2025年7月12日土曜日

映画『君が描く光』

2016年 監督:チャン
製作国:韓国
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前半の子役の演技見ていてこれはきついかもと思ったけど、結構すぐ12年後になる。
なかなかストーリーが面白い。
サスペンス感動ドラマ。

どこかの田舎の小さな島の海女ケチュン(ユン・ヨジョン)は、最愛の孫ヘジ(5歳くらい?)と幸せに暮らしていた。
風光明媚なところにばあさんと幼い子供。(子供がちょっとわがままだけどそれも可愛らしいってところか)
設定が甘ったるくてこれをずっと見せられるのかと思っていると、市場で買い物中に突然ヘジが消えてしまうという展開に。
目を離したのはほんの数秒だから、犯人(がいるとすれば)はヘジを担いで走り去ったわけだが、これだけの人だかりで目撃者も多いはずなのに誰も助けてくれない寂しさ。神隠し。
この一瞬の出来事からすぐ12年後に飛ぶのは潔くて好き。

12年後のヘジ(キム・ゴウン)がなんだか『あんのこと』のあんに見えてくる。
苛酷に生きてきた少女がとんでもなくいい子だと簡単にほだされる。
映画としては『あんのこと』の方が何倍も面白いのだけど、ストーリーのエンタメ性はこちらの方が上かもしれない。
なんですぐ島に戻らなかったのかとか(死んだと聞かされたとしても墓参りくらいしてもよさそう)、そういう違和感の積み重ねや、海と空のどっちが広いとか、金色のクレヨンとか、伏線がいくつも緻密に散りばめられている。
12年の歳月や都会暮らしからど田舎へのギャップによる馴染めなさは、ある告白後はまた違った意味を持ってきたり。
っていうように脚本はえらく凝っているんだよな。
最後の方は号泣させられたし。
でもなんか消化不良な感じが残るんだよなぁ。

ばあちゃんがスプーンからこぼれそうな飯をハムっと食った後にそのスプーンをそのままヘジに出してほれ食えっていうシーンが一番良かった。


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