2025年12月20日土曜日

映画『夜、鳥たちが啼く』

2022年 監督:城定秀夫
製作国:日本
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何本か見ているのにどれも作風が違いすぎて本当に同じ監督なのかっていう不思議さから最近よく見てしまう城定秀夫監督作。
濃い顔がくさやのように効いてきてなんか気になるカトウシンスケも脇役で出ているので見てみた。

売れない小説家の慎一(山田裕貴)の家に、裕子(松本まりか)とその子供アキラが引っ越してくる。
慎一は庭のプレハブに自分の荷物を移動し、空いた家の方に二人を住まわせようとしている様子。
二人は恋人でなく友達(知り合いレベル)のような関係に見える。
新しい家を探すつなぎとして居候するような形らしい。
次第に裕子は離婚したてとか、慎一には過去に恋人がいたとか細々した情報が小出しにされていく。
仲いいようでどこかよそよそしい慎一と裕子の関係は中盤でやっと判明する。引っ張るねぇ。
ここでカトウシンスケが出てくる。
おお、ひげ面がかっこいい。本当のちょい役だったけど物語上重要な男で、くず男がよく似合うな。

全体的にはまあ普通な感じだった。
文芸よりの作品。こういうのも撮るんだね。
お話としてはちょっとした短編小説でさらっと流すのに丁度よさそうな話を長編映画に引き伸ばしてなんか薄くなっているような。
情報を小出しにする脚本はよくできているとは思うが。
致命的なのは主人公慎一がなかなかに魅力のない主人公っていうところ。
根暗で切れやすく嫉妬深い男。
アキラと接しているシーンは根暗で子供の扱いに慣れていない男が無理に陽気さや無邪気さを作って接しているような痛々しさがある。
というかもしやそういう演技なのか。だとしたら凄いな。あの根暗さがあるから、踏切で感情が崩壊するシーンや、子供たちとだるまさんが転んだしている時の笑顔(少し狂気を含む)が生きてくる。

画作りはなかなか堅実で奇をてらったことをしないからそこは安心感がある。
家からプレハブ小屋の中が見えるまでのドリー(冒頭と中盤の2回ある)とか、喫茶店の中からの視点で裕子が店に入ってくるまでのシーンとか結構好き。

濡れ場はバストトップを見せなくても官能的に仕上げるのはさすがだな。

城定監督作に共通するのは何かしらくすっと笑えるシーンが真面目に挿入されるところかな。
野球選手のアナウンサー無視した勝利者インタビューとか。
3人でだるまさんがころんだの時に松本まりかが滑ったのはあれはマジなんだろう。
このだるまさんからの流れで野球選手と警官が押し寄せてくる一連の長回しはなかなか意味不明で面白い。
結局あの野球選手ってなんなのよw

宇野祥平も先輩作家役でちょい出演。

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