2008年12月30日火曜日

映画『ハッピーフライト』

2008年 監督:矢口史靖
at キネカ大森


なんか映画でも見に行こうと思って久しぶりに大森へ。
駅前がコンビニになっていたりBOOK OFFが出来ていたりと大分変わっている。
でも西友はそのまま。

ハッピーフライト (田辺誠一、綾瀬はるか 出演) [DVD]

ANA全面協力の下撮影された航空業界の舞台裏。
機長とCAが繰り広げるコメディかと思っていたら、グランドスタッフやら整備士やら鳥を追っ払う人だとか、飛行機飛ばすのに関わるありとあらゆる人達が描かれる。
登場人物多いのに各人の魅力が簡潔に笑いとともに描かれていくから見やすい。
笑ってはらはらして拍手して、なかなか楽しかった。

機長昇進の最終訓練で乗り込んだ鈴木役(お約束の名前)に田辺誠一。
徹底的に頼りない感じに描かれるのだけど、機長昇進の試験を受けるくらいだからそれなりの技術は持っている。
最後の方は気づいたら頼りになるかっこいい男になっているという罠。

新人CAに綾瀬はるか。
いや、もう表情豊かでかわいいねぇ。
先輩CAに吹石一恵。

グランドスタッフに田畑智子。
子供の頃の可愛さはとっくの昔に消えうせたものの、やっぱりこの人が映画に出ているとなんか落ち着く。
いろんな意味で安心するというか。
ちなみに同じくグランドスタッフに平岩紙。

他、時任三郎や岸部一徳やベンガル、田中哲司、中村靖日などなど。
ゲスト出演含めるとまだまだたくさん。
寺島しのぶはとりあえず見なかったことに。

2008年12月29日月曜日

1、2、しゃん!

20代とか30代とかそんなくくりが一体なんの意味を持つというのか。
20代から30代になったところで毎日の生活が劇的に変化するわけではない。
20代ならできて30代にはできにくいことはあるかもしれないが全くできないわけじゃない。
とはいっても20代というきっかり10年分の積み重ねは過ぎ去れば二度と戻らない。
年を重ねれば経験は増えるがその分切り捨てられていくものもたくさんある。
20代にしか持てない感受性や経験もあるだろう。
そんな20代が今日で終わる。

20代のうちにやっておきたいこと。
30代になったら切り捨てられていくかもしれないもの。
それは髪の毛だ!
俺ははげる気がする。
だから髪の毛がまだあるうちに一度美容院にいってみようと思って行ってきた。

電話するときが一番緊張したな。
予約さえ取れば後は普通に行ってきた。

切ってくれたのはその美容院でたぶん一番下の若い男の人。
特に髪型の希望もなかったので床屋で言うような感じで希望を言ったらヘアカタログを見せられる。
でもなんだ、カタログの男は皆カラー入れてるから黒髪の場合のイメージが全然わかないしどれも俺に似合う気がしない。
ぱらぱらめくってうなっていると待ちきれなかったのか美容師がじゃあ切り始めますね、と強制終了。なにー。

切り終わると、さすが注文どおりで床屋で切るのとさして変わらない感じに。
でも最後にワックスつけると、おっ、なんだか今風に。
そうか、おしゃれな髪はカットの仕方もあるだろうけど8割はワックスによるものだったのか!
じゃあワックスなんて持ってないし毎日セットする気も無い俺はやっぱり床屋が一番ってことだな。


で、20代が終わる。
これ書いているの実は一ヵ月後なので、20代なんていう遠い過去の話はもどうでもいい。
30になる瞬間は確かゲームしていた。

2008年12月23日火曜日

映画『百万円と苦虫女』

2008年 監督:タナダユキ
at ギンレイホール


百万円と苦虫女 [DVD]

蒼井優です。
『はちみつとクローバー』でなんか微妙と思っていたけど、やっぱり蒼井優は日本が誇る若手トップ女優だったと再確認。
一挙手一投足に注目です。
そんなに可愛いわけでもないのに時折びっくりするくらい透き通った表情をする。
透き通って何もないんじゃなくて美も醜も強さも弱さもいろんなものが詰まって行き着いた美なのね。
まさに事件。
そこにいるだけでも事件になる映画役者はそういない。
監督にとってはただ映すだけでそれなりに映画になるので楽といえば楽なのかもしれないけど、その事件を生かすも殺すもやっぱり監督次第。
そういう意味ではこの作品は蒼井優をイメージして書き上げられた脚本というだけあって、中心に据えられた蒼井優という存在の魅力をこれでもかと堪能できる。

で、ストーリーだけど、ひょんなことから「寝とけばよかった」ということで留置所に入れられた佐藤鈴子(蒼井優)が主人公。
シャバに出て家に戻り、家族は出所を祝って豪華料理をふるまってくれるのだがなんだかおかしい。
まず私立中学の受験を控えた弟の怒りが爆発して続いて父の不倫問題から両親がいがみ合い。
絶妙なハイテンポのカット割りカオスの締めは「百万円溜まったら出て行きます」。
海へ、山へ、そして地方都市へ、と百万円たまるごとに転々とする鈴子。

生意気な弟は実は学校で深刻ないじめにあっている。
だから本人にとって私立中学への進学は必須。
姉が留置所に入ったなんて受験の内申に響く。
姉を恨んで責めるがそれでもやっぱり姉を慕っているのね。
そこがかわいい。
姉弟が二人で手をつないで団地に帰るシーンなんて凄く温かい。
姉が家を出た後も弟はこの「強い」姉と手紙でやり取りし、勇気をもらってついにいじめっこに挑みかかるんだけど・・・泣ける。

蒼井優の恋人役に森山未來。
この人はあと5年はいつものかっこつけ走りで食っていくんだろうな。
過去を話して逃げる鈴子の腕をつかむシーンやら、呆然と鉢に水をやっている所から一転走り出すシーンとか、自転車を乗り捨てて駆け出すシーンとか。

佐々木すみ江はここ20年近く全然見た目が変わっていない気がするのだけど気のせいかな。
なんともう80歳。

蒼井優、ってこんなに痩せてたっけ。
宮沢りえや今井美樹なみに細い。

映画『同窓会』

2008年 監督:サタケミキオ
at ギンレイホール


同窓会 デラックス版 [DVD]

勘違いは人生最高の悲劇であり喜劇である

っていう冒頭の字幕に、そうだよなぁ、勘違いで悲しいことになっても後になれば笑い話になったりするしなぁと感慨にふけっていると、くさいプロポーズドラマが始まる。
どう見てもコメディー的扱いで撮影されていながらも万一これが大真面目だったりしたらどうしよう、とあたふたしていると、架空の映画の撮影だった、というオチだったので安心。
それにしてもこんなくさいプロポーズドラマの映画は絶対ヒットしないでしょう。
そんな劇中映画のプロデューサー南克之(宅間孝行)が主人公。

と、それよりもオープニングで流れたキャストにちょろっと表示された「飯島ぼぼぼ」って名前が気になってしょうがない。
なんというネーミングセンス。
「ぼぼぼ」って3文字だからまだ許されるのかもしれないけど、2文字だったら駄目じゃん。
ちなみに升毅を「ますたけし」と読むと最近知った。それまでは2文字目を「かく」って読んでたからな。人前で升毅の話をする機会が今まで無くて本当に良かった。

南克之は小さな映画プロダクションの社長でそれなりに成功している。
高校時代からの憧れだった雪(永作博美)とも結婚できた。
順風万般なんだけど若い女と不倫している。
そして離婚。
どろどろ、じゃなくて雪は笑顔で判子を押した。

雪は克之が子供をほしがっているのに子供ができないことに負い目を感じて離婚にOKしていた。
一方克之は子供のこともあるがそれよりも雪が高校時代にずっと一緒に仲良く連れ添っていた中垣(窪田正孝)という男の存在を気にしていたのだった。
雪は今でも中垣のことを想っているらしい。

離婚後、雪は体調不良を訴え、病院で「あと三ヶ月」と告げられる。
雪の友人石川えり(鈴木砂羽)づてにその事を聞いた克之は今の自分が雪にしてやれること、中垣に会わせてやること、を実現するべく奔走する。

現代と高校時代が交互に描かれ、テンポもよくて楽しい。
途中で冒頭の「勘違いは~」のフレーズを思い出すと、ああきっとそういうことだろう、と誰もがラストのネタを予測できるのだけど、実はこれが脚本に巧みに組み込まれた罠なんだな。
目の前に分かりやすい謎を突きつけられるとその奥にあるもう一つの謎が隠される。

かなり秀逸な脚本。
泣けて笑えて幸せになって。
主演の宅間孝行は高知東生や寺脇康文系のがたい。
驚きなのは監督脚本のサタケミキオと宅間孝行は同一人物なのね。
映画見てるときはまさかこの人がこんな脚本書いているなんて夢にも思わないでしょ。

それにしても会社の危機に一人で奔走してくれたあのNo.2みたいな人はあの勘違いに納得したのかな。

2008年12月8日月曜日

新しい私になって

Yahooニュースで塚地骨折のニュースを見ていたら関連ニュースのリンクに熊木杏里の文字が。

12/9(火)に『誰も知らない泣ける歌』という番組で熊木杏里の「新しい私になって」が紹介されるようです。
Yahoo!ニュース

それにしても“誰も知らない”って・・・
と思いつつ<泣け歌 グッとシアター>とかいう新コーナーで映像とともに紹介されるらしいので、きっとこの新コーナーはある程度有名どころでも取り上げるコーナーなんだろうな、と。
誰も知らない歌に映像は付かない。

公式HPに書いてないので本人は出演しない、と思われる。

2008年12月7日日曜日

映画『あの日の指輪を待つきみへ』

2007年 監督:リチャード・アッテンボロー
at ギンレイホール


あの日の指輪を待つきみへ [DVD]

葬儀から始まる。
夫が死んだのに悲しんだ様子のないばあさんエセル・アン(シャーリー・マクレーン)。
と、ストーリーの概略書くのも面倒になってきたのでやめる。

純情ゆえに冷たく嫌な感じで小憎たらしいばあさんをシャーリー・マクレーンが演じる。
このばあさんの純情のせいで皆が不幸になる。
けど最後は一気に晴れがましくなってハッピーエンド。
でも長年連れ添って死んだ夫は微妙。
愛する人との間に生まれた子供を可愛がれたから幸せだったのかなぁ。

他にクリストファー・プラマー、ミーシャ・バートン、ピート・ポスルスウェイト、ネーヴ・キャンベルなども出演。

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これ2週間以上経ってから書いてる(投稿の日付はちゃっかり12/7にしているけど)ので詳細が全然思い出せない。

それよりなんの映画か忘れたけど予告編でムーンライダーズの「髭と口紅とバルコニー」が流れていたんだよね。
鈴木慶一の映画音楽はあまり好きじゃないのだけど全然違う人がこの曲を主題歌に使用したのならばもしかしたら映画も面白いかもとちょっと期待。

映画『ベガスの恋に勝つルール』

2008年 監督:トム・ヴォーン
at ギンレイホール


ベガスの恋に勝つルール (完全版) [DVD]

30後半になったキャメロン・ディアスが再び恋愛コメディに挑戦、っていう素敵とも暴挙ともとれる映画。

恋人に「重い」と言われて振られたジョイ(キャメロン・ディアス)と、親父の会社で親父から首を言い渡されたジャック(アシュトン・カッチャー)。
気晴らしに遊びに行ったベガスで二人は出会い、酒飲んで大暴れして一夜のうちに勢いで結婚。
酔いがさめて正気に戻ると「やっべー」ってことで相手の出方を伺いながら穏便に婚約破棄。
と同時にジョイの25セントでジャックが記念に動かしたスロットマシンでジャックポット。300万ドル。
大喜びするジャックに引っ付いてジョイも大喜び。
「賞金は半分半分よ。だってあたしは妻なんだから!」
大もめして裁判へ。
なんかよく分からないけど6ヶ月の結婚生活を言い渡される。

まあ、王道だよね。
ぎゃーぎゃー騒いでののしってお互い最低だと思っていたのにいつの間にか相手の違う一面を見て本当に惚れていってめでたしめでたし、と。

ストーリーからするとキャメロン・ディアスとアシュトン・カッチャーって最高に面白くなる組み合わせで、実際二人とも生き生きしていたのだけど、いかんせん年が・・・
顔が老けたのは当然として、3年位前の映画(イン・ハー・シューズ)で見たときは顔に比してスタイルは若々しかった気がするんだけどな。
あの健康的な小麦色の肌はいつの間にかただの浅黒い不健康な肌になってしまった。
全体的な細さは変わらず維持しているのだけど細かなラインが骨っぽくなった気もする。
年は怖い。

騒々しくて楽しいんだかなんだかよく分からないけど見終わってどっと疲れた。

そういえばジョイの友人役で出ていたレイク・ベルっていう女優さんの顔芸がうざい。
出演作見るとテレビドラマ出身の人っぽい。

2008年12月6日土曜日

熊木杏里ライブツアー2008〜ひとヒナタ〜 in 東京国際フォーラム

2008/12/3(水)、熊木杏里のライブに行ってきた。

1年位前からちょこちょこワンマンライブやりだしていたからいつか行きたいと思っていたのだけど、ついに行けた。
不測の事態に備えてばっちり仕事も休み、昼過ぎまで寝てたっぷり睡眠を取り、マガジンも読み、毎日聴いているアルバムも1日中聴かずに溜め、準備万端で有楽町へ。
会場内に喫煙所が無いと嫌なのでどこか煙草吸えるところ探して国際フォーラムの周りをうろうろ歩き回っていたのだけど、どこにもなくてしょうがないのでひと気の無い路地でこっそり路上喫煙。千代田区。
開場時間を10分程過ぎてから中へ。
席着く前にうろうろしていると喫煙所発見。後でまた来よう。
ロビーとかにいる人を眺めていると年配も結構多い。
うろうろするのに飽きたので席を見に行く。
チケット買ったのは半月前で結構遅かったためか席は3階2列目。
2列目は両端に人が座っていたので、まだ誰も座っていなかった1列目から2列目の自分の席に脱いだ上着を置いてからまたロビーへ。
煙草吸って戻って着席。
会場の造りを見渡すとクラシックとかのコンサートホールだな、ここ。
確かに熊木杏里のライブで観客がノリノリに飛び跳ねている姿など全く想像できないけど。
じっくり歌声が聴けそうでいい。
3階だから舞台は少し遠いが、隅から隅まで見渡せてなかなかいい席。


ちょっと前置き長く書きすぎた。

1.春隣

時間になっていよいよ開演。
照明が落ち、舞台に人が出てくる。
端のキーボードにスポットライトが当たり、女性らしき人物がおもむろに弾きだしたキーボードからピアノ音が鳴り出す。
「会えなーくーて」
とそのまま女性が歌いだす。
あ、熊木杏里だ。
しかも1曲目から『春隣』。
大音量で熊木杏里の声。
キーボードとギターのみのシンプルな構成での春隣は声が際立ち、息遣いまで聞こえてくる。
ちょっとでも音程はずせば目だってしょうがないような状況で完璧に歌いきる。
ばりばりの声量で圧倒させるようなタイプじゃないから気づきにくいけどかなり歌が上手い。

2.時の列車

ステージ中央に出てきて挨拶の後、次はスタンドで『時の列車』。
バンド構成はギター(エレキ+アコースティックを曲により持ち替え)、ベース、キーボード、ドラムらしい。

3.今は昔

MCで自分の歌のルーツ、フォークソングについて触れた後、懐かしい曲を続けて3曲。
1stAlbamはどこかひねくれた暗さに溢れたAlbamなんだけど、その1stAlbamから『今は昔』。
「今は昔」、って確かに「今は昔」な曲を今の熊木杏里が歌う。

4.天命

3rdAlbumから『天命』。
3rdAlbumの中でもたぶん一番ゆったりした曲で、熊木杏里っぽい曲。
大きく特徴のないメロディーラインだけどやっぱり熊木杏里独特のメロディー。

舞台のバック、中央部分にだけ夕焼けのような風景が映し出される。

5.景色

2ndAlbumから『景色』。
1階の方から手拍子がおきるのであせる。
反射的に僕も手をたたき出したのだけど3階の人たちはあまり手拍子していないらしくて、ほとんど手拍子の音が聞こえてこない。
やる人がまばらなのか全体的にも大きな音になっていなかったし。
ということで控えめにパチパチと。
左の席のスーツのメガネの兄ちゃんも右の席のカップルの男の人も手拍子打っていたけど控えめで。
というか手拍子打つことの方が気になって歌に集中できなかった。
リズム感が乏しいのか歌の方に気を取られるといつのまにか間違えて裏拍で叩きそうになってあれっと思って修正したりしていたので。

それにしてもこの曲で手拍子おきるとは思わなかった。
他に比べると確かにテンポは速いけど。
ノリのいい曲だったのだな、と今更気づく。

6.新しい私になって

懐かしい気分になった後、今度は少し懐かしい『新しい私になって』。

7.朝日の誓い

MCでドラマ旭山動物園物語の話(簡単な曲紹介)から『朝日の誓い』。

8.ひみつ

そしてまた弾き語りに戻り『ひみつ』。
ライブで聴きたかった曲の一つをピアノの弾き語りで聴ける幸せ。
弾き語りになると神がかり的に歌が上手くなるのは気のせいか。
高い音も綺麗な裏声でなんてことない感じに歌う。
転調のCメロに入ってから、あ、そういえばこっからさらに高い音になるな、と思うと、この気持ちの入った歌唱の勢いが高音に苦しんで崩れやしないかと一瞬心配になったけど、聴いてみればむしろ流れに乗ってさらに勢いを増した声で歌うのでそりゃあぞくぞくもする。
何度聴いても名曲だな。

9.歌を捧げて

MCがよく聞こえなかったのだけど小田和正が山本潤子に送った歌のカバーとのこと。
こちらも続けて弾き語りで。
なかなかいい曲。

10.七月の友だち

高校の時窓際大好き、弁当も一人。
高校に行くのも嫌になっていた頃に私に声をかけてくれた友達。
その子に救われた。
という曲紹介から今度はアコースティックギターの弾き語りで『七月の友だち』。
曲のエピソードは知っていたけどMC聞いてからこの曲を聴くと、つくづくこの友達は幸せ者だなと思う。
「そうあなたは私のあこがれ 夏の太陽のように」

後のMCで言うんだけど、この七月の友達は今度結婚するらしい。
4thAlbamのDVDに映っていたあの可愛い子は結婚か。
というかあれからちゃんと連絡取っていたんだね。

11.夏の気まぐれ

上に羽織っていたのを脱いで軽く衣装チェンジ。
ここから再びAlbam『ひとヒナタ』からの曲へ。

12.青春たちの声がする

再び手拍子。
左の席のスーツの兄ちゃんは足組んで体を斜めにしながら体の横辺りで無機的に音のしない手拍子を打っている。
いやいや打っているようでいながらも首はかくかくリズム取っているのでノッているようでもある。

13.モウイチド

ドラムがドラムを普通に叩いた。
というのも熊木杏里の声をメインに据えるために今までスネアをブラシでこすっているような音で柔らかくリズムが刻まれていたのだけど、『モウイチド』はポップな曲なのでリミッターが解除されて心地よくバシバシリズムが刻まれる。
曲調として『景色』とかでもスティックで叩いていそうだけど遠慮無しに叩いたのはこの曲だけだったんじゃないかな。
ドラムだけじゃなくてバンド全体が大音量で音を奏で始めて一気に世界が変わる。
観客の手拍子もバンドの音に合わせて大きくなる。
そうだ、なんで今まで手拍子しづらかったのかって熊木杏里の声を前面に押し出すためにバンドの音が小さかったからだ。
ということで僕も気兼ねなく手拍子を打つ。

でも暫くして手拍子をやめる。
バンドの音と手拍子の波に乗った熊木杏里の歌声があまりにもいい。
声の伸びが半端ない。
そしてリズムにノッてステージ中央を動き回っている熊木杏里にびびる。
Albam『殺風景』とか『無から出た錆』を聞いていた頃に熊木杏里がリズムにノッて動き回る姿なんて誰が想像できよう。
例えば直立不動の前川清が動き回って歌ったらびびるでしょう。それと同じ。

『モウイチド』がこんなに盛り上がる曲だったとは。
じっくり見てじっくり聞きたい気持ちと参加したい気持ちとの葛藤の中、2コーラス目から再び手拍子を打ち出す。

歌い終わった後のMCで「思わず泣きそうになった」という程熊木杏里のテンションも上がった一節。

14.こと

大いに盛り上がった後にキーボードのみで『こと』。
『ひとヒナタ』の中で一番好きな曲。
この曲のエピソードのMCの後に歌詞を聞きながら聴くと一層好きになる。
切なくて、温かくて、優しくて。
泣きそうになる。

15.誕生日

盲目の少女からのメールに感じるところあって作ったというMCの後に『誕生日』。
新しい熊木杏里が詰まった曲。

16.雨が空から離れたら

メンバー紹介してから最後の曲というような事を言うので青天の霹靂みたいになって「えっ、もう?」と思う。
『雨が空から離れたら』。
傷つけたくて 傷つける人なんて
どこにもいない 進むためなんだから

って2ndAlbumに入っている『説教と楓』で
君の言葉は鉄ぽう玉
花火にはなれない
人生を教えたんだと
自負されるのはゴメンだ
そっと ぼくは言葉を捨てる

と歌っていた人と同一人物とは思えない。


歌い終わって深々おじぎしてはけていく。
アンコールの拍手が巻き起こる。
再登場。

En1.やっぱり

改めて聞くとしっとりした名曲だな。

En2.my present

最後の最後はアルバムの最後の曲でもある『my present』。
『モウイチド』で観客のリミッターもいい具合に外れたので手拍子の音も大きい。


片膝ついて投げキッスかましてはけていく熊木杏里。
面白い人だなぁ。


あっという間に終わってしまう。
1時間50分くらいだったかな。
あと何時間でも聴いていたかった。

短いながらも結構満足。
バンドも皆上手く、基本的には熊木杏里の声を邪魔しないように優しく音が紡がれていく。
神経使うだろうな。
盛り上げるところは息のあったセッションで盛り上げて。
全てが熊木杏里の歌声に還元されていく感じ。
おかげで熊木杏里の声を大音量で充分堪能する。

個人的には昔の曲をやるなら『一等星』や『ノラ猫みたいに』や『窓絵』が聴きたかった。
なんで今までライブに行かなかったのだろうと後悔。
『一等星』は前のライブではやっていたみたいだし。
次のライブも絶対行こう。

ひとヒナタ(初回限定盤)(DVD付)私は私をあとにして風の中の行進無から出た錆殺風景

2008年11月29日土曜日

歯医者終了

やっと毎週土曜の歯医者通い終了。
2007-09-18からだから1年以上だな。
銀歯だらけです。

右下奥に虫歯になっている親知らずがあるのだけどそれはまた半年か1年後くらいにという話になっているのでまたいつか行かなきゃいけないのだけど。

土曜の最後の患者はいつも僕だったらしい。
大人気の土曜の、僕のために毎週キープされていた時間が来週から空く。

2008年11月22日土曜日

映画『ぼくの大切なともだち』

2006年 監督:パトリス・ルコント
at ギンレイホール


ぼくの大切なともだち (完全受注5,000本限定生産) [DVD]

いつの間にかおなじみになったルコントとダニエル・オートゥイユのコンビ。
昔ルコントがよく作っていたどこか寂しくどこか可笑しなコメディタッチの作品。

美術商のフランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は自身の誕生日パーティに出席。
たくさんの仲間が集まった会席。
つい先ほど行ってきた顧客の葬儀があまりに人が少なく寂しいものだったという話をしたところ事態は急変。
「君の葬儀はもっと寂しいだろう」
悪いジョークかと思い
「そんなことはないだろう。少なくともここにいる皆は出席してくれる」
「ここにいる皆は誰も君の葬式には出席しない」
「・・・」

「君に友人はいない」
「何を言っている。たくさんいるさ。ここにいる皆だって僕の友人だ」
皆が無言でフランソワに冷たい視線を投げかける。

そんなこんなで10日以内に皆に”親友”を紹介する賭けをすることになったフランソワ。
さっそくリストを作って親友候補1位の友人から訪ねるが、仕事の話以外で訪ねてきたフランソワに対していぶかしさしか感じていない親友。
いらいらしたフランソワは
「だって君は僕の親友だろ?」
という直球を投げるが親友はフランソワをただの商売敵としか思っておらず、しかも嫌っていた。

親友候補1位でこんな感じなのでリストはもう絶望。
彼には友人すら一人もいなかった。
決して悪い奴ではないし付き合いが悪いわけでもない。
ただ、他者への思いやりみたいなものが全く欠如していた。自分の娘でさえも。
そんなフランソワが今から親友を作ろうとマニュアル本を買ったりして奮闘するのだが。

奮闘中に偶然出会った、誰とでも仲良くなれる才能、を持ったタクシー運転手のブリュノ(ダニー・ブーン)。
彼に友達の作り方のレクチャーを受けるフランソワ。
ブリュノという師を得てフランソワは変われるのか変わらないのか。
親身なブリュノとの友人関係はどうなるのか。

フランス版のクイズミリオネアが効果的に使われている。
テレビ番組を重要なシーンで長々と利用するなんてパトリス・ルコントくらいじゃないだろうか。
このシーンすげー面白いの。

ダニー・ブーンはコメディアンらしい。
娘役のジュリー・デュランが可愛い。
ジュリー・ガイエのきりっとした眉毛が凛々しい。

映画『最高の人生の見つけ方』

2007年 監督:ロブ・ライナー
at ギンレイホール


最高の人生の見つけ方 [DVD]

病院の経営などで莫大な富を築いたエドワード(ジャック・ニコルソン)。
自動車整備士のカーター(モーガン・フリーマン)。
なんの接点もない二人のいつもの日常が描かれるが、間もなく二人は入院。
そして同室。
エドワードは先に入院していたカーターを見てなんでこんなやつと同室なんだみたいなことを言うがカーターはカーターでいきなり来ておまえはなんなんだよ、という出会い。
この病院はエドワードの病院なんだけど、「一部屋ツーベッドが決まりだ、どんな人だろうと特別は無い」と公言していたエドワードは渋々カーターと同室に落ち着く。
まあ、病に苦しむもの同士、自然と打ち解けてもくる。
そして余命半年から1年と宣告されたエドワードは気丈に振舞いながらも突然迫った死に身を震わせる。
そんなエドワードを側で見たカーターは自分の本当の病状を医師から聞き出す。
カーターも余命幾ばくだった。
で、延命治療して闘うより人生で遣り残したことをすべてやろうぜ、とじいさん二人は世界を飛び回る。

じいさん二人が生活も性格もこれでもかというくらい真逆で分かりやすい。
かつそれぞれの特化した性格がストーリーの運びを自然にする。
棺おけに入るまでにやっておきたい「棺おけリスト」を書いたのは学生時代に子供が生まれたため夢を諦め家族のためにその人生をささげた実直なカーターで、「棺おけリスト」を実際に実行する行動力を付与したのは一代で巨大な富を築いた実業家のエドワード、というような。
たくさんの家族に囲まれるカーターに対して結婚離婚を繰り返して一人身のエドワードの対比。
エドワードはカーターの家族の気持ちを思いやり、カーターはエドワードの家族に対する気持ちを思いやる。
そしてその思いやりが二人の真逆の生き様を浮かび上がらせた上で対立。
エンターテイメント性溢れる展開の末、中心に固体としてある表裏一体の生と死を貫いて対角線上に結ばれる二人の深い友情を家族という大きな概念が柔らかく包み込む、っていう壮大なイメージがいつの間にか完成している流れが見事。

ただ、まあ実際にやりたいことリストをやっている最中でももう少しで死ぬと分かっていたらどうしても気になって心から楽しめないんじゃないかなとも思うけど。
それにリスト全部やっちゃった時に「後は死ぬだけ」っていう虚無に襲われることは確実だしリストを減らしていくことが死に近づいていくことでもあるからクリアしたくもない。
かといってやり残したことがあるまま死にたくもない。
つまり一番いいのは実は突然死です。

ジャック・ニコルソンもモーガン・フリーマンも、もう70らしい。
スカイダイビングは本当に飛んでるっぽかったけど、まじ?

二人の名優による軽妙洒脱で豊かな経験に裏打ちされた自由な演技が心地いい。

2008年11月15日土曜日

映画『ファンタスティック・プラネット』

1973年 監督:ローラン・トポール、ルネ・ラルー
BS2 録画


ファンタスティック・プラネット

この絵、やばいね~。

フランス/チェコ制作のアニメーション。
原作はフランスのSF作家ステファン・ウル。

冒頭プログレみたいな音楽の中を赤ん坊をかかえた女が何かから逃げるように必死に走っている。
かくかくと。
音楽といい絵といい相当にいかしている。
音楽のアラン・ゴラゲールを調べるとジャズピアニストで名アレンジャーと紹介されている。
でも音楽は年代的にも全盛だったプログレッシブロック。
アニメでプログレっていう組み合わせがそそらないわけない。

さて、冒頭のこの女が何から逃げているのか?
よく分からないまま見続けていると、突然巨大な青い手が現れて、女はデコピンされて無力に吹っ飛ばされる。何度も。
イジー・トルンカの『手』みたいだな。
さらには空から鋭利な葉っぱみたいなものがひゅんひゅん降ってくる。
そして仕舞いには青い手により持ち上げられて落とされ、絶命。
カメラが引くと、青い肌で赤くて丸い目をした巨大な人みたいな生物3匹が動かなくなった女を観察するかのように見下ろしている。
子供が蟻やゴキブリをいじめて遊ぶかのように人間がいたぶられていたのだった。

舞台は惑星イガム。
青い肌のドラーグ族が栄える惑星。
ハムスター程度の大きさの人間はドラーグ族によりペットとして飼われたりしている。
野生の人間は害虫として駆除対象。
人間同士は言葉を交わして喋ることができるのだがドラーグ族の言葉や文字は理解できないらしい。
人間には知能が発達した高等な人種とそうでない野蛮人種がいるらしい。
ドラーグ族の最新の研究により、人間が高度な知能を持つと分析されるが、多くのドラーグ族はそんなこと信じない。
害虫だし。
原始人のような生活や知能だった害虫達はドラーグ人の技術を吸収して急激に進化していく。

変な植物やら動物やらもたくさん出てくる。
アリクイみたいな動物に巣を襲われて人間が大量に食われたり。
セル画じゃなくて切り絵アニメらしい。幻想的な雰囲気の中でかくかく動くどちらかというとグロテスクな絵。
ローラン・トポールの魅力的な絵(またはローラン・トポールベースの絵?)はもちろん、音楽や効果音もいいしかなり面白い。

2008年11月8日土曜日

前のサイトの雑記7

ひととおり前のサイトの雑記を移行完了。
ツールで上手く抽出できなかった文がいくつかありそうだけどチェックするのも面倒なのでとりあえずいいや。
映画感想には画像も貼り付け。

監督名でラベルを付けたのだけど、数がやばいことになっている。
そもそもラベルの使い方を間違っているような気がしないでもない。

映画タイトルを一覧で見たいなと思ってネットで調べていると、Feed取得してタイトル表示するjavascriptを生成してくれるページがあったので、しめしめと利用したらFeedからの取得だとMAX500件までしか取得できないらしく、全件表示できていない。
無理、と諦めたのだけどよくよく考えるとGoogle Data API使ってなんかできそうな気がしてくる。
MAX500件の壁は1年単位の取得をループでまわして積み重ねれば済む話だし。
ああ、というか今のjavascriptでもscript文重ねたらできたわ。
ちょっと重いけど。
うーん、監督名とかも一緒に表示したくなってくるなぁ。

2008年11月7日金曜日

映画『歩いても 歩いても』

2007年 監督:是枝裕和
at ギンレイホール


歩いても 歩いても

もう邦画で良質のホームドラマは見れないもんだと思っていたけど是枝さんが作っていた。
これは面白いね。

三浦海岸の高台に住む母(樹木希林)と父(原田芳雄)。
そこに娘ちなみ(YOU)と信夫(高橋和也)夫婦が子供二人を連れて日帰りでやってきている。
さらには次男良多(阿部寛)とゆかり(夏川結衣)夫婦もやってくる。
二人暮しの静かな生活が一気ににぎやかになる夏のひと時。

アドリブが入っていたりするのかな。全部脚本どおりだとそれはそれで凄い。
たった一日の、しかも8割方家の中での出来事なのに、人物の現在過去未来全ての要素がセリフやシーンの一つ一つに凝縮されて、心が浮かび上がってくる。

おばあちゃんの家で初めて会う従兄弟と夏の日差しに照らされながら駆け回るきらきらした時間。

子供付きで再婚したゆかりの、義理の両親に認めてもらいたいと思う意気込み。
よく喋る義理の母や気さくな義姉によって自然に溶け込めるのだが、笑顔がぎこちない。
心労は休憩時にどっと噴出す。大変だなぁ。

一方ちなみの夫信夫は子供みたいに無邪気で、義理の両親の家でもおかまいなくくつろぎ、子供二人とはしゃいでいる。
とはいえ、「あんなくだらない奴」という言葉に自分に向けられた言葉かと思ってどきどきしたり。

次男良多は家父長制の名残を色濃く留める元医者の父と折り合いが悪い。
自分の跡をついで医者になることを強要されて反対して美術品の修復師となったが、今は失業中。
失業していることなど絶対この父にだけは知られたくない。
診療所も閉じたのに「先生様」の威厳を保つことに執心しているような父を嫌っていた良多だが、無力さをさらけ出しても元患者の命を心配する父の姿は良多の心に深く焼きつく。

子供達が帰った後、年老いた二人がえっこら階段を上りながら、次は正月だな、と寂しさと期待を込めて言う。
場面は変わって良多が今回これだけいたんだから正月はいいだろうと言う。

等々、何気なく切り取られる誰の記憶にもあるような日常的なセリフやワンシーンが思いのほかぐっとくる。
ホームドラマだねぇ。

この家族が普通と少し違うところといえば、長男が15年前に亡くなっているということ。
長男は海で子供を助けて自分は溺れて死んでしまったのだ。
この時助けられた子供は大学を卒業して就職(バイトだけど)している。
毎年命日にこの家に挨拶にやってくる。
この辺から家族の心情がストレートに吐露されるようになってくる。
特に樹木希林のセリフは愛情と残酷さが複雑に交じり合って、暗めの照明とあいまって緊迫の瞬間を作り出している。
迷い込んだ黄色い蝶のシーンなんか変わらぬ息子への愛情と痴呆症になったのではないかという不安感がごっちゃになって思わず息を詰める。

「この家は俺が働いて建てたんだ」とか「とうもろこしの話は、あれ、俺だから」とか、あれ、と思いつつ触れられないから通り過ごしたシーンが後になってから説明されたりして時間差で繋いでいくのも程よい刺激になりつつ。
腕によりをかけて振舞われる料理とか剥げ落ちてそのままになっている風呂場のタイルとか手すりとかありふれた日常会話とか生活臭とか家族の雰囲気とか、年齢を重ねれば重ねるほど楽しめるのだろうな。

映画『たみおのしあわせ』

2007年 監督:岩松了
at ギンレイホール


たみおのしあわせ

母を失くし、父伸男(原田芳雄)と二人で暮らす民男(オダギリジョー)。
内気でオクテの民男だけど、何回かのお見合いの末、瞳(麻生久美子)と出会う。
瞳さんは美しくて清楚だった。
二人は結婚に向けて動き出す。
他、主な登場人物に父の伸男の恋人宮地雪江(大竹しのぶ)や、ニューヨークから戻ってきた(という設定の)民男の暮らす一軒家の所有者である亡き母の弟透(小林薫)がいる。
この二人が絡んできてとんでもなラストに。

伸男はかっこいいしもてる。
女性付き合いも豊富だけど、妻が交通事故に合った日に伸男は女の家にいて妻の死に間に合わなかった。
そのため息子の民男に対して負い目を感じている。
民男は父と違ってオクテ。
父と息子は言いたいことをずけずけ言い合うのだけど、そのやり取りがまた笑える。
こんなに仲のいい父と息子はそういない。
ずけずけ言い合っても父は何より息子を想い、息子は何より父を想う。
だから伸男は恋人宮路を息子に紹介する機会を慎重に選ぶ。
民男の過去はよく分からないのだけど、少なくとも今の民男はそんなこと気にしていなくて父の恋を素直に応援するのだけど。
この仲のいい二人をかき乱し、かき乱されるのが宮路だったり叔父の透だったり婚約者の瞳さんだったり。

結構面白い。笑えるし。
カメラもオーソドックスに面白い。
前半真上からの俯瞰が何度かあるのだけど、それは天井裏に潜むあいつの視線に後から繋がったり、母の形見の浴衣を来た瞳さんの姿を部屋をまたぎながら民男の視線で隠れて追ったり、襖から二人の指だけが見えたり。
そういえばフレームの外で人が動くって最近の映画ではあまり見ないな。
デパートかなんかの屋上で伸男がすっとフレームの外に消え、暫くして画面がパンすると伸男はベンチにどかっと座ってくつろいでいるとか。

オダジョーはツータックのズボンにシャツを入れ込んだりするファッションだが、何着てもかっこよく見える。
おばちゃんレイコ(冨士眞奈美)が民男に、「宮路さんの恋のステップを邪魔したのはあなたよ!」と言う場面があるのだけど、あまり喋らなかったレイコがいきなりまくしたてるように喋ったと思ったらえらいむかつくの。
民男は当然きれるのだが、きれ方がどもり気味ながらも何しでかすか分からないきれ方で上手い。

石田えりがちょっと出ている。
年くっても変わらすに健康的で笑顔が美しい石田えりはこの映画では煙草ふかしてわっるい顔していた。

ラストは爆笑できるのだけどちょっとむずかしい。
親子愛が再び二人を世間から切り離し、母の幻想を追いかけて内に閉じこもる。
瞳さんは伸男に恋していたのかな。

2008年11月5日水曜日

熊木杏里『ひとヒナタ』

ひとヒナタ(初回限定盤)(DVD付)

熊木杏里のnewアルバム『ひとヒナタ』が届く。
嬉しいので画像もでっかく張り付け。

前のアルバム以降に発売したシングルを全然チェックしていなかったのでほとんど初めて聞く。
1曲目「モウイチド」がピアノ伴奏のみの歌いだしでシンプルに始まるが、すぐドラムやギターが入りにぎやかになる。
サビの部分なんかは声にエフェクトだかコーラスだかで厚みつけたりして普通のポップス並の編曲になっている。
熊木杏里はアルバム1枚目から2枚目で急激にシンプルな音作りになって以降、リリースされるアルバムはちょっとずつにぎやかな音になっていくのだけど、5枚目にして全部こういうPOP路線で行くのか、と思いきや。
2曲目「夏の気まぐれ」は一転ピアノとアコースティックギターのみのスローバラードに。
いいね~。ノリのいい曲のあとでしっとりするね~。熊木杏里だね~。

このアルバムはアレンジャーが今までと違う人になっている模様。

ざっと聞いた第一印象では6曲目の「春隣」がかなりいい。
ちょっとぞくぞくして泣きそうになった。
ずっと前 ずっと前 君と僕は春隣
冬を渡り 咲いてゆく
いつか花となる

春隣っていう季語をそう使うか。

熊木杏里は綺麗に裏声を多用する密度の薄い声が好きなんだけど、歌詞も凄い。
僕は音楽と歌詞を同時に捉えるような器用なことができないので、歌詞の意味なんか歌を聴いていても全く頭に入らないのだけど、メロディーに乗った言葉の一つ一つはそれなりに単体で頭には入ってくる。
熊木杏里の場合歌詞の言葉の選び方が驚くほど繊細で印象的なため、上記のようなフレーズがメロディーに乗ってすっと頭に飛び込んでくると、がつんとやられる。

今2順目聞いているけど、やばい、全部いい。
「誕生日」とか「こと」とか「my present」とか。
「誕生日」は、まあ誕生日なんだけど結婚式でも使えそうな。

前回までのアルバム同様このアルバムだけ毎日聞いても余裕で1年持つな。
さあ、毎日聴いて何ヶ月かかけて少しずつ歌詞覚えて最後に全体繋げて歌詞の意味を考えてみるか。


今アルバム包んでいたビニールを捨てようとしたのだけと一応書いておくか。
アルバム包むビニールに貼ったシールとか帯とかにドラマ○○主題歌収録とか販促用によく書いてあるのだけど、この『ひとヒナタ』は凄い。
  • 映画「Happyダーツ」主題歌「モウイチド」
  • ユニクロ「ブラトップ」CMソング「夏のきまぐれ」
  • NTT東日本 DENPO CMソング「誕生日」
  • 映画「天国はまだ遠く」EDテーマ「こと」
  • ニッセイ同和損害保険CMソング「春隣」
  • RCCラジオステーションシングル「青春たちの声がする」
  • 帝王グループ企業CMソング「時の列車」
  • ロッテ「紗々京物語」イメージソング「やっぱり」
  • 毎日放送(MBS)ほか「親孝行プレイ」EDテーマ「my present」

こんだけあるのに一個も聴いたこと無い。

ちなみにボーナストラックで拓郎の「夏休み」が入っている。
DVDも付いている。
でもDVDはCDいっぱい聞いてから満を持して見よう。
と思ったらDVDになぜか前回のアルバム曲の「ひみつ」が入ってるじゃん。
速攻見たい。どうしよう。

前のサイトの雑記6

前のサイトのデータ移行は順調に継続中。
あと少し。

映画の感想に9割方画像を貼り付ける。
思いつきでやり始めたら結構大変で少し後悔。
でもやっぱり画像ある方が記憶たどるとき便利だな。
全集とかのパッケージだとなんの役にも立たない画像だけど。

Amazonを検索していて思ったのだけど結構DVD化されている。
小津の初期の作品とかキートンとかも全集って形でちゃんと補完しているし。
びっくりしたのはイングリッド・バーグマンの『ドル』とか、セルゲイ・ボドロフ・Jrが出ているロシア映画の『ロシアン・ブラザー』とか、ジミー・ウォングの『怒れるドラゴン 不死身の四天王』とか、キン・フーの『大酔侠』等々、ひっかからないだろうなと思いつつ一応検索してみたらひっかかるところ。
東映やくざ映画の補完率もすごい。健さん人気なのか。

それでも過去の映画を全てDVD化できているわけではないので引っかからないものもちらほら。
DVD化されていない法則がいまいち不明。版権?
『燃えよデブゴン』(1980)がひっかからなかったり、キン・フーが引っかかるのにキム・ギヨンが一切引っかからなかったり。
気に食わないのはなんで加藤泰の『真田風雲録』がDVD化されていないのか。結構加藤泰がDVD化されているから当然引っかかるものだと思っていたのに。
あとモフセン・マフマルバフの『サイレンス』も引っかからなかったな。
溝口の『宮本武蔵』(1944)とかも。

2008年11月3日月曜日

映画『ハチミツとクローバー』

2006年 監督:高田雅博
BS2 録画


ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~

原作は未見。
美大を舞台にした恋愛ファンタジー。
皆片想い。

どこらへんから楽しくなるかなと思って見ていたけど、特に面白い展開も無く気づいたら終わってしまう。
青春を謳歌する若者達。
青春シーンには煽るようにソフトな洋楽が流れる。
さあ、あなたもノリなさい、って感じに。
むーん、十代向けの映画だったのか。しまった。
各シーンには分かりやすくBGMが流れて説明してくれる。

青春を謳歌、なんだけど、大学生というか高校生?
美大の彼らが作る作品のよさも分からないし。
美大の教員のレベルも低いし。
高校生か中学生の少女が空想で美大ごっこしているようなファンタジー世界。
片想いだからなのかもしれないけど、とことんプラトニック。
いや、そもそも宿に一泊するとき男女で部屋を分けずに同じ部屋で皆で寝るってそれはもう私達は絶対そんな関係になりえません、ってことだよな。
クリーンな恋愛ファンタジーにSEXは不要だ。

全体的に構図は息苦しい。
ロングショットはいくつもあるのだけど、なんだろう。
ごちゃごちゃしたショットにアングルちょろちょろ変えたカット割をぱしぱし挟んだりちょこちょこ意味無く手持ちカメラになったりするからかなぁ。

主演蒼井優。
蒼井優が見たいから録画したのだけど、その点では満足。
他に櫻井翔や伊勢谷友介や加瀬亮や関めぐみや堺雅人。
思いがけず西田尚美がアンニュイな感じで出ている。
利重剛なんかも出ている。

純情で熱い青春青年を櫻井翔が演じていて、櫻井翔もいいのだけど同じジャニーズで言えば、V6の三宅かな。
小動物のような純粋な目をした笑顔でうざいくらいの青春を演技してくれそうな気がする。

堺雅人の笑顔はかなりダーク。

2008年10月30日木曜日

11月INFO

BS2 10月30日(木) 午後9:05~10:54
京義線(キョンイセン) 2007年・韓国 THE RAILROAD
  〔監督・脚本〕パク・フンシク
BS2 11月6日(木) 午後2:30~3:57
けんかえれじい 1966年・日本
  〔監督〕鈴木清順
BS2 11月7日(金) 午前1:10~3:01(6日深夜)
天上草原 2002年・中国(内モンゴル) 天上草原/HEAVENLY GRASSLAND
  〔監督〕マイリース
BS2 11月11日(火) 午前0:50~2:36(10日深夜)
ダイヤルMを廻せ! 1954年・アメリカ DIAL M FOR MURDER
  〔製作・監督〕アルフレッド・ヒッチコック
BS2 11月13日(木) 午前0:40~2:40(12日深夜)
予期せぬ出来事 1963年・イギリス THE V.I.P.S
  〔監督〕アンソニー・アスキス
  〔出演〕エリザベス・テイラー、リチャード・バートン、オーソン・ウェルズ
BS2 11月16日(日) 午前1:05~2:57(15日深夜)
探偵物語 1983年・日本
  〔監督〕根岸吉太郎
BS2 11月20日(木) 午前0:40~2:38(19日深夜)
うつくしい人生 1999年・フランス C'EST QUOI LA VIE?
  〔監督・脚本〕フランソワ・デュペイロン
BS2 11月24日(月) 午後1:00~2:23
次郎長三国志 次郎長売出す 1952年・日本
  〔監督〕マキノ雅弘

BS2

次郎長三国志は9作一気に放映してくれるみたいです。

2008年10月28日火曜日

前のサイトの雑記5

とりあえず2008年分の映画感想投稿に楽天アフィリエイトから画像貼り付けた。
結構面倒だったので演歌番組のカット編集しながら無心にぴこぴこと。
無心にやっていたのだけども検索して目的のものまでなかなかたどり着けないと少しいらっとくる。
ギンレイホールで見た最近の映画は大方DVD化されていてすぐ引っかかるけど、ちょっと昔の映画になると引っかからないか画像ないかのどっちかになる。
昔じゃなくても短いタイトルだったりするともっと引っかからない。
『あこがれ』とか『接吻』とか。
心乱されぬように少し頑張って見つからなかったものは画像貼り付けを断念して次に行くようにしていたのだけど、『終電車』で検索すると『痴漢終電車』ばっかり引っかかるのにがくっと来た後に検索ワードに「トリュフォー」を追加して検索すると画像無しで1件引っかかるだけなのにはさすがにむかっとして風呂入る。

Amazonだとどうだろうと検索してみると何の絞込みもせずにトリュフォーの『終電車』がTOP2件に画像付きでHIT。『痴漢終電車』も引っかかるけど。
やっぱりAmazonだな、とAmazonアソシエイト(アフィリエイト)に申し込み。
なんだ住所入れるだけで済むじゃん。
以降基本Amazonで。

まあ、Amazonでも見つからないものもいくつかあったけど。
検索はしやすい。
画質もAmazonの方が多少いい。
基本Amazon予備楽天。
パッケージ臭ただよう画像しかない場合は楽天でも探してみたり。

2008年10月27日月曜日

前のサイトの雑記4

1日50件制限をなんとか突破できないかと思っていろいろやってみたけど諦めた。
毎夜PC起動してこつこつやっていくか。

で、24時間制限が解けるまで暇なのでレイアウトを少し変えてみた。
日付のところをborder:outsetにしてかっこいいじゃんって自分で満足していたのだけど、レンダリングエンジンによって大分見え方が変わる。
FireFoxだとかっこいいのにIE系だとださい。
もう少し工夫してみるか。

と、その前に今移行できているデータを一通りチェックした方がいい気がしてきた。
ぱっと見、変なことになっているのがいくつかあるので。
ついでに映画の感想に画像貼り付けていこうかな。

以下、自分メモ
  • 前の雑記はタイトルの前にもつらつら何か書いていることが多いんだけど、今回抽出しているのはタイトル以降の文なので、タイトル前に書いた前置き文章がごっそり抜ける。
    気づいた範囲でまことに不本意ながら前の雑記HTMLをいじって前置き文章をタイトルの下に入れ込んだのだけど、段々面倒になってきて全部はやっていない。
    気が向いたらチェックして抜けている文を入れ込んでみる。
  • 画像リンクはことごとく死んでいる。
    気が向いたら画像もアップロードしてリンクを貼りなおしてみる。
  • 監督名をラベルにしたら既に大量でわけ分からなくなっている。
    もっと違う分類にしてラベル付けたほうがいい気がしてくる。
    映画タイトルを「あ行」「か行」とかで分類してラベル付けるとか。
    気が向いたら考えてみる。

2008年10月25日土曜日

映画『告発のとき』

2007年 監督:ポール・ハギス
at ギンレイホール




「逆さまの国旗の意味を?」「国家の危険信号だ」

元軍人警官のハンク(トミー・リー・ジョーンズ)は息子のマイクが軍から姿を消したという知らせを受ける。
マイクはイラクから帰還したばかりだった。
自分の息子に限って無許可離隊などありえないと感じたハンクは元軍人警官の勘ですぐさま基地のあるフォート・ラッドに向かう。
マイクの隊の仲間に聞き込みを行うが誰もマイクの行方を知らない。
地元の警察も「軍警察に行け」と相手にしてくれない。
そんな折、マイクが焼死体として発見される。
誰が、何のためにマイクを殺したのか。

予告編見て、何か許しがたい秘密を知ったマイクが秘密を告発しようとして国家により抹殺された、ように勝手に思っていたのだけど、どうも違う。
ただの殺人事件じゃん、と肩透かしを何度かくらうんだけど、真相が判明した後は納得。
そういうことか。
真相にいたるまでの過程の語り方が上手い。
二転三転する真実。
次第に見えてくる息子の顔。
俄かに信じがたい息子の携帯に入っていた映像。
そもそそも戦場でなぜにこんなに動画撮影をしているのか?
全てが真相に収束される。

まあ、でも焦点は「イラクに送られた米軍兵士」なんだよね。
もちろんそれは飽くまで切り口に過ぎず、情報もみ消しの軍批判、イラク戦争批判、戦争批判まで繋がるのかもしれないけど、いずれにしろ民間人含め数万人の死者を出しているイラク人にとっては生きて帰還したアメリカ兵士がどうなろうと知ったこっちゃない。
イラク側の犠牲者もしっかり描くことを忘れてはいないものの、戦争物じゃなくてサスペンス形式で親子愛を描くお話なので戦争シーンに時間を割けず、自然と意識がアメリカ側にしか行かない。
そうなると一番の被害者は「イラクに送られた米軍兵士」と言われているように見えてきちゃう。
国民をこんなことにしてしまったアメリカ政府よ、どうしてくれるんだ、っていう。
見方次第だけどさ。、

映画『イースタン・プロミス』

2007年 監督:デヴィッド・クローネンバーグ
at ギンレイホール




何気ない日常の風景。
そこに突如割り込むエグい殺し。
で幕開け。
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』もそんな感じのオープニングだったな。

イギリスロンドン。クリスマス目前の23日。助産師のアンナ(ナオミ・ワッツ)の勤める病院に一人の妊婦が運び込まれる。
帝王切開により子供は無事だったが母親は息を引き取る。
母親はまだ14歳の少女だった。
腕にはドラッグの注射跡が残る。
身元不明のこの少女の親族を探そうとアンナは彼女の日記を持ち帰る。
日記はロシア語で書かれていた。
アンナはロシア人とのハーフだったがロシア語が分からない。
折りよくロシア人の叔父が来ていたので翻訳を頼む。
アンナは日記に挟まれていたレストランのカードを頼りに“トランスシベリアン”というレストランを訪れ、そこのオーナー(アーミン・ミューラー=スタール)に少女の事を尋ねるが、オーナーは知らないという。
このロシア人のおっさんは日記を翻訳してあげようと言い出したりボルシチを味見させてくれたりと何かと親切。
なのだけどこの人はロシアンマフィア“法の泥棒”のボスだった。
ロンドンの闇に巻き込まれていくアンナ。
イースタン・プロミス=人身売買
ね。

一方“法の泥棒”のボスの息子キリル(ヴァンサン・カッセル)の運転手のニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)は慣れた手つきで死体処理をしていた。
ただの運転手のくせに只者でない雰囲気の謎の男。
冷酷だけど優しい一面をちらちら見せる。
アンナを危険に巻き込まないように動いてくれる。

マフィアなんだけど拳銃が全然出てこない。
殺しはもっぱら刃物(ナイフや剃刀)。
喉下掻っ切ったり後頭部に突き刺したり。
エグい。だからマフィアが怖い。
1mmたりとも関わりたくない世界だ。

そんな世界に生きる人間はっていうと、人の良い素敵なおっさんぶりしか映像では現れないけど、その非道ぶりは群を抜いていると段々判明するボスや、狂喜に満ちた顔でやっていることも非道なんだけど子供に優しくて好かれてもいる情緒不安定なキリルや、経歴不明のクールな男ニコライやら。

グロいところはしっかりグロく、波のある緊張感の持続とキャラクターの魅力と謎と程よいB級くささ(バイクで走るアンナをバイクの正面にカメラを固定して映すっていうような)がいい具合に混ざり合ってかなり面白くなっている。
最後はまだあと1時間は続きそうな展開だなってところで終わっちゃうからあっけないけど。

2008年10月24日金曜日

前のサイトの雑記3

前のサイトのデータ移行用TOOLを動かしてみる。
エラーも返さずに順調に動いているなと思っていたら途中からなんか投稿が反映されなくなる。
TOOLは正常に動き続けているのに。
ちょうど50件まで投稿されていて51件目以降は反映されていない。
どうも連続投稿は50件までらしい。
じゃあ51件目のpostでエラー返してくれればいいのに。

なんだよ、あんまり負荷かけると怒られるかなと思ってお情け程度にしかならないけど自主的にひと月分postしたら60秒Sleepするようにしたのに全く無駄だった。

あっ、なんか投稿用ページに「文字の確認」なんてものが出現している。
リンクされているヘルプを見ると「スパムの疑いがあると判断された」らしい。
「文字の確認」は24時間経たないと解除されない。
ということは1日50件。
これはめんどくさいぃ。
まだ二か月分ですよ。
中途半端に終わった2003年の11月分はとりあえず手動で削除。

2008年10月21日火曜日

前のサイトの雑記2

とりあえず前のサイトから雑記を細かく抽出するソースを書いて9割方上手く抽出できているっぽいけど・・・むーん。
  • 1タイトルの抽出条件が強引なので条件に引っかからない部分が漏れる。
  • 映画の監督名や制作年の抽出条件も強引なのでちゃんと抜き出せない箇所がある。
  • 内部リンク貼っている箇所は相対パスからフルパスに変換するだけなので前のサイトにリンクされる。

5割かた漏れるとかなら諦めるけど、少しだけ漏れるっていうのがまた微妙。
かといって前のサイトの全HTMLファイルの中身をチェックするのも嫌だし。
ざっとHTMLをgrepして確認するだけでUPしちゃおうかなぁ。

2008年10月19日日曜日

前のサイトの雑記

前のサイトの雑記に書いた内容をこのブログに移行できないかな、と思って調べていたら、Googleが公開しているAPIを使ってできそうに思えてきたのでちょっとテストしてみる。

javaもCも苦手だけどとりあえずeclipse入れてるからJAVA用のライブラリ落としてきてソース書いてみたら投稿自体はサンプルソースコピっただけで超簡単に出来た。
投稿日付も適当にそれっぽいプロパティをいくつか試してみたら変更できたのでなんだかいけそうな気がする。

問題は前のサイトのデータを読み込んだ後にごりごり編集しなきゃいけないのがちょっとめんどいかな、ってくらい。
時間あるときにやってみよっと。

いや、前のサイトのHTMLは途中で何度か構成変えたりしているから抜き出すのがむずい。
雑記一覧へのリンクだけでいい気もしてきた・・・

2008年10月16日木曜日

Perfume First Tour 『GAME』

いやー

すっげーな

チョコレイト ディスコォー!!

HuHuuuu!!




PerfumeのライブDVD
Perfume First Tour 『GAME』

昨日ポストに無造作に突っ込まれていたので速攻開けてどきどきしながら再生。
何の曲が入っているかは見てからの楽しみにして。

登場シーン凄いかっこいいわ。
オープニング曲は「GAME」。
初めて見る「GAME」のバキバキの振り付けのあまりのかっこよさに泣きそうになる。
そのまま全17曲。一気に堪能。

前のDVDに比べると、曲のレパートリーが増えて表現の幅が広がっているのね。
かっこいい曲やキャッチーなメロディーの曲やアイドルチックな曲などなど。
そして曲に合わせて3人の表情もきりっと引き締まったり微笑んでいたり妖艶だったり。
あまり数は多くなかったけど生歌の曲では大きく音をはずさないかどぎまぎしたり。
振り付けは細部まで緻密で何度見ても飽きないし。
面白いなぁ。

アルバム『GAME』で曲は何度も聞いているけど振り付け見たこと無い曲がいくつかあって、その振り付けを見れたときはどれも衝撃。
オープニングの「GAME」もそうだし「Take me Take me」や「マカロニ」も。

前のライブDVDはたくさんのカメラというおもちゃを与えられた学生が面白がって無駄に頑張って編集しちゃったような残念さがあったけど、今回はそこそこまとも。
Perfumeの振り付けは立ち位置もめまぐるしく変わるし振り付けは指先やつま先に至るまで全身で表現するから3人の全身が映る位置で固定してほしいと思いつつも表情のアップも見たいしいろんな角度からも見てみたいとも思うから難しいな。

このDVDで「Perfumeの掟」っていうダンスパフォーマンスが見れるもんだと思い込んでいて楽しみにしていたのだけど、入ってないぃ!
そんな馬鹿な。特典映像みたいな形で入ってないかなと探して見るけどやっぱりない。
SOUNDのメニューにSubvoiceっていうのがあるくらい。

昨日は気づかなかったけど実はこのSubvoiceってやつがかなりの特典だったと今日気づく。
今日もう一度見ようと思って再生したらなんか知らないけどライブ映像にかぶさるようにしてPerfume3人の話し声が聞こえてくる。
なんだこれ、と思っていると、どうもこのDVDについての3人による解説が副音声で流れているらしい。
解説、というかこのDVDを見ながらのフリートーク。
これがすこぶる面白い。
3人がこのDVD見ながらワイワイと話しているだけなんだけど、ライブの裏話や振り付けの見所や自分達のMCへの突っ込みなどなど楽しい話がたくさん聞ける。
ライブに出演している本人達が自分達のライブを見て盛り上がって喋るのが、本人達にしか喋れない主観的な話だったりまるで自分達のステージじゃないように客観的だったり。
全く計算なくフリーに喋っているようで客観的に自分達のステージを分析していたりするから凄い。
トーク聞いているとつくづくこの3人は生粋のエンターテイナーだなーと思う。

ステージの巨大スクリーンの映像について「この後ろの映像やばくない?超かっこいい」とか「セットもやっぱりかわいいよね」とか「照明が素晴らしい!やっぱりわかってるね!これ」とか「お客さん凄い手挙げてくれてる~」とか言われると、副音声なしで見たときはずっと3人の姿をただ追っているだけだったのだけど新たにいろんな部分に目が行くようになってこのDVDがさらに面白くなる。

しかしなんで全部の曲に副音声入れてくれなかったんだろう。
副音声は全体の半分くらいしか入っていない。
トーク聞いてるとどうも初めからこの曲とこの曲に副音声入れるって決まっていた上で録音しているっぽい。
Perfume3人のスケジュールの都合上?ディスク容量上?
よく知らないが音声いれるだけじゃん。

とにもかくにもPerfumeの質の高い総合パフォーマンスに圧倒されっぱなし。
日本人でよかったなー。

2008年10月15日水曜日

改竄

今こないだ見た映画の感想を投稿してみたんだけど、日付を今じゃなくて見た日付にした。
時間もついでにいじって映画館での上映開始時間にセット!

なのだけど、なんだろう、このデータ改竄しているような気持ち悪さは・・・
それに、そもそも上映開始時間に感想をUPできるわけないじゃん。

かといって投稿した日時だといつ見たのかわかんなくなっちゃうしなぁ。
あ、投稿内容に見た日付書けばいいのか。
いや、投稿月でカテゴリ分類されちゃうから何月に何見たとか全部ずれてしまう。
むーん、まあいっか。

2008年10月12日日曜日

映画『JUNO』

2007年 監督:ジェイソン・ライトマン
at ギンレイホール




16歳の高校生ジュノ(エレン・ペイジ)は興味本位で特に好きでもない同級生とSEXしてみた。
そして妊娠。
高校生だし産んでも育てられないので堕ろすことにするが、突然気が変わって産む決意をする。
かといって育てられないので里親を探したところ、子供を欲しがる素敵で理想的なカップルを見つけて万事OK。

あらすじ書くとこんなもんで、予告編見ればそれで大体のストーリーは分かる。
それでも寝ないで済んだのは一人一人のキャラクタがたっていて結構面白かったから。
主人公のジュノはパンクとホラー好きでクールながらずけずけ物言う女の子。
口が悪く傍若無人に見えるけど、しっかり他人を見る目を持っていて決して自分本位には生きていない。
子をはらんだせいか時折見せる優しい表情がまたいかす。
ジュノの継母なんかよってたかって嫌悪の対象にしそうなところだけど「あんたが犬アレルギーのせいで犬が飼えないのよ」とジュノに悪態ついても全然嫌味に聞こえない。
継母だけどジュノのことを凄く大事に思っているっていうのが見えるから。
他にもいかつい顔しているけど家族を何より愛する父親とか子供が大好きなヴァネッサやらいつまでも子供な マークや、ふわふわしたぼっちゃん顔のくせに何気に大会新記録を出したりしちゃうボーイフレンドのブリーカーやら。
登場人物のキャラクターが見えてくるのと、ジュノが優しさに溢れた周りの人達の姿に気づいていく過程が上手いことシンクロしているのね。

ジュノがパンクとホラー好きであることに間違いはなさそうだけど、突っ張っているうちにそうなったような気もしないではない。
最後にはアコギでデュエットしているし。
妊娠したといってもついこないだまで処女だったわけだし。
まっすぐに感情を吐き出してぶつかって悩んで人の優しさに気づいて素直に自分を見て受け入れて世界が広がっていく過程を描いているわけだから趣味の世界もより自分の好む方向に向かって広がるに違いないのだよ。
マークに勧められたソニックユースをシーンの展開上「ただのノイズだ」と切り捨てるけれど、実は気に入っていたのだろう。
(ノイズっちゃあ確かに間違ってはいないから買ったCDをある程度聞きこんだと強引に解釈し)
そしてホラーはダリオアルジェントしか認めなかったけど、ハーシェル・ゴードン・ルイスも好きになったり・・・ってこれはあまり変化してないか。

映画『西の魔女が死んだ』

2008年 監督:長崎俊一
at ギンレイホール




西の魔女、とは田舎の山奥で四季折々の自然に囲まれて一人で暮らす祖母のこと。
西の魔女が死んだ、とはつまり祖母が死んだ、ってこと。
死ぬと分かっているのにラストは泣ける。
・・・なんとか堪えたから泣かなかったけど。
どんなラストかというと、それはつまり『雨上がりの駅で』みたいなラスト。(他にぱっと思い浮かばない)
映画でたまにみかけるやつ。

梨木香歩の同名小説の映画化。
主人公の中学生まい(高橋真悠)は「女子の付き合いって独特なんだよね」ってことで入学早々登校拒否になる。
母親(りょう)に言わせると、まいは「感受性の強い子」で「ちょっと扱いにくい子」らしい。
とりあえず田舎に暮らすイギリス人のまいの祖母(サチ・パーカー)に預けられる。
自然に囲まれて祖母と二人暮らし。
たったひと月程度だけど、おばあちゃんのさりげなく紡がれる信念に基づいた言葉の数々と自然の生活が、まいを健やかに成長させていく。

ちょっと眠くなってきて途中寝ちゃったので中盤はどうなっていたか知らない。
まいが早朝(たぶん早朝)霧雨の林の中を雨具かぶって徘徊するシーンは一瞬いいな。
なめくじやみみずに腰抜かしていた都会っ子の少女が霧雨に静かに煙る自然の中を一人徘徊する。
何も動くものがいない早朝の林の中でフードをかぶって顔が見えない少女が一人だけ動いている。
これが徹底的に顔をフードで隠して映さないか、映したとしても色白の美少女の片目だけが覗くだけならもっとよかったのだけど。
無造作に顔を映しちゃうとそこで目に見える個が現れるから結局普通のシーンになっている感じ。

「おばあちゃん」は「まい」にも常に敬語で話すのだけど、敬語という違和感と喋る日本語の微妙な抑揚の違和感が初め気になる。
まあ、すぐ慣れるんだけど。
あっ、おばあちゃん役のサチ・パーカーってシャーリー・マクレーンの娘らしい。
おばあちゃん、なのに顔とか腕とか若々しくておばあちゃんっぽくないな、と思っていたんだけどやっぱり若いんだ。
1956年生まれ。50過ぎたばかり。
日本語上手いなと思ったら6歳から12歳まで日本で暮らしていたらしい。

2008年10月8日水曜日

そういえば

よくよく考えるとアフィリエイトで画像を貼り付けるならWEBサーバの容量は変わらないんだから、前のサイトでも画像をばんばん貼り付けられたんだな。

amazonで予約完了



PerfumeのライブDVD
Perfume First Tour 『GAME』
2008年10月15日発売。
amazonで予約完了。
画像のリンクは楽天だけど。

どっちかっていうと楽天よりamazonのアフィリエイトで画像貼り付けたいな。
なぜならamazonの方がデザインがかっこいいし見ていて面白いから。
楽天はカテゴリが細かく分かれているのはいいんだけど、目的のものにたどり着くまで絞り込んで絞り込んで検索して、かつ並び順変えたりしてやっと見つけたりするのでめんどくさい。
amazonはなぜかそんなに絞り込まなくてもすぐ目的の商品にたどりついたりする。
でもamazonでアフィリエイト始めるには住所とかいろいろ情報入力しなきゃいけないので気が引ける。
購入のために住所もクレジット番号も登録しているっちゃしているんだけど。

DVDの予約注文した後、熊木杏里のnewアルバム『ひとヒナタ』も見てみたらこちらも結構割引されていたので続けて予約注文。
楽天で画像探したけど見つからず。amazonでも無かった。

2008年10月7日火曜日

ちょっとテスト2



画質はShopによるのかな。
画像はジミー・ウォングのぶっとんだ名作。
DVDのパッケージ写真だからものによっては微妙。

やば、寝ないと。

ちょっとテスト



楽天アフィリエイトから画像。
画質は微妙かな。

2008年10月6日月曜日

移行しようかどうしようか

今更かもしれないけど先日Googleアカウントを取得。
iGoogle だのGmail だのGoogleカレンダーだの、GoogleドキュメントやらGoogleリーダーやら一通りやってみてすげー楽しむ。
でも活用法が上手く見出せず最近はiGoogleとGoogleリーダーだけ利用。

で、昨日ふと気が向いて全然興味なかったんだけどブログサービスのBloggerもやるだけやってみる。
やってみたら面白いね。これ。
設定画面で適当に選んだブログテンプレートのHTMLを直で編集できたから、とりあえずスタイルシート周りをいじって今使っているホームページのレイアウトに似せてみる。

スタイルシートが分かりづらくて、丸一日かかったけど。

こんなに頑張ったとなるとなんだかこのまま使用しなくなるのはもったいなく思えてくる。

今使っているホームページの不満点
  • 容量が10Mなので画像のアップロードを4年くらい前から一切しなくなった。→画像をアップロードしたい。
  • 月が替わるとページを作り直したり一覧を更新したりして、ある程度自動化するツールは作ったもののやっぱりめんどい。
頑な、ではないけどブログに移行しなかった理由
  • 面倒だった。
  • 映画の感想は1週間以上経ってから書くのだけど、日付はやっぱり見た日にしておきたいから。
ってところだけど、なんか投稿オプションってところから投稿日自由に設定できるじゃん。
むむ。
もういつでも移行しちゃっていい気がしてきた。

後は前のホームページの雑記の一覧へのリンクを上手いことできれば移行しようかな。

2008年10月5日日曜日

2件目

2件目登録するとどういうレイアウトになるか?

2008年10月4日土曜日

2008年10月1日水曜日

2008年9月23日火曜日

映画『幸せになるための27のドレス』

2008年 監督:アン・フレッチャー
at ギンレイホール




過去27回も花嫁の付添い人をしている女性が主人公。
人一倍結婚願望が強いのに結婚できない。
大好きでメロメロになっている会社の上司には告白できないまま妹に取られてしまったり。
でもヒロインは綺麗で気の利く「いい女」なので当然最終的にはハッピーに。
なかなか普通に楽しめる恋愛コメディ。

映画『奇跡のシンフォニー』

2007年 監督:カーステン・シェリダン
at ギンレイホール




孤児院で暮らす11歳のエヴァン(フレディ・ハイモア)には不思議な才能が備わっていた。
それは自然の様々な音が全て音楽(旋律)に聞こえるというもの。
その能力は冒頭、麦畑みたいなところの中心でエヴァンが自然の音に耳を澄ませながらタクトを振る真似をするシーンで印象付けられる。
なんだけど、あまりにちゃっちい。
冒頭とはいえカメラが横や上からぐいんぐいん少年を捉える無駄な荘厳さが。
大体なんで自然の音を敏感に感じ取っている少年の画のバックグラウンドに音楽流しちゃうんだ。
タクト振る姿がどこにでもいるただの子供の遊びにしか見えなくなっちゃうじゃん。
とまあそれは置いておいてストーリーの話だけど、少年は自分の中に流れる音楽が両親と繋がる(再会できる)ためにあると信じている。
だから孤児院を抜け出して音楽が導くままに両親を探しに旅立つ。
初めに導かれた音楽は同年代の黒人少年がストリートで弾くギターの音。
黒人少年には音楽で生計を立てる仲間の子供がいっぱいいて、その元締めにはウィザード(ロビン・ウィリアムズ)といううさんくさいおっさんがいる。
※うさんくさいというのはロビン・ウィリアムズがいつものうさんくさい微笑み演技をしているからというだけではなくて、役柄がうさんくさいってことね。
ウィザードと知り合いになるエヴァン。
そして、明け方おもむろにギターをぺしぺし叩いて音楽をかなでるエヴァンを目撃したウィザードは、この子は天才だ=金になる、と目を付けてエヴァンを天才ギター少年として売り出すべく奔走を始める。
でもまあいろいろあってウィザードとも離れ離れになり、見知らぬ駅にひとり降り立ったエヴァンはゴスペルに導かれて教会に。
今度は教会のゴスペル少女に音階をちょろっと教えてもらっただけで自分の内に溢れる音楽を五線紙に猛烈な勢いで記していくという天才ぶりを発揮するエヴァン。
四分音符や八分音符などは教えてもらっていないのにそこは天才なので問題ない。
さらにはいきなりパイプオルガンまで弾いてしまうという天才ぶり。
メロディメーカーであることと楽器の演奏技術は別物だろ、とは言ってはいけない。天才なんだから何でもできる。
・・・簡単なストーリーの概略だけ書こうとしたけど書いたその手でそのまま不満点を書き連ねたくなる衝動を抑えられないのでここで区切る。

話の筋としては、音楽の才能に秀でた孤児の少年が音楽を通して両親(両親もそれぞれチェロ奏者とロック歌手)と再会するというもの。
予告編見た時は、音楽映画でロードムービー、っていうのが面白そうだなと思っていたんだけど。
同じプロットをロシアあたりの監督で撮ったら面白い映画になりそう。(これはアメリカ映画)

少年にここまで常軌を逸した才能を持たせると、自然と神秘的な存在になるんだけど、少年に聖性のようなものは無い。
聖性を強調したら大衆ストーリーにならないから。
エヴァンはおよそありえない天才だけど「現実感のある」子供として他の登場人物からも観客からも認識されなければストーリー上の感動を得られないので。
それなのに、この監督はところどころ意図的に少年に聖性を持たせたりするんだよね。
例えば夜中に誰も知り合いのいない街にぽつんと放り出された少年が不安と恐怖に怯えるでもなく教会から聞こえる音楽に導かれてふらっと協会に立ち入るシーンとか。
ゴスペルソングが響き渡る教会に、誘われるかのように夜中突如現れた色白の謎の美少年なんて神秘的なシチュエーションだし。
でもそういうものは全てその後の音符書き散らしシーンの凄いだろう的なBGMや、ゴスペル少女のモーツァルト並の神童が現れたという騒ぎっぷりで聖性が切り捨てられて正常なストーリーの流れに戻っていくんだけど。
個人的にはこういう特異な能力を持った少年は神秘的な存在のまま世の中をふらふら歩き回ってほしい。
モフセン・マフマルバフの『サイレンス』のように。

音感に秀でた少年が自然の音や街の音から音楽を感じ取る、というその音楽はあくまでメロディーなんだよね。
自然の音を聞いてそれが常にメロディーに変換されるってそれは音楽の才能があるっていうのか?
自然の音にインスピレーションを受けてメロディーを作るならまだしも、常にメロディーに変換されるってことは自然の素の音を聞けないってことになる。メロディーになっちゃうんだし。
だからエヴァンは天才というか悲しい子なんだよ。

ストーリー重視なんだけど突っ込みどころは多々あるのでどうせならもっと無茶苦茶にしてくれれば面白かったのに。
ちなみにエヴァンの両親の恋愛シーンはちょっときつかった。
父親役はジョナサン・リース=マイヤーズ。
ウィザードはエヴァンの両親が初めて会ったあの日に夜の街を流していた奴なのかなぁ。

2008年9月21日日曜日

映画『初春狸御殿』

1959年 監督:木村惠吾
BS2 録画




木村惠吾の狸御殿シリーズ初のカラー作品。
『関の弥太っぺ』と併映されたらしい。
日本映画全盛期のお正月娯楽ちょんまげ狸ミュージカル。

話の筋は単純。
かちかち山の泥棒狸泥右衛門(菅井一郎)の娘お黒(若尾文子)は父親と違って気立てのいい娘だった。
ある時成り行き上狸御殿(つまりお城みたいなもの)に入った二人は不法侵入で捕まってしまう。
狸御殿ではちょうどきぬた姫のお見合いのために隣国の若君狸吉郎(市川雷蔵)がやってきていた。
家老の狸右衛門(中村鴈治郎)が狸御殿の衰退ぶりを憂いて図った政略結婚だが、当のきぬた姫は「私は狸なんかと結婚しない。人間と結婚するのよ」と言って家出してしまう。
狸吉郎はきぬた姫はまだかと待っているしさあ困った、ってことできぬた姫に瓜二つだったお黒がきぬた姫の身代わりとなる。
お黒にぞっこん惚れこんでしまった狸吉郎。
お黒もまた狸吉郎に恋してしまう。
どうしよう。ただの村娘なのに。

シンプルにも鮮やかに色彩を放つ美術セットと照明の中、市川雷蔵や若尾文子が歌い、舞う。
豪華正月映画なのでもちろん二人だけじゃない。
勝新太郎、中村玉緒、水谷良重、神楽坂浮子、松尾和子に和田弘とマヒナスターズまで。
ひとつなぎの舞台で全国ご当地ソング巡りしたり。
ご当地ソング巡りは雷蔵の相手役で各地域で一人出てくるので出演時間が1分も無い。
松尾和子や中村玉緒を使い捨てのように使う豪華さ。

娯楽映画なので(?)お色気もあり。
狸と一緒に河童ガールズが出てくるのだけど、衣装の素材が皆緑の線状にしたビニールなのね。
服はミニのスカートのみ。上半身は裸で緑の長い髪の毛が微妙に胸を隠す、ようでいて全然隠れない。
スカートはスカートで線状なのでぺなぺな。
前はどうなっているか知らないがジャンプした瞬間にけつ丸出しだったのでパンツはいてない。
さすが娯楽映画。
女優さんは白くてぶよぶよしてそうだったけど。
他にも全体的にレビューのシーンのバックダンサーは皆エロい格好している。
はっぴの前が完全に閉じられずにへそまでがら空きだったり、浴衣のすそが斜めに豪快に寸断されて右足丸出し、左足は膝まで状態で踊るもんだから銀色のショーツが普通に見えたり。
でも一番エロティックなのは豪華な着物を着た若尾文子の首にかかる銀や赤の短い首飾りだな。

2008年9月20日土曜日

買物一覧

やっと夏休みとれた~。
9/19~9/24まで。
急に取れたから予定もない。
とりあえずずっと家にいて僕を家に縛り付けるしがらみを清算しようかな。
主にHDDレコーダーの整理なんだけど。

こないだ携帯の機種変更した。
そういえばいろいろと他にも買物しているから全部書いておこう。
機種変更とかこの雑記見て前はいつ変更したんだっけとか確認したりするし。

デジタルオーディオプレイヤー(07/04)

去年の11月に失くしてからずっと持っていなくて、特に困りはしなかったのだけどやはり通勤時などに寂しい気もするので購入。
前は512Mだったけど4Gになったからたくさん入る。
たくさん入るからとりあえずPCに入っていた曲を全部移しては見たけど、結局主に熊木杏里のアルバム4枚しか聴かないので無駄な作業だったかも。
最近はPerfumeも入れたけど2Gすらいってないと思う。

デジタルカメラ(07/04)

気づいたら3台目だな。
1台目2台目はSANYOだったんだけどSANYOは動画デジカメしか作らなくなっちゃったのでいろいろ悩んだ末にRICHOにする。
デフォルト設定で撮ると色合いが硬い。
設定いじくっていろいろやっているけどどうも上手くいかないなぁ。
と思っているうちに最近あまり使っていない。
そういえば2台目も買った最初しか使わなかったな。

Perfumeのアルバム2枚(07/25)

『GAME』と『Perfume~Complete Best~』。
二枚を交互に聴いていると段々『Perfume~Complete Best~』のアイドルチックな曲が最高だと思えてくる。
「スウィートドーナッツ」のサビに行く前の、のっちとあ~ちゃんの掛け合いからかしゆかの落ちまでとか絶妙で爽快。

PerfumeのDVD(08/09)

『FAN SERVICE~BITTER~ Normal Edition』。
Perfumeは振り付け含めて見ると楽しさが倍増する。
パフォーマーとして他の追随を許さない突出した存在であるPerfumeのDVDは買わなきゃ駄目でしょ、ってことで購入。
LIVEの雰囲気が見れるのはいいんだけど、なんだか10数台のカメラがせわしなく切り替わるわ全身ショットは少ないわで振り付けがよく見れない。

WILLCOM 03(09/07)

機種変でついにスマートフォンに。
設定変えたり調べていろんなソフト入れたりとずーっとやっている。
だけど結局今のところ電話とメールでしか使っていない。
Google Maps Mobileとか青空文庫を簡単にダウンロードして閲覧できるやつとか天気予報とかファミコンエミュレータとかいろいろ入れはしたのだが。

2008年9月14日日曜日

映画『悲しみが乾くまで』

2008年 監督:スサンネ・ビア
at ギンレイホール




妻オードリー(ハル・ベリー)と二人の娘に囲まれて幸せに暮らすブライアン(デヴィッド・ドゥカヴニー)。
ある日女を殴る男を止めに入って射殺されてしまう。
優しかった夫が死んだ。
悲しみにくれながら葬式が執り行われる。
葬式にやってきたブライアンの親友ジェリー(ベニチオ・デル・トロ)。
ジェリーは薬中で世間から見放されたがブライアンだけは彼を見放さずに面倒を見ていた。
オードリーはこのジェリーをよく思っていない。
薬中だし。
だが後日、あるきっかけでジェリーを信用する気になったオードリーは、夫を失った喪失感と不安さから、夫のことを自分よりよく知っているかもしれないこのジェリーを家に呼び寄せる。

予告編からずっと気になっていたベニチオ・デル・トロ。
いい顔しているなぁ。
演技なんてどうでもいい。この顔と雰囲気だけで他のどんな役者よりも映画俳優になる。
いるだけで映画になる役者ってそうはいない。
過去の出演作見るとブラッドピットとかが出ていたガイ・リッチーの『スナッチ』で主演しているなぁ。記憶に無い。

デヴィッド・ドゥカヴニーは久しぶりに見た。
X-ファイルって確か3rd seasonくらいまでしか日本で放送されなかったよな。
続きをビデオ借りて見ようと思いつつ10年以上経過。

映画『美しすぎる母』

2007年 監督:トム・ケイリン
at ギンレイホール




硬質な色合いがどうも苦手だな。
この色はおばさんが綺麗に映らない。
ジュリアン・ムーアももう50近いのだね。老化した色白の肌や肩から腕にかけてのそばかすがくっきり映る。
息子役の青年にはこれまたそばかす顔のスティーヴン・ディレイン。

堂々と宣伝されているからネタばれじゃないと思うけど、1972年に実際に起こった息子の母親殺し事件がベースの映画。
息子はなぜ母親を殺したのか?
ってところなんだけど、最後のほうは駆け足すぎる。
あれっと思ったら終わっちゃった。

2008年8月31日日曜日

映画『さよなら。いつかわかること』

2007年 監督:ジェームズ・C・ストラウス
at ギンレイホール




太ってがたいでかくて暗いおっさんスタンレーは、美しい妻と幼く可愛い娘2人の4人家族。
だが軍人である妻は今はイラクに出征中のため3人で暮らしている。
厳しくて無口な父だが一応子供たちには好かれている模様。
出征中の妻に対する少しの不安を伴いながらも平和に暮らしていたが、ある日妻の訃報が突然やってくる。
ショックのあまり娘たちに事実を告げられなかったスタンレーは、娘が行きたがったフロリダの遊園地まで二人を連れて長距離ドライブに出発する。

ストーリーはシンプルなんだけど、ワンシーンワンシーンぐっとくるいいシーンが多い。
事実を告げられない痛々しさを伴った父の娘に対する柔らかい眼差し。
薄々気づきながらも聞けない長女の戸惑い。
何も知らずに遊園地を楽しみにする次女の無邪気さ。
旅を通してしっとりとした温もりで通い合う父と娘。
無口な父とか決して優等生というわけではない長女とかわがままざかりの次女とか、キャラクタ設定もいいな。

この無口で暗いおっさん、ジョン・キューザックだったらしい。
そう言われたら確かにジョン・キューザックの顔だけどこんな体型になっちゃったのか。
長女役のシェラン・オキーフがクールに可愛い。

映画『ダージリン急行』

2007年 監督:ウェス・アンダーソン
at ギンレイホール




※これ書いているの2週間後なのでほとんど覚えでいない
しかも館内がめちゃくちゃ暑くて(太ももから滲んだ汗がシートをしとっとさせるくらい)いらいらした。


オープニングタイトルも無く始まるホテルの一室での大人の恋の情景。
落ち着いた色に落ち着いた役者。
男にジェイソン・シュワルツマン。女にナタリー・ポートマン。
ベリーショート(セシルカット)のナタリー・ポートマンが可愛い。
なんか予告編で見たのと全然違うじゃんと思いながらも見入っていると、場面は変わってビル・マーレイが出てくる。
走り始めた列車に飛び乗ろうと重そうな体に重そうな荷物を抱えたスーツ姿で懸命に走る。
ビル・マーレイの物語が始まるのかと思いきや、そのビル・マーレイを横から追い抜く男が現れる。スローで無駄に劇的に。
この男ピーター(エイドリアン・ブロディ)は見事に列車に飛び乗ることに成功し、ビル・マーレイは失敗して走るのをやめる。
なので物語はこの一瞬でビル・マーレイからエイドリアン・ブロディにあっという間にバトンタッチ。
もう、ここまでで何の映画見ているのかさっぱり分からない。
冒頭のホテルの雰囲気とビル・マーレイのコメディチックなくだりは天と地の差があるし。
列車の中でピーターは弟ジャック(ジェイソン・シュワルツマン)と兄フランシス(オーウェン・ウィルソン)と再会し、3人はこのインドで「心の旅」を開始する。
弟ジャックは冒頭のホテルの男ね。
少し過去にさかのぼっているらしい。
ラストまで見ると冒頭のシーンとのリンクが分かる。
というか冒頭のホテルのシーンは『ホテル・シュヴァリエ』という題名の一つの短編とのこと。同時上映していたらしい。
『ホテル・シュヴァリエ』は真面目な大人の恋愛物。
一方『ダージリン急行』はわがままで自己中だけど人間くさい兄弟3人のロードムービー。
これからダージリン急行を見ようとしている所でホテル・シュヴァリエを見せられるせいか、ホテル・シュヴァリエには真面目な物語の中に微妙に胡散臭さが付きまとう。
もともと題材も落ち着いた雰囲気のキャラクタも全てが昔の映画っぽくて胡散臭い。
ジェイソン・シュワルツマンの長い髪と髭が胡散臭い。
胡散臭いくせに短編として真面目に良く出来ている。
監督名も知らずに単品で見たら普通に良質の短編として見るはず。
この良質の短編がダージリン急行と繋げて同時上映されると胡散臭さのスパイスが加わって化学反応を起こすから面白い。

本編のダージリン急行の方は自己中でやりたい放題だけど悩める3兄弟がインドの風土に溶け込むこともなく強烈な自我を維持し続けるが、インドの人との出会い(というかストーリー的にはインドじゃなくても全然よさそうだけど)や母親との再会など、旅を通して兄弟の絆を深めたり背負っていた無駄な荷物をそぎ落として心も体もすっきりしたり。
ウェス・アンダーソンが面白いのは全然違うものを平然と並べちゃうのね。並列化っていうのか。
船や列車を断面にしてカメラ移動で各部屋を次々に映し出していくのなんかまさにそう。
ダージリン急行においては列車の断面と思いきや列車じゃないところまで普通につなげたりして時間も空間も離れたものを一つの横並びにしちゃうし。
インドの衣装着ても少しも彼らは溶け込まずに全く別物の存在としてしれっと並び立つし。
生と死という重いものからどうでもいい軽いものまでが同じような調子で並べられるし。
毛色の違うホテル・シュヴァリエとダージリン急行を並べちゃったり。

2008年8月17日日曜日

映画『地上5センチの恋心』

2006年 監督:エリック・=エマニュエル・シュミット
at ギンレイホール




夫と早いうちに死に別れてからというもの、女手一つで二人の子供を育て上げたオデット(カトリーヌ・フロ)。
子供たちは立派に成長し、息子は美容師に。なったがゲイに。
娘は何やってるんだかわからんがとりあえず彼氏を見つけて実家で同居。でもこの彼氏が駄目駄目なプー太郎で足がとてつもなく臭いらしい。
3人+1人が一つ屋根の下で一緒に暮らす。
経済的にあまり恵まれていないのだけど、暗さや不幸さが微塵も感じられない前向きなオデット。
オデットが今一番はまっているのが人気作家バルタザールのロマンス小説を読むこと。
そんなバルタザールが近くでサイン会を行うことを知ったオデットは、会うのは恥ずかしいと思いながらも意を決してバルタザールに会いに行く。
彼のことを思うと心が高揚して体まで宙に浮かび上がってしまう。
そんな状態だからバルタザールの前に行っても自分の名前を正しく言うことができず、オデットは深く落ち込んでしまう。
当のバルタザールは数多いおばさんファンの一人のオデットの事など全く覚えてもおらず、それどころかオデットのサインの番では目の前のオデットよりもセクシーな若い編集者とどう寝るかで頭がいっぱいの状態だった。
かっこいい顔じゃないが人気作家で筋肉むきむきでプレイボーイのバルタザールだが、実はかなりの小心者で、テレビで批評家が自分の新作をこき下ろすのを見て人生の終わりかのように落ち込んでしまう。
オデットの方は、仲間に励まされてバルタザールには言葉でなく手紙で思いを伝えることにして元の元気を取り戻すが、バルタザールは一向に立ち直れない。
それどころか、妻の不倫相手がテレビで自分をこき下ろした憎き奴だったと知って、彼は自殺するところまで追い込まれる。
そんな時ポケットに入っていたオデットからの手紙を偶然取り出して読んだバルタザールは、自分を唯一評価してくれるオデットにすがるように会いに行く。
そして同居。

前置きが長くなったが、つまりハッピーでユーモア満載のコメディ。
陽気で純情なオデットとその子供たち。
息子は母親の性格を受け継ぎ陽気で人のいいあんちゃんになっている。
一方娘はというと常にふてくされ気味で、長い髪が顔を隠して不気味な感じさせする。
それが後半に行くにしたがって段々と険がとれていき、バルタザールの幼い息子と遊んでやる姿なんて本当にいいお姉さんみたいになっている。
あんなにぐれていたのに。
いいお姉さんになるに従って、かわいくない顔立ちのこの娘が非常に可愛く見えてくる。
そして面白いのは家族3人のキャラクタが立っているせいか、娘の変化も「やっぱりオデットの娘なんだね」と普通に納得して安心してしまうところ。
素敵な家族だわ。
登場人物が皆インパクトが強いのね。魅力的だったり強烈だったり。
お向かいさんはスワッピングパーティ好きの筋肉馬鹿夫婦、とか。
登場人物が楽しい=ハッピーな映画。

映画『ジェイン・オースティンの読書会』

2007年 監督:ロビン・スウィコード
at ギンレイホール




ジェイン・オースティンの6冊の長編の読書会を行おう。
1人1冊をメインの担当に割り当てて。
ということは読書会には最低6人必要だな。
決まっているメンバはまだ3人なので、あと3人。

おばちゃんだらけ、読書会、っていうキーワードで面白そうじゃないんだけど、これが観てみると結構面白い。
ジェイン・オースティンを読んだことないのだけど、関係なく楽しめる。
離婚暦6回のいけいけおばちゃんバーナデット(キャシー・ベイカー)。
夫に突然別れを告げられた主婦シルヴィア(エイミー・ブレネマン)。
その主婦の娘で同性愛者のアレグラ(マギー・グレイス)
恋愛に興味が無いブリーダーのジョスリン(マリア・ベロ)
そのジョスリンに一目ぼれしたがジョスリンにはなぜかシルビアを誘えとけしかけられて困惑するSF小説ファンで唯一の男性メンバのグリッグ(ヒュー・ダンシー)
趣味の全く合わない夫より生徒のイケメン男子に惹かれ始めている高校の仏語教師プルーディー(エミリー・ブラント)
普通の議論から始まった読書会は、この6人が自分の置かれた立場や状況を小説と重ね合わせることで、回を重ねるごとにヒートアップしていく。
小説が自分に還元されていく課程が読書会をポイントにして表れるところが面白い。

ボブヘアのエミリー・ブラントは可愛いなぁ。
夫とフランス旅行に行く予定だったのにキャンセルされた時の泣きそうな顔をこらえて夫の顔をただ見つめるあの表情。
媚びるような表情だけど可愛くてしょうがない。
でも、夫はそんな妻など気にもせずテレビのNBAに夢中。ありえない。
エミリー・ブラントは20代後半くらいなのかと思っていたら1983年生まれだな。
そしてエミリー・ブラントよりもっと若いと思っていたアレグラ役のマギー・グレイスはエミリー・ブラントと同じ年に生まれている。

2008年8月3日日曜日

映画『接吻』

2006年 監督:万田邦敏
at ギンレイホール


小池栄子主演。
化粧していなかったりマニキュアとか一切塗っていない爪とか、女!という感じ。
小池栄子は器用なんだろうな。
結構上手い。
それにしても小池栄子怖いわー。
テレビカメラの前での微笑みはかなりやばい人になっている。

無差別に選んだ一家(少女を含む)を惨殺した坂口秋生(豊川悦司)。
逮捕の瞬間はテレビカメラで生中継される。
一言も言葉を発しない坂口は逮捕の瞬間、カメラに向かって微笑んだ。
その映像を偶然見たOL遠藤京子(小池栄子)はスイッチが入って坂口に関する資料を集めまくってスクラップする。
一目ぼれ?
いや、家で資料の収集中にテレビで坂口の映像が流れても見向きもしないところを見ると顔に惚れたわけではなさそう。
遠藤京子は坂口の微笑みに自分と同じ深い孤独を見たのだった。
この人は私と同じだ=私の運命の人だ、と。

「衝撃の結末」と宣伝されるラストは大体予測がつくが、接吻は意味が分からない。
ぶちゅーって何よ。
殺人衝動防衛本能性衝動が生の激しい燃焼で全て同じレベルで高まったのか。

僕の実家の近くが何度も映る。
ドラマとかでよく使われる場所だけど映画で見たのは初めてかな。
そして東京なのになぜか地名が川崎市になっているところもドラマと一緒。

映画『ラスト、コーション』

2007年 監督:アン・リー
at ギンレイホール




158分もある。
アン・リーはなんでいつも長い作品ばっかり撮るんだ。
この映画だって絶対90分程度に短縮できる。
と、観る前からここにこう書こうと決めていたのだけど、実際観てみると結構面白いし、158分が全然苦ではなかった。

第二次大戦中の中国。
女子大生のワン(タン・ウェイ)は汪兆銘政府の重要なポストにつく(つくことになる)イー(トニー・レオン)に接近を試みる。
日本と手を組もうとする裏切り者を暗殺するべく。
抗日運動にそんなに興味はなかったワン。
所属する演劇部のちょっと気になっているイケメンのクァン(ワン・リーホン)が熱心な抗日派であることからワンを含めた演劇部の面々は夏休みの間を利用してイー暗殺の拙い作戦を決行したのだった。
作戦は運悪くというか運良く失敗するのだが、一歩踏み出してしまった彼らはもう後戻りできないところまで来てしまっていた。
運命の分かれ道。
数年を経てから作戦は再び実行される。
貿易商の妻として再びイーに接近するワン。
美しく魅力的(肉感的)なワンをほっておけるわけが無く。

ちょっとしたきっかけで生と死が簡単に反転するような状況にさらされた男女は分離できない憎しみと愛を体でぶつけ合う。
体でぶつけ合うんだからそこは全てさらさなければ表現にならない。
黒くて長い乳首だってへこへこ腰を動かすところだって全てさらさなければ。
映倫によってモザイクかかっているけど。

トニー・レオンが40半ばなのに凄くかっこいいし濡れ場も惜しみなく全ての姿をさらすのね。
どんな姿をさらしてもかっこいい男。どんな年齢でもかっこいい男。
あの優しい微笑みで世界中の女性が落とされる。
そしてワン役のタン・ウェイ。
オーディションで選ばれたらしいが凄い女優を的確に抜擢したもんだ。
美肌の美人。佇まいを見ているだけでうっとりする魅力。
複雑な心情をものにする演技。
そして濡れ場。
脱ぐなんて思ってないところであんなに全てをされけ出されたら結構びびる。

2008年7月27日日曜日

新潟2

姉も僕も明日仕事だし、ってことで早めに帰る。
その前に母親の実家に寄る。
車で1時間くらい。
墓参り。
昼前に東京に向けて出発。

車中、いよいよPerfumeをかける。
まずは『GAME』。
それから熊木杏里。
それからまたPerfumeの『Perfume~Complete Best~』。
ビタミンドロップとかスウィートドーナッツとか親もいるところで少々恥ずかしい・・・
それからまた熊木杏里。熊木杏里はアルバム4枚全部持ってきたので順番に。
ちょっと眠気に襲われてうとうとしていると運転している姉がオーディオをCDからMDにぶちっと切り替える。
後で姉に聞くと、運転していたらなんか眠くなってきてふと周りを見たら皆眠りに落ちていてこれはやばいと思って切り替えた、と。
むぅ。熊木杏里が死の眠りにいざなう音楽みたいだ。
まあ、一家そろって死ななくてよかった。

16時くらいには実家に到着。
公団住宅なんだけど、部屋のある階でエレベーターを降りるとむわっとした空気と共に物凄い臭いが鼻を刺す。
干物がさらにどうしようもなく腐ったような。
抱えた荷物も重いしそそくさ部屋に入る。
後から入ってきた姉の話だと部屋の一つがドア全開になっていて警官が立っていた、と。
その部屋は老人が一人で暮らしていたらしい。
ときたらもう間違いないな。
後で自分の家に帰ってから電話で得た情報によるとやっぱり死んでいたらしい。
あんな匂いするんだ。

2008年7月26日土曜日

新潟1

両親が今週頭から実家の新潟に帰郷している。
今日(土曜)姉と二人で車で新潟まで行って、明日(日曜)親を乗せて一緒に車で帰る予定。
本当は今日仕事だったのだけど昨日のうちに全部引き継いで休ませてもらう。
朝3:30に姉が車で家まで迎えに来ることになっている。

話は変わるが最近Perfumeにはまっている。
YouTubeの動画を見まくって。
曲も振り付けもMCも全てが最高に面白い。
ピンクレディーに匹敵するパフォーマー。
で、二日間も聴けないとなると中毒症状で死んでしまう気がしたので、水曜の深夜にamazonでアルバムを2枚購入。
でも出荷予定が金曜ってなっていて、金曜中に届いてくれるのか不安になる。出荷予定であって配送予定じゃないし。
調べているとAmazonプライム会員になると木曜に届けてくれるらしい。
一ヶ月間無料でプライム会員になれるみたいなので登録。
木曜、仕事が終わってうきうきして家のポストを見ると、CDの代わりに不在通知が入っている。
えー、メール便じゃないの。
ちょっとまてよ。金曜も早い時間に帰れそうにないし土曜の朝3:30にはもう出発しちゃうしってことは受け取れないじゃん。
必死に調べていると、クロネコが家じゃなくてコンビニに届けるサービスをやっている。
おお、近くのセブンイレブンに届けておいてもらおう。
と思ったら近くのセブンのお届け日が土曜になっている。なんでそんなに日数かかるのよ。
金曜に届くコンビニを検索すると唯一蒲田の近くのコンビニが1件見つかる。
ちょっと遠回りになるけどしょうがないと思って届け先を変更。
金曜、もちろん早く帰れるわけが無く、0時廻ってしまったがコンビニで無事商品を受け取り。
コンビニの兄ちゃんが新人らしくまごつかれたが。

金曜深夜1時くらいに家に着く。
3:30には出発なんだけど寝たら絶対起きれないから起きている。
風呂入ったりHDレコーダーの残容量がやばいので留守にする土日用に整理したり。
Perfumeのアルバムは車の中で聴くのを楽しみにして保留。
そういえばこないだ買ったSonyのデジタルオーディオプレイヤーに入れておこうかと思って急いでコピー。
3:30ぎりぎりで転送終了。
姉の運転する車で出発。

車の中ではほとんど爆睡。
結局Perfumeをかけられず。

朝方父親の実家の柏崎に到着。
朝飯を頂いた後に昼寝。
昼食。
墓参り。
車で10分くらいのところに住む母親の姉に会いに行く。
柏崎の商店街でお土産購入。
戻ってちょっとくつろいでから母と姉と近くを散歩。
夕食。

そして花火ですよ花火。
今日は新潟三大花火の一つ柏崎の花火大会。
昨年は地震で中止になったため、今年はその分盛大に行うらしい。
小学生の頃は毎年夏休みに新潟に遊びに来ていたのだけど、いつも8月だったから一回も見たことないんだよね。
夕飯たらふく頂いた後に海岸に向けて歩いている途中でもう打ち上げが始まる。
凄い人。
シーユース雷音あたりで立ち止まって観覧。
近いしでかいし量は多いし、それに上じゃなくて横に放物線を描いて海面上で開く中空スターマインっていうのがびっくり。
海中空スターマインは柏崎の名物らしい。
いやあ楽しかった。
デジカメでいっぱい撮ったし。

家に戻って風呂頂いてからデジタルオーディオプレイヤーに入れたPerfumeを聴く。
それで全て満足して寝る。

2008年7月21日月曜日

映画『プライスレス 素敵な恋の見つけ方』

2006年 監督:ピエール・サルヴァドーリ
at ギンレイホール




オドレイ・トトゥがあまり好きでない(あの風貌が個人的に・・・)のだけど、そのオドレイ・トトゥ主演。
大富豪の下を渡り歩く女イレーヌ(オドレイ・トトゥ)。
恋人の富豪じいさんと訪れたホテルのバーでホテルマンのジャン(ガド・エルマレ)に出会う。
ジャンはしがないホテルマンなのだけどイレーヌはジャンを富豪と勘違い。
ジャンはホテルマンなのでスイートルームにイレーヌとしけこんで一夜の関係を持つ。
ジャンにとっては一夜限りの最高の思い出。(見てるこっちは少しもうらやましくないのだけど)
偶然からの夢は夢で終わらせておけばいいのだが、1年後、イレーヌが再び同じ富豪とホテルに訪れる。
イレーヌの夢かなって富豪と婚約できたらしい。じいさんだけど金はたんまり持っている。
イレーヌを見つけたジャンは再びアタック。
そして再び関係。
そして嘘がばれる。
かつイレーヌの婚約者にもばれて婚約破棄。
イレーヌは戦場をニースに移す。
イレーヌを忘れられないジャンは追いかけてニースへ。
そしてジゴロに。

タイトル(ふざけた邦題)から分かるとおりコメディ。
思いのほか笑える。
ジャンのガド・エルマレは少しもかっこいい顔じゃないのだけど、金持ちだという色眼鏡で見るとなんだか格好よく見える。
隠れた才能を発揮してジゴロになったときなんか全身から魅力を発していたしな。
オドレイ・トトゥは綺麗でもスタイルがよくもないのだけど、そんなに嫌う必要もないかなぁと思い始める。
大仰な演技はこの映画では結構笑わせてくれるし。
大胆にこんなコメディ映画で脱いでるし。

映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

2007年 監督:ウォン・カーウァイ
at ギンレイホール


マイ・ブルーベリー・ナイツ スペシャル・エディション

クリストファー・ドイルがあまり好きでない(あの何度もやられると即飽きるスタイリッシュさが)のだけど、この撮影はクリストファー・ドイルでは無い模様。
主演は結構普通の女優さんのように演技するノラ・ジョーンズ。
相手役にジュード・ロウ。

浮気をしているらしき恋人を探しにエリザベス(ノラ・ジョーンズ)が訪れたNYのカフェ。
カフェのオーナーであるジェレミー(ジュード・ロウ)に売れ残ったブルーベリーパイを振舞われる。
恋人の浮気現場をその目で目撃したエリザベスは立ち直るために長期間の旅に出る。
そっから様々な人との出会いのショートエピソード。
デヴィッド・ストラザーンやレイチェル・ワイズやナタリー・ポートマン。

最近のウォン・カーウァイ作品に比べると結構面白い。

2008年7月12日土曜日

映画『燃えよデブゴン』

1980年 監督:サモ・ハン・キンポー
BS2 録画


いきなり動物(豚)虐待から幕開け。
自由だ。
ブルースリー大好きのロン(サモ・ハン・キンポー)が田舎から叔父さんのいる都会に出てきて、叔父さんの店を手伝いながら騒動に巻き込まれていく。
おっちょこちょいのロンだがカンフーをやらせたら激強い。
普段は人懐こい笑顔を振りまく青年だが、怒ったり戦いモードになると一瞬にしてブルースリーになる。
ブルースリーになるんだよ。
物まねで。
顔や体系が似ても似つかないのにかなり上手いから楽しい。
ブルースリーモードと素モードをいったりきたりする緩急が笑える。
あ、またスイッチ入ったよ、って感じで。

とまあなんだかんだいってもノリが結構疲れるのでもう一回見る気にはなれない。
だから偽ブルースリー役者をぶっ飛ばすシーンとラストの決闘以外はばさっと削除しちゃった。
『大酔侠』と『ドラゴンロード』をDVDに焼くと1時間くらい容量があまっちゃうから困っていたところ、ちょうどいいやってことで適当にぶちぶちカット編集しちゃったんだけど、ネットで調べると『燃えよデブゴン』はDVD化されていないうえレンタルビデオでもほとんどお目にかかれないレアものだったらしい。

ちなみに女を連れ去るシーンでスープに混ぜた薬は麻薬っぽい。
えげつな。

2008年7月6日日曜日

映画『ミリキタニの猫』

2006年 監督:リンダ・ハッテンドーフ
at ギンレイホール




ニューヨークの路上でホームレスの老人が絵を描いている。
なかなかいい線で絵を描く。
彼は何者か?
興味を持った監督のリンダ・ハッテンドーフがカメラを向けると、老人は「俺を撮れ」と。
老人の名はジミー・ツトム・ミリキタニ。日系二世。
度々彼を訪れて撮影していた監督。
そして2001年9月11日、あのテロの日。
街が騒然とする中、炎上する貿易センタービルを描きとめるミリキタニを撮影する監督。
ビルが崩壊し、粉塵舞い上がる中咳き込むミリキタニを見かねた監督は自分の家に彼を招きいれる。
ホームレスだよ。年季の入った。
しかも監督は女性なのに。
この撮影をドキュメンタリー映画にしようという意図がその頃からあったのかどうかは不明だが、なかなかできない行為。
ソファーに座って微動だにせずテレビを見つめるミリキタニ。
そこから監督とミリキタニの共同生活が始まる。
面白いのはミリキタニがどんどん小奇麗になっていくのね。
まさか風呂にもいれずに家に居座らせるわけにはいかないけど。
長年の路上生活で指や爪が真っ黒だったのに段々と綺麗な指になっていったり、髪の毛切ってさっぱりしたり、おしゃれしたり、なにより路上生活中は首が前のめりに沈み込んでいたのに背筋がぴんと張るようになっていく。
えらい変身よう。

ミリキタニはカリフォルニアのサクラメント生まれ。
その後母の故郷の広島に行くが、18歳の頃再びアメリカに戻る。
しかし第二次世界大戦でツールレイクの日本人強制収容所に送られる。
過酷な体験の上、市民権まで失ったミリキタニ。
懐かしき広島は原爆によって破壊。
ミリキタニはアメリカ政府に怒り続ける。
路上で絵を描く変な老人、から過去を聞きだしていくうちに政治的な話へ。
80年代後半から路上生活をしているらしいのでパソコンとか見たことないのだろうな。
ツールレイクだか市民権を失った人だかのリストをインターネットで調べるとそこに「ジミー・ツトム・ミリキタニ」という名前が出てくる。
パソコンの向こう側にはまさにそのジミー・ツトム・ミリキタニがいる。
彼が語り、怒る内容とモニタに映し出された資料、パソコンを知らない過去の語り部とパソコン、が一致共存する感動的なシーン。

この映画の映像は実際撮影したビデオの10分の1にも満たないんじゃないだろうか。
編集の思い切りのよさが気持ちいい。
姉との再会シーンなんていう盛り上がりそうなシーンも自然にさらっと編集しちゃうし。
ミリキタニが唄う千昌男の北国の春はカットしないし。

映画『君のためなら千回でも』

2007年 監督:マーク・フォースター
at ギンレイホール




凧が凧のくせに戦闘機みたいに戦いあう。
バタバタ爆音を轟かせてびゅおーーって旋回したり。
カメラは凧と同じ上空で素早く食いついて動いていくから凄い。
この凧合戦はただ力を入れて撮影しているだけじゃなくて、ちゃんとストーリー上の要点になっているし。

大きく分けると、アフガニスタンでの少年時代、そして亡命先のアメリカでの恋愛と父の死、アフガニスタンへの帰郷の3部構成。
真ん中が非常にいらない。
129分あって疲れるので無駄な部分は省いてほしい。
天パーのむっつり顔した男(ハリド・アブダラ)の恋愛見て何を楽しめるのか。
ましてや彼が少年時代の親友ハッサンに対して行なった残酷な仕打ち(子供なりの苛立ちがあったとはいえ)を許せないまま暢気なアメリカ生活や恋愛劇を見る気にはなれない。
ハッサンが信じられないくらいいい子なのね。
働き者で友達想いで。
そしてそのハッサンの子供も後で出てくるのだけど、ハッサンの子供だからといっていい子だとは限らない、と思いきや、ハッサンの子供ソーラブもまた勇気のあるいい子なんだわ。
アミールは残りの人生をソーラブの幸せのためだけに使うのであった。
君のためなら千回でも!

2008年7月1日火曜日

映画『蘇える金狼』

1979年 監督:村川透
BS2 録画




子悪党がいて、悪党がいて、大悪党がいる。
そんで自分じゃ手を汚さない外道がいる。
子悪党の小賢しい企みは悪党にのっとられ、悪党の企みは大悪党に利用される。
大悪党が松田優作演じる朝倉哲也。
昼は東和油脂という大企業に勤めるサラリーマン。
夜は七三のかつらを脱ぎすてカーリーヘアーを爆発させる。
悪党は岸田森など。
中国人という設定なのか、怪しすぎてかなりやばい。
ちょっと間抜けだけど。
悪党はそんなに頭の切れはよくないという設定。
悪党よりかは子悪党の方が切れるもの。
その子悪党が千葉真一。
情けなくてしょぼい役だから千葉真一だとは思わなかった。
外道の会社重役陣のうち、部長に成田三樹夫。
そして社長は佐藤慶。
さすがにわっるい顔しているわ。
という悪徳外道+廃墟がわんさか出てくるハードボイルド。

優作演じる朝倉は別に正義のヒーローというわけではない。
大悪党だからね。
悪をこらしめるとかじゃなくて一般人も普通に殺すし。警備員とか。
大金を得る計画のためには女(風吹ジュン)を薬漬けにもする。
情報を聞き出すためには女の胸をひん剥いて後ろから揉みしだいて聞き出すだけ聞いたら袈裟切りチョップで気絶させて立ち去る。
まあどいつもこいつも外道だとしたら朝倉が一番外道かも。

131分。結構長い。

2008年6月28日土曜日

映画『戦国自衛隊』

1979年 監督:斉藤光正
BS2 録画




小学生の頃にテレビで途中から見て、面白かった記憶がある。
まあ、ヘリからダイブするシーンしか覚えていないのだけど。

自衛隊が戦国時代にタイムスリップ。
っていうアイデア一発でもう楽しい。
ヘリや戦車、圧倒的な火力で戦国の猛者達と合戦を繰り広げる。
・・・しっかし長いな、これ。
見終わったときの疲労感がひどい。
音楽もうるさくてなんかいらっとするし。

戦国時代=息の詰まるような昭和の時代と違う思うままに生きられる時代
その思うままに生きるためには現代から一緒にタイムスリップした各種武器が重要なんだけど、あまりに計画性なく粗末に扱いすぎる。
ガソリン無くなったらヘリも戦車ももう終わりだし、銃だって弾が尽きればもう補充できない。
武器なくしてどうやってこの時代を生きぬくのか。
でもちびちび使っていたら何も面白くないから信玄との一戦で大放出。
近代兵器 VS 武田騎馬軍+武田忍軍
十数人 VS 数千人

にしきのあきらのやられ顔とか結構面白かったな。
あとヘリに乗り込んだのは真田広之だったのか。JAC。恐るべし。

2008年6月22日日曜日

映画『アース』

2007年 監督:アラステア・フォザーギル、マーク・リンフィールド
at ギンレイホール




ネイチャードキュメンタリー。
壮大な地球の旅は北極からスタート。
そこからどこをどう廻ったのか一周(?)して北極へ。

撮影はかなり大変だったろうが・・・半分くらい寝てしまった。
NHKでも放送されていた「プラネットアース」を劇場用に編集したものらしい。
昔はこういう自然物が大好きだったのだけどな。
自分が抱えている問題や悩みのちっぽけさを確認するのに自然物はうってつけだったので。

映画『潜水服は蝶の夢を見る』

2007年 監督:ジュリアン・シュナーベル
at ギンレイホール




気がついたら病院のベッドの上だった。
光を上手く収集できずにぼやけた視点で医師達をきょろきょろと見つめる。
この後30分くらいずっと一人称視点。

ELLEの編集長ジャン=ドミニク・ボビーは脳梗塞で倒れ、全身麻痺状態になってしまう。
唯一動くのは左目だけだった。
生きることに絶望するが周りの人たちの支えにより「自分の中に残された人間性にしがみつく」決心をする。

一人称視点というのは面白いのだけど、長いとそれはそれできつい。
だって当の主役がどういう姿をしているのかが全く見えないんだし。
と、自分の姿が見れないというのは実際のジャン=ドミニク・ボビーが陥っている状況と同じであるのだけど、一人称視点にしたからといって主人公の感情とシンクロできるわけではない。
映画の観客は傍観者でしかないのに視点が閉じ込められるとフラストレーションが溜まる。
その苛立ちを和らげてくれるのは、一人称視点という固定位置から部屋の中しか見れない息苦しさを過去の回想シーンやら抽象シーンやらを挟んで広がりを巧みに作っていく演出、ではなくて言語療法士アンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)のあまりに整った顔立ちによる。
一人称なので人と話しているときは話し相手の顔しか映らない。
常にアンリエットの顔面ドアップが映る。
普通の人ならうざいところだけど、アンリエットなら大歓迎と言いたくなる顔立ち。
表情も魅力的でいい女優さん。

色使いのセンスも良くていいシーンも多かったのだけど、少し疲れた。

2008年6月14日土曜日

クロいぜ

先週の日曜の夜、仕事だったので疲れていたのになぜか眠れず。
僕は6畳間の真ん中に布団を引いて寝ているのだけど、うとうとしかけた頃に頭の上の方でビニール袋がガサっと音を立てる。
頭上のテレビの脇に大昔にセブンイレブンで貰った皿やマグカップがビニール袋にいれたまま積み重ねてあって、それが風で揺れたらしい。
しばらくすると今度はテレビのあたりでミシっと音がする。
一瞬体が強張るが、温度の変化でテレビなどが音を立てるのはよくあること。
気にせず寝ることに集中しようとするのだが、なんか気になってしょうがない。
ねずみはもうどっかに消えてるはずだしなぁ。
何もいないはずなのに何かがいる気配を感じてしまう。
でもまあ考えたところで時間の無駄なので寝ることに集中しよう、と思ったところで頭の横のCDを積み重ねている辺りでミシっと音がする。
絶対何かいる!と思ってがばっと起き上がって電気をつけ、まぶしさに眩んだ目を負けずに見開いてCDのあたりを凝視するが別に何もいない。
なんだよ。やっぱり気のせいじゃん。
せっかくだし、落ち着いてたばこを一服。
もう4時じゃん。
ふいーっと思っているとさっき音のした積み重ねたCDの上で黒いものがこそっと動くのを目の端が捉える。
はっとしてそこを見ると、何か黒いものが確かに乗っている。
目が悪いので少し近づいて見ようと思った瞬間、おもむろに黒いものが動き出す。
あっ、ゴキブリ・・・

しかもでかい。茶色のしけたやつじゃなくて黒いやつ。
たばこを指に挟んだまま固まって黒いものの動きをただ見つめる。
CDの上から家具をはいつくばってのろのろ横移動していく。
たまにすべって落ちそうになったりしてなんか弱っているっぽく見える。
と、急にばさっと羽をひろげて落ちるように僕の布団に飛び移ってきた。
思わす「うおっ」と声をあげて玄関に逃げる。
見失わないように位置を確認したあと、さっと目を離して玄関に置いている殺虫剤を掴む。
布団に目を戻すとゴキブリは布団の上を横切り始めていた。
電灯の真下で明るさが気に食わないのか素早くてけてけ横切っていく。
デスクトップパソコンやらごちゃごちゃしているところに逃げ込みそうだったので慌てて噴射。
びっくりしたのか物凄い勢いで窓のカーテンの方に逃げていく。
二回目噴射。
まだ逃げる。
体を痙攣させながらもカーテンをよじ登っていく。
飛ばれると怖いから離れて見守る。
ゴキブリは上まで行った所で行き場が無くてうろうろしている。
突然ぼとっと落ちて、カーテン脇の服の収納BOXの上に落ちる。
収納BOXの上には入りきらない服が無造作に積み重なっているのだけど、その服の上でよろよろと動いて見えなくなってしまった。

服を一枚一枚ばさばさ振って確かめる勇気も無く、とりあえず寝ることにする。
殺虫剤かけたから死ぬだろう、と。
でもあんまりジャストミートしなかったんだよな、ということは忘れるようにして。
殺虫剤の独特の匂いにうなされながらも二時間くらいは寝れたかな。

あれから一週間。
今日も仕事なんだけど土曜なので私服。
私服を着るには先週ゴキブリが消えたあの無造作に積み上げた服を紐解かなければいけない。
まずは一番上の黒いポロシャツ。
恐る恐るつまんで振って見る。
何も起きない。
中を入念にチェックするがどうやら大丈夫そう。
次はズボン。
ポケットがあやしいかなと思いながらも逆さにする前にとりあえず腰をつまんで振って見るとぼとっと黒いものが落ちる。
「うおっ」と再び叫んでしまう。
ぼとって言うんだもん。
完全に死んでいる模様。
なんとなく写真を撮ってみる。
生きていたときに比べて小さくなった気がする。
たばこサイズはあった気がしたが、今はたばこの半分のサイズしかない。
一週間でミイラ化したんだね、きっと。
なんとなく写真撮ってから仕事へ。

2008年6月7日土曜日

映画『いつか眠りにつく前に』

2007年 監督:ラホス・コルタイ
at ギンレイホール




なんか久しぶりな感じがするクレア・デインズ主演。
どっかのばあさんが死にそうになっている。
それを見守る娘二人。
ばあさんは治療薬で幻覚を見ているのか「ハリスと私がバディを殺した」などとうわ言を発する。
誰だよハリスとバディって。
それでばあさんが若い頃、つまりクレア・デインズ登場。
それから過去シーンと現在シーンをいったりきたり。
現在にいちいち戻すなよ。
うざいな。全くもう。
何より現在シーンでばあさんの次女役を演じたトニ・コレットがやばい。
やばいというか単に個人的にこの人が好きじゃない。
嫌いだと思うと全てが嫌いになってくる。(っていうのはいじめの発想と同じかな)
メッシュの入った髪がなんだか汚らしいし、自分はまだ若いと勘違いしているんじゃないかと思わせる上目遣いの表情とか。
役どころもひどくて、自分は人と違って特殊な人間だと思い込んで勝手に思い悩んだりする、まっことうざったい設定。
さらにはどうやら「美人」という設定らしい。?!
だからなおさら現在シーンがうざくなる。
なんでこんなに現在シーンが過去シーンと同じくらいの比重で描かれるかというと、まあそれなりに過去とつながりながら現在でそれぞれのドラマが展開するからなのだけど、それにしても次女(トニ・コレット)のエピソードはいらなくね?
いる、かもしれないけどもう記憶に残らないくらいどうでもいいのでやっぱりいらない。
ばあさんヴァネッサ・レッドグレーヴと品格まで演技できるメリル・ストリープと、長女役のヴァネッサ・レッドグレーヴの実娘だけで十分濃縮できるのに。

それよりもクレア・デインズ。
いつのまにか30目前になっちゃってるんだね。
元々特殊な骨格していて、それがチャーミング(死語?)なんだけど、この映画で一番キモのキレるシーンでは結構顔が歪んでいたな。
それだけ熱が入っているということか。

ラストが泣ける。
母親になったクレア・デインズが泣くのだけど、泣き崩れるんじゃなくて泣きながらも子供に普通に話しかけるんだよ。
母親が母親である瞬間。
キッチンの料理はぐちゃぐちゃになって。

ヴァネッサ・レッドグレーブにメリル・ストリープ。英米の2大女優共演。
かつこの二人の実の娘も出演して親娘共演。
若き日のアン役にクレア・デインズ。
ハリス役には『リトル・チルドレン』のパトリック・ウィルソン。

映画『やわらかい手』

2007年 監督:サム・ガルバルスキ
at ギンレイホール




やわらかい手とは。手コキに最適な手のこと。
ロンドン。
ごく普通の孫までいる主婦マギー(マリアンヌ・フェイスフル)が風俗店で働くようになり、手コキの女王としてその名(源氏名イリーナ・パーム)を轟かす。
コメディーかと思いきや本筋は結構シリアス。
内容が内容だけにコメディチックで笑えるところもあるけど。

マギーには難病の幼い孫がいる。
治療費のために家まで売り払ったマギーだが、孫の治療費はかさむばかりで、しかもオーストラリアで手術を受けなければ命が危ないという状況にまで陥る。
マギーにも息子夫婦にも、もうお金の余裕が無い。
絶望の中働き口を探して街をさまようが初老に近くて働いた経験もないおばさんを雇うところなんかありはしない。
途方にくれた時にふと目に留まったのは接客係募集の張り紙。
怪しい地下に降りていくとそこは風俗店だった。
オーナーのミキ(ミキ・マノイロヴィッチ)はマギーのすべすべしたやわらかい手にほれ込むが、普通の主婦のマギーは風俗店で働くなど想像することもできずに一度は断るのだが。

無機質な壁に丸い穴が開いていて、その穴からにょきっと男性の象徴が現れる。
傍から見ればこんな滑稽で無防備な姿はないけれど、壁で遮断された男女が唯一穴を通して性器でつながるっていう、言葉にするとエロティックなシチュエーション。
壁を挟んでいるから相手が誰だか当然分からない。
まさかおばさんだとは思ってないだろう。
というかおばさんだろうが野郎だろうが実はどうでもいい。
壁で見えないんだから。
どんな女性が触っているんだろうと興味にかられて穴から覗くやつなんて一切出てこない。
壁があって穴があるからそこに入れる。その時一人一人には至福の女性が降りてくる、のだろう。

嫁と姑といったら姑の方が強いイメージがあるが、ここでは嫁の方が強い。
姑マギーはなぜか嫁に疎まれている。
マギーの方では単に孫のオリーが可愛くてしょうがないだけで嫁のそんな態度はなんとも思っていないようだけど。
この嫁のマギーに対する態度の冷たさが本当嫌な感じなのね。
一瞬ブロンドの美人に見えるか性格悪そうな顔に見えなくも無い顔なので、見れば見るほど嫌な顔に見えてくる。
役柄って怖いねぇ。

2008年6月1日日曜日

映画『夜霧の恋人たち』

1968年 監督:フランソワ・トリュフォー
BS2 録画


アントワーヌとコレット・夜霧の恋人たち〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選2〕

ドワネルシリーズの3作目。
ナイーブでトンマでユニーク。一歩間違えれば変質者。

兵役についていたドワネルは度重なる脱走や命令不服従により模範兵の申請むなしく退役処分に。
まずは女だ。
街中を疾走して女を捜す。
もうそのまま襲い掛かりそうな雰囲気。
結局は店の前に立っていた娼婦を見つけて事を成す。
夜、恋人クリスティーヌに会いに家を訪れるが不在。でも両親に引き止められて夕食を一緒にする。
両親に気に入られているっていうのがドワネルっぽい。
ということは『アントワーヌとコレット』みたいに当の恋人はドワネルを友人のような見方をしているんじゃないかと思うが、やっぱりそんな感じ。

恋人の両親の紹介でホテルのドアマンになるが、程なく私立探偵の策略で不倫中の部屋を開けてしまいクビになる。
クビになっちゃったからとりあえず飲みに行くと、先ほどの私立探偵がいて少し話をする。
この私立探偵のせいでクビになったのに恨み言一つ言わないドワネル。
なにこのいい人ぶりは。
そして探偵から探偵の仕事についての高説を聞いた後、では、とあっさり別れてしまう。
だが、探偵は思いとどまってドワネルを引き止め、自分のいる探偵社に入社させる。
いきなり今度は探偵になったドワネル。
全部成り行き。
ドアマンは人の紹介で就いた仕事なのでクビになるといろいろばつが悪そうだが、そんなの気にしない。
紹介してくれた恋人の両親にも普通に今までどおり会って、就いたばかりの探偵の仕事でジョークを言い合ったりするし。
この打算のない精神の自由さがとても気持ちいい。

2008年5月17日土曜日

映画『4分間のピアニスト』

2006年 監督:クリス・クラウス
at ギンレイホール




刑務所でピアノレッスンをする老教師クリューガーは、類まれなピアノの才能を持ったジェニーと出会う。
クリューガーはジェニーの才能を開花させることが残されたわずかな自分の人生の使命だと思う。
ジェニーにピアノレッスンをしたいクリューガーだが。
癇癪持ちで看守の一人を半殺しにするほど凶暴な一面を持つジェニー。
潔癖症で厳格でクラシック以外の音楽は全て下劣だと思っているクリューガー。
曲者同士、というか嫌われ者同士。
ピアノレッスンを通じて次第にお互い打ち解ける、わけでもなく、いがみ合いの中に次第に絆が生まれる、わけでもなく。
「次第に」よくなっていく、という過程なんかなくて、「次第に」と思わせてすぐ振り出しに戻ったりと行ったり来たり。
社交性のかけらも無い二人。
ただ音楽に込める熱量だけでなんとか関係性が保たれるが、その音楽も二人の嗜好が違うから危うい。
さらに二人がそれぞれ抱える過去の傷が二人を前に進ませない。

ラストシーンに笑顔を持ってくる映画が好きなんだけど、この映画のラストの笑顔は上位に入る素晴らしさ。結構ぐっとくる。
ジェニーを演じたハンナー・ヘルツシュプルングがいいな。
綺麗可愛い不細工繊細無感情凶暴などなど様々な演技を見せてくれる。
この映画に出るまでほとんど無名の女優だったらしい。


この映画の本編が始まる直前、会社らしき番号から電話が入る。
即効切って電源も落としたんだけど、映画の鑑賞中ちょくちょく気になってしょうがなかった。
休日に電話来るなんて緊急以外ないだろうし。
見終わってから電話してみるとやっぱり会社からだったんだけど大した用事じゃなかった。
くそぅ。電話かかってきた時に出てすっきりさせておいたほうがよかったな。

映画『僕のピアノコンチェルト』

2006年 監督:フレディ・M・ムーラー
at ギンレイホール




スイス。
IQが高すぎて計測不能という少年ヴィトス。
彼にはIQだけでなくピアノの才能もあった。
6歳でシューマンの「勇敢な旗手」を弾きこなす。レッスンをはじめてたった半年で。
両親はこの時天才児をピアニストとして育てる決心をする。
6年後、12歳になったヴィトスは飛び級で高校生になっていた。
しかも高校の授業ですら退屈なので授業中に新聞を読みふける。
同級生からは「教授」というあだ名をつけられ、嫌われる。
友達なんかいやしない。
ヴィトスが唯一心を許しているのはおじいちゃんだけ。

天才であるがゆえに生じる苦悩と孤独。
頭脳は大人なんだけど心は子供なのね。
教育ママに変身した母親にはそれが見えない。
唯一の理解者おじいちゃんから「迷ったときは自分の一番大事なものを手放してみろ」とアドバイスを受けたヴィトスは・・・
なんだかんだいってもやっぱ天才っていいじゃんって思わざるをえない。
なにもかも上手くいきすぎでおとぎ話、といえばそれまでだけど、結構痛快。かっこいいし。
ああ、勉強したくなってきた。

おじいちゃん役にはブルーノ・ガンツ。
ヴィトス役のテオ・ゲオルギューは映画の中で実際にピアノを弾いている。
国際コンクールで何回か優勝経験もある本物のピアニストらしい。

2008年5月10日土曜日

映画『キートンの警官騒動』

1922年 監督:バスター・キートン
BS2 録画




またまた追いかけっこなんだけど、今度は追いかける人数が半端じゃない。
100人以上の警官に追いかけられるキートン。
しかも全く捕まらずにたった一人で100人を手玉に取る。
大量の警官っていう素材を徹底的に遊びつくすから楽しい。
2,3人に追いかけられるのと違って、例えば隠れて警官達が通り過ぎるのを待つシーン一つとっても迫力が違う。
まるでバッタの大群が通り過ぎていったかのようになるし。
そして嵐が去った後の静寂の中をキートンがひょこっと現れて無表情にすたすた逃げていくのね。
でもキートンがどこに逃げてもまた警官に出くわして追いかけられてしまう。なんせ大量の警官、だからね。
静と動の緩急が絶妙。
かつ「動」の大量の警官は一人一人意思を持って別個に動くもんだからもうカオス状態で、かなりダイナミック。
大通りの逃走シーンなんてかなり面白い。
固定の俯瞰カメラが人っ子一人いない大通りを写し、そこに奥から猛スピードでキートンが手前に向かって走ってくる。
間髪いれず後ろから大量の警官達も流れ込んでくる。
と同時にキートンが走る先、つまり手前に警官が一人躍り出てきてキートンを待ち構える。
奥から押し寄せる圧倒的な流れに加えて手前にちょっとした緊張感が加わる。
猛スピードのキートンと手前の警官がぶつかりそうな距離になると、なんとキートンは突然ヘッドスライディング。
見事に警官の股を通過。
後はこの捕まえるのを空振りしてグデっと倒れた警官も奥から手前という大量の流れに合流。
恐怖の大量警官が走り去ると大通りは再び誰もいない静寂に。
すると今度は手前から再び猛スピードのキートンとそれに続くカオス状態の警官達が出てくるのね。
今度は手前から奥への圧倒的な流れ。
映画は動くことによる変化が面白いんだけど、そういう意味ではシンプルなのにこれだけ様々な表情を持った動的要素をふんだんに盛り込んでいるっていうのは凄い。
スーパーアクロバティックなはしごシーソーのシーンも面白いしな。
3Mくらいの高さの薄い壁の上を支点として、はしごでシーソー。
はしごの上にはキートンしかいないんだけど、壁を挟んだ両側でカオスの警官達がそれぞれ自分側にはしごをひきずり下ろそうとひっぱるからシーソー状態。
これって何気に一人でも動きをミスるとかなり危険だよな。

そういえば静と動の緩急がいいみたいなこと言ったけど、この警官達に追いかけられるシーケンスは作品の後半だけなのね。
じゃあ前半はというと、大量の家具を山のように積んだ荷馬車を歩かせてギャグを紡いでいくというどこかのーんびりした構成。
だから後半の追いかけっこの中で静と動が溢れているけど、作品全体の構成で言えば前半と後半で静と動になっている。

逃走の天才キートンが捕まった理由は?
ブラックなエンディングも秀逸。