2003年12月31日水曜日

年末

今日あたりにデジカメが届くのじゃないかと思う。
寝ているときピンポーンって鳴るから出たら、キリスト教の小冊子を配っている人だった。
寝ぼけ眼に冊子を受け取ってドアを閉める。また寝る。

寒いのでしょうがなく起きる。
キッチンの掃除をする。クレンザーでごしごし、と。そんでキッチンの周りの壁を綺麗にする。
そんでユニットバスを綺麗にする。いくつか見なかったことにしたところもあるが、それなりに綺麗になる。

この雑記を書く。6日分一気に。
これでも少しは気を使って、今まであまりくだらないことは書かないようにしてきたが、どう読んでもどれもこれもくだらないので、少し開き直った。

これ書いたらテレビの予約録画して実家行こっと。
でも、どれ録ろうかな。紅白、猪木祭り、K-1、PRIDE、年忘れにっぽんの歌から2番組をチョイス。むずい。
あっ、レコ大の新人賞で神園さやかって書いてあるなぁ。テレビ欄に。見たい。

2003年12月30日火曜日

としくった

起きて『スネーキーモンキー蛇拳』を見る。続いて『ドランクモンキー酔拳』も見る。
どちらも何度か見ているためか、なんか疲れた。

見ているとき、DVDレコーダーが届く。
映画見終わってから開封して説明書を読みながらセッティングする。
なんか今あるビデオデッキには使いもしないRFスイッチが付いるし、テレビからビデオにライン入力でNHK衛星を録画できるようにコードがつながっているしで、なにがなんだか分からなくなる。
面倒になってきて、ザ・ベストテンを見る。
それでも頑張ってなんとかHDDでもビデオでも両方録画ができるようにした。
『はねるのとびら』をHDDに、『銭金』をビデオデッキでビデオに録画して家を出る。
高校の同級生と会う。

2003年12月29日月曜日

大掃除

ネットで昨日注文した商品の代金を振り込んでみる。おお、便利だ。

アステルに電話する。解約したいと言う。書類を送りますとのこと。
対応した男性は淡々として手馴れたものだ。

紙パックをハサミで切って開いたり、洗濯したり、ハミングの中身を詰め替えたり、高熱費の領収書類を整理したり。
で、ふとデジカメも今頼んだほうがいいんじゃないかと思う。
ネットでいろいろ調べて、今持っている機種と同じサンヨーのカメラを選ぶ。
注文。ネットで。

掃除、続き。

注文した会社から返信メールが来たので振込み。

2003年12月28日日曜日

年賀状

起きて『若い人』裕次郎版を途中から見る。5年前くらいに見ているけどあまり覚えてなかったようだ。
続いて『太平洋ひとりぼっち』も見ようとするが、いや、年賀状書かなきゃ。
一応これに出ている浅丘ルリちゃんがくらーい感じですごく良かった記憶があるのでテレビはつけっぱなしにしておく。

年賀状はいつも字しか書かない。
今年はちょっと工夫して手書きで猿の絵を描いた。
結構夢中になって猿の絵を描いていたら浅丘さん見逃した。

夜、考えた末にシャープのハードディスク一体型DVDレコーダー120GBをネットで注文する。
58,500円。

2003年12月27日土曜日

ゲーム

昼過ぎに起きてゲームをする。
そんで夕方有楽町に行って大学時代の先輩と飲む。

帰りにJRの有楽町駅で「東京」という文字を見て、じゃあ僕こっちなんでと言って別れる。
僕は蒲田で、その人は王子。
階段上ってホームにいると、あっ蒲田こっちのホームじゃねーやって思って反対のホームに行く。
先輩も気づいたかなと考えながらホームで立って電車を待つ。
ふと横にあるベンチを見る。ベンチに帽子かぶった男が音楽聞きながら足組んで本を読んでいる。先輩じゃん。
いや、でも違うかもなぁ。帽子かぶってよく顔が見えない。でも80%その人だと思う。黙っていた。
「間もなく船橋行きが参ります」
電車が来て普通に乗り込んでるよ、この人。
つり革に掴まって本を読み出している。
我慢できなくなって(良心がとがめたゆえ)声をかける。
めっちゃびっくりしていた。

帰ってゲームの続きやってクリアする。

2003年12月26日金曜日

仕事納め

クレジット会社から金がねーじゃねーかとはがきが来たので、三井住友から金をおろして東京三菱に入れる。
ついでに古本屋に寄ろうとして、でもなんとなく中古ゲームショップに入ってゲームを買う。

『プラネットライカ』というプレステのゲーム。
数年前に漫画雑誌で広告見てなんとなく気になっていたゲームが980円だった。
RPGを探していた。ちょうどこのゲームのジャケット裏に「サイコドラマRPG」と書いてある。
犬の顔した人間が主人公。

帰ってロフトから気合でプレステ2を下ろしてプレイ。
うーん、アニメーションばっか。いつ敵が出てくるのだ。
30分くらいやってやっとゲームがセーブできるポイントが出てきた。
でもセーブできないのだな。メモリーカードを何度も抜き差ししても駄目。
調べてみたら8Mのメモリーカードはプレステのソフトでは使えないらしい。

なんかむかついてきて、着替えてちゃりんこマッハで飛ばして実家に行く。
実家の団地の階段を8階まで駆け上る。うおーっと叫んだりはしなかったが。

実家でプレステのメモリーカードを探し出して、ついでに飯食って、夕刊をふいーっとくつろぎながら読んで出発。

外に出ると小雨がぱらついている。
傘取りにエレベーターで8階まで戻るのも面倒なのでそのまま行く。
途中京浜急行の踏み切りに捕まっていると、雨音が急に大きくなってきた。
大雨だー。ていうか雹じゃん。痛い。
雨の日は絶対着なかった皮のジャケットが心配なので、近くにあったマンションの駐輪場で雨宿りする。
20分くらいいたかな。やみやしない。

もういいやって思って飛び出す。
いきなりJRの踏み切りで足止めになったので泣きそうになった。

2003年12月21日日曜日

映画『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』

2002年 監督:ジョエル・ズウィック
at ギンレイホール


マイ・ビッグ・ファット・ウェディング

うむ。見なきゃよかった。

ギリシャ系の30超えた女性が甘いマスクのアメリカ人男性に一目惚れし、冴えないメガネ女性から素敵な女性へ変身すると、今度はその思いを寄せていた男性がこのギリシャ系女性に一目惚れする。で、気づいたら結婚。終わり。

恋愛物が苦手な上に、ヒロインがタイプじゃないとちょっと僕は駄目です。
ギリシャ系の親族一致団結した連帯感と、底抜けの陽気さ。結婚相手はギリシャ人しか許さんと言う家父長制のオヤジ。
アメリカ人男性の方の両親は対極に無口で素朴。
民族性の違いで二人の結婚はすんなり行かない。そこを面白おかしく描く。
よく考えたら恋愛物、じゃないね。だって二人は出会ってあっという間に結婚だし家族の障害にもびくともしないし、喧嘩もしないし。
なんかラストを見ると、ああ、結局民族性の違いなんてどうでもよくて現代の塞いだアメリカ人にもっと陽気に生きようじゃないかって言ってるだけなんだなぁと思って、がっくしきた。

映画『フリーダ』

2002年 監督:ジュリー・テイモア
at ギンレイホール


フリーダ【廉価2500円版】

どんな映画かすらよく知らないで見た。抜群に面白い。今年度のNO.1。

冒頭、鹿や孔雀やらが中庭にいる変な南国風の家から、四人の男によりベッドが運び出されている。
引越しか?
トラックにでかいベッドを積み込んだところでカメラがベッドを真上から映す。
するとそのベッドには女性が一人仰向けに寝ておりカメラと視線が合う。
しかもこの女性、眉が見事につながっているじゃないか。
それだけでぐっと引き込まれるのだけど、この女性がベッドの上で横に体を向けた瞬間、一気にこの女性が女学生の時代までさかのぼり、ギターかなんかの軽快なリズムと共に初々しい女性が元気に走っているシーンになる。もちろん眉はつながっている。
これでもう涙出そうになった。

女性はフリーダカーロという。実在の女性画家。
フリーダとその夫になる壁画家のディエゴ・リベラの愛の軌跡。
不貞、嫉妬、名声、交友関係、大事故、痛み、苦悩の愛。
あまりにフリーダの人生が壮絶すぎて、といってもこれでもかと言うくらい悲惨さをアピールしていないところが演出の謙虚で、決して重苦しくならない。

フリーダの絵が度々挿入されるのだけど、ただ映すのではなくて、CGを創造的破壊的に使って映す。
例えば二人の結婚シーン。
フリーダは吸い込まれそうな深い緑のドレスに、優しさを帯びた赤いショールをまとって現れる。
緑と赤に魅入られていると、不意にディエゴとフリーダが二人で立っている絵画が映し出されている。ぽけーっと見とれていると、絵の(画面の)両脇から数組の男女がチークダンスを踊りながら入ってきて、気づくとディエゴとフリーダも絵じゃなくて役者になっている。
絵の世界に侵食しているのだけど心地よい刺激の食い方をしている。

フリーダを演じるサルマ・ハエック、そしてディエゴを演じるアルフレッド・モリナ。いい役者だ。
後半のアルフレッド・モリナの優しい表情、別人のような雰囲気など特に凄い。

僕はどう見ても美人じゃないよなぁと思う女優が(あくまで僕の好みの話)、映画の中で「美人」という設定になっていると気に食わない質なのだけど、(『KISSing ジェシカ』のヘザー・ジャーゲンセンとか)この映画に関しては、どう見ても眉がつながっているし美人じゃないフリーダが「美人」という設定なのはなんだか許せてしまう。

フリーダという壮絶に生きた女性がいるからあなた達ももっと頑張りなさいとか主張する映画じゃなくて、フリーダの駆け抜けた生の、生命の輝きをフリーダの絵とともにしっとり見つめ続ける映画。

2003年12月20日土曜日

『紅白歌合戦』BS2 1985

司会紅組森昌子、白組鈴木健二アナウンサー。

初出場の吉川晃司、次に歌ったのが河合奈保子。河合が袖から舞台真ん中に向かって笑顔で歩き始めると段々顔が曇ってきて立ち止まる。
なにかと思っていると、舞台の真ん中が映って、吉川晃司と水色のださいスーツを着たギタリスト達がまだ舞台の真ん中を占領している。
もうとっくに河合のイントロに入っているのに。
再び河合と後ろに控えるスクールメイツらしき女性達が映る。
スクールメイツはきょとんとしたり、きょろきょろしたり不安顔だったり。
しかし暫くすると吉川達も引いたらしく、河合が舞台真ん中に歩き出し、笑顔も取り戻して歌っていた。

紅白だから歌手が歌っている最中、応援として他の歌手がバックで踊ったりする。
原田知代が蜂だかなんだかの着ぐるみで小泉今日子の後ろで踊っていたり、男どもが火消しのかっこで踊ったり(ジュリーも含む)と。
でも吉川晃司がいなかった気がするんだよな。どこにも。

松原のぶえが初出場。顔の造りが今とまったく同じだ。鳥羽一郎も初出場。若い!細い!
石川さゆりさんは素晴らしかった。

トリは紅組森昌子。司会もこなし、感きわまって歌う前から涙ぼろぼろで、全く歌える状態にない。
それでも頑張って小学生みたいなたどたどしさで歌っていた。他の出演者がみんな寄り添って、水前寺清子が励まし、石川さゆりさんが代わりに少し歌ってあげたりしている。
森昌子のすぐとなりでは鈴木健二アナウンサーが顔を近づけて励ます。顔でかいな~。
『愛傷歌』を歌い終わるまで泣き通しだった。途中立っていられなくて崩れそうになってもいた。すぐに支える出演者。
紅白っていいね。

森昌子の次に歌った森進一。かなりよかったのだけど、森昌子の感動の余波が会場を包み込んでいたため、分が悪い。
当然紅組が優勝。

そうか、森進一と結婚する直前だったのか。いろいろドラマがあるね。


ちなみに今年の紅白は田川寿美さん出場しないんですってよ。選に漏れた。
ああ、sayuが出るのだけは救われる。
しかし石原詢子や神野美伽はどういう基準で選ばれたのだろう。

映画『ほんだら剣法』

1965年 監督: 森一生
BS2録画ビデオ


クレイジー・ムービーズ VOL.2
※リンクはクレイジーキャッツ映画音楽集のCD

クレイジーキャッツの犬塚弘主演。
ほんだら剣法ほんだらったほ~い!

ドタバタ時代劇。
ハナ肇、石橋エータロー、桜井センリのクレイジーキャッツ。
他に藤田まこと、藤村志保等。

「出勤の時間です」「今何時だ?」「7時半でございます」
武芸大会で選手宣誓したり、「インファイトすることが必要でございます」と、まあなんだかんだで気づいたらコタツで寝てしまった。
で、今日続きを見た。

ほんだらほだらかほだほだほだらかほんだらだらだらだらりこほいっと!!

2003年12月16日火曜日

最近

最近、将来なんの仕事をしようかとよく考える。

今日ホットココアの粉末や、パンをやめてチョコワを買った。

門倉有希が歌う『ノラ』を初めて聞いた。NHKで。
感情をばりばりに込めて歌っているが声質によるのか暑苦しさは感じない。
この人が歌うときの眉を表現するいい字があった。これ、"~"。

2003年12月13日土曜日

実家でゲーム

実家に行く。夕方ごろ行って家に誰もいないので暇だからスーパーファミコンを引っ張り出してプレイする。

『スカイミッション』
飛行機ゲーム。最新の戦闘機じゃなくて複葉機。
3D空間を飛び回り敵機を撃ち落す!
失速しすぎるとエンジンが停止して急降下。
敵機に弾をあてるにはなぜか下方から打ち上げるように打たないとよく当たらない。したがって地面すれすれに飛ぶ。
レーダーがないから旋回して敵を探さなければならない。地面すれすれに芸術的旋回をするのである。
スピード上げて調子こいてぐるぐる旋回していると画面に急に現れた敵機と衝突して死。
または見つけた敵機に弾を当てる事に躍起になっていると地面に衝突して死。
プレイヤーは5人いる。やられるごとに一人また一人と悲しい別れが訪れる。
このゲーム大好きなんだよ。
クリアしたところで次のゲームへ。

『46億年物語』
46億年の生物の進化をアクションゲームにしましたっていう壮大なもの。
まず魚類の時代から始まる。えっ!?
画面に出てくるくらげやら鮫を噛み付いたり体当たりして倒す。そして食う。
ポイントがたまると体やあご、背びれなどを自由に進化させることが出来る。
基本的におよそ存在し得ない奇形生物が出来上がる。
魚類から両生類、そして爬虫類、哺乳類と続いていく。
やりようによって鳥類にも人類にもなれる。
爬虫類時代をプレイ中、帰ってきて画面を見ていた母が、敵キャラの草食恐竜を見て「かわいい」と言う。
言った瞬間にその草食動物を噛み殺して食った。
「それ、倒した後何やってんの?」と聞かれるので「食ってんの」と言う。
少しだけ悲しい気分になったひと時。

2003年12月12日金曜日

生き物

仕事終わって自転車で帰る。
つけ麺大王の横を通り過ぎようとした時に前方に黒いごみのようなものが転がって僕の前で止まった。
ゴミに視線を据えながらなんとなく右に避けて横を通ろうとしたら、ゴミじゃなくてねずみだと気づく。
自転車を止めて雨上がりの黒いアスファルトと色が同化しているこのねずみを5秒くらい見ていた。
寒いのか、おびえているのか、体を縮こませてふるふる震えていた。

昼にもねずみを見た。
歩道の端で大の字になって死んでいた。
体毛が雨を含んで静かに濡れていた。

生没

小津が生まれて死んだ日。
確か今日だよなと思って、でも少し不安になって検索してみたんだ。
「小津 生誕 生年」で検索。
したらまた大久保孝治教授のページに飛んでしまった。参1参2

2003年12月11日木曜日

映画『突貫小僧』

1929年 監督:小津安二郎
BS2録画ビデオ


小津安二郎 DVD-BOX 第四集

数年前に一度見たのだけど、やっぱりおもろい。
やっぱりこういうのは映画館で知らないおっさん達と一緒に笑いたいね。がははって。

映画『淑女と髯』

1931年 監督:小津安二郎
BS2録画ビデオ


小津安二郎 DVD-BOX 第四集

そうか、髯をそればモテるのか。なるほど。

冒頭、大学対抗の剣道の試合、敵方の大将が面をつけるの忘れたまま試合が始まったり、審判団の中に子供が一人(実は突貫小僧)混じっていたりする。
一つのギャグで笑いをとるっていうのじゃなくて、笑おうが笑うまいが、気づこうが気づくまいがギャグはぽんぽん出てくる。
スラップスティックコメディー。岡嶋(岡田時彦)のオーバーアクション(顔芸を中心に)にも慣れると結構笑える。

しかしなんといっても廣子(川崎弘子)さん。
決して美人じゃないのだけど、この可愛らしさ、いじらしさには一発で惚れる。
廣子さんが湯飲みを乾拭きしているシーンがある。
この時おじさんが結婚話を持ってきているのだが廣子さんは既に岡嶋に心を寄せているので少し憂鬱なのである。
廣子さんはうつむきながらおもむろに湯飲みを口に押し当てる。
手を離すと1秒くらいくっついて落ち、手で受け取りまた口に押し当てる。
か、かわいい。

廣子さんの柔和な顔の造りと愛くるしい笑顔にはどんな男もいちころだ。(少なくとも僕はまいった)

髯をそったほうがいいと忠告する廣子さんはすっと窓の外に視線を移す。岡嶋も視線をやると窓の外には床屋がある。
廣子さんが岡嶋になぜ髯を生やすのか聞くと、岡嶋は視線を部屋の壁に移す。廣子さんも視線をやるとそこにはリンカーンのポスターが!

まあ、僕はかなりこの映画気に入った。

ラストの方、不良モダンガールに対して結構ひどいことしているよなあ。

2003年12月9日火曜日

CDと掃除

中古で探すのはもう面倒なので、駅ビルのヴァージンメガストアでトムジョーンズのベストアルバムと大滝詠一の『A LONG VACATION』を買う。

今日は西友に行って買出ししなきゃいけないのだけどCD買ったらもう直帰するしか道がない。
家でさっそくトムジョーンズを聞く。
うーん。さいっこーにいい。声量抜群で、歌い回しがデレっと甘い。

聞いてる途中でキッチンを掃除する。シンクのぬめりを綺麗に洗って、すっぱい異臭を放つビニール袋に入った生ごみを30Lゴミ袋に押し込む。
ついでに風呂の排水部分の掃除をする。
ユニットバスの排水口の、穴が開いた鉄蓋をとった後、しゃがんだまま暫く固まる。
排水口にぴったりはまっているプラスチックも外せるので外してみる。
びっくりした。髪の毛と垢が融合して恐ろしい塊になってへばりついていた。一面に、びっしり。
触ってみたら多摩川の川底のようにぶよぶよしていた。
トムジョーンズどころでなくなって、気合入れて綺麗に掃除した。
1年でこんなんなるんだな。
掃除後にこたつに入ってかけっぱなしだったトムジョーンズを聞きながら吸ったたばこは美味かった。

今は『A LONG VACATION』を聞きながらこれを書いている。
明日の朝食うパンを買い忘れた。

コンビニ昼

昼、コンビニでパンでも買おうと思う。
暢の前を通った。
シャッターが下りている。
ゆっくり通り過ぎたとき、後ろでキーガシャンと自転車を止める音がする。
そのまま歩いていると、今度はガラガラガラとシャッターを上げる音がする。
振り向いて肩越しに見ると、暢のシャッターが上がって誰かがドアを開けて入っていくのが見えた。
きっとマスターの暢さんだろう。

コンビニで買ったパンをほおばって呑川沿いを歩いていると、アスファルトの上に小さなバッタがいた。

2003年12月8日月曜日

昼に


昼、会社の人と大戸屋で飯を食う。
その後時間まで一人で散歩する。

暢の前まで行き、閉まっているのを確認してから仕事に戻る。

2003年12月7日日曜日

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』

2003年 監督:ゴア・ヴァービンスキー
at ギンレイホール


パイレーツ・オブ・カリビアン / 呪われた海賊たち コレクターズ・エディション

御茶ノ水にトムジョーンズと大滝詠一のロングバケーションを買いに行く。
の、前についでにまず飯田橋行って映画を見てくる。
10分前に行ったのにギンレイホールの前には長い列が出来ている。
なんじゃ、女性ばっかり。ジョニーデップってそんなに人気だったのか、と今頃知る。

うーん、つかれた~。
げげ!143分もあったの!だからかぁ。90分にまとめて欲しいな。

鬼ごっこすると楽しい時間を過ごした後爽やかな肉体的疲労感が残るけど、この映画は精神的にべっとりとした疲労感が残る。(それなりに楽しい時間を過ごすが)
鬼ごっこと同じく、終わったらもう忘れてしまった。

人間のゾンビは怖くないけど、猿のゾンビは怖い。


2本目の『スリーピーホロウ』は以前見たのでパス。
御茶ノ水へ行く。
目的のCDは見つからず、全然違うCDを6枚衝動買いして帰る。

2003年12月6日土曜日

映画『一心太助 天下の一大事』

1958年 監督:沢島忠
BS2録画ビデオ


加藤泰の沓掛時次郎を録画したはずが、なぜかこれが録れていた。
一心太助シリーズの2作目。
1作目も見てないし、どうしよっかなと思ったが見た。

大久保彦左衛門1の子分にして江戸の人気者、一心太助。しかしてその職業は、ただの魚屋。

痛快時代劇。
刀を振り回さない立ち回りが新鮮な気がする。魚屋だから刀じゃなくて魚しか持っていないからね。
太助の武器が本マグロとかだったらそれはそれで別の痛快時代劇になりそうだな。

悪を退治するラストは江戸の御祭りと重ねて描かれる。
神輿を扇ぐ太助の「わっしょい!」と叫ぶ怒りのパワーはこれから始まる大立ち回りへの興奮を弥が上にも盛り立てる。
脚本上粋な演出が多くて面白い。

一心太助はもちろん中村錦之助。
大久保彦左衛門には月形龍之介。じじい役だがこの時まだ55歳くらいだった。
水戸黄門と違ってなんか野暮ったく見えたな。でも月形の目が好き。
あと堺駿二なんかもひょっこり出ている。

2003年12月5日金曜日

洋食の店暢


昼に食いに行く。
カウンター席にいつもの若い男性が一人、そしてテーブル席に団体客がいる。
一昨日昨日と混んでいた。席に座れなくて帰る人までいた。
店を締めるというので来るのだろうか。それとも単純に繁盛しだしたのだろうか。
いづれにしろ今日で最後だ。

いつも食べていたチキンカツ定食を食べる。
最後に食ったチキンカツは最高に美味かった。

一昨日初めて見た若い女性が来てカウンター席に座り、団体客が帰り、もう一人女性が来て一人で空いたテーブル席に座り、若い男が帰り、カウンター席の女性が帰った。
一服してから僕も帰る。
レジで「大阪帰っても頑張ってください」と言ったけど、よく聞き取れていなかったらしい。
二言三言話して店を出る。
店を出ると店に来るときは降っていなかった雨が降っていた。まったくチープなドラマみたいに。

仕事も終わり、帰ろうとする。
家の冷蔵庫には人参が1本だけ入っている。
ほか弁買って帰ろうと思う。
しかしよくよく考えると暢に行けばいいんじゃないかと思う。

昨日は昼と夜に食べに行った。
だから今日は昼だけ行って、それで最後にしようと思っていた。
しかし未練たらしく自転車を方向転換して暢に向かう。外から様子だけ見よう。

最後の日の夜は夜の常連客が集まって送別会のようなことをしているのではないかと思って昨日の夜に行ったんだけど、常連のおじさんとおばさん(以前夜に行った時にもいた)や若い常連男性もいてにぎやかだった。
大きい声でよく喋っていたおじさんが「今日で最後だ」と言っていた。だから今日はいないのだろうと思う。

暢の前まで来て、自転車の上から店内を覗くと、誰もいないように見える。
自転車止めて中に入った。客は誰もいなかった。

メニューをじっくり見ていると、700円のおまかせ作ろうかと言われる。
実はあまり食材が残っていないとのこと。おまかせする。
音楽の話などしていると、サラリーマンが一人入ってくる。
この人は二回くらい見たことがある。単品を小出しに出してもらい、それをつまみながらビールを飲む人。ちなみにこの店はめずらしくハートランドを置いている。

料理が出てくる。ベーコンを巻いたハンバーグや鮭の切り身を焼いたものや玉ねぎのフライなど。
後で高校時代思い出のチェリオを出してくれる。いっぱい余っているらしい。

話をしていると、結構裏メニューみたいなものがあったらしい。主に夜の客に出すやつ。
オムライスやら餃子やら。餃子っていうのはびっくりする。
メニューとしてちゃんと出していたミルクカレーは気づいたらなくなっていたけど、昼に来た客で食べたのは僕入れて二人しかいなかったそうだ。
夜も含めると20食くらい出たと言う。
黄金カレーで結構美味かったのになぁ。

お客によく味が薄いと言われるらしい。醤油をぼたぼたかける奴までいるらしい。けしからん。
薄いと言われれば薄い気もする。上品な味とこないだ形容したけど、僕が飽きずに通ったのはこの味が薄いというところにあるのかもな。
濃いの嫌いだし、飽きるし。

週でどのくらい休んでいるのか聞くと、休みなしだったと言う。
でもこの1ヶ月は毎週日曜に休んで東北見物していたそうだ。

この店はもう次に入る店が決まっているらしく、中華料理屋になるらしい。
一度行ってみなよとなぜか勧められるがあまり乗り気でないなぁ。

四人の団体客が来て、サラリーマンが帰り、男が一人来たところで帰る。
おいしかったですとお礼を言う。本当に感謝だ。さようなら。

昨日の夜いたおばさんが、しきりに餓死する餓死すると言って、「この店辞めちゃうんだよ、餓死しちゃうよねぇ」と振られて苦笑いしたが、本当に来週からどうやって生きていこうか。

2003年12月2日火曜日

閉店って、さみしいな。

店の前には結構人通りがある。皆学生。
蒲田駅を西口に出て、北に向かうとすぐ工学院通りというごみごみした通りがある。
その道をひたすらまっすぐ進む。工学院を過ぎ、ラーメンの青葉を過ぎ、暫く歩くと左手にある。
駅からなら歩いて10分くらいだろうか。
周りはコンビニなどがぽつぽつあるがほとんど住宅街になっている。
昼時にはコンビニに向かう工学院の学生が店の前を結構通る。
650~1000円くらいの値段が学生にはきついのだろう。
それにマスターが一人のため、混んでいるときは2,30分待つことがある。
一度待たされた経験をすると行く気がなくなるのかもしれない。

味がよくても上手くいかない現実がある。
僕がどうこうできることじゃない。
学生でもないのにけちけち650円のチキンカツ定食とコロッケ定食をローテーションでいつも食べていたことを悔やむ。

トム

昼に暢に行く。
カウンター席にいつもの若い男性が一人座っている。この男性はいつも真ん中から少し左よりの椅子に座っている。
私はカウンターの一番奥にいつも座る。
マスターが店を辞めることを男性に伝えているのを聞きながら、今日は何を頼むか迷う。
あと4回、たぶん2度と食えない味をしっかり覚えておきたいし、未だ頼んでいない定食メニューも頼んでみたい。
迷った末、頼んだことのないハンバーグ定食を頼む。

マスターが僕ら二人にカスタードプリンを出してくれる。他の客が来ないうちに、と。これでカスタードプリンは全部なくなったらしい。
今日は天気がよくて、薄暗く落ち着いた店内にドアの窓から光が淡く差し込んでいた。

暫くして男性が店を出る。私はハンバーグやカスタードプリンを食べた後、たばこを吸う。

レジで会計をする時、この店でよくかかるアルバムの題名を聞いてみた。
「60年代か70年代くらいの洋楽で・・・」
何枚か店の中でかけてもらって判明した。トムジョーンズだった。
全く誰だ、スコットウォーカーがかかっているなんてぬかしたやつは。

ついでにもう一枚尋ねてみる。
「これも70年代頃のやつで日本のロック。はっぴいえんどっぽいやつです」
これはちょっと時間がかかった。ダウンタウンブギウギバンドと尾崎くらいしかかけてないと言う。
念のためダウンタウンブギウギバンドをかけてもらうがなんか違う。
しまいには鼻歌で歌って、やっと判明した。大滝詠一だった。やっぱり。
かけていたのは「ロングバケーション」という大ヒットしたアルバムだそうだ。
お客さんからの借り物で、今はもう返してしまって手元にないとのこと。

トムジョーンズはテープに録音して、明日か明後日に貰えることになった。
カウンターにはバットが置いてあり、洗ったカスタードプリンの銀のアルミカップが10個くらいきれいに並んでいた。

2003年12月1日月曜日

映画『アンブレイカブル』

2000年 監督:M・ナイト・シャマラン
BS2録画ビデオ


アンブレイカブル プレミアム・エディション

『シックスセンス』の監督だからそう退屈しないで見れるだろうと思って見た。

CMなどで得たこの映画の情報から、昔見た広末主演の短編ドラマを思い浮かべていた。
そのドラマは、広末が気づいたらどこかの密室に閉じ込められていて、周りにいる防護服を着た人たちにより部屋の外に出ることを禁止されている。
防護服の男達の話から広末はやがて自分が強い感染力を持つウイルスにかかっているのではないかと推測する。
しかし閉じ込められていることに疑問とストレスを感じ、広末は部屋を脱出する。
「な、なんてことを!」
実は広末は唯一感染を免れた貴重な人物だったために隔離されていたのであった。というオチで終わる。

詳細は不確かだがそのドラマはそんな話だったように思う。
そういうチープな雰囲気をこの映画に想像していた。
しかし全く似ても似つかない展開の映画だった。(じゃあ書くなって話だけど)

この映画のストーリーに関しては全く書かないで置こう。
冒頭から引き込まれて、でも次第に退屈してきて、次第にブルースウィリスがなぜか『デッドゾーン』のクリストファーウォーケン状態になって、最後にふーんっていう映画。
この監督は結構好きなんだけど、なんか今一歩なんだよなぁ。

世の中は 夢かうつつか うつつとも 夢とも知らず ありてなければ

ここ2ヶ月、昼に毎日行く店がある。
『洋食の店暢』という。
なんでも飽きっぽい私が毎日食べに行く店。
美味いから食べに行く。
チキンカツ、コロッケ、エビフライ、プレーンオムレツ。どれも丁寧に調理されている。旨味がでしゃばって主張しないから飽きない。品のある美味さ。

今日はチキンカツが切れたというのでコロッケ定食を食べる。
客は私の他にカウンター席に最近よく見る学生っぽい男が一人。そしてテーブル席に一人の中年男性と三人の女性が座っている。
コロッケ定食をゆっくり食している間に他の客は全て帰り、私一人になる。

客のいない店内でたばこをふかした後、ごちそうさまと言ってカウンター脇のレジへ行った。
先日マスターにカスタードプリンを貰った。お礼を言おうと思う。
レジに行って千円札を渡すと、突然マスターが言う。
「すいませんねぇー。いつも来てくれて。この店今週で辞めるんだ」
「えっ?!・・・本当ですか?」
絶句した。あきれる絶句なら何度もしているが、驚きの絶句はついぞしたことがない。
「大阪帰ろうと思って。五日までで。」
二言三言話して、五日が何曜日か聞くとマスターが調理場へ入っていく。
私はお釣りを受け取った手がそのままで固まっていたことに気づいて、お釣りをポケットに入れる。
マスターが出てこない。
それで私はカウンターのほうに回る。
カウンター越しに見たマスターは悲しげな笑顔でこちらを見ていた。

カウンターを挟んで再び二言三言言葉を交わし、最後にカスタードプリンのお礼を言って店を出る。
今日は比較的空気が温かい。その温かさが悲しい。


2003年11月30日日曜日

映画『テープ』

2001年 監督:リチャード・リンクレイター
at ギンレイホール


テープ

安モーテルの一室で物語りは展開する。舞台はこの部屋のみ。87分の密室劇。
登場人物は12人・・・も出てこず、3人のみ。

要は片思いやら嫉妬やら各々のプライドが交錯して、事実が姿を見せ始めるにつれて3人の力関係がゆらゆらと面白く揺れる話。
アメリカ人はプライド高いんだな。めんどくせーやつらだな、と思った。

気に入ったセリフ
「一体なにが狙いなんだ?」

映画『ファム・ファタール』

2002年 監督:ブライアン・デ・パルマ
at ギンレイホール


ファム・ファタール

冒頭、パンツ一丁の女がベッドに寝そべり、モノクロ映画を見ている。
蝶ネクタイした黒人男性が入ってくる。
この男は犯罪の計画を復唱して女に聞かす。
ここで、なにやらこれから犯罪が起こるのだなぁと分かる。
そういう展開の見せ方、そして黒人男性の演技が笑っていいのか少し迷う演技だというところに、B級映画の匂いがぷんぷんする。

映画祭のシーンにサンドリーヌボネールが出演している。いや、それよりもなんだ!その近くに立つ女は!
金色の蛇のビスチェをまとった女。乳首出てるぞ、おい!
この後、主人公であるロールとこの蛇女が便所で濃厚なレズシーンを展開。1000万ドルするビスチェの強奪計画の一環なんだけど、もうなにがなんやら。

ロールを演じるレベッカ・ローミン=ステイモスはなかなか綺麗な人。ただしスタイルは蛇女の方がいい。
ロールは悪女で、頭が切れる上にスタイルがよく、高貴な美貌を持つ。
男どもはロールの手のひらで裸踊りをする。
どうせなら最後まで巧妙な演技で男を騙し続ける悪女でいて欲しかったな。
でも、ラスト近くの白スーツ姿のロールが一番綺麗に見えたりもする。

映画の最初のビスチェ強奪シーンから引き込まれて見ていて、その後も怒涛の展開をするのだけど、疲れた。
もう一度見る気にはなれない。

2003年11月29日土曜日

映画『キートンの船出』

1921年 監督:バスター・キートン
BS2録画ビデオ


バスター・キートン短編集 新訳版

世界で一番馬鹿で世界で一番幸せな家族の話。
キートンが作った船で、家族で愉快に川を下って海に出るのである。
自然の法則などキートンにかかればねずみの糞より価値がない。
川をカメラを右に傾けて映せば上り勾配の川になり、左に傾ければ下り勾配になる。
上り勾配の後に下り勾配って、そんな川ありえん。ありえない発想が出来ることが素晴らしすぎる。
船体の側面に穴が開き、水がぴゅーと船内に噴き出る。どういう対処するのか?
キートンが思いついたのは、水が横から孤を描いて船底に落ちるのだからそのまま船底の下の海へと落ちればいいということ。
それで船底に穴を空けだす。当然船底から噴水のように水が!あぅ!
船の名前は「Damfino(知ったことか)」。楽しく幸せならそれでいい。

映画『即席百人芸』

1921年 監督:バスター・キートン
BS2録画ビデオ


バスター・キートン傑作集(2)

映画の前半、キートンしか出てこない。
劇場に入るキートン。舞台に登場する指揮者もキートン。演奏する楽団も全部キートン。観客席の婦人やガキや老人もみんなキートン。笑えるんだよ、これが。

でもそれも前半部分だけ。後半は普通に他の出演者も出てくる。
後半で注目はキートンの猿芸。上手い。しかもメイクした顔が間抜けで悲しさに溢れている。

ヴァージニア・フォックスが双子役で出ていて、双子のうちキートンに好意を持つ方がなぜか非常にかわいい。

小雨そぼ降る

出かける前に、まだ今月の家賃を払っていないことに気づく。
万札数枚引っつかんで歩いて2分の大家の八百屋に行く。
家賃払ってみかん貰って帰る。

家にみかんを置いたらすぐ家を出て、ちゃりんこ乗って蒲田へ。
大学時代の友人と飲む。半年振りくらいか。
飲んだ後シャノアールに行く。
すっかりくつろいでいたら、友人がいきなり時間がやばいと言うので慌てて店を出る。
駅の改札まで送って、俺も帰ろうとちゃりんこ置いている所まで歩いているときにふと気づく。
あ、シャノアールに俺のなによりも大事なPHS置いてきちゃった。
店に戻ると、無愛想な感じだった女性店員が笑顔で、しかも両手を添えてPHSを渡してくれる。
家に帰って、女性は優しさと笑顔に満ち溢れているだけで男にもてるに違いないと、みかんをほおばりながら思う。
思いがけずみかんが美味い。

2003年11月28日金曜日

こたつ

昨日の雑記を今読むと、ひどいな、これ。
突っ込みどころ満載だ。いつも以上に。
ひどいっていうか、いたい。
まあ書いているとき酔っ払っていたことだし。一応残しておくかな。後でやばいと思ったら削除しよっと。

昨日暢でもらった食い物はカスタードプリンだった。甘さ控えめでかなり美味かった。
昼に店行ったらなぜかカウンター席にずらっと学生っぽいやつらが座っていたので入らなかった。

今日家帰ってからすぐコタツを出した。
コタツ自体は机として使っていたので、正確にはコタツ布団を出した。
背伸ばしておりゃってロフトにあるコタツ布団をぼとんと落としさえすればいい。簡単だ。
ここのところ家の中でぶるぶる震えていることが多くて、いつも今日こそコタツ出そうと思っていた。
ただ、「今日は寒いけど明日の最高気温は16度になってるじゃん」とか知るとまだいっかと思ってしまい、伸ばし伸ばしになっていた。
ここまで伸びると、もっと相当寒くなってからか、なんかのきっかけがあったら満を持して出そうと思っていた。
で、今日なにかそのきっかけでもあったのかというと、何もない。なんとなく思い立って出した。

こたついいね。飯食って寝っころがっていたらガピーって寝ちゃったよ。

おちはないです。

2003年11月27日木曜日

ネットワーク

仕事が終わっていそいそと新宿へ向かった。
山手線に最後に乗ったのは何年前だ?
新宿も数年ぶり。

先日同窓会がありその時久しぶりに会ったある友達と会話した。
酔っててはっきり覚えてないのだけどその友人の女友達誘って飲みに行く約束を取り付けた気がする。
友人は約束を果たしてくれた。今日新宿で開かれる。
「じゃあ2対2で」と同窓会のとき言われた記憶がある。
実際今日何人来るのかとか詳しいことは聞いていない。
電車に乗ってから少し緊張してくる。
どういう説明をその女友達にして今日の飲み会が開かれたのか知らないが、いわば小さな合コンだろう。
合コンデビューだ。はっはっは。

メンバーはオレと友人、そして友人の元バイト仲間の女の子とその大学の友人だった。
よっしゃーテンションあげんぞー!って意気込みも段々薄れていく。
気づいたら女の子が二人で喋って盛り上がっている。
気づいたらオレはたばこを一箱吸い終わっている。
気づいたらオレは天然ボケの男にされている。間違っちゃいないけど。
10分くらいでギブアップしたかった。

帰りの電車で聞いた話だが、この飲み会は実は以前から企画されていて、オレじゃなくて友人の後輩かなんかが来る予定だったらしい。そしてそいつが来れなくなったところにちょうどオレが現れた、ということらしい。
オレが言い出して開かれたのに言いだしっぺのオレがほとんど喋らなかった、なんてことだったら失礼で最悪の男になるところだ。
最悪の男からただのつまらない男へと格が上がって安心する。

合コンはもういいや。女男に限らず1対1でしかオレはよく喋れない人間なのだと改めて知った。

そういえば帰りの電車で初めて女の子二人の苗字を知った。しかし忘れた。二人ともあだ名で呼びあっていたのであだ名はまだ覚えている。

今日の昼「洋食の店暢」の店内に客はボク一人だった。
新聞をよみながらチキンカツ定食を食べる。
店内にかかる曲はこの店で頻繁にかけているアルバムの曲。
前からこのアルバムが誰のアルバムなのか気になっていた。
マスターに聞いてみようと思う。…会計のときにでも。
食後に一服。他に誰も座らないカウンター席の上をゆったり煙が流れる。
会計しにレジへ行き、ポケットから千円札をひっつかんで渡す。
質問しようとした時、マスターが「あっ」と小声で言って、レジ後ろの冷蔵庫でごそごそしている。
「これ持って行って。いつも来てくれるから」
と言って、白いビニール袋を差し出してくる。
びっくりしながら受け取って中を見ると、カスタードプリンかカップケーキのようだ。
お互い自然に笑みがこぼれる。ボクはお礼を言って店を出た。
明日出社したら食おう。そしてまた店に行こう。

2003年11月25日火曜日

映画『ハメット』

1982年 監督:ヴィム・ヴェンダース
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ハメット

いやあ、面白かった。
でも聞いた話によるとこれ失敗作って言ってるらしいね。ヴェンダースが。

普通のようで普通じゃない探偵物。そのバランスがかなり面白い。
・・・
しかしなんか書こうにも書きたいことが思い浮かばないなぁ。
面白かったんだけど。
ちょっと悲しい。

ああ、ハメット役のフレデリック・フォレストは同じ年にコッポラの『ワン・フロム・ザ・ハート』でも主演してんね。
あと92年に『トラウマ/鮮血の叫び』にも出てる・・・なにぃ!全然記憶にない。

2003年11月24日月曜日

映画『桃源鎮』

1996年 監督:シォン・ユィ
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中国の山間田舎町での出来事。
会議のため町にいる村長が汚職により勾留されていると、町から戻った鍛冶屋の海が吹聴して物語が展開しだす。
主人公はベンガルの顔を細長くしたような豆腐屋。
この村では肩で風を切る村長の妻が主任として市場を仕切っている。
村長に対して商人は品物を献上することで専売権を得る。
村長夫妻の独裁。
隣町かなんかから豆腐屋が進出してきて売り上げが怪しくなった日和見の主人公が、生活を維持するために村長側か町での商売に成功している鍛冶屋側かどちらにつくか迷い、翻弄されていく話。

結構面白い。主人公の行動にいらいらする部分もあるけど。逆に言えば、こうすればいいのにと思う行動をとらない分はらはらして面白い。
主人公の豆腐屋の家がまたいいんだな。
豆腐作りの作業場の雰囲気や、家の門の前に広がる光景とか。
門の前はすぐ川かなんかになっている。肩幅くらいしかない橋が門からゆったり左にカーブしながら伸びている。
映画は全体的に滑稽さや寂しさが山間の村にやんわり染み出ていていい。
まあ、そんな感じ。

久しぶり


たばこ買いに外出たついでに髪を切りに蒲田に行った。
切った後駅ビル内をうろうろする。
先日の同窓会の時思ったけど、街ですれ違う自分とは無縁だと思う人々。その中には小学校や中学の時のクラスメイトがもしかしたらいたかもしれない。
以来すれ違う人の顔を見ながら歩くようになった。
しかし知っている人などそうそういないものだ。
うろうろしても意味ないので帰ろうとする。
駅ビル内を西口から東口に抜けるとき、3階の連絡通路と2階の改札前を通る通路がある。どちらでもいいのだけどなんとなく改札前の通路を通った。
そしたらいたよ。知っている人が。いるもんだね。普段ならぽけーっと考え事しながら歩いているから気づきもしなかっただろうな。
その偶然会った中学高校の同級生と喫茶店でくつろぐ。同窓会には来ていなかったので久しぶり。
とりあえず特になんもなかった3連休が少しは有意義なものになったと一人満足する。

2003年11月23日日曜日

本日休息

朝7時頃目が覚めた。眠気はない。ただ眩暈と吐き気がする。
24年積み重ねた記憶のピースが頭の中で全て崩壊して、沼の中でどろどろに溶けてしまった気がする。
これ以上頭が悪くなるのは困る。
のどがからからに渇いていたので大量に水を飲んでからまた布団に入る。
隣人の女性が家を出る音を聞きながら再び眠りに入る。

昨夜は中学の同窓会があった。
変わった人、変わってない人、様々だが、女性は押しなべて変わっていた。そして皆綺麗になっていた。

酒をがぶがぶ飲みすぎた。しかし残っている吐き気はたばこによるものだろう。
何度目覚めては寝てを繰り返したか分からないが、午後1時過ぎにようやく布団をたたむ。
まだ気分はすぐれない。
ホットココアを飲む。パンを買うのを忘れたので一口サイズのクランチチョコを2つほおばる。

なにか放心して何もする気が起きない。
酒を飲むと気分が鬱屈する質であり、仕事でさんざん嫌な思いをした週の終わりにあった同窓会だったため、いまいち乗れなかった。
気分転換が苦手なことを恨む。
同窓会の消化不良具合がそのまま寂しさになった。

カーテンを開けると陽が差し込む。
暫く眺めてから外着に着替えて家を出た。
自転車をゆっくりこいで池上本門寺にむかう。
天気がいいと思っていたけど、次第に曇ってくる。微妙に寒い。
本文寺を散策してから街を見下ろせる高台で一服する。
ふと池上に住む友達に洋楽のビデオを貸したままだったことを思い出して電話をしてみる。
つながらなかった。
空はどんより曇っていた。
今度は昨日5年ぶりくらいにあった友達に電話をしてみる。
彼の家にべろんべろんになったもう一人の友達を置きざりにして昨夜僕は帰宅した。
死んだように眠っていた彼が今日ちゃんと帰ったかを確認して電話を切る。

腹が減ったので蒲田に向かう。
東口のミスタードーナッツに入ろうとしたが混んでいたので、2件となりの喫茶店に入る。
200円の安いホットコーヒーを頼み、食べ物は選ぶのがめんどうになったのでコーヒーだけ持って2階に上がる。
窓際に座ってぼーっとする。
向かいに見える蒲田の駅ビルや歩く人の流れを見ながらたばこを吸ったり、高橋三千綱の短編を読んだりして時間を過ごす。
1,2時間ぼんやりして、暗くなった頃に店を出る。
マックに行き、落ち着かなかったので腹ごしらえをしたら早々に出る。
駅ビルの本屋やCDショップをうろつく。
夜の蒲田、駅前のごみごみした人に埋もれてふらふら歩いてみる。
たいして面白くもないことに気づいて帰宅する。

2003年11月20日木曜日

映画『デッドゾーン』

1983年 監督:デヴィッド・クローネンバーグ
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デッドゾーン デラックス版

スティーヴン・キング原作。
たぶん原作は結構長いのだろうな。全10回のドラマにでもなりそうだが映画は100分程度で収まる。

なんといってもクリストファー・ウォーケン。
誰も言わないだろうが少しデヴィッド・ボウイに似たウォーケン。
乾いた表情の奥から染み出る温かさ。ウォーケンが全ての映画。

ストーリーは、幸せなカップルがいてガガーンとある出来事がおきてしゅらっと時が飛んでぐわっと腕つかんでぴこーんと目覚めてうつーっと塞いで少し感傷的になる映画。

2003年11月19日水曜日

映画『ただいま』

1999年 監督:チャン・ユアン
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ただいま

冒頭の静けさを湛えたシーンを見てこの展開は想像しなかった。超衝撃的展開。
一言で言えば長い旅から帰って、ただいま、って話。

99年作とは思えない古びたフィルム。光が当たらず暗いシーンが多いが、はっとするような鈍い色がぼんやり存在感を出していたりする。
とにかく最初から最後まで面白い。ラストのセリフはちょっとしつこい気もしたが。

ソファーに女性3人が並んで座っているシーン、それに続く白湯を古びたポットからゆったり入れるシーンは時が止まる。

5元のために… うう…… まあバナナでも食ってよ。

2003年11月18日火曜日

女性

あ゛~!チョー混んでんじゃ~ん!チョベリバ~!
最近私一人とか多かったけど、この店は突然思い出したかのように混む時がある。
外から覘いただけで「洋食の店暢」を後にした。

近くのパン屋に入り、パンを買う。
野菜コロッケパン、クリームパン、クロワッサンをほうばりながら呑川沿いを歩いた。
雲の合間から時折差し込む陽光が、冷たい空気に反射しながら呑川に落ちていく。
コンクリートの壁に挟まれ埋もれ流れの道を固定されたこのどうしようもないどぶ川も、午後の光を浴びれば散策路になる。
無造作に点在する木々は今にも落ちそうな枯れた黄葉をまとっていた。

あっ、もう戻らなきゃ。引き返す。
食後のタバコをふかしながら、うどんややらコンビニがぽつぽつある車二台幅くらいの道路を歩く。
前方に、自転車にまたがって携帯で喋っているらしき女の子の後姿が見える。
背丈もそれほどない太目の女の子。
服装もかなり地味で野暮ったかったように思う。
高校などでクラスに一人や二人いるあまり目立たない感じの女の子。
私は車道より一段高いところにある歩道を歩き、その子は車道の端で片足を歩道に乗せて自転車と体を支えている。
近づくにつれ、その子がなにか白いものを指に挟んでいるのが目に映る。映っただけで意識で解釈していない。
しかしふと、たばこじゃないか?と気づきその不釣合いなイメージに興味を引かれ、もう一度見る。
やはりたばこだ。先から煙が揺れている。
へ~、たばこか~、と認識した時には私はもうその子のすぐ真横に来ていた。
そしてたばこから視線を外すと同時に大き目の喋り声が耳元で鳴った。
「車の中でおなっちゃえ」

ん??
えーっと。なんか聞き間違えたかな?
くるまのなかでおならっちゃえ…じゃ意味わかんないし、車の中で…えっっと…なにと間違った?
少々動揺して頭の中で反芻するが、耳元で一字一句はっきり聞こえたわけだし聞き間違えてはいないという確信もある。
普通にとっていいのか?もしくは新しいギャル語なのか?

ぶつぶつ考えてから歩みを止め、自然にくるっと回って引き返した。
顔を見ようと思った。
私は目が悪いため、その子の側まで戻ってからちらっと見た。
後姿から想像していたのと大差ない。肉付きのいい顔に細く目が引いてある。失礼だが全然可愛くない小太りの女の子。10代であることは間違いない。
話し声がまた聞こえる。
「あたし態度のでかい男嫌いなんだよね」
Σ(゜皿゜) ガビーン

2003年11月17日月曜日

アニメ『ニルスの不思議な旅』

ニルスのふしぎな旅 TVシリーズ DVD-BOX1ニルスのふしぎな旅 TVシリーズ DVD-BOX2


最終回。
ガチョウのモルテンを思うニルスの優しさが奇跡を起こす。
感動大作完結。
人間に戻ったニルスは動物達の言葉が分からなくなる。
強い信頼関係を持ったモルテンはグァとしか鳴かないし、「僕達親友だよね」と言ったキャロットもチュクチュクとしか鳴かない。
人間に戻ったことによる動物達との断絶。か、悲しい。
しかしニルスは悲しみを優しさでぐっと包み込む。
約束するよー!俺はこの大地を大切にするってことをさー!

昨今のアニメでは見られない詩情溢れる映像と、キャラクターととても切り離して考えることのできないほど素晴らしい声優たち。
最高のアニメが終わってしまった。明日からどうやって生きていこう。

2003年11月16日日曜日

映画『ベルリン天使の詩』

1987年 監督:ヴィム・ヴェンダース
BS2録画ビデオ


ベルリン・天使の詩 デジタルニューマスター版

慈愛の映画。
胸の深部に小さく光が刻まれる。
この映画から感じる温もりは異常とさえ思える。
あまりシーンの一つ一つを覚えていない。見ているとき自分の過去の思い出や未来のことを自然に考えてしまった。
なんかシンプルなくせにスケールでかくてね、この映画。

2003年11月15日土曜日

映画『アンリエットの巴里祭』

1954年 監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
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アンリエットの巴里祭

『アンリエットの巴里祭』という題名で映画を作ろうと思いますがストーリーはどうしましょうか、っていう映画。
コメディ、アクション、ロマンス?
ラストのオチはなかなか。遊び心が面白い。

アクションシーンがほとんどぼつになる。ぼつ原稿は大体斜め映像で映される。
斜めの傾き具合が変わったり、天秤のように左右に傾いたり。モーリス(ミシェル・オークレール)が劇場に駆け込み、客席を走り抜けるところの斜め具合は面白かった。

2003年11月13日木曜日

映画『秋のミルク』

1988年 監督:ヨゼフ・フィルスマイアー
BS2録画ビデオ




面白い。

先の展開が読めない。
といっても奇抜であっと驚くストーリーでは全くない。
ストーリーの流れを書いたら、そんだけ?と思うだろう。
ただ、思わせぶりなシーンが結構あるから騙される。次の一手に対して緊張感が続く。

第2次世界大戦前のドイツ。農村地帯の農家の娘であるアンナが主人公。二十歳前後の娘。
一見幸せそうな娘であるが、幼少の頃母親を亡くし、それ以来母親代わりとして10人以上はいる家族の世話や、家事、農家の仕事までこなしてきた。
アンナが幼少の頃のシーンが度々挿入される。現在のシーンと過去のシーンつなぎ目が分からずに初めは混乱するが慣れてしまえば、その滑らかな移行が美しい。

幼少のアンナ(5,6歳?)は雪が降り積もる外で手や足がかじかみながらも洗濯をする。
または、つぼの中をかき混ぜているアンナに兄が近づき、つぼの中のなにか食べ物を味見する。まずかったらしくほっぺをはたかれるアンナ。
つらい。

娘をこき使い、息子達にも厳しいアンナの父。嫌な人物として描かれているのかと思ったら、誰よりもアンナや家族を愛する優しい父でもあったりする。
家族全体としても、自然の中で強く温かく暮らす幸せな家族といった印象も受ける。
他にも見ていてアンナの境遇につらさを覚えることがしばしばあるけど、必ずそれを和らげる一面や展開がある。
あるイメージを提示して、後で違うイメージも与える。その付加の仕方がつつましい。

主人公のアンナ役のダーナ・ヴァブロヴァは、ふくよかで綺麗な女性。
後半にお手伝いにやってきた少女にアンナが啖呵を切るシーンがある。
「こんな白い手で白靴下なんか履いて、豚小屋で働けるの? あん!? 年寄りの足のつめ切ったり下の世話したり、そんな生白い顔で出来るの?」
と叫んで追い返してしまう。たくましい。

写真屋の女性が出てくるのだけど、この女性(エーファ・マッテス)のあまりに自然な動きとセリフには驚く。

冒頭にも出てくる義母は雪が降り積もる中自転車引いてどこに行くのだろうな。一人、不幸。

以上、感想をだらだらと。

2003年11月12日水曜日

映画『駅馬車』

1939年 監督:ジョン・フォード
BS2録画ビデオ


駅馬車

見るのにあまり乗り気じゃないまま見始めたが、いやぁ、面白かった。エンタテインメント傑作。

アメリカ西部、トントからローズバーグまで駅馬車が走る。折りしもアパッチ族が反乱を起こしているため命の危険を伴う旅路。
まあ、そんな話(こんな説明じゃわかんないか)。

いよいよ駅馬車が軽快な音楽とともに走り出す。旅と危険と広大な荒野と。高揚するね。
でも駅馬車はすぐ止まり、音楽も止まる。
また走り出し、軽快な音楽が流れる。
駅馬車の乗員の会話シーンになり、音楽が止まる。
次に駅馬車の走る姿が映り、また軽快な音楽が流れる。
続く・・・
この、音楽の小刻みな断絶は面白い。

ジョンウエインはどこに出てくるのかなぁって思っていたら、銃声が音楽を一瞬でかき消す。護衛の騎兵隊が河を渡るシーンという間を入れた後、撃った本人をカメラが捉え、そいつの顔面に向かってズームしていく。か、かっけぇ。
このかっこいい登場するのがジョンウエイン。

後半インディアンがばったばったと死んでいく。ずる賢く極悪な"敵"という設定である。

人物設定も交わされる会話も展開もみんな面白いので楽しく見れる映画。

2003年11月10日月曜日

映画『小早川家の秋』

1961年 監督:小津安二郎
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小早川家の秋

今日小津監督作見た。小津作品初めて。初小津。
本当は『突貫小僧』や『大学は出たけれど』っていうサイレントをパテベビー短縮版とかいうので以前見ているがあまり覚えていないため、今日が初小津ということにしておこう。

なにか構えて見出したけど、全然そんな必要なかったな。たぶん誰が見ても面白い。

冒頭の森繁、加藤大介、そして原節子の三者のやり取りからまず面白い。
森繁のセリフ回しっていうかイントネーションっていうかとにかく凄い。

その次のシーンで秋子(原節子)と紀子(司葉子)が部屋の中に座して向かい合って喋っているのだけど、なんか違和感がある。セリフの喋り方に抑揚がないとかそういう訳でもないのに、なにか二人の会話空間に恐ろしさがある。
秋子が「そぅ。そうなのぉ」というところなど普通の相づちのようでいて裏に人間でない生き物が隠れていそうな雰囲気がする。
向かい合う二人をカメラは一人ずつ真正面ど真ん中に捉る。秋子が喋れば秋子を、紀子が喋れば紀子を映す。時にせわしなく切り替わる。
よく見る手法なのだけど、後で思うとこれが違和感の一つの原因だった気がする。

今書いたところまでで、せいぜい10分くらい。この後には中村鴈治郎や新珠三千代や小林桂樹や藤木悠などなど出てくるのだから面白さはまだまだ続く。
以下はしょって。

紀子と寺本(宝田明)が駅のホームにあるベンチに座っているシーンってなんだったんだろうな。
寺本が連発して言う「ああ、愉快だった」の不思議さもさることながら、ホームに電車がやってきた後紀子たちでなく全然関係ない人たちの乗車シーン映してもう一度ベンチを映す。
そのベンチは空で2人の影も形もない。しかもその空のベンチっていうのが二人が座っていたベンチじゃないと思われる。
電車が来て紀子達は同時に立ち上がり、次のカットで知らない人たちの乗車シーンで、その次のカットで二人が座っていたベンチじゃない空のベンチ。
このつながり方って怖いだろう。異質なものが、さも自然な顔して存在している。
紀子と寺本のシーンはスタジオ撮影で、関係ない人たちのシーンは実際のホームだったということだろうか。
しかし、さっき全然関係ない人たちの乗車シーンって書いたけど、実は乗車してるなって予想させるのみで電車の姿は全く映っていない。
空のベンチに走り出す電車の音と車内灯が当たっているだけ。
こんなの全部スタジオで撮影できるだろう。
うーん、まあいいや。

詳細は書かないが、お父ちゃん(鴈治郎)が「違わい!山田君じゃ」って言うシーンがあるのだけど、思わず爆笑してしまった。
映画見て爆笑したのっていつ以来だろう。チャウシンチーの『0061/北京より愛をこめて!?』以来じゃないだろうか。

秋子はお父ちゃんの長男の嫁で紀子はお父ちゃんの娘。この2人は仲がいい。
葬儀やらなんやらで家族親族が集まる時でもいつも二人だけが外を散歩したりと少し離れたところにいる。
秋子は夫の親族と仲が悪いわけでもない。でもこの二人はいつも皆から少し離れている。
鴈治郎を中心とした「家」に収めず、少し距離をとったところに二人を立たせ「家」に客観性を持たせているとか、理屈でいえばどうこう言えそうだけど、理屈ぬきでこの二人と「家」の間にあるたゆたう距離感に不思議な面白さがある。

ひとつひとつ書いてもきりがないからまとめて書くと、なんか全体的に不思議なんだよ。微妙に。
しゃがんでいた秋子と紀子が同時に立ち上がって同時に二歩すすんで同時に止まったりとかさ。ここは特にぞくっとしたな。

そういえば病み上がりのお父ちゃん便所でブッて屁こいてたな。

一本しかみないであんましどうこう書くのやめよっと。
あと『晩春』をビデオに録ってあるのだけどどうしようかな。小津は映画館でしか見たくない気がしてきた。

2003年11月9日日曜日

映画『黄昏に瞳やさしく』

1990年 監督:フランチェスカ・アルキブジ
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思わぬ拾い物。面白かった。

共産主義者の老大学教授にマルチェロ・マストロヤンニ。
義理の娘役にサンドリーヌ・ボネール。

ストーリーは世代間の断絶と少し恋が混じったりする話。
知識教養を最上と捉える老教授と、さみしさにより自分に欠落したものを必死に埋めようと活発に行動しては傷ついていく義理の娘。
2つの生き方が近づいては離れる。
そして、そういう二人の距離と同じだけ離れて立つ5歳の少女。
老教授と義理の娘、どちらも正しいようでどちらも間違っている。というか正誤なんてないのだけど。あとはこの少女が生きていく。

なにげなく映像は流れるけど、セリフといいシーンといい結構じわっといける。

本屋

うすね正俊作『砂ぼうず』の最新刊が発売されているという情報を得る。
で、買いに行った。

最寄り駅の駅ビル内の本屋で見つけた。1巻から11巻までそろっている。
しかし最新刊が何巻だったかよくわからない。包装されているから中身も見れないし。
まあ11巻が新しそうだなと思って買う。
マンガの単行本1冊620円だ。高いなぁ。と思うけど、よくよく考えてみると、毎日昼飯に700円くらい使っているのだよなぁ。

買って店を出た後、なんとなく中身をぱらぱら見てみると、あれ?最新刊じゃないじゃん。
この巻持ってるよ。
返品できるかなぁ。返品無理でも取替えなら大丈夫かなってうつむいて考えながら店に戻る。
色白の女性店員に巻を間違って買ってしまったことを伝える。説明の成り行き上、巻を取替えたいという意思表示をする。
OKらしい。
10巻と11巻は持っているので9巻と取り替えてもらう。
なんか住所やら名前電話番号など書かされた。
俺が前に働いていた本屋では返品も取替えも平気で、「あ、どうぞ」ってOKしていたけど(本当はその店自体返品も取り替えもお断りっていう店だったけど独断で勝手にOKしていた僕)。
なにか店の会計やら犯罪防止などいろいろ理由があって住所とか書かせるのであろう。でもめんどいこった。
紙に住所など汚い殴り書きで書いているとき、横に立った男が「すいませんこれ間違っちゃったんだけどぉ」と言っている。
店員が「・・・返品、ってことでよろしいですか?」「うん」
えっ?返品もありなの!しまった。返品にすればよかった。

まあそんな希望はだめもとで伝えたほうがいいという話。

2003年11月8日土曜日

キムヨンジャさん

『BSにほんの歌』でキムヨンジャの鼻の穴を見つめていた。
ブラックホールのように吸い込まれそう。
凝視していると、2つの見事な黒丸が目ん玉に見えてきてキュートだ。

映画『ベアーズ・キス』

2002年 監督:セルゲイ・ボドロフ
at ギンレイホール


ベアーズ・キス スタンダード・エディション

名作『コーカサスの虜』のセルゲイ・ボドロフ監督作。

サーカスのブランコ乗りの少女ローラ(レベッカ・リリエベリ)。ローラはある日小熊を買ってもらう。
小熊はすくすく育ち、しかも愛しすぎたゆえか熊は人間に変身できるようになった。

ファンタジーものだ。でも人間に変身できるなんてどうでもよかったな。熊は熊のままでいいよ。
捨て子(実は違うのだが)のローラが愛情を疑いなく向けられるのは熊しかいない。
ローラは少女であり、熊は猛獣。必然的に映画全体で悲しさを帯びる。
ラストを見るとああ、このラストを違和感なくするために熊が人間に変身っていうのをまかりとおしたのかと納得するけど、なんかさみしいなぁ。

少女と熊が抱き合ってダンスをするシーンは予告編で見たときより印象としてさらっとしていた。
なんかストーリー上で劇的な展開があった後、悲しげに街中で熊とダンスして、回りに見とれる人だかりができるというシーンだと勘違いしていたから。

熊の変身した人間を演じるのはセルゲイ・ボドロフ・Jr。中村雅俊が整形に失敗したような顔をしている。
後で知ったことだがこの俳優『コーカサスの虜』のワーニャ役の人だった。しかも2002の9月に他界してしまったらしい。
ご冥福をお祈りします。

ローラ役の子はかわいいね。

にしても期待の割りに少しだけもの足りなかった。

映画『トーク・トゥ・ハー』

2002年 監督:ペドロ・アルモドバル
at ギンレイホール


トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション

もう何年も飯田橋のギンレイホールに通っているけれど、今までで一番今回のプログラムが楽しみだった。

昏睡状態の女性アリシアを献身的に介護する介護士ベニグノ。
そして女闘牛士リディアとその恋人のマルコ。
この四者の物語。

愛の深さの映画。異性にだったり友人にだったり。

アリシアが昏睡状態になる前、アリシアとベニグノは出会っている。
ベニグノの方が一方的に彼女を愛しており、アリシアの方は彼の存在すらよく知らないのだが。
アリシアがベニグノの存在を知ってまもなく、アリシア交通事故により植物状態になる。

アリシアを4年間も介護し続けるベニグノ。体をくまなく拭いたりマッサージしたり手にクリームをつけてやったり、彼女の好きなサイレント映画の話をしてやったり。
ベニグノにとって人生で最も充実した4年間。
崩壊の契機は1本のサイレント映画。
このサイレント映画っていうのが、燃え滾る情熱が行き着く究極の形をエロティックに描いたものであった(結構笑えもするのだが)。
ベニグノのアリシアへの愛情はあまりに深い。一方通行では満足できない刻がやってくる。
体に触れているだけでは足りない。サイレント映画で見た究極の一体はベニグノにある行動を起こさせてしまう。
・・・ラストではほんのり心が温かくなる。

以前に見た『オールアバウトマイマザー』では5分に一度は泣いた。涙ちょちょぎれた。
この『トーク・トゥ・ハー』にもそういうの期待したけど泣きはしなかったな。
期待が高かっただけにいい作品だが少し喰い足りなさを感じてしまった。
ちなみにアリシアを演じた女優はむっちりして綺麗な人だった。
あと、昨日見た映画にも出ていたジェラルディン・チャップリンが出ていたな。
あと、エンドロールで流れた音楽はなんだろう?ホーミー?

2003年11月7日金曜日

映画『ビッグ・アメリカン』

1976年 監督:ロバート・アルトマン
BS2録画ビデオ


1885アメリカ、バッファロービルのワイルド・ウエスト・ショーが舞台。
ビル役にポールニューマン。

ショーでは曲芸馬乗りや射撃の名手(チャップリンの娘)が腕前を披露したり、西部開拓の英雄を演じるバッファロービルがインディアンと戦い勝利するショーなどが催される。
このショーの新企画として、インディアンのスー族族長シッティングブルを役者として招く。
まあ、そんな話(書くのがめんどうになった)。

自然とともに生き、どこまでも真実のみ見つめ続けるスー族と、ショーという虚飾、アメリカという虚飾の国で生きる白人達の虚飾、が対比されている。のかな?

軽妙な映画ではあるが知識不足か脳みそ回らなかったかでそれほど印象に残らない。

ハーヴェイ・カイテルは顔変わんないなぁ。

2003年11月6日木曜日

映画『濡れ髪剣法』

1958年 監督:加戸敏
BS2録画ビデオ


主演市川雷蔵。それにヤッチーこと八千草薫。

遠州佐伯藩松平家の若殿である源之助が市井に飛び出し肩書きのない自分の実力とはいかなるものか試そうとする。
団子食って金払わない等、お決まりのギャグで笑わせてくれる。
途中に出会うおみね(中村玉緒)が、正体を隠している源之助にこんなことを言う。
「本当にあんたったら利口なのか馬鹿なのか分かんないよ」
いや、どう考えたってただのバカでしょう。

格言好きな源之助は「バカ」と言われれば、少々考え込んだ後「バカとハサミは使いようで切れる」と一人つぶやいてにかっと笑う。
にかっの涼しさはまさに雷蔵。

馬鹿な源之助も次第に世の中を知り、強く利口になっていく。
最後には二三十もの敵をばったばったと爽快に切り倒していく。
んっ?でもこの敵って源之助の家臣たちじゃないの?
自分の家臣をばったばったと切り倒す若殿って・・・
ふっ、やっぱあんたは大馬鹿だよ。

なんだかんだ言っても脚本は結構面白い。
あと、ヤッチーは日本映画史上最も可愛い女優だね。

2003年11月5日水曜日

映画『キートンのハード・ラック』

1921年 監督:バスター・キートン
BS2録画ビデオ


BUSTER KEATON MASTERPIECIES キートンDVD-BOX

どちらかというとこっちのほうが面白かった。

キートンの映画見て、笑えるのにたまに悲しい気分になるのはなんなんだろうな。
キートンの顔のせいかな。

キートンが強盗にぶつかって転げるシーンで、へたりこんでいるキートンの顔を体格のでかい強盗の視線でカメラが映す。
その強盗を見上げるキートンの顔の無垢さには参った。


ところで、NHKで流すサイレント映画って大抵ピアノ音楽と澤登翠による活弁が入る。
最後の活動弁士澤登翠。と、誰だか知らない人のピアノ演奏。
うるさいから消音にして見た。
弁士って勝手に想像していたけど、義太夫のような語りじゃないんだねぇ。
ピアノの方は慣れればいいけど、でもたまにムショーにうるさく感じたりするんだよな。
昔フィルムセンターでサイレント見ていたときに外人さんが生でピアノ演奏してくれていた。
眠くなった。
でも映画館でサイレントを本当に音なしで見ると、静けさがなんだか気まずかったりする。
わざとらしくせきする人が何人もいたりして。

映画『キートンの化物屋敷』

1921年 監督:バスター・キートン
BS2録画ビデオ


BUSTER KEATON MASTERPIECIES キートンDVD-BOX

化物屋敷だってさ。面白そうじゃんって思ってビデオに録っておいた。
僕が想像していたのは、不思議な化物屋敷で恐ろしさと興奮を感じ、かつそこにキートンの笑いが加わっているというもの。
実際見ると、近からず遠からず。
結構笑えることは確か。

キートンの身体能力の高い躍動や繊細なオーバーアクションを見ていると、この世の中にある建物などの物体や人間までもが全て自分と未分化なものに感じられるし、この世の中なにもかもが面白いはずという気がしてくる。
キートンが作った映画なのだからその映画の世界はキートンのもの。
当たり前と言っちゃ当たり前のことだが。
実際映画の中の世界が全てキートンの手のひらにあるように見えるのだから、改めて映画という"嘘"を発見する。
キートンの破天荒さはそのままスケールのでかさになる。
面白い。

2003年11月4日火曜日

映画『モンディアリート』

2000年 監督:ニコラ・バディモフ
BS2


なんか何気なくテレビ付けて見ちゃったなぁ。
以前一度見たんだけど。
この映画に出てくる女の子がかわいかった事ははっきり覚えている。

目当ての女優はエマ・ドゥ・コーヌというらしい。
いいね。ショートヘアで眉がきりっとして活発。

アラブ系の中年に差し掛かっている男と、これまたアラブ系で身寄りのないガキがあるきっかけでマルセイユに向かうことになる。
途中、バンで子供向けかなんかの玩具?グッズを売るロシア人行商人や、今のハリウッド女優が及びもつかない魅力を放つエマ・ドゥ・コーヌさんと出会ったりする。
まあ、ロードムービーだ。
たぶんストーリーを分析してみたところで得することはない。
でも面白い。

この監督はこれしか撮ってないみたい。

2003年11月3日月曜日

映画『セルピコ』

1973年 監督:シドニー・ルメット
BS2録画ビデオ


セルピコ

題名がいいじゃない。セルピコ。内容は全然知らないけどビデオに録画しておいた。
セルピコ、は主人公の名前。演じるのはアル・パチーノ。
冒頭、警官に撃たれたというセルピコが病院に運び込まれるシーンから始まる。
セルピコもまた警官。
警官が警官に撃たれる?「セルピコは警官に恨みをもたれているからな」

そこから時代はセルピコが警官になったところまで遡り、ストーリーが流れ出す。
展開のテンポがいいため、飽きずに最後まで見れる。
いや、むしろテンポがよすぎて登場人物は全然覚えられないわ、転属転属で舞台が頻繁に変わるのにその継ぎ目がよく分からず混乱したりする。

実話に基づいた話らしい。
もう少しじっくり展開して欲しかったな。といってもこれでも130分あるけど。

アル・パチーノが、失望感と孤独感が強まるのに並行して顔面の髭の領域が大きくなり、最後には熊みたくなっている。
髭面がかっこいいっていうのは俳優としていいよね。

2003年11月2日日曜日

映画『燃えつきた納屋』

1973年 監督:ジャン・シャポー
BS2録画ビデオ


時間の都合上3日にわたってちびちび見た。

アランドロン主演作。
フランスの田舎、豪雪地帯で殺人事件が発生。
発生現場に近いローズ(シモーヌ・シニョレ)一家に嫌疑が向けられる。捜査するのはラルシェ(アランドロン)。
は、はんにんはだれだ~!!
というような緊張感は特にない。ラストで犯人がわかって、びっくり、ということもない。
ただ、シモーヌ・シニョレが凄いね。あのうつろにも柔らかい目に引き付けられる。

水面下で崩壊しつつある一家。極めて紳士的に事件の捜査に入るラルシェによって、結果的に一家に薄く張られた膜が一枚一枚取り去られていく。ラルシェに対して。ローズに対して。
膜を剥がしてラルシェが見つけたかったのは犯人。一家の真実を見たかったわけではない。でも結果的にそうなった。
人と人の関わりで、大きく、じゃなく微妙に波が立つ味わい。
推理サスペンスとして犯人探しにやっきになってこの映画を見ていると失敗する。

オープニング、真っ暗の画面に除雪車が走る。音楽が流れる。低い女の歌声。ホラー映画みたいでどきどきするね。本当ホラー映画だったら最高のオープニングだな。

あと、ローズ一家の次男の嫁にモニークという女性がいる。なんてキュートなんだろう。
ブロンドで目がくりっとして小柄でかなりの美脚で浜崎あゆみの3倍かわいい。芸名だかなんだかミュウ・ミュウという名前らしい。
ミュウ・ミュウって感じだ。

映画『北京ヴァイオリン』

2002年 監督:チェン・カイコー
at ギンレイホール


北京ヴァイオリン 特別プレミアム版

映画はモンティのチャルダッシュで幕開け。
ヴァイオリンのかなりの実力者である13歳の少年と、料理の上手いそのおやじの物語。

ヴァイオリン奏者として切磋琢磨して成功していく、というのに主眼があるわけではないので、音楽に関しては「感情がこもってない!」とかその程度のことしか語られない。少し不満。

少年の目がいい。知的で優しい。

ラストはいいね。ただ、ヴァイオリンの音が少し小さめで、胸の中にこみ上げかける"なにか"が膨らむこともできずに所在無いまま消えてしまった。
これは自分の中で失敗したな。嘘でもいいから胸に芽生えた種はすっきり爆発させたほうがいい。後味が少し悪いもん。
映画の中でのヴァイオリンの音量の問題だったか、劇場の音量の問題だったか。

映画『おばあちゃんの家』

2002年 監督:イ・ジョンヒャン
at ギンレイホール


おばあちゃんの家

うーん。いいんだけど、いいんだろうけどなんかなぁ。
いいシーンなど特にそうなのだけど、音楽が挿入されるたびに醒めるんだよな。
もう全く音楽なしのほうがまだいいや。

韓国のド田舎の古びた家におばあちゃんが一人で住んでいる。
そこにおばあちゃんの娘と孫がやってきて、おばあちゃんは孫を暫く預かることになる。
孫は(このガキは)おばあちゃんに対して「触るな!汚い!」とか「バーカ」と言ったりする。このガキャ!
誰もが想像するとおり、ストーリーのほうはこのガキがばあちゃんに次第に心を開いていくというもの。

耳が遠く言葉を喋れないばあさんの孫に対する愛情の器の大きさ、片親のガキが運命的に持つ孤独、あまりに離れすぎた世代と土地のギャップ、など結構良い。

ギンレイホールでは次回『ベアーズキス』を上映する。その予告編のほうが泣けたりする。

ちなみに劇中、孫がポケットサイズのゲームで遊んでいるが、プレイしているゲームソフトは「バトルシティ」と見た!

2003年11月1日土曜日

ドラマ『男たちの旅路』第4部 第2話 「影の領域」

BS2

男たちの旅路 第4部-全集-

な、なんということだ!
面白すぎる・・・

失踪していた吉岡(鶴田浩二)は遂に警備会社に戻ってきた。しかし今度は陽平(水谷豊)が失踪。
えっ?な、なんで?拍子抜け。
しかも司令補だった吉岡は一からやり直すということで工事現場で交通整理をするのだが、かつての威厳や強さが見えず新入社員からは「あの人の何処がすごいの?」なんて言われる始末。
テンション下がる。

しかし、ラストに用意されている。最高のシチュエーションでの最高の見せ場と復活が!
にやつくね、これは。

ちなみにオープニングで岸本加世子がブルマでグランドを走っている。
ちなみにこの回にはぷくっとした梅宮辰夫がエロい顔して登場している。

2003年10月30日木曜日

映画『ル・ジタン』

1975年 監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
BS2


ル・ジタン

テレビ雑誌には、放映する映画情報欄に映画毎小さな写真が載っている。
『ル・ジタン』の小欄に口ひげ生やしたアランドロンが拳銃を片手で構えている写真がある。
恐ろしくかっこいい。
放送日は本日深夜0時。
仕事後、家帰ってからビデオの予約を入れる。
BSマンガ夜話セレクション見て銭型金太郎見てふと気づいたらビデオが作動していない。
0時を20分程過ぎている。

すげえ悔しかった。予約時に日付の入力を間違えたらしい。
映画を途中から見るのは好きじゃない。
でもとりあえずチャンネルをBS2にまわす。で、結局そのまま最後まで見てしまった。

映画の内容についてはいいや。どきどきわくわくしぶぃーかっけーって映画。

映画『スモーク』

1995年 監督:ウェイン・ワン
BS2


SMOKE

ニューヨークのビルの間を電車が走る。高架線でちょうどビルに抱かれているような高さ。
この線路の両側にガードはない。むきだしなので電車が乗り物と言うより街の中の動く造形物のよう。
スピードは遅い。画面の奥から右手前にかけて線路はカーブする。そのカーブをゆったりなぞる電車。
…これが機械仕掛けの芋虫に見えるんだな。

『スモーク』は何年か前に1度見ている。面白かった記憶がある。
今日家で夕飯食っているときテレビをつけたらBSで放送していたので後半部分だけだが見た。

やっぱり面白い。無法の街と人の猥雑さの中でじんわり育まれる温かさ。悲しい街の温かい映画。

たばこの吸い方がいい。人に対しての温かさと同じくらいタバコを愛する。タバコが好きでたまらない。
タバコを毛嫌いしている人はラストのハーヴェイ・カイテルとウィリアム・ハートの笑顔を見るといい。

※タバコは本人はともかく周りの人の健康を害したり、子供の目を失明させたりなどする可能性があるのでマナーに気をつけて大人の吸い方をしましょう。

2003年10月28日火曜日

大久保さん

今日も昼に洋食の店暢に行く。でも、あれっ?!しまってんじゃん!

シャッターまで下りてるよ。雨の中ここまで歩いてきたのに…
しょうがない、コンビニで飯買って散歩しながら食う。
そういえば暢って日曜や祭日も休んでなさそうだな。平日はもちろん全部開いてたし。じゃあいつ休んでんだ?
などと考えながら歩く。
誤魔化しがてらに、だ。

実はシャッターが下りているのを見たときすぐ思ったのが、あっ潰れた、ってこと。
隣の店もシャッターが下りていて、この隣のシャッターには貸しテナントの看板が付いている。
暢とは無関係な店なのだけどなんか嫌な感じ。

おにぎりやパンをほうばりながら暢周辺の住宅街を歩いて、ふと民家の表札を見ると「大久保」とある。
そういえば最近大久保という名前でなにかあった気が…
そうだ、暢に行ったことがあるという早稲田の教授の名前だ。
暢の近くに住んでいるとホームページに書いてあったからなぁ。もしやここか。結構いいおうちだ。
一度通り過ぎてからもう一度戻ったときに再び見た。ちょうどおじいさんが家に入っていくところだった。大久保教授か!
でも今調べたら教授は40代後半らしいからお父様だったのかな。
・・・って俺なにやってんだろう。

会社に戻るとき暢の前を通った。ふと目線をやると暢に降りていたシャッターが上がっている。
でもまだ店はやっていないようだ。
マスターが風邪でも引いて午前中は休んでいたけど1日休むことはできないから頑張って開店準備を始めたのだろう。たぶん。
明日また行こう。奮発して800円台のメニューでも頼もうか。

2003年10月27日月曜日

映画『河』

1951年 監督:ジャン・ルノワール
BS2録画ビデオ


河

これは、面白いね。

舞台はインド、ベンガル。ここにアメリカ人の家族が住んでいる。
働く半裸体のインド人たちに混ざるアメリカ人。どっからどう見ても異邦人。

3人の少女がいる。
1人目はハリエット。スティーヴン・タイラーの口を持つ少女。
2人目はヴァレリー。少女なのに結構老け顔。
3人目はメラニー。インド人の女性。インド人のアクがあるのだけど、角度によって恐ろしく美人に見える。
(この3人の中でスティーヴン・タイラーのインパクトが圧倒的に強い)

隣家のメラニー宅に戦争の英雄で義足のジョン大尉がやってくる。3人の少女はそれぞれの性格、それぞれの民族性でジョン大尉に思いを寄せる。
まあ、他にもいろいろあるのだけど省略。
全体のストーリーは『河』というだけあって民族、人間、生と死の循環をスケールでかく描くありそうな話。
少女から大人へ。ジョン大尉と少女達との関係は、お互いそれぞれの人生において重要な意味を持つのだが、その関係性も河なんだな。

少女から大人への移行期。美しさと恐ろしさ。
でもこの映画ってインドに暮らす異邦人達を中心に進むけど、メインはインド。インドの自然と風俗。

一番すごかったのがメラニーの踊りとその時の音楽。
まずインドの民族楽器を持った数人の男が画面に映る。
その一人が金属の棒のようなものをキンキン叩いてリズムを出しながら薄笑いを浮かべてティキティキとスキャットで歌い出す。
高揚してくるどきどき。
すると画面が変わり手を合わせて静止状態だったメラニーがはじけるように踊り出す。
なんて躍動感のある踊りだろう。映像に吸い込まれる。

他にも意図した演出なのか偶然なのか(意図しているとしてもあっさり映すし)ワンシーンワンシーンの何気ないところが実に面白い。
露店で凧を買おうとするハリエットの父。「それじゃ大きい」「これじゃ小さすぎる」と注文をつける父。露天の店主は中くらいの凧を取り出す。そのときの店主のどことなく悲しげでおびえた、または嫌そうな…うーんなんとでも例えられそうな微妙な伺いの表情の不思議さ。
ジョン大尉に自作の詩を見せようとするハリエットの頭にネットが絡まり、しかめっ面で振り払うしぐさ。
灯明祭のダンスパーティで柱の影に幼女が一人立っている。ペアを組む人がいなくて、顔は楽しげに笑っているが寂しそう。と、目の前でヴァレリーが一人になった。満面の笑みで歩み寄る幼女、その歩み寄り始めの一瞬だけが画面に映る。
手に乗せたオウムだかなんだかと戯れ中に失意のメラニーを見て、心底心配そうな顔をするメラニーの父。娘との距離感の寂しさ。鳥と戯れ中というところがいい。
その他、もろもろ。

子供が10人くらい出てくるのだけど演技がとても自然。というか演技じゃないだろ。遊びだ。
そういえば家人が皆午睡しているシーンの時間の感覚や不安さはよかったなぁ。
きりないや。

なかなかよかった。しっかしいつビデオに録ったのかな、これ。全く記憶に残ってないのだけど。

2003年10月26日日曜日

模様替えと衣替え

昨日カーペットひっぺがして引く場所をずらしたり、家具の位置を変えたりした。ほぼ1日中。

でも見た目には前とほとんど変化なし。

今日は冬物を全部出して、夏物をしまったんだけど、冬物のズボンがひとつどうしても見つからないんだよなぁ。
うちは収納する場所がほとんどない故、いろんなところに押し込んでるからなぁ。

冬用の分厚い掛け布団もやっと出した。
これで寒くて夜中震えないですむ。暫くは。

あと、寒くなると毎朝ホットココアを飲んでいるので、粉末ココアと牛乳を買ってきた。
準備万端、明日が楽しみ。
いや、朝まで待つことないやって思ってさっき飲んだ。美味い。

2003年10月24日金曜日

ピュアな恋愛映画

金曜深夜に『虎ノ門』という番組がある。
そのワンコーナー「どっちの映画ショー」
美保純がビデオショップ店員に勧められた二本の映画を半分だけ見て、それから見たいほうの作品を一つ選ぶというもの。

今回のテーマは、「ピュアな恋愛映画」とかそんなテーマだったと思う。
ビデオショップの店員が勧めたのはこれ、『シングルス』と『ラストプレゼント』。

おいおい!ピュアな恋愛映画だろ!もっと他にあるだろ!
キムギヨンの『破戒』とかアルジェントの『トラウマ鮮血の叫び』とか…
でもそういわれるとあまり浮かばないものだなぁ。

美保純は結局『シングルス』を選んで見て、結構気に入っていたみたい。

ちなみに『ラストプレゼント』はこんな奥さん欲しいと思ったけれどそんなに面白くなかったし、『シングルス』は十代の頃ブリジットフォンダ目当てに見た記憶があるけどさっぱり内容覚えてない。

洋食の店『暢』

最近よく行く洋食屋がある。
メニューはコロッケ定食やらハンバーグ定食、ミックスフライ定食、等々。
どれも美味い。
カウンター席が七席程と、四人がけと二人がけのテーブル席が一つずつの狭い店内。
カウンターや壁、さらに器まで木材を使用していてレトロな雰囲気がある店内。マスターが一人でやっている。
いつも昼に行くのだが、混んでいる時もあれば私一人のときもある。
行き始めた頃は私一人というときがよくあったけれど、最近は混み気味(といっても私の他に四五人程度だが)。
でも今日は、ここのところよく見かけるとび職の「ごはん半分ちょーだい!」って言ってお代りするおっさんもいなくて、私一人だった。

注文してから新聞読んでいてふと、店内にかかっている曲がスコットウォーカーらしいと気づく(確かでないけど)。
この店は有線じゃなくてCDかテープをいつもかけていて、ダウンタウンブギウギバンドやら50年代あたりの洋楽がかかっていたりする。

スコットウォーカーがかかっているのは初めて。ほんのりマスターに対して親近感を感じたところでアルバムの最後の曲が終わる。
マスターが次のアルバムに入れ替える。
かかったのは尾崎豊。
飛ぶなぁ。
客の私のことを考えてかけたのか、ただ自分が聞きたかったのか…
どちらにしろかかった瞬間小さくほくそ笑みながらチキンカツ定食をほおばった。←きもちわるっ

ちなみに「ミルクカレー」っていう数量限定のメニューがあって、これは見ると結構「おおっ」て思う。
黄金のカレーなのだ。色が。
味はかなりマイルド。ってミルクが入ってるんだから当然か。

また、ちなみに、「洋食 暢」でなんとなく検索かけてみたらヒットした中で一つ見つけた。
大久保孝治という方のページで、この暢に行った記録がある。
7月の日記に、暢定食食って美味かった、って言っているがそれ以降一度も行ってない様だ。
店の近くに住んでいる人らしい。しかも早稲田の教授らしい。出身の高校が私と一緒だったりする。
この人夜10時半に行ったと書いてあるけど、一体暢のマスターは何時間働いているのだろうか。
頑張ってください。

2003年10月23日木曜日

映画『客途秋恨』

1990年 監督:アン・ホイ
BS2録画ビデオ


前半見ていて思った。せつね~。

切ない。孤独が。親子の溝が。

中盤から撮影の舞台が変わるのだけど、そこでごくわかーりやすく親と子の孤独の図式が転換する。
そこらへんから切なさは薄れてくるけど、ラストがまたせつないんだな、これが。

主演マギーチャン。マギーチャンが美人と思ったことはないのだけど、この映画のマギーチャンは綺麗だったな。
あと母親役にルー・シャオフェン。知らない。
映画の中でこの女優は日本語も喋る。
発音はしっかりしているのに感情が乏しくて、えらく恐ろしい。
吹き替えだなと思って口の動きを見るがちゃんと喋ってるみたいに見える。
吹き替えなのか本人が喋っているのか。
どっちにしろ恐ろしい。女優が。吹き替えしている人が。監督が。映画が。人間が。

2003年10月20日月曜日

最近のお気に入り

ドラマ『男たちの旅路』BS2
先週の土曜日(18日)に第4部「流氷」を放送。
吉岡(鶴田浩二)が警備会社を辞め、1年半も姿を消しているらしい。
しかも島津悦子(…いや、演歌の人じゃないですよ、桃井かおり演じる役名です)が亡くなってしまったらしい!
ショック。
その前の土曜日(11日)は外出していたためにビデオを録っていたのだけど、なんだかしらんが放送時間が15分ずれていたために最後のほうが録れていない。
だから見ていない。
ショック。
ほかの回なら見逃してもなんとか我慢できるがあの日の放送(第3部「別離」)を見逃したのは大変に残念、極まりない。あの世に行ったら鶴田浩二に詫びたい。
「流氷」なんだけど、脚本が抜群に面白くて最後のほうのシーンでは自然と泣きそうになった。
抑制の効いた演出。演出が余計なことしてでしゃばったりしないから、この面白い脚本が最大限に生きる。
これがドラマだ!
あと2回、絶対見逃さん!
と思った矢先、調べてみると今週の土曜日放送ないじゃん(´△`) えっ?

石原詢子
最近髪型を変えてめっきり色っぽくなった。
歌い方も少し印象が変わった感じ。

週間少年ジャンプ
「NARUTO」
登場人物一人一人のドラマをじっくり描いているところが好き。
「ハンター×ハンター」
今までなんとなく読んでいたけど、ここのところかなり面白くなってきた。
今週号掲載の話など年甲斐もなくどきどきしてしまった。
「あいつ、わしより強くね?」っていう。
「ワンピース」次点
まあ一応読んでる。
最近は展開が遅すぎてイライラ気味だったが、それなりに感動話になっているので納得する。

2003年10月17日金曜日

映画『エルミタージュ幻想』

2002年 監督:アレクサンドル・ソクーロフ
at ギンレイホール


エルミタージュ幻想

1本目に見た映画の眠気が一気に押し寄せたか、最後までずっとうとうと気味だった。

決してつまらなかったわけじゃない。でも画面を見ているといつのまにか視点がぼやけてまぶたが閉じていく。

一人の男がエルミタージュ美術館に迷い込む。その男の視点がカメラになる。男が見ている光景がカメラに映しだされているのだから当然男の姿は映らない。
男が歩けばカメラも前に進み、首を回せばカメラも回る。そんなゆらゆら感で眠くなるのかなぁ。

エルミタージュ内が18世紀だか19世紀の人物で溢れかえり、眠気の後再び目を開けたらいつのまにか現代のエルミタージュ美術館の光景になっていたりする。

印象に残っていることと言えば、男と一緒に館内を旅することになるキュイスティーヌが、邪魔だから出て行けと促されながらも金箔のちりばめられた一つの食器に見とれていたその目の輝きと、舞踏会が終わって「私はここに残る」と言ったときの表情。

今度10時間睡眠を2日くらい続けてから見てみよっと。

映画『めぐりあう時間たち』

2002年 監督:スティーヴン・ダルドリー
at ギンレイホール


めぐりあう時間たち

何回あくびしただろう。1回2回3回…8回…12回13回……

ぼけーっとしてたら終わっちゃったよ。

1941年から物語が始まる。すぐ1951に飛んで、またすぐに1923に飛ぶ。そんで次は2001年。
この内、1923と1951と2001の3つの時代が平行して描かれる。
ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』に絡めて3つの物語が進行して微妙に交差する。

気に入ったのは1951のジュリアンムーア。
夫の誕生日にケーキを作るのだが、黒い生地の周りにデコレーションするクリームの色がなんと青!
結構グロテスクな色合い。
1回目に作ったケーキは失敗だと言って、ゴミ箱の上からケーキをするする滑らせてグチャ。
2回目に作ったときも懲りずに青クリーム。
ケーキに毒でも入っていそうな勢いである。
トカゲでもカエルでもまがまがしい色しているのは大抵毒持ちだし。

ケーキに毒なんて入っていないのだけど、ジュリアンムーアの演技が上手いのかなんなのか、ローラって女性の裏が少しも見えない。
いつも悲しげで無口でいて、冷酷そうでもある。
でもローラは人に危害を加えるような人ではなかった。
危害は自分に対して与える。つまり自殺を試みる。
自殺する背景は?知らない。
なんかはっきりした理由がなくてもどうしようもなく死にたくなるときってあるのだろうな。

理由付けがほしかったら、それは彼女の夫に求めるとよい。
設定ではローラは無口で目立たない子だったが、夫は彼女にほれ込んで結婚したらしい。
ローラは年食ってるがまあ美人である。対する夫のダンはいかつい顔をしている。
普通ならつりあわない顔合わせだがダンは強引にアタックし、自主性のないローラは流されて普通にダンを愛するようになり、結婚した、ということにしておこう。
ローラは普通にダンを愛していたが、次第に気づく。私の夫は優しくいい人ではあるがかっこよくはない、よなぁって。
でも別れる勇気もなくて故に自殺を試みる・・・

ダン役はジョン・C・ライリー。『ブギーナイツ』や『25年目のキス』に出ていた人。結構いい顔している(整っているとかじゃなくて)。

2003年10月16日木曜日

イヤホン

面倒だから経緯を簡潔に書く。

・エッジH-SA3001V購入
・RZ-RM1っていうmp3プレイヤーがついてくる
・エッジにつなげないと使えないことを知る
・再生できる曲はエッジ使って曲を購入しなければいけないことを知る
・でもカードリーダライタを買えばSMMCってカードにパソコンのmp3を書き込んでプレイヤーで再生できることを知る
・USB-MMCRWっていうカードリーダライタを購入

今カードに書き込んでからプレーヤーを使ってみたのだけど結構音いいな。

で、ふと気づいたのだけど、付属のインナーホンが短い。ぼてっとしたリモコン部分を胸ポケットに入れることになる。
ってオイ!Tシャツ着ている日はどうすんだ(;`O´)o!!

イヤホンも自分で買えってことか。

ちなみに今週の月曜が休日出勤だったため、明日は代休で休み。
明日さっそく使おっと。

2003年10月15日水曜日

映画『チャパクア』

1966年 監督:コンラッド・ルークス
BS2 録画


チャパクア

ねっころがって見ていたら5分くらい寝てしまった。
ラストまで見て、ああそういうことか、と気づく。

アル中で薬中の男が主人公の話。いや、ストーリーなんてない。
現実 幻覚 幻覚 夢 現実 幻覚 夢 幻覚 幻覚 現実 幻覚 ……
突飛な行動、動き。感情のままに。
取るに足らない動きが面白くてしょうがない子供のように。
この、子供の想像力と願望と遊びをきら~くに見ていれば面白い。

薬中なのだからかなりの苦痛なのだろうが、なんか楽しそうなんだな。
映像にある悲しみは大人として破綻している悲しみ。社会と生命の悲しみ。

薬中っていう意味づけが大前提にあるからそう見てしまうが、意味づけなしでぎりぎりの線まで破綻しまくっている映画ってなにかないかなぁ。

あと、音楽が結構いい。知る人ぞ知るラヴィ・シャンカール(僕はよく知らない)。

2003年10月11日土曜日

2003年10月7日火曜日

映画『人間の運命』

1959年 監督:セルゲイ・ボンダルチュク
BS2 録画


ロシア映画DVDコレクション 人間の運命

ぼんだるちゅく~。

正攻法に面白かったな。

主人公ソコロフ(ボンダルチュク)が収容所のドイツ人所長と対峙する場面がある。
ソロコフは今、所長により銃殺される直前。緊張の場面。
死ぬ前に乾杯だ、と酒を勧められるソロコフ。
ここで二杯目の酒を飲み干したソロコフが空いたコップを置き、その上につまみ(一片のパンかなにか)を乗っける。
乗っけた後にその手をそのまま垂直に顔の高さくらいまでぽんと上げる動作が少々大げさなのだ(飲みほした事をどうだと言わんばかりに)。

この緊張の場面にしては軽い動作で、あまり好きじゃない。
でもなんか印象に残るんだよなぁ。嫌だったからという理由とはたぶん別に。

このシーンについて書いたついでに言うと、酒を一気で飲み干した後、ソロコフは手の甲をぐっと口に押し付ける。
部屋の中ということもあって紳士的に一滴もこぼさないように気を使ったのか。
いや、飲むときコップからぽたぽた垂れていたしなぁ。
じゃあ身だしなみに気を使ったか。
服も顔も汗や砂でぼろぼろなのに。
まあいっか。

調べてみるとこの監督は『戦争と平和』の監督。
昔ACTミニシアターってところ行くと、見ようと思っていた映画が上映していない。
どうもボクが一週間プログラムを間違えていたらしい(一週間先だった)。
その時上映していたのが『戦争と平和』。
「長いけど名作ですよ」と館員に薦められたが帰った。

2003年10月6日月曜日

映画『家路』

2001年 監督:マノエル・デ・オリヴェイラ
BS2 録画




いきなり映画は舞台(劇中劇)から始まる。

ミシェルピコリが王様役で、「この国の人は皆、私の偉業のことのみ勉強しろ」とか「火葬も土葬もヤダ!腕の中がいい!」とか、延々とそんなことを言って10分以上。

やっと劇が終わると舞台袖にいた男が「話がある」とピコリに言う。
彼の奥さんと娘夫婦が事故で亡くなったらしい。
「あんな小さな孫がひとりぼっちになってかわいそうに」などと共演者が話し合う。

話が進みだしたな、と思うと画面が暗くなり真ん中に文字が・・・
"そして時が過ぎた"

ピコリが窓のカーテンを開けると光が差し込む。
その2階の窓から庭を見下ろすとまだ少年である孫が自転車に乗ってぐるぐる回っている。
カフェでコーヒーを飲むピコリ。
歩道を歩くピコリ。
すると店のショーウインドウに飾られる1枚の絵を見つけて立ち止まる。
若い男女がダンスをして、その両脇に執事だか使用人の男女が傘を差しかけている絵。
見とれるピコリ。
道をゆく女性にサインを求められ、快く応じる。(ピコリ演ずる役は結構有名な役者という設定らしい)
またすぐ絵を見つめ返す。
すると音楽がゆったりと挿入されるんだな。
ピアノの小品(曲名は知らん)。

この音楽の入れ方でもうこの映画がぞっこん気に入る。
(かかった曲自体はあまり好きな曲じゃなかったんだけど)

あと、ラスト。
映画のラストってなにか印象に残るシーンで終わったり、印象が強いと言うわけではないが余韻を持つラストだったり、まあとりあえず見ていてラストっぽいとある程度自覚できるシーンで終わる。
たまにあれって思うような終わり方もあるけど。
それでこの映画なんだけど、あれって思うような終わり方をする。しかし普通ではない。
ボクはその時あぐらかいて座っているのに疲れて、うんこ座りに換えてひざを抱えながら画面を凝視していた。
画面にはある人物が映し出されている。
カメラは固定。長まわし。
その人物に被さる暗く孤独な影を凝視する。
そこで突然映画は終わる。
びっくりした。
ラストの気配すらない。
胸にじわっと来るものがあったわけではないし、強い印象や衝撃を受けたわけではないのに、いたく感動する。
今まで感じたことのある感動とは質の違う感動。
それを呼び起こした要素を分析してもボクの頭じゃ理解できないけれど、この極めて微妙で不思議な感覚は忘れないで覚えておこう。

ちなみに冒頭の劇はイヨネスコ『瀕死の王』、らしい。
この劇中劇にカトリーヌドヌーヴが出ている。
他にも『ユリシーズ』の監督役でジョン・マルコヴィッチ。

2003年10月5日日曜日

石焼いも ヤキタテ

腹が減ってうなっていたら、い~しや~きいも~って聞こえたから小銭引っつかんで買いに行った。

「100gください」って言ったら、3本で千円だと言う。
1本しかいらない、と言うと「じゃあ350円」と言う。
一瞬迷ったが買う。

僕が小学生の頃は石焼いもは50g50円で売っていた。
最後に買ったのはいつだったか。
確か6年ほど前か。
「50g下さい」と言うと、「100gからしかない!」と言われた記憶がある。いくらだったかは忘れた。

しっかし焼き芋1本350円かぁ。たけーなー。
次に買うのは何年後かなぁ。

映画『ジュリオの当惑』

1985年 監督:ナンニモレッティ
BS2 録画


ジュリオの当惑

神父さんの話。

この監督はシーンとシーンのつなぎ方が面白い。
1つ1つに確かにストーリーの流れでつながりがあるのだけど、シーンが変わるたびにそのシーンの映像を頭で解釈していかないと、主人公が今どこにいて何をやっているのかが分からなくなる。

見終わった後に早送りでもう1度見て、それでやっと全体的なストーリーや登場人物等がある程度分かった。

別にけなしているのではなくて、むしろこういうテンポは結構好き。

するめ映画。

たぶん何度でも見て楽しめる。

ちなみに髭がないが主役はもちろんナンニモレッティ。

2003年10月4日土曜日

ドラマ『男たちの旅路』 第3部 第2話「墓場の島」 1977

男たちの旅路 第3部-全集-

人間の強さ、弱さ、について各世代間での主張がぶつかり合う。
一つ言えるのは吉岡(鶴田浩二)は間違いなく強い。且つ、かっこいい。

吉岡は1本筋の通った信念を持っており、納得のいかない考えや行動に対しては、例え面識の全くない人だとしても自ら出向いていき意見を言う。
あつかましいとも思えるが、言っていることが理にかなっていたりするので相手も飲まれ気味。

人は人、で無関心でなく、とことんぶつかっていくから面白い。

ちなみに、このドラマは警備会社のガードマンの話。
水谷豊や桃井かおりなんかも出ている。

映画『花のようなエレ』

1972年 監督:ロジェヴァディム
BS2 録画


花のようなエレ ヘア解禁版

面白い。

実家のある田舎町に帰ってきた10代後半の青年ファブリスと花のようなエレの恋愛物。
一言で言ってしまえばそれまでなんだけど一言で言えないこともいっぱいある。面倒だから言わない。

母と息子2人が食事をするシーン、帰還兵で病を患っている長男が悪態ついて席を立った後、残った次男のファブリスに母はにこっと笑いかける(母はこの次男の方がかわいいらしい)。
しかし母の顔にはハエが!

と、いうようなぞくっとする(いい意味で)シーンが結構ある。

この母親は結構間抜けなんだな。
年下の男と情事の真っ最中にファブリスに目撃されてしまう。その時の表情が笑える。

滝つぼ近くの川で魚を取ろうとするエレ。に向かって乱暴にもぎ取った花の束を投げつけるファブリス。
ばさーっと突然かぶさる花束にびっくりして川に転落するエレのシーンはよかった。
落ち方とか落ちるときの顔とかびっくりさせる方法が花束という所とか。

ラストはよくわからなかった。しかし涙でそうになった。

補足しておくと、エレは耳が聞こえず言葉が喋れない。精神的には10才くらい。無邪気な笑顔も見せるが計り知れない孤独の影を落とす。
一方ファブリス君はマザコン。

ロジェヴァディムは『血とバラ』っていう吸血鬼映画を昔に見た。
怖くはないのだけど、不思議な不気味さがあった気がする。
『花のようなエレ』も不気味といえばどこか不気味。

今調べたら他にも『獲物の分け前』っていうジェーンフォンダが出ている映画見てるなぁ。
内容が全然思い出せん。

2003年10月3日金曜日

映画『宮本武蔵3部作』

1954年 監督:稲垣浩
BS2 録画


宮本武蔵 DVD-BOX

三船版。
三船むっつり武蔵は女を泣かすは泣かすは。
しおらしい美女八千草薫やキューティー岡田茉莉子は登場するたびに泣いている。

なんか許せん。

岡田なんかつれない武蔵を追い求めているうちに女郎にまでなっているし。

女の執念。
恋の為なら他人が死のうと知ったこっちゃない。
男の場合はそんな自分を意識的に捉えて酔うのだろうが、女の場合はもっと根源的なところ、蛇のような執念でそれをやる。
そんなときの女の顔の美しさ。

あと、佐々木小次郎が鶴田浩二なんだな。
これがまたかっこいいんだな。

ちなみに3部作のうち1部は4年位前に見て、2部はビデオに録っていたやつを昨日見て(前半部分は録り逃して見てない)、3部を今日見た。

今月の予定

昨日エフテレパルというTV雑誌でひと月の番組をチェックし、私は愕然とした。

 ①10月はBSを中心に見たい映画だらけじゃん
 ②BSで『男たちの旅路』第3部が9/27(土)から始まってんじゃん ミノガシタヨ
 ③今週「BSマンガ夜話セレクション」やってんじゃん


2003年9月30日火曜日

むきー!

ラジオ日本『杉紀彦のラジオ村』のワンコーナー「田川寿美華の歌」毎週火曜日23:00より放送、、だった。

しかし『杉紀彦のラジオ村』が今週から朝の時間帯に移動。

その移動情報は知っていた。
月曜の夜にそういえば朝って何時?早く起きなきゃなんないのか?って思って調べたら、5:30~6:30じゃないか!

寝てるっつーの!

今老若男女誰もが知っている田川寿美の番組をそんな時間帯に持ってくるとはなんと時代に乗り遅れた会社だ。

現実問題聞くためにはなにか対処しなければならないので、とりあえずカセットテープ買ってきて、毎週火曜日はタイマーで番組を録音してその中から録りたい歌を(30分の番組中3曲かかる)MDに入れよう。

ま、それはそれでいっか。

2003年9月29日月曜日

エッジ


先週の金曜(9/26)の夜、エッジ(H-SA3001V)が届く。

液晶がカラーだよ、これ。
しかも着メロが32和音だ!
前が3和音だったから、えーっと、うーん、10倍くらい?
あと、カメラ付いてるよ。

だけどスピーカーから出る擬似シャッター音がなんてやかましいんだろう。
設定で消音にしようと思ったら、このシャッター音は消せないらしい。
説明書読んでそれを知ったとき窓の外にぶん投げそうになった。
カメラが半分目的だったのになぁ。使いづれーなぁ。

人参炒め


----作り方----
①人参1本を細切りにし、にんにく1片みじん切り
②フライパン熱して油ひいてにんにくをちょろちょろ炒める
③にんにくを皿にうつして、フライパンに油を引きなおし、人参を炒める
④バターをぼとっと入れる
⑤中華だし少々と醤油も少々入れてみたりなんかする
⑥人参がしなっとしたらにんにく戻して塩コショウで味を調えてできあがり

しっかしまずかったなぁ。これ。

にんにくや醤油や中華だしなんかみーんないらねーや。
少量のバターで炒めて塩コショウで十分。

まあ、以前そうやって作ってそれほどおいしくなかったからいろいろ入れてみたんだけどさ。

2003年9月28日日曜日

映画『連弾』

2001年 監督:竹中直人
BS2 録画


連弾

連弾っていうタイトルから、じわっとくる叙情的な作品を予想していたが全然違う。演出に少々あざとさがあって、2時間ドラマの様な映画。

オープニングで一つの家にゆっくり歩いているようにカメラが近づいていく。
そこでもう想像していたのと違うのではないかという予感がある。
天海祐希の顔が現れた時点で見るのやめようかと思ったが一応少し早送りしながら全部見た。

竹中直人ってよくドラマでも映画でも奇妙な歌を口ずさんだりするが、この映画ではありとあらゆる人物が奇妙な歌を口ずさむ。
竹中のアクが映画のパレットの中で一つのパンチとしてあるのではなく、映画全部が竹中ワールド。
竹中ファンにはたまらない、のだろうか。

笑いも結構ある。
笑えるところ半分、見ててなにかこっちがむずがゆい思いをするところ半分。

そういえば子役の演技もむずがゆかったなぁ。

ラストシーンもいまいちだった。

エンディングのスタッフロールを見ていたら出演者に井口昇、松岡錠司、塚本晋也の名前を見つける。
ビデオを巻き戻してどこに出てたのかな~って探してみた。
井口は怪しいストーカーみたいな男で、松岡は食堂で鼻歌歌いながら床掃除をするコック、塚本は遊園地にいたバカップル。

天海の性格悪いキャリアウーマン役ははまり役だった。

たぶん明日になったら忘れそう。

2003年9月25日木曜日

注射

今日は会社の健康診断で午前中に病院へ行く。

採血で注射を打った。

ぷすっていってちくっとしたけどそれほど痛みもない。
内筒を押し込んだ看護婦のおばちゃんが言った

「あれっ…ちょっと失礼」

な、なに?上手く取れないの?もっかい刺すの?
もの凄い不安になる言葉。
緊張の時間停止後、おばちゃんはいきなりずぶずぶと針をさらに押し込んできた。

するとどういう仕組みになっているのか内筒を引き上げずとも血がぴゅっぴゅぴゅっぴゅと注射器の後方部分に溜まっていく。
いや、そんなことに感心してる場合じゃなくて、肉の内側深く刺さっている針の周辺にぴりぴりなんともいえない突っ張った痛みが走る上に、注射器の内側へ多摩川の洪水なみに血が吹き出ている光景を見ていると全身に力が入らなくなってくる。

2003年9月24日水曜日

ものわすれ

仕事帰りにコンビニ行く。
少年マガジンとテレパルエフ持って店内をしばらくうろつく。
レジに行こうとした時に財布を会社に置き忘れたことに気づく。
いそいそとレジの前を素通りして雑誌置き場に雑誌を戻して帰る。

くそぅ、と思いながら家に着いた後、荷物とか置いてすぐ最寄のコンビニへ行こうとする。

部屋を出ると隣の部屋の前にヤマト運輸の人がいて、不在連絡表を記入している。
私の部屋は3階建ての2階なので階段を下りる。
階段下りて外に出てから傘を忘れたことに気づく。

ヤマトの兄ちゃんの背後を通って自分の部屋の鍵開けて傘とってまたヤマトの兄ちゃんの背後抜けて階段を下りる。
ちょうど不在連絡表を書き終えた兄ちゃんが急いでいるらしく後ろから猛追してくるので、狭い階段ゆえ私も心持ち急ぎ目でばたばた下りて外に出る。

雨の中傘さして20mくらい進んでから金持ってくるの忘れたことに気づく。

まだマンション前に止まっているヤマトの車の脇をぬけて階段を上がり、部屋に戻る。

右のポッケにゃ夢がある、左のポッケにゃ万札、状態で準備万端家を出る。

階段下りている途中で傘忘れたことに気づいて引き返す。

2003年9月21日日曜日

アステラー


PHSアステルユーザーのことを「アステラー」と言うらしい。

じゃあ私はアステラー。

「アステル」をネットで検索したら二つくらいアステルのファンサイトがあった。
なんか嬉しい。

しかし私の使うAJ-32っていう機種は史上最悪のクソ機種だったらしい。
使用期間はもうすぐ4年になるかな。99年12月末から使っているから。

1年半くらい前に、私の機種でもeメールができることを知り使い出したものの、半月くらいしたら急にサーバーに接続できないとかエラーが出て使えなくなってしまった。
だからずっと通話でしか使っていない。

気づいたらアステル東京は株式会社鷹山ってとこがサービス提供元になってるし、新機種はここ2,3年出ないし、東京のサービスステーションは9/16で全店舗閉鎖するし、九州と北海道でアステル使えなくなるらしいし、そろそろ変え時かな。

でも今はもうないけど、エントリープランというので契約していて、これ基本使用料が1350円で安いんだよなぁ。

アステラーによる掲示板とか見ていると、アステルに幻滅しながらも、せっかくここまで変えなかったのだから、と行く末を見守るって人が結構いる模様。
つぶれてくれるのを待っているってことか。
なにか私も同じように、アステルの最後を看取りたい気持ちになってくるが、いかんいかん、流されては。

今度エッジのパンフ貰ってこよっと。

2003年9月20日土曜日

『BS日本のうた』BS2

田川寿美さん、門倉有希、と見たら満足であとは興味を失う。

美川、瀬川が歌うあたりで雑誌を読み出す。

しばらくしてふとつけっぱなしの画面を見ると、なにやら綺麗で色っぽい御姉さんが歌っている。
だ、誰?

ネットで確認すると、順番的に石原詢子と氷川君のデュエットの番になっている。
石原?
おお!確かによく見るとあの特徴的な出っ張りぎみのアヒル口は正しく石原詢子だ。
しかし髪型が違うせいなのか、雰囲気が違う

そうこう驚いているうちに氷川君登場。二人でデュエット。

いつものように目をひん剥いて歌う氷川君。一方石原はしっとりと女らしい艶で歌う。
袴姿の氷川君と着物の石原。
いつでも力強い男と、それを側で支えるなめやかな女。
めちゃくちゃかっこいいのである。

歌の間に石原のセリフがあった。
これがまたいじらしいのなんのって、思わず抱きしめたくなる。
セリフの間、となりで石原を凝視し続けた氷川君が、セリフが終わって正面を向くと、明らかに満面の笑みを必死で押し殺しているようだった。
あの近さで見てたらそりゃぁいちころさって思うくらい見事だった石原。

二人が歌い終わって会場の客が映ったとき、客のおばさんたちがみんな、遠い青春の時代を思い出したかのように顔中笑みがこぼれていた。
もしくは氷川君と恋仲に自分がなったかのように錯覚して喜んでいた。

そのくらいこの二人のデュエットはよかった、ってことを言いたかったわけです。

2003年9月18日木曜日

帰路2

あれは2週間ほど前のこと。

仕事帰り、いつものようにバカ面でチャリこぐ。

とある道で。

道幅は車2台分かな。一方通行の道。
その道の右端を走っていた僕の目が、前方にワゴン車が路駐しているのを認める。

と同時に、遠くに車のライトがちらちらしているのも捕らえる。

そして間髪いれず、ワゴン車の影から犬を連れた奥さんが出現。

ワゴンと人をよければ道の真ん中辺りに出て、前方から来る車にスピードを落として僕がよぎるのを待ってもらうことになる。
意識下で判断し、僕は左端に進行位置を変更しようと、ふらふら道路を斜めに渡りだす。

すぐ気づいた。前方から来る車は結構スピードがあってもう大分僕の近くまで接近している。ちなみに車はタクシーであった。

道の真ん中辺りまで進んだところで、一向にスピードを落とす気配のないタクシーにムカッとする。

こ、このやろう。やる気か?
引けるもんなら引いてみろ!てやんでぇと思って道の真ん中でチャリを止めた。

一瞬だった。
鈍い音とともに腰と脚に強い衝撃を覚える。痛みはない。
次にアスファルトがスローで迫ってくる。
あっ、なに?なんかやばい。
しかし体は動かない。
近づいたアスファルトが急に反転して夜空になった。
額にはなにかとてつもなく重い物体が落ちてきたような感覚が。
あれっ?自分は今何をしているんだっけ?
その前に天と地ってどっちがどっちだったっけ?
ぼんやりしながら意識が遠くなっていくことだけは紛れもない事実として受け入れることができた。

……

…と、言うのは真っ赤な嘘で、本当は接近しているタクシーにびびってあたふたと急いで左端により、タクシーはチャリの後輪すれすれをばひゅーんと通り過ぎていったのであった。
やつはまるで風だね。

まあ、そんな嘘話。

帰路1


会社帰り、ふんふーん♪とチャリこぐ。
日は落ちていつもの帰り道。
駅に向かうスーツの人たちがぽつりぽつり脇を流れていく。
ふと斜め前方を歩く1人の男を目の端に捕らえる。

なんとなく恐怖の違和感を覚えながらも視覚のイメージを頭の中で処理しきれずにその人の隣あたりまでチャリを進めたところでやっと違和感の意味を頭が咀嚼する。

顔?・・・色?

首を横に向けてもう一度その人を見る。
お、お面…?

スーツ姿の兄ちゃん。少し太め。頭は丸刈り。うつむき加減の顔は……淡白い。
色が違うのはその顔の前面のみで、横から見ると色の境界がはっきり見えるために、お面をかぶってるように見える。
いや!仮面でもない。僕の鈍い頭にはバカ殿のイメージがよぎる。
白の厚化粧をした男がスーツ着て歩いてる?

へ…変態だ~!
この平和な町にぃ~!

僕は0.7以下の視力で変質者の横顔を凝視し続けた。
いや!化粧じゃない!
だって光ってんだもん。青白く。顔が。薄暗闇の中で。

しかも微妙にうつむきながらにやっと笑っているように見えてぞっとする。
な…なに?こいつ…

チャリをこぐ僕の少し後方へとその人が過ぎた時、全て分かった。
単にその人がうつむきながら携帯の画面を覗き込んでいただけだった。ただの反射ね。光ってたのは。

まあ、そんなどうでもいい話。

2003年9月17日水曜日

アニメ『ニルスのふしぎな旅』BS2

ニルスのふしぎな旅 TVシリーズ DVD-BOX1ニルスのふしぎな旅 TVシリーズ DVD-BOX2


朝って見る番組ないんだよなぁ。「とくダネ!」はメインキャスターのやらしい顔と笠井アナのなんかずれてる報道魂がうざいし、「スーパーモーニング」は北朝鮮ニュースばっかしだし、「はなまる」でやっくんや岡江さんを朝から見る気しないし……ぶつぶつ…

なんとなくNHKあたりをつけているのだけど、BS2でアニメやっていたので見た。

かえるくらいの大きさの男の子(ニルス)が変な動物(ハムスターらしい)肩に乗っけて、鷹や雁と喋ってる!
なんてメルヘンな世界。

今日のストーリは、家を出て行ってしまった父を探しに、男の子と女の子が森に迷い込んでしまう。そこでニルスは父探しを手伝うのであった。
って途中から見てよく筋が分からんが先が気になるのでビデオにとって仕事しに家を出る。

夜、続きを。
ニルスは「妖精さん」と子供たちに呼ばれていた。うむ。妖精だから小さいのか。
でもこの子供たちはニルスに似てるねとか言い合うので、実はニルスは元人間?
しかもニルスはとってもやなやつだったらしい。
なんてメルヘンな世界だ。

父が見つからずに、私たちはお父さんがいなくても強く生きていきます、って感じになるが、あきらめてそりに乗って帰り始めた頃に父が走ってきた!
再開後一度溜めてから抱き合う親子。溜めに結構感動する。

調べてみると、ニルスは

手のつけられない腕白坊主だったが、ある日妖精に魔法を魔法をかけられて体を小さくされ、動物たちと言葉を話せるようになり、やがてガンの群れと旅を続けることになる

のだそうだ。
面白い番組見つけたな。
ちなみに鷹の名前はゴルゴ。