製作国:日本
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一番いいところで気の抜けた歌がインサートされて白けたこと以外は終始のめり込んで観た。
面白かった。
映像がざらついているのは、モチーフになった巣鴨子供置き去り事件が1988年らしいのでその年代の映画風にしているのかなぁ。
是枝監督ののんびり会話劇はたまにうさん臭く感じるときもあったのだが、子供たちが中心だからかそもそもそんなに会話が無いからか、自然な感じがした。
子役なんか普通違和感の塊なんだけど。
たまに子役にあまり演技させずに自然に遊ばせるみたいな演出の映画があって、そういう場合の子役は好き。
とはいえカメラや大勢のスタッフの前で普通に遊ぶっていうのも子役の才能が必要そう。
鈴木福に似ている茂役の子、木村飛影なんかあの明るさは天性の才能だよな。
身なりが汚くなって髪もぼさぼさになっても何も変わらないのが切なくもあり神々しくもある。
ゆきちゃん(清水萌々子)もかわいい。(アポロはさくまのドロップ扱いなのか)
映像の安定感が異常に高くて、「ほら、美しいショットでしょ、どや?」って感じではなくてどちらかといえば地味なんだけど、どの場面も凄く引き込まれるという。
深夜の道路のど真ん中をきゅるきゅる靴音鳴らしながら歩いているシーンが一番好きだな。深夜の静けさに響き渡る少し間抜けで可愛らしい靴音。
劇中何度も現れる石段も印象的。
あと、兄妹4人で初めて外に出かけた時の公園で、ゆきちゃんが乗った豚の背中に残った土を京子がさっと手で払う短いシーンに何か感動した。
基本的に皆いい子達なのね。
明なんか本来生きるためには何でも許される状況なのに、常に清廉潔白。(最後ゆきちゃんのために禁を犯すのが切ない)
この潔白さに対して何不自由ない友達の愚鈍さが際立つ。そんなんでも初めての友達に焦がれる明。
最後の方の展開は結構異常だよな。
一体何のつながりがあるのか不明だった紗希(韓英恵)が後半絡んでくるんだけど、比較的まともそうな(?)紗希がいてこれだから異常。
異常なんだけど陽光の元歩く4人の後ろ姿の美しさもまた異常。
巣鴨子供置き去り事件を調べると実際はもっとひどい事件だったみたいね。
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