2021年11月21日日曜日

映画『ジェントルメン』

2019年 監督:ガイ・リッチー
製作国:イギリス / アメリカ
at ギンレイホール





マシュー・マコノヒーが登場からいきなり退場で、えっ!てなるけど一応ちゃんと物語の中心。
ロンドンのマリファナ王ミッキー(マシュー・マコノヒー)が引退して事業を売却しようとしているという噂が裏社会に流れる。
利権総額500億。
この一大イベントに表裏関係なくユダヤ人富豪やチャイニーズマフィアの野心家とか私立探偵とか格闘家とかゴシップ紙編集長とかチーマーとかロシアンマフィアとか様々な人物が様々な思惑で関わってきて壮大な駆け引きと運命のスリリングなお祭りが始まる。

ガイ・リッチーって名前だけは記憶していても過去作をすぐに思い出せないくらい記憶があせていた。
そうそう、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』の監督だよ。
ガイ・リッチーファンだったら「これこれ、これが見たかったんだよ」と言いそうなテンポのいいクライムコメディ。

コリン・ファレルも気づかなかったけど、あの私立探偵ヒュー・グラントだったのか!
大物ぶった小賢しい小物感とあの顔がやけに合う!
主役に近い準主役のレイ役の人も存在感抜群だったし誰だったんだろうと、調べてみるとチャーリー・ハナムって人。初めて見たかも。

映画『Mr.ノーバディ』

2021年 監督:イリヤ・ナイシュラー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




妻と子どもたちと暮らすごく平凡な男ハッチ・マンセル(ボブ・オデンカーク)。
路線バスで職場に通い火曜のゴミ当番はいつも出し遅れるような平々凡々な日々。
本当にどこにでもいる無個性で「誰でもない」男ハッチ。
ある日家に強盗が押し入るのだが、果敢に強盗に立ち向かう息子をよそに、ハッチは家族の安全を優先する。
戦わなかったことで周りからは散々な言われようで家族もぎくしゃく。
しかし愛する娘から「猫ちゃんのブレスレットがない」と言われ。。

久しぶりに頭空っぽで痛快に楽しめる映画を見た気がする。面白かった。
超人的な強さではあるけど結構普通にやられもするところがハラハラしてまた楽しい。
結構グロいのには顔をしかめつつも、ゆるいギャグとバイオレンスの絶妙なバランスとか、coolなかっこよさとださかっこよさっていうギャグと表裏一体な感じとか最高だね。
ユリアン(アレクセイ・セレブリャコフ)登場シーンの流れるような長回しもシビれる。

クリストファー・ロイドは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の時はまだ40代だったのか。。知らんかった

2021年11月6日土曜日

映画『騙し絵の牙』

2020年 監督:吉田大八
製作国:日本
at ギンレイホール




この予告編改めて見るとよくできているな。
物語上大したことないシーンや結構重要なシーンとかを予告のあらすじ紹介という目的の映像としてうまいこと切り貼りして当てはめている。
編集の力、すごい。
本編は本編でたぶん原作の力が強い面もあるだろうが結構面白かった。

キャストがうまいことはまっているよね。
はまりすぎて逆につまらなくなりそうなギリギリのライン。

松岡茉優はバラエティもこなす芸達者な部分がわりかし胡散臭さを帯びて少し興味が薄れていたけどこの人やっぱりいいな。画面が映えて明るくなる。

大泉洋は役者であまり見た記憶がない。
けどこのひょうひょうとした役柄はよくはまっているなぁ。切れ者に見えるし。
あ、なんか原作は大泉洋をイメージしてあてがきしたらしい。

うーん、気付いてしまったかも。
さっき胡散臭いって言葉使ったけど、キャストがはまっていると思ったのは胡散臭い役者しか出ていないからだ。
リリー・フランキー、小林聡美、大泉洋、中村倫也、斎藤工、坪倉由幸、國村隼、佐藤浩市,、佐野史郎、etc

映画『犬部!』

2021年 監督:篠原哲雄
製作国:日本
at ギンレイホール




実在したサークル犬部の創設メンバたちのお話。
青森県十和田市の獣医学生、花井颯太(林遣都)は大の犬好き。
同じく犬好きの盟友柴崎涼介(中川大志)と、ボロアパートのご近所さんの猫派、佐備川よしみ(大原櫻子)と、真面目な後輩くん秋田智彦(浅香航大)を仲間に引き入れて犬部を設立する。
犬、猫たちの保護活動ね。
この学生時代から16年後、サークルメンバたちはそれぞれ動物たちと向き合ってきて。。

ノンフィクション小説やらコミカライズやらいろいろメディア展開しているらしい。
映画化に際してはベテランの篠原哲雄を起用するあたり結構本気。
安定して面白かった。

林遣都はデビュー作の『バッテリー』で見て以来、一時期消えかけていたような気がするけど気のせいか。順調にキャリア重ねて今や超売れっ子俳優だな。
犬への愛に溢れすぎて少し常軌を逸したところもある人物像とぶっきらぼうな台詞回しがよく合っている。
中川大志の役も犬愛に溢れているけど、中川大志の雰囲気からしてなんか本当にやばいやつに見えるときがある。。

安藤玉恵さんが癒やしだわ。

2021年10月23日土曜日

映画『ノマドランド』

2020年 監督:クロエ・ジャオ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




リーマンショックで住居を失ったことを機に、ファーン(フランシス・マクドーマンド)は車を住居とするノマド(遊牧民)になる。
デイブ(デヴィッド・ストラザーン)以外は実際のノマド達らしい。
ジェシカ・ブルーダーの世界的ベストセラー・ノンフィクション『ノマド:漂流する高齢労働者たち』が原作らしい。
ノンフィクションの映画化だからノンフィクションのフィクションでドキュメンタリーチックで、、え、どういうこっちゃ。

大自然と文明を行き来しながらノマド達との交流を通して一人のノマドとして強く前を向いて生きていくロードムービー。
この生き方が気ままなのか辛いのかはどっちもどっちだけど、家族や家を大事にする(美学にしている)当のアメリカ人達が一番驚きそうな生き方。
ノマド達の笑顔の裏に刻まれている人生の年輪が熱い。

フランシス・マクドーマンドはもう60超えているのね。確かに『ファーゴ』の時点でそれほど若くはなかったけど。

映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』

2019年 監督:ロジャー・ミッシェル
製作国:アメリカ / イギリス
at ギンレイホール




海辺に住むポール(サム・ニール)とリリー(スーザン・サランドン)夫婦のもとに、週末、家族が集ってくる。
家族団らんとおもいきや、どうやらリリーは末期がんで、この週末に安楽死する計画らしい。
家族も当然知っていて、最後の別れのために集まった。
集まったのは長女ジェニファー(ケイト・ウィンスレット)と夫(レイン・ウィルソン)と二人の息子(アンソン・ブーン)。
そして次女のアナ(ミア・ワシコウスカ)と恋人のクリス(ベックス・テイラー=クラウス)。アナは母親の決断にあまり納得していない。
そして家族じゃないけどリリーの親友リズ(リンゼイ・ダンカン)もやってくる。

出演者8人、で舞台劇のよう。
登場人物達のキャラクターを簡潔に浸透させつつ家族が集まった理由や関係性を小出しに進めていく展開はほどよく飽きさせない。
「これだけは約束して!お母さんを悲しませるようなことだけは絶対しないで」っていう長女が次女に言ったセリフとか、いろいろ集約しているよな。
ただしこれで皆一気にジェニファーが嫌いになるだろうけど。

一応スーザン・サランドンとケイト・ウィンスレットが初共演っていうのが売りらしい。
スーザン・サランドンは個人的にはそんなに気になる女優じゃないのと、ケイト・ウィンスレットは好きだけど上述の通り役柄が嫌だったので微妙で、そんなことよりもミア・ワシコウスカが全てをかっさらうくらい輝いていた気がした。
役どころとしてもいろいろ抱え込んでいるから一番難しいんじゃないだろうか。
あまりに自然に演じているからか、アナの悲しみや苦しみが一番刺さる。
そして泣きながら笑っている表情とか、愛しさにも溢れているから最強すぎる。

あと、家族でジェスチャーゲームやっているのは衝撃だったな。
ジェスチャーゲーム、、家族で!?ひぃーー。

2021年10月9日土曜日

映画『ミナリ』

2020年 監督:リー・アイザック・チョン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




韓国からアメリカに移住してきたジェイコブ一家。
誰も手をつけようとしなかった土地を購入して韓国野菜の栽培で一発当てようと目論む。
まあ、そんなにうまくはいかない。
いろいろあって妻モニカ(ハン・イェリ)の母親スンジャ(ユン・ヨジョン)が子どもたちの世話役としてアメリカにやってくる。

子どもたちに嫌われようが我関せずでぐいぐいいく逞しさが衝撃的で美しい。
栗を口で割ったやつを吐き出して手に乗せて「ほら食べな」とか愛おしい。
新天地で一人夢を追うジェイコブと乗り気でないモニカ。
ケンカが絶えない夫婦とそれを見る幼い子どもたちは次第に土地にも柔軟に馴染んでいく。
そんな家族の物語だけど祖母のスンジャが全部持っていくくらい印象強い。
八面六臂の活躍とはこのことよ。
家族の潤滑油でありコメディエンヌであり救済者であり破壊者でもある。
スンジャというか演じたユン・ヨジョンのための映画みたいな。

映画『ファーザー』

2020年 監督:フロリアン・ゼレール
製作国:イギリス / フランス
at ギンレイホール




81歳で一人暮らしをしているアンソニー(アンソニー・ホプキンス)のもとに娘アン(オリヴィア・コールマン)が訪れる。
恋人のいるパリに行くことにしたからもう面倒見ることができない、とかなんとか。
そんな冒頭の会話の中で既にアンソニーの認識のずれが垣間見えてくるのだが、そのずれはやがて混乱というのも生易しいほどの事態に。パニック。
認知症を認知症患者の視点で描いたっていう映画。

認知症を映画で扱うっていうのは難しいよね。
どうしても深刻な話になるのでエンタメになりにくいし、観客もわざわざ辛い話を見に映画館に足運ばないから。
ド正面から描くなら辛いけどなんかしら(胡散臭くない程度の)感動が待っているとかそんな感じになるんだろうか。
で、この映画はどうかというと、認知症の辛さを正面から扱いながらも本人視点を利用してミステリー映画みたいな脚本演出になっている。
認知症を扱いながらそれをミステリーっていうエンタメに仕上げるとかなかなかいい案に思える。
けどなんだろうね。あまり面白くないんだよな。
エンタメにも真面目にもどちらにも振り切れずにお互いが足を引っ張り合っている感じ。
だからアンソニー・ホプキンスが名演していても、特にラストなんか引き込まれそうなくらい良くはあったが、どうしてもどこか冷めた目で見てしまうんだよな。


是枝監督の映画だった気がするけど樹木希林の母親役が初期の認知症を患っていて、でもその状態がただの一つの状態でしかないとでも言うように本人も周りもありのままに捉えているところがよかったんだけど、検索して探しても出てこないから是枝映画じゃなかったかなぁ。

2021年9月25日土曜日

映画『くれなずめ』

2021年 監督:松居大悟
製作国:日本
at ギンレイホール




脚本ぶっ飛んでいる系のコメディドラマ。
コメディだけど生死を扱った話でもある。
心臓辺りからぶっ飛びすぎて置いてけぼり感や飽きがやってくるけど全体的には面白かった。

前田敦子のキレ芸いいな。
主演は成田凌、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹。
この6人組がいじめられっ子いじめっ子陰キャ陽キャ文化系体育会系、みたいな混じりそうのないキャラクターで構成されたグループで不思議。
めっちゃ仲いいし。
皆でバカやってくそ盛り上がっているところで城田優登場によって一気にシュンと現実に戻る姿とか生々しくて面白い。
若葉竜也が演じた明石なんか、見るからに不良で城田優側のはずなのにいじめられ側だというところが違和感、というか笑いどころなのかも。
30過ぎの役者達が高校生頑張っている姿とかもそうか。

映画『キネマの神様』

2021年 監督:山田洋次
製作国:日本
at ギンレイホール




このシーンは志村けんが演じていたらこんな感じかな、みたいに想像してしまう。
志村けんを連想させるようなものが意図的に入っているし、沢田研二自体結構意識して演技しているふうでもある。
そういう想像で楽しめる人とそうでない人に分かれそう。
私はなんか集中できなかった。

小林稔侍とか10数年ぶりに見た気がする。
テラシンって野田洋次郎だったんだな。というか朝ドラ『エール』の木枯もそうだったのか!気づかなかった。
永野芽郁かわいい。
友情出演みたいなちょい役含めで名のしれた役者が大量に出ていてちょっと食傷気味。

脚本ほとんど年齢不詳孫(前田旺志郎)作だよな。