2025年5月24日土曜日

映画『キネマ純情』

2016年 監督:井口昇
製作国:日本
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20数年前に『クルシメさん』を見たきりの井口映画でも見てみるかと適当に選んで再生。
冒頭1分でもう大混乱。
これは厳しいかもと思って挫折しかけたが、怖いのもの見たさで鑑賞を続けて最後まで観た。

廃部寸前の演劇部のJK達が、部員の姉のつてで女子大生ナオミが監督する自主映画に出演することになる。
で、ストーリーはキスは世界を救うみたいな話かな。
少女達の百合であり、唐突にホラーでもあり、ゾンビ映画でもあり、バイオレンスもあり、なコメディー。

ナオミ(中村朝佳)のいかにも芸術家気取りの凡才といった感じがよく出ていて面白いのだが、この目力強くてオーラのあるナオミが後半ではスカートめくられてイヤーンとか言っているのを誰が想像できるだろうか。
展開がぶっ飛びすぎていて、常人の発想じゃないw
自分でけしかけたバイト達をぶん殴っているのは笑った。
あとヨシエが「やっぱ嫌いやこいつ」とアカリをはたくシーンは効果音もあって笑える。

自主映画に初めて参加する際の劇中劇への移行の仕方は上手い。普通に騙されたし。

アカリ役 荒川実里
ヨシエ役 洪潤梨
ケイコ役 上埜すみれ
アキ役  柳杏奈
ナオミ役 中村朝佳

我々はクラスの半分以上が美少女という異常な空間が平然と提示される映画に慣れすぎたのかもしれない。
この映画の登場人物達は中心人物含めてなんと普通なんだろう、というか普通より、、
どの子も個性的というかインパクトのある子達で、それがだんだんとクセになってくる。
上埜すみれが結構いい。客観的に見てたぶん一番かわいくないのだが、コメディエンヌとして見ると一番魅力的。
ヨシエとナオミの最後のシーンなんかよくこの脚本でそこまで感情のせて演技できるなと感心する。

この5人のノーメイクスという名前のアイドル、実際に存在して4年間ほどアイドル活動していたらしい。
「埋もれている才能を持った若手女優を発掘し、映画の主演をさせて少しでも運命を変えさせたい」
ってことで井口昇プロデュースで集められた5人らしい。
たぶんノーメイクスの結成がこの映画より先なのかな。
つまりこの映画は紛れもないアイドル映画だったのか!ちょっと衝撃。
それにしてもラストそんな狭いところで躍らすなよっていうセンスw
はい敬礼!
冒頭の衝撃にも関わらず、最後にはこの5人が好きになっているという

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