2015年3月8日日曜日

映画『舞妓はレディ』

2014年 監督:周防正行
製作国:日本
at ギンレイホール




マイフェアレディのもじりと思われるタイトルのとおり、ミュージカルになっている。
でも役者はミュージカル俳優とか使っていなくて、普通の役者さんが出演している。(ダンスとしては草刈民代がいたりもするけど)
ミュージカルってなんといっても歌やダンスのうまさが重要なんだなぁと改めて思った。
公式ページによると監督は、本格的なミュージカル映画を撮る気はさらさらなかった、歌は役者にしか出せない味があるからそれを出したかった、みたいなことを言っている。
なるほど、ただ、竹中直人あたりからなんか耳障りになってきてミュージカルシーンになるたびにちょっとため息が出てしまった。
主役の少女上白石萌音はよかったけど。
最後の方で上白石萌音が踊りだしたときはその違和感とともにミュージカルって感じで超楽しかった。
あと回想シーンの大原櫻子もよかった。
やっぱり味とかうんぬんの前に歌がうまくないと駄目だよなぁ。

出演者はちょい役含めて有名どころがやりすぎなくらいたくさん出ている。
長谷川博己って始めてみたけど、歌のお兄さんが役者に転向したのかとずっと思っていた。
富司純子はずっと漢字だけ芸名変わったと思っていたけど読み方も「ふじすみこ」に変えていたと今知った。
冒頭の草刈民代の劇はまんま緋牡丹博徒へのオマージュだったね。本人いるけど。
竹中直人が演じた富さんの役名は青木富夫だったらしい。突貫小僧だ。

ミュージカルシーン見ながら思ったんだけど、純和風ミュージカルって今まであったのかな。
歌は長唄、ダンスの代わりに舞、みたいな。
ついでに浪曲師、長唄、義太夫、津軽三味線、琵琶、琴、尺八、雅楽、日本舞踊に歌舞伎役者に能楽師狂言師、なんでもかんでも集めたミュージカルを誰か作ってくれないかな。
盛り上がるかどうかは知らないが。
まあ歌舞伎自体がミュージカルみたいなもんだけど。

2015年2月22日日曜日

映画『誰よりも狙われた男』

2013年 監督:アントン・コルベイン
製作国:アメリカ/イギリス/ドイツ
at ギンレイホール




スパイ映画だけどそれほど小難しくないので面白い。というか傑作。
何よりもち肌フィリップ・シーモア・ホフマンがいい。
予告編にもあるけど銀杏並木かなんかに佇むフィリップ・シーモア・ホフマンを見てよ。
でぷっとした体型なのにこのかっこよさ。
佇まいだけで魅了できてしまう俳優って世界でも数えるほどしかいない。
薬物死か、残念。

CIA役にロビン・ライト。やってくれるぜCIA。
弁護士にレイチェル・マクアダムス。相変わらずえろい。
銀行家にウィレム・デフォー。エリアス軍曹。
イッサ役にグリゴリー・ドブリギン。ひげをそったらとんでもなくイケメンに変身したのでびっくり。
部下のマキシミリアン役にダニエル・ブリュール。『グッバイ、レーニン!』とかの。
アブドゥラ博士にホマユン・エルシャディ。気づかなかったけど『桜桃の味』の人だった。

映画『リスボンに誘われて』

2013年 監督:ビレ・アウグスト
製作国:ドイツ/スイス/ポルトガル
at ギンレイホール




しがない高校教師が偶然から一冊の本に出会う。
その聞いたことも無い作家の素顔を尋ねて突発的にリスボンに訪れた教師はそこで様々な作家の関係者と出会い、事実を紡いでいく。

原作はパスカル・メルシエの『リスボンへの夜行列車』。

シャーロット・ランプリングが久しぶりに見たら年老いたせいか倍賞千恵子にしか見えなかった。
役どころのこじらせたブラコンぶりも倍賞千恵子っぽい気もするし。
でも似ているといっても女優の存在感としてはシャーロット・ランプリングの方が圧倒的だけど。

主演ジェレミー・アイアンズ。
しがない高校教師のわりに渋かっこよすぎる気もするけど、冒頭の一人チェスとかで一気にしがないイメージに。
他、ブルーノ・ガンツも出ている。
ジョルジェっていう重要人物の役どころで、その迫力や人間味に圧倒される。
エステファニア役のメラニー・ロランは超美人。『PARIS(パリ)』や『オーケストラ!』に出ていたらしいが思い出せない。

2015年2月8日日曜日

映画『グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-』

2013年 監督:ニルス・タヴェルニエ
製作国:フランス
at ギンレイホール




車いす生活を送る17歳のジュリアン(ファビアン・エロー)は、彼のことを敬遠しがちな父ポール(ジャック・ガンブラン)に、一緒にトライアスロンに出たいと言い出す。
ポールは昔トライアスロンに出てリタイアしている。
一人でも大変なのにもう年だし、ましてや息子を引っ張りながら出場するなんて考えられない。金もかかるのに失業中だし。
でもなんだかんだで出場するという話。

一応息子も○○に耐えて頑張ったみたいなことになっているけど、実際何もやってないよなぁ。
親子の共同作業・挑戦ってところが、父親におんぶにだっこの息子という図式にしか見えなくなっている気もしないでもないが、自然はきれいだしトライアスロンシーンも熱気が凄いので楽しめると思う。
個人的には父と子の関係をもっと文学的な深みを持たせて静かにぶつかり合わせつつ、そしてトライアスロンには結局出ない、って感じのストーリーの方が見てみたいかな。

アメリカの有名親子チーム・ホイトにインスパイアされて作られたらしい。

映画『ぼくを探しに』

2013年 監督:シルヴァン・ショメ
製作国:フランス
at ギンレイホール




フランス映画のファンタジーものが大の苦手なので、アメリのプロデューサーが手がけ、『イリュージョニスト』のシルヴァン・ショメの初の実写長編映画、っていうので悪い予感しかしなかったが、まあそれなりに楽しめた。
ファンタジー色がそんなに強くないからかな。
にしても106分が異様に長く感じたけど。

ピアニストを目指す青年ポール(ギョーム・グイ)は幼い頃に両親を亡くし、二人の叔母に育てられた。
両親を亡くしたショックで言葉を話せないポール。
耳は聞こえるからか手話もできない模様。
そんなポールはある日同じアパートに住む変なおばちゃんマダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)に怪しいハーブティーを飲まされてトリップする。
このハーブティーには幼い頃の記憶を呼び覚ます効果があり、ポールはこのハーブティーに夢中になる。
いや、ヤク中とかじゃなくてさ、過去の記憶に夢中ってことで。

二人の叔母の若い頃を演じた女優がびっくりするくらいそっくりで、あれ?こっちが本物で叔母の方は特殊メイクでもしているの?と一瞬混乱した。
アニー伯母さんの方を演じたベルナデット・ラフォンは2013年7月25日に逝去している。

マダム・プルーストを演じたアンヌ・ル・ニが誰かに似ていると思って考えていたら、『オール・アバウト・マイ・マザー』でゲイの娼婦を演じた女優アントニア・サン・フアンに似ているんだ。


※以下、ネタばれ

最後、ポールが振り返って父親みたくすごい形相で「わー」ってやるのかと思ったら、「パ・パ」かぁ、ふーんって感じにエンドロール見ているときふと気づいた。
喋ってんじゃん。。

2015年1月25日日曜日

映画『しわ』

2011年 監督:イグナシオ・フェレーラス
製作国:スペイン
at ギンレイホール




さすがに4本目ともなると眠くなってきてうつらうつらしてしまった。
夢と現の狭間で見たせいか、怒りや悲しみにあふれているはずの主人公の目が吸い込まれそうなほどの無で、結構トラウマになりそう。
いや、つまらなかったわけじゃなくて、むしろ一本目で見たかったくらい面白かったのだけど、絵も内容も強烈だった、ということ。

銀行の支店長だったエミリオに、退職後、認知症の症状が現れ始める。
息子夫婦に見放されるような形で養護老人施設に入れられるエミリオ。
同室のミゲルや他の住人とも次第に打ち解けてくるエミリオだったが認知症は次第に悪化していき。。

なんだろうね、この何十年も生きてきた老人たちの重みと同時にある悲哀は。
ミゲルの男っぷりが泣ける。

映画『イリュージョニスト』

2010年 監督:シルヴァン・ショメ
製作国:イギリス/フランス
at ギンレイホール




手品師の主人公の佇まいとか所作とか、台詞の少なさとかパントマイム風のコメディとか、正にそのものなんだけど、劇中にジャック・タチの『ぼくの伯父さん』のシーンが挿入されるまでまったく気づかなかった。
この主人公ってユロ氏そのものじゃん。
ジャック・タチが娘にあてた幻の遺稿が原作らしい。
で、手品師の名前タチシェフはジャック・タチの本名(それは知らなかった)。

アニメで見るユロ氏というのもまあ面白いけど、欲を言えばやっぱりジャック・タチ監督主演で見たかったな。
アニメだと少々前衛的なセットはないし、主人公の無表情な(肉体としての)存在感は薄れてどうしてもマイルドになってしまう。
アニメ映像としては面白かったけど。
少女はもう少し美人にしてほしかった。(ちなみにこの少女は馬鹿なんだろうか。。)

映画『ファンタスティック Mr.FOX』

2009年 監督:ウェス・アンダーソン
製作国:アメリカ/イギリス
at ギンレイホール




パペットアニメ見るの久しぶりだ。
狐の毛並みがきれい。
すべて動物の擬人化かと思いきや、人間も出てくる。
原作は児童文学『すばらしき父さん狐』(『父さんギツネバンザイ』)らしい。

これ、監督はウェス・アンダーソン。
実写の制限が少ないせいかやりたい放題、というかウェス・アンダーソン色が満開になっている。縦の断面で切り取ったような構図もふんだんだし。
今思うと『グランド・ブダペスト・ホテル』の雪上チェイスとかってこのアニメを撮った経験が生かされているのかもしれない。

2015年1月24日土曜日

映画『ファンタスティック・プラネット』

1973年 監督:ルネ・ラルー
製作国:フランス/チェコ
at ギンレイホール


ギンレイでのアニメ特集オールナイト1本目。
先月は年末だし天井桟敷だったから混んでいたのかと思ったら、先月以上の混み具合、というか満席だった。




ファンタスティック・プラネットって見たことある気もするし見たいと思って見逃していた気もするし、と思いながら映画が始まった瞬間、鮮明に過去に見た記憶がよみがえってきた。
この超絶いかした音楽と不安を感じさせる絵を忘れるわけがない(忘れていたわけだけど)。
今はあの駆除の錠剤みたいなものを発射するマシンのポンポンポンという破裂音がトラウマだわ。
感想は以前書いているので略。
映画『ファンタスティック・プラネット』

2015年1月18日日曜日

映画『ジゴロ・イン・ニューヨーク』

2013年 監督:ジョン・タートゥーロ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




ジョン・タートゥーロが監督と脚本と主演している。
で、ウディ・アレンがこのジョン・タートゥーロのジゴロネタに飛びついて(確かに大好物そう)脚本にあれこれ口出した挙句にジョン・タートゥーロとW主演で出演したらしい。

90分という潔さで普通に楽しめる。
ウディ・アレン色が強くなっているけど監督脚本はあくまでジョン・タートゥーロなのでシニカルな笑いはあっても最終的にはマイルドな口当たり。
ヴァネッサ・パラディがいくつになっても魅力的だった。