしかなかった。

2006年11月22日水曜日

映画『暴れ豪右衛門』

1966年 監督:稲垣浩
BS2 録画


10年位前に大井武蔵野館で見て、懐かしかったので録画。
50年代くらいの作品だと思っていたけど66年だったのか。
ストーリーは全く覚えてなかったのだけど、最後まで見てそういえばこんな中途半端なラストだったなと思い出す。

豪放磊落な郷士の頭豪右衛門はまさに三船そのもの。
46歳くらい?騎馬のシーンといい凄く生き生きしている。
談合シーンや合戦シーン等の奔放なカメラワークも三船と共に力に溢れていて楽しい。
村の焼き討ちシーンの燃え盛る炎は圧倒的。見事な燃えっぷり。

汐留

新しい私になって

月曜深夜から火曜朝にかけて栃木で深夜作業。
明けの火曜日は午後3時頃帰宅。
夜の8時頃まで頑張って起きてから就寝。
18時間くらい寝て今日午後2時頃起床。

コンビニでマガジン買ってきて読む。2時間。
17時頃家を出て会社に。
交通費の精算しようと思ったのに社長がおらず。
汐留へ。

『新しい私になって』本日発売。
熊木杏里。
18時半より汐留のWAVE前でイベントライブ開催。
今回は5分前くらいに到着。
人だかりに突入。待機。
登場。
ステージが高くないため全く見えません。
最前列のおやじの頭が全てを隠す。
まあ、歌が聴ければよしとしよう。
5曲。
チラッと見えた熊木杏里の衣装はこないだの大宮の時と同じだったかな。

2006年11月5日日曜日

映画『チルソクの夏』

2003年 監督:佐々部清
BS2 録画


チルソクの夏 特別版

上野樹里主演だと思っていたのだけど、どうも主役の子が上野樹里に見えない。
細いし小顔だし背も高いし。
まあどうでもいいか。
70年代に下関と釜山が毎年親善陸上大会を開催していて、大会に出場するために釜山にやってきた郁子は釜山の高校生アン君といい仲になる。
そんで来年の大会でまた会おう、と。それまでは文通。って話。
映画自体は面白くも無いがつまらなくも無い。
「津軽海峡冬景色」「あんたのバラード」「カルメン'77」「横須賀ストーリー」「なごり雪」「幸せの黄色いハンカチ」・・・
もういいよってくらいこれみよがしに70年代が流れる。
映像がスローモーションだらけだったり親子の喧嘩シーンが手持ちカメラだったり、なーんかうざさはあるものの親友同士の友情などストーリーは爽やかな青春映画。

郁子の父役に山本譲二。流しの男役。演技のぎこちなさが面白い。
スナックのカラオケをぶっ壊した譲二はリンチ。郁子が救う。カラオケの対価で商売道具のギターが壊されて許される。カラオケの方が数倍高いだろうに。
娘に厳しく当たる父がその娘に助けられるのだが、その情けなさを取り繕うこともせずに去る譲二。
主役の郁子役に水谷妃里。
走り高跳びの選手役なんだけど陸上シーンでは本人が飛んでる。
すらっと伸びた長い脚が凄く綺麗で、背面飛びでバーを越える姿はかっこいい。
郁子の親友役に上野樹里。上野樹里だと言われれば上野樹里だった気がする。公開当時にこの映画を見たとしたら上野樹里がこんなに有名になるとは全く想像できない。
親友4人組の中では主役の郁子と同じかそれ以上くらいに目立つ役どころ。
ミニのワンピースで階段を駆け上るとき、一体誰の目を気にしてかずり上がりそうなワンピースをしきりに手で押し下げる仕草が面白い。
はて、上野樹里は有名になったが4人組で一番可愛かった主役の水谷妃里は今どんな風になっているのかと検索してみると、それなりに活躍している模様。
しかも今日「鉄板少女アカネ」とかいう堀北真希主演のドラマに出るらしい。見なくては。
見てみると一体どこに出ているのか分からない。なんか高飛車な女子高生が出ているがもしやこの子?
むぅ。大人になって顔からなんかかわいさがなくなったというか。

それにしても全く必然性も無くブラジャー姿のシーンが多いのはなんなんだろう。

2006年10月21日土曜日

映画『劇場版ラーゼフォン 多元変奏曲』

2003年 監督:京田知己 総監督:出渕裕
BS2 録画


ラーゼフォン 多元変奏曲 初回限定版

冒頭こっぱずかしい学園恋愛が繰り広げられ、何これと思う。
と思ったら東京を残し全ての人類が消滅し・・・と思ったらそれは東京にいるものに与えられた情報操作で、実は東京が「TOKYO JUPITER」と呼ばれる障壁に覆われ外界から隔離されていて東京の外では人類は普通に生きていた。
東京が障壁で覆われたのはMUと言われる異次元からやってきた青い血の生命が・・・あれ?なんで障壁作ったんだっけ?
まあ、いいや。とりあえずTOKYO JUPITERの中では外より時間速度が6倍ゆっくり流れるらしい。
主人公の神名綾人はTOKYO JUPITERの中にいて、その恋人の三嶋遙は外にいた。
TOKYO JUPITERが出来てから16年が経過。
TOKYO JUPITER内では2年ちょっと?
かつての恋人は先に大人になり、もう29歳。
TOKYO JUPITERに残された想い人に会いたい一心で、TERRA(MUおよびTOKYO JUPITERを攻略するために組織された研究機関)に入隊し、神名を一途に思い続ける遙が健気。
そんな恋愛ストーリー。

2002年に放映されたテレビシリーズの劇場版らしい。
ガンダムの劇場版みたいに超短縮版なんだろうな。
話や展開が急すぎてよく分からない。
主人公の神名綾人がいろいろ葛藤するのだけど、ガキくさいぼっちゃんのいじけ話などどうでもよく、また、ラストで爆発するわけのわからなさもどうでもよい。
ただ、けなげーな遙ちゃんの恋愛ドラマとしては面白かった。

それにしても16年も思い続けてやっと会えたというのに、会った瞬間に交わした言葉の感動の無さは一体なんだろう。
劇場版で大事なシーンがカットされているのだろうか。
ネットで調べてみると、この劇場版っていうのはテレビ版を切り貼りした上に新シーンを追加して結構別のお話になっているらしい。
ということでテレビ版も見てみる。
って再会シーンはテレビ版も同じであっさりしてるのね。
紫東遙はTOKYO JUPITERが出来る前に神名綾人と恋人同士だったという設定は後付け?
それと、テレビ版では皆クローンだったのか。
樹が綾人の弟だったというのは衝撃。東京と外で時間の流れが異なったという設定を上手く利用しているなぁ。

2006年10月9日月曜日

映画『ゲド戦記』

2006年 監督:宮崎吾朗
at キネカ大森


ゲド戦記

先輩にキネカ大森のポイントそろったカードを貰ったのでキネカ大森に行ってくる。
1回行く毎に1ポイント貰って3ポイント貯まると1回ただで見れる、って未だにやっていたとは。
これと水曜が1000円というサービスがあるために、1999年頃は週に1回以上は通っていた気がする。
ここ4,5年行ってないから凄い久しぶりだな。
トリュフォーもシャブロルもジャックリヴェットもダリオアルジェントも初めは全部キネカ大森でやっていた特集で見た。
で、今何の特集やっているのかなと調べてみると、特に何もやってない。
しょうがない、封切から選ぶか。
目ぼしいのは『涙そうそう』と『ゲド戦記』
『涙そうそう』は長澤まさみ主演だな。なのにあまり見る気が起きない。どうもつまらない予感がするため。
ということでこちらはつまらないという噂を聞く『ゲド戦記』を見る。


初めから竜二匹の戦闘。
親殺しなども絡めて出だしはなんか面白くね?とわくわくする。
まあ、冒険活劇としてそれなりに面白かったです。
だだ、テーマに据えた単純ともいえる分かりやすい論理は感動もなくストレートに示され、壮大になりそうな世界観は消化しきれずに小ぢんまり展開される。
よく分からない点や描写が不足していると思われる点は多々あり。最後にそれなりの盛り上がりを見せると全てが解決したらしく急速に映画も終わってしまう。
過去の宮崎アニメのシーンを模倣しているところがただの模倣にしか見えないところも含めて、ジブリ作品として新しい創造で一歩進むどころか二歩も三歩も後退していると感じさせる。
そして、テルーの声だけは馴染めず。


映画見てから久しぶりに大森の街をふらつく。
昔あった店がなくなっていたりするので、ちょっと心配になって学生の頃少しバイトしていた珈琲亭ルアンを見に行く。
昔と変わらずレトロな雰囲気をかもし出して変わらずに存在していた。
入ろうかと思ったがマスターももう覚えてないだろうなと思ってやめる。

2006年10月8日日曜日

映画『美しい人』

2005年 監督:ロドリゴ・ガルシア
at ギンレイホール


美しい人 デラックス版

それぞれ「美しい人」を主人公にした9編のオムニバス。
各編に出ていた人物がたまに別の編にも出ていたりするが、大きな繋がりは無く、各々独立した小編といっていい。
オムニバスは苦手だな。
登場人物やストーリーにとっかかっていく最初の作業がひどく苦手な僕は、1編10分程度で終わって、その度に新しいストーリーが始まるというのは相当ポップな展開でもないかぎり苦しい。
そしてこの作品はかなり文学チック。
監督ロドリゴ・ガルシア。親父さんは文豪のあのガブリエル・ガルシア=マルケス。

各編の女優さんが皆見事すぎる演技を披露。
短編ゆえか眠気か、ほとんどはしらっと鑑賞。
2,3回眠った上に終始うとうとする。
一番気になったのはホリー・ハンターの腕のたるみ。
機会があったら眠くないときに見てみよう。ラストの話とか結構よかったし。

映画『プルートで朝食を』

2005年 監督:ニール・ジョーダン
at ギンレイホール


プルートで朝食を

ギンレイに少し早めに行って会員カードを更新。
7回目の更新のため来年の11月までとなります。と言われる。
気づいたらもうそんなになるのか。
10回目になったらゴールドカードになって一生無料とかにならないかねぇ。

男だが心は女のパトリック・“キトゥン”・ブレイデン(キリアン・マーフィ)は養家を飛び出し、ロンドンに実の母を捜しに旅立つ。
金もあても無いキトゥンはロンドンで様々な人に出会い、妖艶になっていく。
男性の女装姿はあまり綺麗なものではないけれど、時折、ほんの時折はっとするくらい美しかったりする。
それにこのキトゥンという人物は無駄なプライドなど持ち合わせておらず、何より自分のそして友人の幸せを追い求める。
その姿があまりに大らか過ぎて、そして悲しくて、どんな女性よりも母性に溢れているように見えるから面白い。
とはいいつつそれにしても長くね?途中寝ちゃったよ。

2006年10月7日土曜日

映画『イノセンス』

2004年 監督:押井守
DVD


イノセンス スタンダード版

前作の続き、ということだけど、素子がいなくなったからバトーが主役なんだな。
台詞が聞き取れないから話がよく分からず。

2006年10月1日日曜日

映画『天国の本屋~恋火』

2004年 監督:篠原哲雄
BS2 録画


天国の本屋 ~恋火

なんで録画したのかも忘れて見始める。
タイトルロールで竹内結子と玉山鉄二が主演だと知る。
よりによって僕の嫌いな芸能人(歌舞伎役者とは言わない)と結婚してからというもの興味を失ってしまった竹内結子主演か。
玉山鉄二はちょっと前まで
柏原崇→玉山鉄二→玉木宏→オダギリジョー
の順で区別が付かなかったのだけど、最近ではちゃんと区別できる。
次に香里奈、新井浩文ときて香川照之とくる。
香川照之だけでも見といた方がいいかなと思い始める。
そして原田芳雄。ふーん。
音楽松任谷正隆。えっ、まじ?
主題歌松任谷由実。えー!
すげえ見る気なくす。
なんで主題歌があるわけ?
消そうと思ったが最後に監督篠原哲雄と出たので、ちょっと思い直す。

自己中な演奏を繰り広げるピアニスト玉山鉄二は首になる。
というかソロで弾いてるわけじゃないのにこんなテンポもぐちゃぐちゃな演奏をする奴がピアニストとして仕事していること自体間違ってるだろう。
自棄酒飲んで気づいたら天国にいた。
って話。

面白かったのは香川照之の登場シーン。
天才花火職人だったがある事件をきっかけに花火職人をやめてしまったという役で、竹内結子と大倉孝二が花火作ってくれと頼みに行くと、
「かえってください。ぼくもうはなびとかんけいない」
とくぐもった発生で駄々っ子のように答える香川照之に吹き出す。
一番笑ったのは香川照之と竹内結子が言い合う長回しで、激昂した香川照之が竹内結子を引っ叩く。
フルスイングで本当に引っ叩いてね?と思うと竹内結子が香川照之に張り返す。
こちらも負けじとフルスイングの右が香川照之の首筋にクリーンヒット。続けて左もクリーンヒット。
見事な2倍返しワンツーです。
間違いなく本当に引っ叩いている。
香川照之はびびっちゃって防御体制で縮こまる。

竹内結子は強気な勢いがあっていいですね。
香川京子もちょろっと出演。
吉田日出子がかわいいです。
あがた森魚も本当のちょい役で出演。エンドロールで名前見つけて探しました。竹内の父役です。

2006年9月30日土曜日

映画『戦場のアリア』

2005年 監督:クリスチャン・カリオン
at ギンレイホール


戦場のアリア スペシャル・エディション

第一次大戦中のフランス北部、クリスマスイヴにドイツ軍とフランスイギリス連合軍が休戦協定を結んで友好を深めた。という話。
100M程度の距離で塹壕が掘られ、銃撃戦が展開されているのだけど、どっちがドイツ軍でどっちが連合軍だか中盤まで区別付かず。
三国それぞれ均等にエピソードが展開されていたっぽい。今思えば。
冒頭主人公かと思った兄弟の弟の方はある程度ポイントとはなるが目立たず、むしろおまけのようにいた神父(ゲイリー・ルイス)が目立つ。

フランス軍のオードベール中尉に『ザ・ビーチ』のギヨーム・カネ。
ドイツ軍のホルストマイヤー中尉に『グッバイ、レーニン!』『ベルリン、僕らの革命』のダニエル・ブリュール。
夫シュプリンクを追って最前線までのこのこやってきたソプラノ歌手アナ役にダイアン・クルーガー。
クリスマス休戦のきっかけを作ったテノール歌手シュプリンク役にベンノ・フユルマン。あまり冴えない顔してます。
ダイアン・クルーガーの実の夫はギヨーム・カネ。
歌手役の人たちはもうちょっと本当に歌ってるっぽく口パクしてほしかったな。

映画『美しき運命の傷痕』

2005年 監督:ダニス・タノヴィッチ
at ギンレイホール


美しき運命の傷痕

母の傍から走リ出した少女の脚を追うカメラ。"すぐ後ろにいたはずのない"母により後ろからすっと目隠しされる少女。
そしてカッコーの雛鳥が卵を落としていく姿の万華鏡。
流れる音楽といいオープニングでもう不穏な空気を放ちまくっていてホラー映画かと思うくらい怖い。

少女の頃に同じ傷を負った三姉妹は今、それぞれ愛の苦悩に耐えている。
長女ソフィ(エマニュエル・ベアール)はファッションフォトグラファーと結婚して子供がいるが、夫がクライアントの女と浮気をして自分への愛が冷めていることにどうしようもない不安を感じている。
次女セリーヌ(カリン・ヴィアール)は恋人もおらず、施設(病院?)にいる車椅子生活で口が聞けなくなっている母(キャロル・ブーケ)の看病をしている。
セリーヌは自分に話しかけてくる見知らぬ男セバスチャン(ギョーム・カネ)を不審に思いながらも密かに恋心を抱き始める。
しかしセバスチャンがセリーヌに近付いたのはセリーヌに興味があったからでなくて、ある真実の告白をするためだった。
三女アンヌ(マリー・ジラン)は大学生だが、老齢の教授フレデリック(ジャック・ペラン)と不倫関係にある。
家族を大事に思うフレデリックはアンヌと関係を持ったことに後悔し、関係を切ろうとする。
フレデリックへ盲目的に愛情を向けていたアンヌは止められない感情に従ってフレデリックを追い続ける。

嫉妬や怒りや愛情が昂ぶったときの常軌を逸した行動にぞくっとする。
夫をストーカーまがいに追って浮気の証拠と自分への冷めた愛を一つ一つ確認していくソフィ。
夫の浮気相手の寝姿にそっと近付いて顔を近づけていき、匂いを嗅ぐという悲しくて冷たい視線の恐ろしさ。
三女アンヌは感情を抑えきれずにある家に乗り込む。
家の娘はアンヌの親友で、誰かに話さないと気が狂いそうなアンヌは既婚者との恋と別れについて相談する。
程なく母帰宅。アンヌとも知り合いらしく、アンヌにアドバイスを与える。
そして父帰宅。この父がなんとアンヌの愛人のフレデリックだった。
何これ、アンヌは親友の父親と恋仲だったわけで、その家族とも付き合いがあるというのにその家に乗り込んでいったということか。
親友が父に既婚者との恋愛と別れについて無邪気に質問を投げかける。
すがるように視線を送るアンヌ。
「それは相手の気持ちによるんじゃないのかな・・・」

書きづらい。もういいや。ネタばれで。
三姉妹の傷跡っていうのは、父の事。
全ては映画冒頭の少女が見た光景から始まる。
少女セリーヌは学校の先生である父のところに行くと、父は裸の少年と向き合っていた。
母により目を覆われるセリーヌ。
父は母により訴えられ、出所した父は家族に会いに来るが、母により追い出される。
ドアを蹴破り進入した父は母と取っ組み合い、母は鏡に頭を打ちつけて大怪我を負う。
娘達にも会えないまま絶望して父は窓から飛び降りた。
母はそのまま不自由な体となり、娘達はそれぞれトラウマとして傷を負う。
長女ソフィは父に裏切られた傷が今、夫の裏切りと重なって過剰反応を起す。
次女セリーヌは自分が見つけたせいで、と罪悪感にかられて恋人も作らず一心に母の世話をする。
三女アンヌは父ほども年齢の離れた男に愛情を注ぎ、幼少の頃に得ることの出来なかった父の愛情に飢える。

そしてセリーヌに言い寄ったセバスチャンという男は実は真実を告白するためにセリーヌを探していたのであり、セバスチャンは父と一緒にいたあの裸の少年だった。
彼の話では自分が三姉妹の父である先生を好きすぎて裸になったが先生は拒否したとのこと。
先生は妻に訴えられても生徒であるセバスチャンを護るために真実を隠し通した。
先生が救ったカッコーの雛鳥セバスチャンは結果的に家族を地獄に追いやった。
三姉妹は母に真実を告げるために集った。
母が父を訴えたことは全て誤解で間違いだったことを。
すごい残酷です。
母は長年会っていなかった長女と三女を交えて三人が揃ってやってきたことに喜ぶ。
筆談しかできない母が書く。
「会いに来てくれるなんて、愛されている証拠だね」
戸惑いながらもセリーヌが真実を母に話す。
間を置いて母が書く。
「それでも私は何も後悔していない」
意味が全然分からん。
それでもこの言葉から感じる超越した壮絶さと万華鏡に変わっていく映像と音楽で泣ける。
後悔していない。
例え間違いであろうと精一杯生きてきたし、これからもそうだ。それに後悔するには時は流れすぎ、残された時間も少ない。何より今こうして三人の娘に囲まれていることの方が重要だ。ってこと?
それとも元々夫と不仲だったのかな。

今までほとんど重ならなかった三人の姉妹がラストで集ってワンショットに収まったときが一番感動的。
いつもセリーヌが一人で乗る列車の座席に三人が揃う。
三人はそれぞれの恋に一先ずのけりを付け、呪縛から解き放たれた表情は晴れがましい。
セリーヌがいつものように一人だと思ってやってきたセリーヌに片思いする車掌も面白い。

ところどころ入るユーモアが面白かったり悲しかったり。
セリーヌが母に読んで聞かせる話はギネスブック。首を切断した鶏の最長生存記録は18ヶ月だかとか。本当かね。
本当らしい。
セリーヌがセバスチャンを自分に好意を寄せている男と勘違いするシーケンスも切ない。
ソフィの夫の仕事現場はモデルがうける。
アンヌが親友に相談しているとこで当のフレデリックが帰宅してくるところも会場から思わず笑いが漏れたしなぁ。
いつも切符でなくセリーヌの寝顔を拝見していた車掌が意を決して、列車などの音を集めたテープと共に電話番号をプレゼントしようとしたのにタイミング悪く三姉妹が揃っていたり。
この監督の前作『ノー・マンズ・ランド』でもそうだたけど、のっぴきならない状況にユーモアを交えるっていうのが非情に上手いよな。
今回はより複雑に様々なシチュエーションや転換点にユーモアが挿入されるのだけど、中にはセリーヌとセバスチャンの関係、フレデリックの家でのアンヌとのやりとりなど、ストーリーの本核に切ない形で食い込んでいるものもある。
このセンスがなかなか好きです。

2006年9月28日木曜日

家賃更新と熊木杏里

いつもと同じ時間の7時半に起きたが不動産屋が9時半からなのでぼーっとする。
9時、上司からメールで「なぜ午前半休?更新終わったら来いよ」とつっこみが。
「そういたします」と返信。

区役所で住民票の写しと印鑑登録証明書をもらう。
普通に受け取ろうとしたら600円と言われて一瞬動きが止まる。ああ、忘れてた。そういえばなぜか金取られるんだったな。
書類もって不動産屋へ。
あっというまに手続き終わり。

先月かに熊木杏里のHPを見たらニューアルバム発売と書いてあって、発売日を見るとまだひと月も先なのかよ、知らなきゃよかったと思っていたのだけど、それ以降仕事に追われて見事に忘れていて、昨日ふと思い出す。
もう一回発売日を確認すると9/21だった。
ということでうきうきしてCDショップに行って、1枚しか置いていなかったニューアルバム『風の中の行進』を購入。

11時頃に仕事先に着いて作業開始。
今日は眠気がひどく、早く帰ってアルバム聞きたいというのもあって仕事が手に付かず。

結局23時頃に帰宅し、飯を食って落ち着いてからアルバムをかける。
3曲目くらいから寝っ転がると今日一日の疲れから一瞬にして眠りの中に。
7曲目くらいでうぉっと起きて一服。
全曲通しで聞いた(途中寝たが)印象としては9曲目の「ノラ猫みたいに」が強烈な印象を残す。
アップテンポの曲でこれだけ爽やかな風を吹かすとは凄い。
それ以外はあまり印象に残らず。
前作の『無から出た錆』では1曲目の「長い話」があまりに衝撃だった上に他の曲も印象強く今でも何度も聞いて飽きない。
今回はちょっと微妙かな、と思いつつもう一回かけると、なんだかどれも凄いいいじゃない。
じわじわ染みてきていつでも何度でも聞きたくなる。
この人は本当面白いな。

2006年9月27日水曜日

代休

休日出勤3日分の代休を1日に集約。
家賃の更新手続きをしようと思う。
ほったらかしていた書類を見ると期限は今月いっぱいだと思っていたら29日(金)までじゃないですか。
連帯保証人の親に書類を書いてもらってはんこ押してもらわなきゃいけないし、住民票とりにいかなきゃいけないし、更新料振り込んで書類を不動産屋に持っていかなきゃいけないし。
頭の中で手順を練りながら区役所や不動産屋のHPを見ていると、どうも不動産屋は水曜は定休で休みらしい。
なんだ、じゃあしょうがいない。明日午前半休にしよう、と思って上司にメール。ソウシンッ!!ε=ε=ε=ε=(*'-')_[メール]

とりあえず三井住友で金下ろして東京三菱の指定口座に更新料振込み。
ついでに残金のほとんど無い東京三菱の口座に現金を入れようとしたけどカードを忘れて振り込めず。
区役所の方は実家で印鑑登録証を借りないと書類が揃わないことに気づいて後回し。
となると後やることはマガジン買って実家に帰るだけ。

マガジンは実家への帰り道にあるコンビニで買うことにして自転車をこぎ出す。
目当てのコンビニは立ち読み禁止になっていてサンデーをちょろっと読めないためマガジンも買わずに出る。
実家から少し離れたところにある昔行きつけの床屋のすぐ近くにあったコンビニに向かう。
床屋の前を通って少し覘くとまだ店は健在のようだが客はいず。
コンビニはというと明らかにつぶれて何年も立っている様子で無くなっている。
ここのコンビニが無いとなるともう近くにコンビニはなかったはずだぞ。
しょうがないので実家をはざんで反対側にずっといったところにある僕が浪人中に毎日昼飯買ってそして最も立ち読みをした懐かしのデイリーヤマザキに向かう。
デイリーヤマザキ健在。
でもサンデーもマガジンも置いてない。なんで?
他の商品をチラッと見ると棚の一角ががらっと空いていたりする。潰れかけ?
なんかもういいや。気づいたら18時くらいになっているし。
あきらめて実家へ。

実家の団地の1階に並ぶ商店街の前を通ると結構閉まっている。ここって水曜が定休だったんだっけなぁ?
エレベータに自転車引いたおばさんと一緒に乗る。
同じ階だった。
先に下りて歩いて部屋の前に行く。
後ろの方でおばさんがどこの人だろうと興味ありげに僕を見ている気配がする。
ドアを開けようとすると鍵が閉まっている。誰もいないらしい。
後ろからおばさんが自転車を引きながら通り過ぎ、止まって僕の顔をのぞきこむ。
ああ、○○ちゃん。
近所づきあいのあるおばさんだった。
おばちゃん帽子かぶってるから全然わからん。
付き合いがあるといってもそんなに僕は話したことがあるわけでもないので、軽く挨拶して部屋に入る。
冷蔵庫をあさってアイスを食う。
ぼーっとする。
何もやることがない。
時間がもったいないのでやっぱりマガジンを買おうと思う。
頭の中でルートをシミュレートする。
とその前にそういえば近くのサミットの傍にコンビニがあったじゃんと気づいて家を出る。
歩いてすぐだが念のため自転車に乗る。
着いてみればここもまた潰れて何年も経っている様子。
自転車で水門通り商店街をまっすぐ進む。
新しい店ができていたりなくなったりしている。
昔からあったコンビニは健在だったため、ここでマガジン購入。

家でねそべってマガジンを読んでいると、間もなく母帰宅。
夕飯を食っている時父帰宅。
書類書いてもらってはんこ押してもらって印鑑登録証借りて風呂入って帰る。

2006年9月11日月曜日

焼肉

昼に会社の人と焼肉を食う。
ハラミセットを頼んでいそいそ焼いてご飯と一緒に食っていく。
したたり落ちたタレがしみ込むご飯を口に運ぶ。
ご飯のくぼみを周りのご飯を寄せて埋めていく。
肉を食う。
したたり落ちたタレがしみ込むご飯を口に運ぶ。
ご飯のくぼみを周りのご飯を寄せて埋めていく。
を無機的に繰り返し、何回目かのご飯寄せの時、ひっくり返ったご飯と一緒に茶色の物体もひっくり返って姿を現す。
底にへばりついていたらしいひからびたゴキブリが無邪気に腹を見せている。
店員を呼ぶと申し訳ありませんと行ってごはん茶碗を持って引っ込んでいく。
ほどなく店長らしいおっさんが謝りにくる。
食欲も失せて一服。
代金ってどうなるんでしょう。
これで払わされたら文句言おう、と思ったら一緒に食った5人全員ただにしてくれた。
店員と店長が並んで頭を下げながら僕らを見送った。

2006年9月3日日曜日

映画『ぼくを葬る(おくる)』

2005年 監督:フランソワ・オゾン
at ギンレイホール


ぼくを葬る

『ブロークバック・マウンテン』で頑張って起き過ぎた為、途中で寝てしまう。
凄い後悔。
『ブローク~』の数倍面白かったのに。

主演はロマン・デュリスと並んでフランス映画界の最重要若手メルヴィル・プポーです。
売り出し中のファッションフォトグラファーのロマン(メルヴィル・プポー)は癌で余命3ヶ月と宣言されます。
幼年時代の姉との思い出をフラッシュバックさせ、不仲の家族、理解者の祖母(ジャンヌ・モロー)、恋人との関係、種の保存等、かけがえのない生の温もりを愛しくなぞりながら、死に向けての準備をしていきます。

静かな映画ですが、この監督独特の色合いの非現実的な生々しさが、熱く愛しくさせてくれます。

映画『ブロークバック・マウンテン』

2005年 監督:アン・リー
at ギンレイホール


ブロークバック・マウンテン プレミアム・エディション

長いです。
こぎれいに、小ぢんまり収まっていきます。

2006年9月2日土曜日

映画『怪談新耳袋 劇場版』

2004年 監督:吉田秋生、他
BS2 録画


「劇場版」とタイトルに付加された映画が面白いわけないのだけど、出演者の中に堀北真希という名前があったこと、久しぶりに嫌いなホラー映画でも見てみようかと思ったことで録画して鑑賞。
オムニバス形式の1本目「夜警の報告書」は気のせいですよのギャグを交えながらなかなか面白い。
けどエピソードをいくつか見てすぐ飽きる。
待ちに待った堀北真希は普通でした。
堀北のエピソードが終わったら後はどうでもよかったのだけど、とりあえず最後まで見てHDDレコーダーから削除。

2006年8月29日火曜日

映画『鞄を持った女』

1961年 監督:ヴァレリオ・ズルリーニ
BS2 録画


クラブ歌手のアイーダ(クラウディア・カルディナーレ)はマルキーニという男に騙されて仕事を失う。
マルキーニ(←偽名)の弟ロレンツォ(ジャック・ペラン)16歳は兄の罪を償うため、というか年上のアイーダに一目ぼれしてあれやこれやと世話を焼く。
金を貸したり、ドレスをプレゼントしたり。
金持ちのぼんぼんロレンツォのひたむきな純情が幼くて滑稽でありながら、なんでしょう、この汚しちゃいけない大きな聖性は。
アイーダを追ってビーチにやってきたロレンツォは白のスーツ姿。場違いな格好と幼さが滑稽なんだけど、白の無垢さが痛々しく輝いている。
ロレンツォを演じるのは美青年ジャック・ペラン。
王子様といった感じの青年ジャック・ペラン(『ロバと王女』ではそのまま王子役)は最近では『コーラス』(2004)で親子出演している。
ロレンツォの純粋な視線を一身に受け止めるアイーダはというと、経済的に貧窮した生活とふりかかる災難に人生を絶望しながらも、健気なまでにまっすぐ生きている悲しい運命の人。
アイーダはイタリアのCC、クラウディア・カルディナーレ。

クラウディア・カルディナーレの強いまなざしが好きなんだけど、ラストの方でロレンツォへの感情が恋に変わっていった後の視線が強烈。
憂いをたたえた強い視線で無言でじっと見つめられたらたまらない。
悲しい思いばかりする人生を歩みながらも時に少女のように無邪気な心優しいアイーダの喜怒哀楽をよく演じている。
アイーダがバンドに戻ったときに強がって「私にもここで働く権利があるわ」とつんとした顔で主張すると、間髪入れずに元恋人のバンドマンにはたかれるシーンがあるのだけど、はたかれた瞬間のアイーダの驚きの表情は面白かったな。というか上手い。

ストーリー自体は大きな起伏もなく淡々と進むけど、ここぞというポイントで使われる無言のアップショットは情感の機微を見事に捉える。
ラストの海辺での二人のシーンなんて、広大な海の背景、光の当たり具合といい、名シーンです。

ところでロレンツォが男を殴るシーンがあるのだけど、殴られた方と反対側の頬の揺れ具合からパンチが本当にかすっているっぽい。

2006年8月27日日曜日

映画『アイ・ラブ・北京』

2000年 監督:ニン・イン
BS2 録画


イチローに雰囲気の似たあんちゃんが主人公。
主人公ファンは金持ちをターゲットにしたタクシードライバーで(中型のタクシーは料金設定が少し高いらしい)、日夜北京を疾走する。
タクシーの疾走と共に急速に発展していく北京の街並みがスケッチされていく。
結婚しているファンは愛人持ち。家にもろくに帰らない。妻は怒って悩んで切れ気味に離婚をつきつける。
ファンは止めようとするが、結局離婚。
ファンは傷心もせず、愛人と遊ぶ。
愛人と別れたのかなんか知らないが、図書館書士の女を口説いて付き合いだす。
女好きだがどの女も本気では愛していない。
彼は金が全てだと思っている。でも彼は金持ちではない。ただ、普通の人よりかは小金を持っている。
富豪層の顧客と同じ高級バーに入って楽しんでみても、金持ちの振りしてポンと大金を支払ってみても、彼は決して富豪層ではない。
精一杯背伸びし続ければ本来あるべき目線で物が見えなくなる。

特に大きなストーリーがあるわけでもなく、小さなエピソードの積み重ねというわけでもなく、今の北京(新しいもの変わらないもの)のそのままのスケッチといった感じ。
ニン・インは女性監督。女性監督はどうも苦手です。感覚が合わないというか面白くないというか。

ラストにちょろっと出て超重要な演技をした女優さんは誰だろう?
若い頃のフェイ・ウォンに似た感じの美人。
この人の微笑はこの映画きっての名シーン。

2006年8月20日日曜日

おれおれ

映画見ているときに入ったメールを見ると、姉からで、
携帯の番号変えたんだってね、父さんから聞きました。どこにしたの?
といった内容。
全く意味不明です。番号なんて変えていません。私はWILLCOM一筋です。
問いただしてみると、電話番号変わったからよろしくという電話が父に入って、父は信じて登録番号を変えたとのこと。
偽私は風邪引いていて声がおかしいとも言ったらしい。
まあ、オレオレ詐欺の導入でしたって話です。
危うく家族が皆私と連絡とれなくなるところでした。私の方からはあまり電話しないし。

映画『子ぎつねヘレン』

2005年 監督:河野圭太
at ギンレイホール


子ぎつねヘレン

僕はどんな映画でもそこそこ楽しく見れます。
と思っていましたが、無理です。この映画はひどく苦痛でした。
CG使う意味も必要性もほとんどわかりません。むしろむかつきます。
ガキが嫌いです。かったるいです。いや、むしろむかつきます。

大沢たかおの娘役の子がどっかで見たことあると思って映画そっちのけで考えていたら思い出した。
「女王の教室」で主役の子をいじめていた子だ。
でも小学生役だったのにこの映画じゃ中学生で背も高くなっている。成長したな。って撮影は同じ時期くらいじゃない?
うーんと思って家で調べてみたら全然違かった。
ガキは顔が似ているから嫌いです。

映画『THE 有頂天ホテル』

2005年 監督:三谷幸喜
at ギンレイホール


THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション

ながい!

登場人物が多い。
幸い有名どころの役者ばかり集めているから誰が誰と認識は付く。外国映画だと顔の特徴をいちいち覚えないと誰が誰だか分からなくなるしな。
にしても、登場人物がこれだけ多いとごたごたしちゃう。
分散されているためか各人々のエピソードがあんまり響いてこない。ふーんって感じで。
ストーリーを概観すると、香取君もまあ無理だろうけどもうちょっと頑張ってね、役所広司も今の仕事に誇り持ってこれからも頑張ってね、YOUも久しぶりに歌えてよかったね、麻生久美子もじいちゃん津川と頑張ってね、松たか子もシングルマザーで頑張ってね、佐藤浩市も悪徳政治家で頑張ってね。
なにか温まるエピソードってあったっけ?と思い返すと、松たか子が佐藤浩市に切った啖呵のかっこよさしか思い出せない。
松たか子はいい女ですね。
脚本は上手いのだけど、例えばラッキーアイテムの人形の使い方とか「上手い」で終わってしまいそれ以上にもそれ以下にもならないところが悲しいところ。

あんまり大きな爆笑もなかったしなぁ。

どうでもいいことかもしれないけど、携帯のバイブレーションの音が非情に耳障り。
それと劇場の設備によるのかもしれないけど、フレームの外にいる人物の声を遠近感を持たせた音にしていていてこれも耳障り。
『みんなのいえ』でも確か同じ印象受けたな。

2006年8月19日土曜日

映画『大喧嘩(でいり)』

1964年 監督:山下耕作
BS2 録画


「おう!道理のわからねーのもてーげーにしてくれぃ!俺はやくざの筋道を立てて話をしてるんでぃ」
「そんなもんで飯はくえねぇ」
大川橋蔵の啖呵に対する遠藤辰雄の台詞。ロボットみたいな動きで機敏に振り向いて言う遠藤辰雄が笑える。
ラストの大喧嘩では刀を持った大勢の渡世人が田んぼになだれ込んできて、それを見た田植えの百姓達が慌てて逃げ出すシーンがある。
喧嘩の当事者達は生きるか死ぬかの必死の形相だけど、汗水垂らして米を育てている百姓から見るといい大人がこんなに大勢で「あんたら一体なにやってんの?」っていう滑稽さが漂って思わずふんっと鼻で笑ってしまう。
農夫達のおかげで一瞬だけ我に返った瞬間。

主演大川橋蔵。ヒロイン十朱幸代。
ライバル丹波哲郎。恋敵穂高稔。
橋蔵のおやびんに加藤嘉。敵のおやびんに遠藤辰雄。
最終的にうじむし筆頭になったおやびんに金子信雄。
いてもいなくてもよかった河原崎長一郎。
お調子者で相棒が亀でキーパーソンになりそうでならずに影の薄いまま消えた西村晃。

ラストの大喧嘩では村全体が戦いのフィールドで、結構盛り上がる。
橋蔵も味方も敵も刀傷だらけの上、走って場所を変えながらの戦闘のためにもうふらふら。
まだ丹波との決闘が残ってますよ~。
丹波は無傷で元気です。
渡世人を全てうじむしとしてこの世から全て斬り捨てる覚悟のわけあり浪人丹波との決闘の結末は納得いくようないかないような・・・

2006年8月18日金曜日

終電間に合うかなぁと勤務先のビルを出たところで、「すいませーん」と、か細い声が聞こえてくる。
暗がりに自転車を引いたおばさんらしき人影がこちらを向いているのに気づいたところで、音としか認識していなかった言葉が「すいませーん」だと理解する。
道でも尋ねてくるのかと思っておばさんに近付く。
汚いものでも触るかのようにして不安定な体勢で自転車を引いたおばさんが言う。
「かごの蝉。取れますか?」
僕はおばさんに向かっていた歩を止め、
「すいません。僕虫が駄目なんです。」
と即答。
「そうですか。(ふぅ)」
「申し訳ないです」
すたこらさっさと駅に向かう。

子供の頃はとんぼや蝉採りが大好きだったのだけど、今じゃあ虫が大っ嫌いです。
その中でも特に蝉が嫌いです。
なんですか、あの大きさは。ゴキブリの何倍もでかいです。
姿はゴキブリの方が蝉よりかっこいいと思います。

2006年8月12日土曜日

映画『関の彌太ッぺ』

1963年 監督:山下耕作
BS2 録画


関の彌太ッぺ

長谷川伸原作の人情もので山下耕作の監督による名作。
主演中村錦之助。
情に篤い渡世者、関の彌太郎は生き別れた妹を探して旅を続けている。
道中関わった男の死に際の頼みを受け入れ、彌太郎は11歳の少女をある旅籠に連れて行く。
この旅籠は少女の母親の実家なのだが、そのことは少女も彌太郎も知らない。
旅籠の人間、おじおばとばあちゃんもこの少女が何者か知らない。
彌太郎は少女を預かってくれと頼み込む。
素性の知れない渡世人がどこの誰の子とも知らぬ少女を預かれと言って来る。
旅籠の者はもちろん断る。
ここの両者の押し問答が絶妙です。
可愛い顔立ちじゃないが少女の愛くるしさというか馬鹿なんじゃないかと思う無邪気さも問答にアクセントを加える。
彌太郎の人柄と、少女から感覚的に感じる血のつながりに心を動かされ始めていた旅籠の者達だが、彌太郎はこのままでは埒があかないと思ったのか、向こう10年の預かり料として50両渡そうじゃないかと切り出す。
50両は彌太郎が妹のために稼いだ金だった。
ぽーんと渡して名も告げずに去っていくのであった。

そんな情に篤い彌太郎のエピソードの後にいよいよ妹探しです。
と思ったらあっという間に消息が判明。
盛り上がる前に突然知った消息だけど、女郎の長回しの語りが悲しみを誘う。
さて、彌太郎さんはもうやることがなくなってしまった。
ストーリーも進まなくなってしまった。
ということで10年後にひとっ飛びします。

彌太郎を「あにい」と呼ぶ箱田の森介(木村功)という男が楽しい。
登場時は非情なやつだったけど、彌太郎の50両をちゃんと預かっておくいいやつだったりして性格が不明。
彌太郎、森介、田毎の才兵衛(月形龍之介)の3人が酒を酌み交わすシーンでは強く個性的な渡世人が揃ったかっこよさがある。
3人で何か面白いことが始まりそうな予感も。
でも3人はここで別れ別れ。
そして善行を、と思ってやっていた才兵衛の人探しが不幸を呼び込み、森介は純粋だけどわがままぼっちゃんのひどくて悲しい男だと判明。

つまり面白かったってことです。

2006年7月27日木曜日

映画『アメリカ、家族のいる風景』

2005年 監督:ビム・ベンダース
at ギンレイホール


アメリカ、家族のいる風景

ハワード・スペンス(サム・シェパード)が探している自分の子供はスカイ(サラ・ポーリー)なのだと思っていた。
スカイの母親は他界している。
ハワードは昔の恋人とその子供を探しているが、恋人の方はもういない。
・・・と思っていたのに、ドリーンという名の昔の恋人、見つかっちゃったよ。
しかもジェシカ・ラングですか。
そしてドリーンにはアール(ガブリエル・マン)という子供がいる。
昔の恋人と自分の子供を発見。
となると、じゃあスカイは何者なの?と思えば、途中寝てしまったためよく分からないがスカイもまたハワードの本当の子供、ということらしい。

西部劇の大スターハワード・スペンスが撮影現場を馬で逃げ出し、数十年会っていない母親に会いに行く。
そこで自分に子供がいるという事実を初めて知ったハワードはモンタナへと旅立つ。
父親の名を知っていた娘、父親のことを何も知らなかった息子。娘は達観しているかのように比較的冷静なのだが、息子の方は突然現れた父親とか名乗る男にきれまくり。
暴れて二階の部屋から家具をごっそり外に投げまくる。
っておい、ソファーなんてどうやって投げたんだよ。
ラスト、 サター(ティム・ロス)に見つかり撮影現場に連れ戻されようとするハワードと子供達の別れの場面で、スカイがハワードの手をとり、今まで感じていた父親に対する想いをしっとりと吐露する。
くそがきのアールよりも、わがままぼっちゃんのハワードよりも圧倒的に大人だったスカイのせりふが駄目な男達を優しく救う。
と、せりふの内容は忘れてしまったがとにかくスカイ(サラ・ポーリー)が天使に見える。というのもサラ・ポーリーが太陽の下なのに映像を加工しているんじゃないかと思うほどの美肌だったから。
サラ・ポーリーって『死ぬまでにしたい10のこと』でしか見たこと無いのだけど、この時はサラ・ポーリーの数百倍はレオノール・ワトリングの方が綺麗だったのだけどな。

映画『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

2005年 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
at ギンレイホール


ヒストリー・オブ・バイオレンス

土日の代休をとる。
そんで飯田橋へ

冒頭むっさい男二人が清潔感のあるオープンカーで旅立つ。
この主役と思われる二人は子供すらも平気で殺す悪党であった。
ざらざらした感じがいかしながらも二人がかもし出す雰囲気や子供を殺すシーンの撮り方などがB級臭さを感じさせる。
と思ったら平凡で幸せそうな家族のシーンに変わる。なんだ、こっちが主役?
程なく、家族の長トム(ヴィゴ・モーテンセン)と悪人二人が交わる。
そして一方は消えるのであった。

2006年7月9日日曜日

映画『ALWAYS三丁目の夕日』

2005年 監督:山崎貴
at ギンレイホール


ALWAYS 三丁目の夕日 通常版

じぇんじぇん期待していなかった。予告編とか見てもなんか映像も演技も全てわざとらしい気がして。
だけど集団就職で鈴木オートにやってきた星野六子が可愛くてしょうがない。
エンドロールで知ったけど堀北真希だったのね。
堀北真希はこんなに可愛かったのか。

映画『運命じゃない人』

2004年 監督:内田けんじ
at ギンレイホール


運命じゃない人

同じ時間の出来事がそれぞれの登場人物ごとに描かれる。
視点が変わるたびに同じシーンがかたことのロマンスやクライムサスペンスやコメディーでなぞられていく。
なかなか楽しい。
主演の中村靖日っていう独特な雰囲気を持った人は、いい人を演じればいい人なんだけど、悪役を演じたらものすごい怖そうだな。
大学時代の友人に雰囲気が似ている。

2006年7月8日土曜日

映画『ラスト・ボーイスカウト』

1991年 監督:トニー・スコット
BS2 録画


ラスト・ボーイスカウト

銃撃戦にカーチェイスに大爆発。悪は容赦なく死にます。悪のボスが爆死したのを遠くから見て主演二人は大笑い。
主演ブルース・ウィリスとデイモン・ウェイアンズ。
なんといってもダリアンを演じた子役ダニエル・ハリスが印象深い。
顔の造りは大して可愛くもないのだけど、この子いい顔してる。

2006年7月2日日曜日

映画『バンド・ワゴン』

1953年 監督:ヴィンセント・ミネリ
BS2 録画


バンド・ワゴン 特別版

ハリウッドで落ち目となったかつての名ダンサートニー・ハンター(フレッド・アステア)は、親友夫婦の書いた舞台『バンド・ワゴン』でブロードウェイに出演することになる。
演出は演劇界の大物ジェフリー・コードヴァ(ジャック・ブッキャナン)が行うが脚本は大きくアレンジされ現代版ファウストになる。
トニーの相手役にはバレエ界から新進のプリマ、ギャビー(シド・チャリシー)が選ばれるがトニーは彼女の身長が自分より高いのではないかと心配。
顔合わせ時に身長問題はクリアしたものの、緊張や不安からお互いぎくしゃくといがみあう仲になってしまう。
現代版ファウストは結局大失敗。
やっぱり笑いのある愉快なステージのほうが楽しいよね、ってことに。

アステアは1946年に年齢的にピークを過ぎたということで一度引退している。
しかし怪我をしたジーン・ケリーの代役として1948年に復帰。
ピークを過ぎたとはいえ熟練のステップを見せてくれる。(あまり激しいステップはなかったが)
ダンスの振り付けはのマイケル・キッドは元バレエ・ダンサーでこれが初めての映画だったらしい。
アステアはクラシックバレエの堅苦しさがダンスに取り入れられるのを嫌ったがマイケルは独創的なダンスシーンを創造した、らしい。
あまりミュージカル映画を見ていなかったため、どこがどう独創的だったのかは知らないけど、舞台の「ガール・ハント 殺人ミステリーインジャズ」でのダンスは華麗だったりコミカルだったりでかなり面白かった。
それにしても舞台「ガール・ハント 殺人ミステリーインジャズ」はダンスはむろんチープな雰囲気とストーリーにおいても楽しませてくれる。
「そうとわかれば容赦はしない。ワルは嫌いなのだ」と言ってポーズを決めるアステアとか。

この映画のトニー・ハンターはかなり現実のアステア像に近いのだけど、調べてみると他にもいろいろでてくる。
映画の中でトニーがギャビーとの身長差を気にするシーンがあるのだけど、ギャビー役の考慮時、アステアはシド・チャリシーとの身長差を気にして実際に会うまで彼女の起用に賛成しなかったらしい。
それと、実際と映画とどっちが先行しているか分からないけどアステアは監督の指導のあいまいさに腹を立ててセットを飛び出したこともあったとのこと。
撮影はキャストとスタッフの関係は大分ギクシャクしていたみたい。

2006年6月29日木曜日

映画『ザッツ・エンタテイメントPART3』

1994年 監督:バド・フリージェン、マイケル・J・シェリダン
BS2 録画


ザッツ・エンタテインメント PART3

エスター・ウィリアムズが! 顔のでかいただのおばさんになっている。
ジューンアリスンは・・・そのまんまだ。凄い。
シド・チャリシーは髪型が90年代で古くておばさんくさいがスタイルは維持している。顔は昔より少し老けたというくらい。
童顔のかわいいデビー・レイノルズはこれも90年代の髪型のせいか、ひどくおばさんくさいことに。
レナ・ホーンは今のほうが素敵なんじゃないのってくらいいい年のとり方してるな。
アン・ミラーは2倍に膨れてしまった。

編集でカットされた秘蔵シーンなどがたくさん見れてマニア向けの構成。

2006年6月27日火曜日

映画『ザッツ・エンタテインメント』

1974年 監督:ジャック・ヘイリー・Jr
BS2 録画


ザッツ・エンタテインメント

MGMミュージカルの歴史を各シーンのハイライトでつづる。MGM50周年記念作品。

ミュージカル映画は今まで全く興味が無かったのだけど、タップダンスに関しては面白いな。

1940『踊るニュウ・ヨーク』
フレッド・アステアとエレノア・パウエルが一緒に踊ってる!
しかも二人とも泣きそうなくらいかっこいい。

1949『私を野球につれてって』
フランク・シナトラがジーン・ケリーと一緒に踊ってる!
シナトラってタップダンスもできたんだ。知らなかった。

ジェームズ・スチュワートは映画デビューはMGM映画だったのか。
ケイリー・グラントもMGM映画で歌ってる。

ライザ・ミネリが紹介する回のジュディ・ガーランドには泣きそうになる。

しまった。PART2を録画し忘れた。
ジーン・ケリーとアステアが司会を務めたらしいのに。

2006年6月25日日曜日

マック

見終わってマックに寄る。
前回行ったときに割引になるメンバーズカード貰ったのを思い出して使う。
グリルチキンサンドセットが560円から530円になる。
グリルチキンサンドセットを頼んでカードを渡すと女性店員がレジとカードを交互に見ながら固まっている。
もしや使えない?でも有効期限が7月いっぱいだったはずだしな。
男性店員まで出てきてレジをかちゃかちゃやり始める。
暫くして「すいません。キーが見つからないので490円でいいです」と男性店員が言う。
「そうですか」
490円支払う。
70円得する。

映画『リトル・ランナー』

2004年 監督:マイケル・マッゴーワン
at ギンレイホール


リトル・ランナー

1953年、カトリック学校に通う14歳のラルフが主人公。
唯一の肉親の母は入院中。
一人暮らしのラルフがカトリック学校ながらも喫煙やら異性に興味を持ったりと問題児ぶりが前半で。
でもガキ大将ではなくむしろいじめられキャラ。
ある日母が昏睡状態に陥る。
奇跡でも起きなきゃ目覚めることは無いだろう。
「ボストンマラソンで優勝したら奇跡だ」→ 優勝して奇跡を起そう → そうすれば母が目覚めるという奇跡につながるかも。

長い『マンダレイ』を頑張って起きていたから疲れて寝てしまう。
マラソン始めて半年そこらのガキがボストンマラソンで優勝だと?
と思いつつもなかなか軽快に楽しめる。

映画『マンダレイ』

2005年 監督:ラース・フォン・トリアー
at ギンレイホール


マンダレイ デラックス版

『ドッグヴィル』の続編でラース・フォン・トリアーのアメリカ三部作の第二段。

1930年、ドッグヴィルをあとにし、ギャングの父とアメリカ大陸を移動するグレース。
マンダレイという名の大農園で休憩をとったのだが、グレースはこの土地で白人が黒人を鞭打っている光景を目にする。
奴隷制度は70年も前に廃止されたはず。
ドッグヴィルと違い武力を行使する権力を得た偽善者グレースは、父の部下のギャングを連れて奴隷達を解放する。
いいことをしたグレースだが、黒人たちは突然自由になったことに戸惑いを隠せない。これからどうやって暮らしていけばいいのか。
グレースは彼らが独立するまでこの地にとどまることを決意する。もちろん武力付きで。
グレースは彼らに救いの手を差し伸べているつもりだったが・・・
手に負えないと思ったら逃げ出すべし。

グレースはニコール・キッドマンに変わりブライス・ダラス・ハワードに。

2006年6月24日土曜日

映画『雨に唄えば』

1952年 監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
BS2 録画


雨に唄えば

すげぇ、ダンスシーン満載。たのしー。
ストーリーは単純明快。そしてジーン・ヘイゲンが無残。
ジーン・ケリーは体格ががっちりしているためかダンスは洗練された感じがしないのだけど、アイデアの宝庫みたいな人で本当いろんなことやってくれる。
そのアイデアが面白い面白くないは別として。

2006年6月20日火曜日

映画『オズの魔法使』

1939年 監督:ヴィクター・フレミング
BS2 録画


オズの魔法使 特別版

竜巻で家ごと吹き飛ばされたドロシー(ジュディ・ガーランド)はオーバーザレインボーしてオズの国へ。
『ザッツ・ダンシング!』でかかしとドロシーの出発シーンを見てから続きが気になってしょうがなかったのをやっと見れて感激。
かかし(レイ・ボルジャー)の次はハートがないブリキ男(ジャック・ヘイリー)、そして勇気のないライオン(バート・ラー)に出会う。
ブリキ男のダンスは楽しいし、そしてライオンをおそるおそる引っ叩くドロシーには爆笑させられる。
本当名作だわ。
エメラルドの国へ着いてからは仕事の疲れでうとうとしちゃったけど。

それにしてもジュディ・ガーランドは凄いな。歌は最高だし、踊れるし、それに演技も素晴らしい。
なんなんでしょう、あの純真な瞳は。素敵な笑顔は。悲しげな表情は。

2006年6月18日日曜日

映画『きらめきの季節/美麗時光』

2001年 監督:チャン・ツォーチ
BS2 録画




台湾映画。
冒頭、民家のドア付近と中を何人もの人がにぎやかに優しく過ぎっていく。
物語はこの優しさのままどうしようもない事態へと進んでいく。
光に包まれて駆け抜け、繰り返す時間と同一ショットが温かい命の光を感じさせてくれる。
かなりお気に入り。

2006年6月17日土曜日

映画『マルコヴィッチの穴』

1999年 監督:スパイク・ジョーンズ
BS2 録画


マルコヴィッチの穴 DTSコレクターズエディション

キャサリン・キーナーはキャサリン・キーナーだけどヒッピーみたいなスタイルしたジョン・キューザックはエンドロールで初めて知ってそういえばと気づく。
キャメロン・ディアスに至ってはエンドロールで知ってからも全然ぴんとこない程の変わりよう。

細かい部分で本当にいろんなことやってくれる。
カメオ出演のブラッドピットは0.5秒くらしか映ってないし、ウィノナ・ライダーなんてどこに出ていたのかすら分からない。
グレイグがマルコヴィッチを操れる理由が人形遣いだからという理由づけで通されてしまうのもギャグの一部なんだろうだが、冒頭で見せてくれた素晴らしい人形劇の動きをマルコヴィッチがそのまま再現して演じるのは面白かったな。

でも、チャーリー・カウフマン脚本の映画はアイデアと脚本の上手さばかり目に付いて、疲れる。

2006年6月11日日曜日

映画『南極物語』

2006年 監督:フランク・マーシャル
at ギンレイホール


南極物語

冒頭のサウナから白銀の世界へのシーンでなんてつまらなそうな映画だろうとくじけて、その後もぱっとしない顔立ちのポール・ウォーカーやら綺麗なんだけど印象に残らないムーン・ブラッドグッドやら一瞬クリストファー・ウォーケンに見えたブルース・グリーンウッドやらの人間ドラマがつまらなくてのれなかったものの、南極に置き去りにされた後の犬達の演技には驚愕。
ボス交代のやり取りなんてどう演技指導したのですか?
それにしてもアザラシのCGはつまらなすぎて微妙です。

映画『天空の草原のナンサ』

2005年 監督:ビャンバスレン・ダヴァー
at ギンレイホール


天空の草原のナンサ デラックス版

睡眠不足で途中気持ちよく寝る。
モンゴルの大草原に暮らす遊牧民一家の物語。
実際の一家を映しているため、生活の細部まで楽しめる。

2006年6月10日土曜日

映画『ハンター』

2003年 監督:セリック・アプリモフ
BS2 録画


カザフスタン映画。
母、そして人の温もりを感じた経験に乏しい無口な少年エルケンは、手や体が石のように冷たい。
母と呼ばれる女が客の男をとっていたある晩、エルケンは客が持っていた銃で飲食店を撃ち抜いて逃げる。
逃げた少年を見つけた客の男は少年を自分のハンターの仕事に同行させる。
狼がうろつく広大な草原で二人の旅が始まる。
そして見知らぬ女と走る馬上でセックスが始まる。
半年の短い間に少年は成長していく。

2006年6月4日日曜日

映画『あの頃ペニー・レインと』

2000年 監督:キャメロン・クロウ
BS2 録画


あの頃ペニー・レインと デラックス・ダブルフィーチャーズ

姉の影響でロックに目覚めた神童ウィリアムは学校の新聞などにロックの記事を書いていた。
やがてローリングストーン誌から依頼がかかり、新進のロックバンドスティルウォーターのライブツアーに同行して記事を書くことになる。
大人たちの世界に飛び込んだ新鮮さと、ロックバンドのメンバー達の生活ぶり、そしてツアーに同行したグルーピーの可愛いペニー・レイン(ケイト・ハドソン)に恋したりと、ウィリアム少年は貴重な体験をするのでした。っていう実際16歳でローリングストーン誌の記者だった監督が経験を生かして作った自伝的話。

映画『ろくでなし』

1960年 監督:吉田喜重
BS2 録画


ろくでなし

川津祐介の棒読みに始まり、映画の雰囲気からか全ての役者が棒読みなクールさを漂わす。
銀行家の息子の川津祐介と、彼の金にたかるように集まった学生3人のうちの1人が津川雅彦。
この4人の悪友は働くでもなく特にやることなしにふらふらと遊んでいた。
川津の父の会社の秘書に高千穂ひづる。
つんつんした高飛車才女の高千穂になにかとちょっかいを出す川津達。
ただのろくでなしのガキ共としか見ていなかった高千穂だが、次第に津川に興味を持っていく。
津川もまた高千穂に興味を持つのだが、ろくでなしを自覚する津川はろくでなしを抜け出したいながらも責任を持てないろくでなしのままでしかいられない。

吉田喜重デビュー作。
車内での会話の撮り方とか面白い。
後部座席と運転席という視線が交わらない位置にいる2人を横顔、後ろ姿で台詞ごとにせわしなく交互に映したり。

拳銃を売りつける端役のやくざに佐藤慶。顔がこえー。
海の夜のパーティで歌っていたのは若き佐々木功だったらしい。

2006年6月3日土曜日

映画『ぼくたちでなければ』

1998年 監督:ワレリー・プリエムイホフ
BS2 録画


街頭を二人の少年が彷徨う。
ズメイが流麗にバンドネオンを弾き、トリャーシクが押し殺した発声で歌う。
しかしストリートライブで稼いだ金は大人の浮浪者二人に取られたうえにバンドネオンは破壊されてしまう。
生活の危機、かとおもいきやこの二人にはちゃんと帰る家と家族がいた。
ただ、二人とも家にあまり自分の居場所がない。
二人はデパートに強盗に入る計画を立てる。深夜に忍び込んでたくさん盗み出すが程なく裁判シーンへ。
14歳未満のズメイは法の適用を受けずに放免。しかしトリャーシクの方は矯正所に1年の有罪判決。
半ば同性愛的に仲のいい二人は離れ離れになる。
・・・ってまあ、大きなストーリーの流れがあるわけではなく、エピソードの積み重ねのため書いているときりが無い。
このエピソードの一つ一つが楽しかったりほんわかしてたり悲しかったりと面白い。
話が進むテンポはちょっ早で細かい設定はよくわからない。ズメイの母親は本当の母親なのかとか。でもまあどうでもいいや。面白いから。

録画していたのを再生して映画が始まり二人の少年の姿を見た瞬間にピコーんと思い出したけど、この映画、以前に見たことある。
面白かったという記憶のみで内容をよく思い出せないまま見始めたけど、1シーン1シーンが見るたびに結構鮮明によみがえってくる。
終わり方もあっけないしまとまりがないといえばないのだが、かなりお気に入りの作品です。

映画『紅顔の密使』

1959年 監督:加藤泰
BS2 録画


江戸の時代劇かと思ったら平安時代。
反乱軍の悪路王(吉田義夫)はその片腕出羽の赤鷲(田崎潤)と共に、東北各地の蝦夷の不平分子と大陸から流れ込んだアジアの浪人数万を吸収して、その数実に15万!の軍隊にまでなっていた。
その勢いは既に日本を二つに分断するほどの勢力になっている。
「アジアの浪人数万」というのが曲者です。
冒頭のナレーションでさらっと説明されたこの味付けのおかげで、加藤泰の奔放さが正当化される。
蝦夷軍はなんでもありで、モンゴル人だかアラブ人だかペルシャ人だかよくわからない人たちの集まりになっていておもろい。
蝦夷軍はなぜかゲルに住んでいたり。

主演大川橋蔵。
道中一緒になる一条珠実という女優さんは滅茶苦茶綺麗というわけではないのだが、顔を正面からはっきり映さないときは凄く可憐で色っぽい。
俯いている姿とか、笠をかぶって目が隠れて真っ赤な口紅だけがのぞいている雨のシーンとか。

2006年6月2日金曜日

映画『狼の挽歌』

1970年 監督:セルジオ・ソリーマ
BS2 録画


狼の挽歌 デラックス版

事件は理由もわからないままに突然起きるもんです。
冒頭、チャールズ・ブロンソンとジル・アイアランドのカップルを乗せた車を尾行する車が現れ、カーチェイス開始。
なんで追われているのかは知らん。このカップルが何者かも知らん。というかこのカップルはお互いのことすらよく知らん。という事件。
階段を車で登るという荒業もあっという間に無に帰す振り切れない緊迫のカーチェイスが長々続くと、カーチェイスの幕切れの仕方も突然の事件だった。
事件が積み重なるごとに登場人物の人物像や本性が顕になっていく。
前半は何が起きているのかさっぱり分からない上、寝不足のためにうとうとしたが、段々面白くなってくる。
特にジル・アイアランドの本心がどこにあるのかは常に揺らぎっぱなしで面白い。

2006年5月7日日曜日

映画『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』

2005年 監督:ジョン・マッデン
at ギンレイホール


プルーフ・オブ・マイ・ライフ

主演の女優さんの名前をど忘れしてずっと気になる。
グウィネス・パルトロウでした。