2020年9月26日土曜日

映画『ジュディ 虹の彼方に』

2019年 監督:ルパート・グールド
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




昔タップダンス目当てに『オズの魔法使』を見たのに、ジュディ・ガーランドの歌声、存在感、愛らしさに圧倒された思い出がある。
『オズの魔法使』は見た人全てがジュディ・ガーランドのファンになるという特殊な映画。
そんなジュディ・ガーランドの晩年のロンドン公演を描いたのがこの作品。

晩年のことをあまりよく知らなかったけど、住む家が無いとかショック。
オズの頃から会社からの強い圧力で蝕まれていたのか。。
知りたかったような知りたくなかったような。

主演はレネー・ゼルウィガーで本人が歌っているらしい。すごいね。

あとロンドン公演でマネージャみたいなことしていた人がすごく魅力的だった。ジェシー・バックリー。
出演作はあまり多くなさそう。『ワイルド・ローズ』は面白そうだな。

映画『スキャンダル』

2019年 監督:ジェイ・ローチ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール



2016年に実際にFOXニュースで起きたセクハラ告発を扱ったドラマ。
シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの共演。
シャーリーズ・セロンとかニコール・キッドマンがなんとなく違和感あったのだけど、なんか本人に似せるために特殊メイクしているらしいね。
それにしてもシャーリーズ・セロンが美人すぎる。
彼女が演じたメーガン・ケリーという人も調べてみると結構な美人だった。
なんか2018年にケリーが人種差別を養護する発言で解雇されたとかなんとかでそんなこともあってシャーリーズ・セロン自身はケリーにあまりいい印象を持っていないらしい。

会社全体で蔓延するセクハラFOX。
最近日本にうんざりしていたけどどこの国も似たようなもんだ。

映画自体はまあまあ面白かった。

2020年9月14日月曜日

映画『娘は戦場で生まれた』

2018年 監督:ワアド・アル=カティーブ、エドワード・ワッツ
製作国:イギリス / シリア
at ギンレイホール


 

2011年のアラブの春から続くシリアの内戦をアレッポに住むワアドが収めた記録。
一体何体の死体が映し出されたんだろうというくらい人がたくさん死んでいる。
そんな中で生まれる生命もある。
なかなか見応えがあった。

で、些細な話だけど、疑問点等をメモっておくと

時系列があっちこっちに飛びすぎて混乱する。なぜ時系列どおりに映さないのか。

映画で泣き叫ぶ母親を見ると条件反射で泣いてしまうから、これも何度も泣いたのだけど、それにしても息子を自ら運ぶ母親とか、全部撮ってよ!と叫ぶ母親とか、どことなくB級監督が演出したドラマのような雰囲気がするのは何だろう。実際に亡くされているのに申し訳ない。

住処を離れるのはつらい、政権に屈するのはつらい、ってのは分かるけど、家族の命のほうが何より大事じゃないかと思う。なぜアレッポを脱出しない。

ドローン使ったりとか、映像にこだわる必要は全くないのになぁ。胡散臭く見えてしまう。

あんなに若いのに主要な医師の座に収まるのは、救急病棟の比じゃないほどの経験を積むからだろうか。

映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』

2018年 監督: ジョン・チェスター
製作国:アメリカ
at ギンレイホール


 

野生動物のカメラマンをしていたジョンとその妻で料理研究家のモリーは、東京ドーム17個分もの広さを持つ荒れ地を購入して農場を始める。
伝統農法を活用した事前と共生する農場を目指して、二人の苦労と喜びが綴られる。

桃が虫に食われまくる。だから農薬ばらまく。
コヨーテが家畜を襲う。だから射殺する。
ではなくて、何にどんな不利益を被ろうが人工的な力は一切使わない。
増えすぎた生物には天敵がいるし、コヨーテだって数が減れば弊害も出る。
(弊害っていい方が人間視点だけど)
そうやって自然のサイクルができあがれば多種多様な生物に溢れた豊かな農場ができあがる。
ってことなんだけど、果実は鳥や虫に食われるために甘く実っているのに食われない果実がたくさん残ったらそれはもう自然のサイクルから逸脱しているような気もしないではない。
育った農作物を人間様が摂取するっていう目的がある時点で完全に自然と同一にはならないものの、こういう生命のバランスを見ていると、増えすぎてバランスを崩しまくっている人間は誰が減らすのだろうか。人間?

動物カメラマンだけあって、生物達をきれいに撮る。
虫嫌いだけど昆虫って綺麗だよね、と思えてしまう。

2020年8月29日土曜日

映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』

2019年 監督:ライアン・ジョンソン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




世界的ミステリー作家のハーラン・スロンビー(クリストファー・プラマー)が85歳の誕生日の日に自殺した。
自殺、なのだが匿名の依頼を受けて探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が真相を究明していく。

謎解きというか中盤で自殺の真相は明らかになる。(なんかさっきも同じこと書いた)
中盤ってことはまだ続きがあって。。

笑いも散りばめられたテイストになっているから、家族達の惜しげもない醜さも笑いになる。
欲にまみれた偽善者集団の中にいるからこそ、専属看護師のマルタ(アナ・デ・アルマス)の天使っぷりが際立つ。
アンクルパンツ姿がかわいい。
アナ・デ・アルマスのかわいさとその奮闘ぶりを見るだけでも価値のある映画。

ブノワ・ブランの登場シーンは後方でふんぞり返って時折いやがらせのように単音をならしてなにこいつっていう印象的な入りから、実は優秀な探偵っていう流れは結構好き。

それにしてもあんなに似たような瓶を特に確認もせずに使うなんてありえなくないかと思うけど、そこは終盤で説明があって、、、って、そういうもんなの?

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』

2019年 監督:レジス・ロワンサル
製作国:フランス / ベルギー
at ギンレイホール




世界的ベストセラー3部作の最終巻がいよいよ完成する。
世界同時出版を目指して9カ国の翻訳家が集められる。
そして洋館の地下に閉じ込められる。
原稿の流出を防ぐための処置。
なのにあっけなく流出。
犯人は誰だ~~

実際ダ・ヴィンチ・コードシリーズ4作目がこうやって翻訳家達を地下に閉じ込めて翻訳させたみたいね。

結構中盤に種明かしがあるけど真相はまだまだ続く。
最後に犯人がアングストロームに真相を明かしてドヤ顔するのが小生意気でいきいきしすぎて楽しい。
ネズミでパニックになった程度でかばんをすり替えられるかよ(むしろ周りがパニックになったら余計かばんを守ろうとするんじゃないか)と思ったけど、そういうことね。

9人の翻訳家達の人物像をもう少し見たかった。
イタリア男なんかただ最悪だったし。なんの根拠もなくすぐ暴力ふるって明らかに知性が足りない。
入れ墨だらけのポルトガル語担当なんか翻訳家に見えないんだけどどういう人生を歩んできたのか。。

2020年8月15日土曜日

映画『ジョーカー』

2019年 監督:トッド・フィリップス
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




事前に予告編見ていたけど、バットマンのジョーカーが主役のエンターテインメント系映画なのかと思っていた。
それであまり気乗りはしなかったのね。
でもこの階段で赤スーツのピエロが両手上げているポーズの写真見たら俄然興味が湧いてきた。
https://wwws.warnerbros.co.jp/jokermovie/news/?id=19

どう考えても名作じゃん。こんな写真がある映画。
で、本編見たらやっぱり面白かった。というか悲しかった。
雰囲気はアメリカン・ニューシネマに近い。

バットマンのジョーカーじゃなくてそのジョーカーに似ているからジョーカーとあだ名されたのね。
と納得していたら、調べてみるとやっぱりバットマンのジョーカーで、ジョーカーの誕生を描いたオリジナルストーリーらしい。
そういう前提で見たらまた違っていただろうな。
もう早々にバットマンのジョーカーは関係ないと思ったから、途中の展開は驚きだし、アーサーがただただ悲しい。

80年代くらいなのかな。
コメディアンを目指す青年アーサー(ホアキン・フェニックス)は脳に欠損があって、突然笑いが止まらなくなる時がある。
公共のカウンセリングを受けながらもピエロの仕事をせっせとこなして年老いた母の面倒を見る日々。
どっからどうみても心優しい男。
しかし世の中には悪意や差別がうずまいている。
社会の底辺に生き、しかもガリガリにやせ細った彼には何も抗う手段がない。
しかしある時同僚から身を守るためと言われて拳銃を渡され、そこから歯車が狂い始める。

ホアキン・フェニックスが凄まじい。
トラウマになるレベル。実際彼の表情を思い出すたびに悲しい気分になる。
あの走り方もなんだ。素じゃなくて演技でやっているなら天才か。
予告編見返していたら、ガキどもに看板奪われるときの一瞬の「ああ」っていう表情すごいな。泣きそう。

病院の出口専用のドアに何度もぶつかっていくシーンが印象的。
赤スーツ黄色ベスト緑シャツでピエロメイクって最高にかっこいい。
この完璧ファッションで楽しみにしていた階段のシーンに突入したときは、ああ、と泣きそうになったのにすぐスローモーションに入って早く終わらないかなと思っていたらそのまま階段シーンも終わってしまって消化不良だった。
消化不良といえば病院で踊っているシーンももっと見たかったんだけどなぁ。

ホアキン・フェニックスに劣らず存在感を出していたロバート・デ・ニーロ。
司会番組の登場シーンで音楽の終わりに合わせて両手を広げるおどけっぷりに笑った。

以下ネタバレ

なんといってもその死に様。
驚いた表情で一瞬にして死をさらすその姿態(死体)が最高に美しい。
まるで何百回も死んだことがあるかのようだよ。

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

2019年 監督:クエンティン・タランティーノ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




タランティーノの初期2作は見ていないというのもあって特に思い入れもない、というか映画オタク達が毎回分析しているようにいろんなものが散りばめられていてなんか面倒くさいという印象が強い。
毎回それなりに面白くは見ているけど、この映画161分もあるらしいということで併映の『ジョーカー』も長いので正直今回タランティーノはスキップしようかとも思っていた。
なのになんだこれ、今まで見たタランティーノ作品の中では最高に面白かった。

舞台は1969年のハリウッド。
たばこぷかぷかで喜怒哀楽が激しい熱い時代。
落ち目のTV俳優リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)とそのスタントマンで親友でもあるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)の二人が物語の中心となる。
プラス、リック・ダルトンのお隣に引っ越してきたロマン・ポランスキーの妻であるシャロン・テート(マーゴット・ロビー)も準主役。

冒頭からアル・パチーノ。背低いな。

前半は主にリックの不安や奮闘が中心となる。
リックの主演作がどれも面白そう。
火炎放射器のやつはB級っぽいし、西部劇はちゃんと本格西部劇っぽい。
リックの劇中劇の撮影シーンはリックだけ声が一際でかい。
落ち目とはいえさすが有名俳優、声のはりが違う、すごい迫力。ってことでいいんだよな、逆にその声のでかさが大根扱いにもなりうるのだろうか。
リックの共演者の大人びた少女がかっこいい。ジュリア・バターズ。

途中ラフな格好したヒッピーの少女たちがまぶしいくらい健康的に映し出されてなんなのかと思っていたら、このヒッピー達とクリフが関わってくる。
スパーン映画牧場のヒッピーのたまり場のシーンの、それまでと一転した緊張した雰囲気にはぞくっとする。
正確には牧場の前の、クリフが運転しながら助手席の少女の方を何度も見るところから緊張は始まっているんだけどさ。
海外の人って前見ないで運転するよね。超怖い。

予告編にもあるシャロン・テートが自身の出演作を上映している映画館に行って出演シーンのドジなシーンで観客が大爆笑しているのを見て満面の笑顔をするのがとてもいい。
ちょっと馬鹿な感じだけど純粋でとてもいい子すぎて泣けてくる。

以下ネタばれ

シャロン・テート事件ってすごい有名な事件らしいけど、全く知らなかった。
なろほど、そういうことだったのか。
単に圧倒的な暴力を描きたかっただけかと思っていたよ。
人の後頭部を掴んで顔面をこれでもかと壁に打ち続けるのって、電車の中とかで自分勝手な人に被害を被ったときに衝動的な怒りでやりたくなるときもあるけど、思うのと実際やるのは違うよな。残酷。
プールで拳銃撃ちまくる奴から逃げるために倉庫に入っていくリックの後ろ姿がうまい。こそこそっぷりが小物っぽくて笑える。
そんで打って変わってその後の反撃は。。

2020年8月1日土曜日

映画『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』

2018年 監督:ダン・フォーゲルマン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




予告編はちゃんと見ると結構ネタバレしている気もするので見ない方が楽しめるかもしれない。
私は予告編真面目に見ていなかったから、本編の導入部なんて普通にだまされてアネット・ベニングが主役なのかと思ったし。

家族、恋人、家族でもなんでもない資産家、とかいろんな人の人生模様と出会いと偶然。
っていう話。

少し変質者的素質がありそうなウィル・デンプシー(オスカー・アイザック)と、その妻でボブ・ディランを崇拝しているいけいけのアビー・デンプシー(オリヴィア・ワイルド)の夫婦に始まり、
思慮深く見えるが頭はよくなさそうで暗いのか明るいのかもよくわからない謎のむきむき男ハビエル・ゴンザレス(セルヒオ・ペリス=メンチェータ)と、笑顔が太陽のように弾けて若々しいイザベル・ディアス(ライア・コスタ)。
嫌いな父の遺産を継いで資産家になった尋常じゃなく色気を放つサチオーネ(アントニオ・バンデラス)。(まじか、アントニオ・バンデラスだったと今知った)
孫を溺愛するけど非行少女っぽくなった孫にちょっと苦笑いのアーウィン・デンプシー(マンディ・パティンキン)。
で、いい子なのかやばいのか神のみぞしる孫ディラン・デンプシー(オリヴィア・クック)と、トラウマ克服好青年ロドリゴ・ゴンザレス・ディアス(アレックス・モネール)。
と、一体西暦何年だよっていう女。
が主な登場人物。

ロドリゴの彼女の天然がキュートだった。

映画『男と女 人生最良の日々』

2019年 監督:クロード・ルルーシュ
製作国:フランス
at ギンレイホール




『男と女』を見たのは大昔すぎて何も覚えていない(というか大分寝たような記憶がある)けど、なかなか面白かった。

主演二人がご健在な上、続編映画まで撮ってしまうっていう奇跡。
老境にあって若い頃を振り返る。
いつまでも若くそして老いている。

アヌーク・エーメなんて70前後くらいに見えるけど、確か『男と女』は60年代くらいだった気がするから80くらいなんだろうか、いやヌーヴェルヴァーグ時代から活躍しているからもっと。。と思って途中で考えるのをやめて見ていた。
調べたら1932年生まれだから90近いんだけど。見た目が若すぎる。髪ふさふさ。

正確には忘れたけど
「あなたは私よりずっと若く見える」
「化粧しているからよ」
「いや、落ちつているからかな」
という言葉を受けてアヌーク・エーメがピューっていうような面白い声とおどけた顔をするのね。
その仕草が本当凄い女優だと思って少し感動した。

最後の方で昔のパリの街を疾走する映像が入るのは、なにからの引用だろう。
朝方で人が少ないときなのかもしれないけど、信号無視しながら猛スピードで街中を駆け抜けていて凄いスリル。でも狂っているwww。