製作国:日本
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予告編張り付けてなんだが予告編は見ない方がいいかも。
ネタバレってほどでもないけど、主人公の重大な岐路の方向性が先に知れてしまうし、「クズと悪しか出てこない」みたいな煽りを真に受けて痛快なクライムアクションを想像すると全然違うし。
市役所でケースワーカーとして働く佐々木守(北村匠海)は、ある日同僚高野洋司(毎熊克哉)が自分の立場を利用して犯罪を行っていることを知る。
正義感の塊のような宮田有子(伊藤万理華)と共に被害者林野愛美(河合優実)に会いにいったのをきっかけとして守は愛美と親しくなっていく。
しかし背後では裏社会の人間達がある計画を立てて暗躍していた。
原作は染井為人で、第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作らしい。
なかなか面白かった。
ミステリやサスペンスというかどちらかというとコメディっぽくはあった。原作は未読なので知らないけど。
安っぽいやくざみたいなチンピラ金本龍也(窪田正孝)やその三下山田(竹原ピストル)、金本の女みたいなチンピラ莉華(箭内夢菜)とか、キャラクターや存在自体がギャグっぽい。
「まさかほれたとか言うなよ」って突然察する不自然さもギャグっぽいしな。
理不尽な暴力って怖いよね。今時こんなやついる?っていうギャグみたいな存在の金本が近くでうろちょろしているから、それだけでどこか緊張感がある。
ストーリー展開はまあそうなるんだろうなという予測の範囲で進んでいくからこの緊張感がいいスパイスになっている。
主人公がどちらを選ぶのか、という選択結果の見せ方のスピード感がいい。
そしてラストのカオスはカタルシス。凄い盛り上がる。
宮田さんの突然のチープ展開はなんとなく予想はしていたが笑ってしまった。「潔白さ」はフリなのね。
シリアスから高野や宮田さんで一気にコメディになった後、またシリアスっていう怒涛の展開が楽しい。
イケメン北村匠海も暗い男を演じるとなんか不気味になるもんだな。
三白眼が怖いのかな。というか河合優実や木南晴夏とか三白眼率がなかなか高い。
で、この暗い男のどこに惚れたのかはいまいちピンと来ず。。優しければなんでもいいのか。
裏切られたと思ってやさぐれる子供っぽさ。信じてやれよ。「いいよ、一緒に死ぬよ」にも動じないしなんなのこいつ感はある。
大人たちのぐだぐだにも一切無関心で影響受けない純粋の塊である愛美の娘がある意味常軌を逸しているのだが、その逸脱感がまた天使でもある。
そんなに上手い子役じゃないと思うが、ラストの方のカオスで愛美と目が合うシーンは天使だった。
古川佳澄(木南晴夏)に対応する守のシーンは結構圧巻だった。
現実と夢の境目がよくわからなくなるのは城定監督作でよく見る気がする。
守の変貌の悲しみ、古川への同情、そして守の独白による守の怒りや切なさや絶望の吐露、っていう見ている感情がぐじゃっとする。それにそんな大声出して周りの職員が駆け付けないのかという疑問心配も付いてくる(夢のようなシーンだから途中で職員もいなくなっている)。
金本の登場シーンだけど、めっちゃ弱そうなんだよね。
高そうな赤いスポーツカーからサングラスかけたひょろっとした奴が出てきて偉そうに歩いたりして、明らかに下っ端チンピラがちょっといきっているような雰囲気しか無いし。
山田(竹原ピストル)の方が絶対強そうじゃん。強弱の逆転現象。
後のシーンで金本の腕に入れ墨があるのを見て、やっと、あ、こいつやばい奴、って認識したらまあ怖い。
窪田正孝のあの軽い声の飄々とした演技は、金本というキャラと相乗してギャグと恐怖が裏表で存在するような不思議な威圧感があった。
宮田さんを演じた伊藤万理華は、市役所職員とは思えないほどのかわいさ。
調べたら元乃木坂の人みたいね。
なんかこのPVの完成度凄いな。曲、歌、ダンスが高次元すぎる。
昔のPVなのかな。本当に同一人物?
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