帰りに元文鳥堂書店がBOOK OFFになっていたため寄る。
CDを物色して以下を購入。
・『RARE TRACKS』JET
CMでよく流れていたARE YOU GONNA BE MY GIRLが入っていたから。
・『スズキはヤル気』ザ・ムーニー・スズキ
ムーニースズキって・・・ダモ鈴木と関係あり?
ジャケットを調べているとやっぱりCANのムーニーとダモ鈴木から名前を拝借してバンド名にしているらしい。買い。
2007年8月5日日曜日
CD
映画『善き人のためのソナタ』
at ギンレイホール
うって変わってこれはここ数年で稀に見る傑作かもしれない。
ベルリンの壁崩壊前の旧東ドイツ。
国家保安省のヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)は、反体制の疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)を監視するように命じられる。
家のあらゆる箇所に盗聴器をしかけ、アパートの屋根裏で監視を開始。
ドライマンは舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)と同棲している。
二人の生活の何から何までヴィースラー、国家に筒抜けだった。
しかし二人の愛と信頼に満ちた生活。そして自分が身を置くあまりに対照的で無機的な国家を感じて、監視を続けるヴィースラーの心が変化していく。
ヴィースラーを演じたウルリッヒ・ミューエが凄い。
まったく笑わず、表情を一切かえない鉄の男。
なのに心の微細な揺れや変化が痛いほど伝わってくる。
温もりを求めて初めてコールガール(おばさん)を呼び、「もう少しいてくれないか」と言ってみたり、ドライマンの部屋から盗んだブレヒトの本を感動と共にソファーで寝そべりながら読んだり。
ドライマンとクリスタ、美男美女のベストカップル。
この二人によって実は濃密な恋愛映画にもなっている。
二人は揺ぎ無い信頼で結ばれていたが、国家の絶望的な圧力を受けて精神が疲弊した末・・・
ドライマンを演じたセバスチャン・コッホは『ブラックブック』でムンツェを演じた人。
クリスタのマルティナ・ゲデックはもう覚えてないけど『悦楽晩餐会/または誰と寝るかという重要な問題』に出ていたらしい。
抑制された無駄のないカメラワークと演出に最後まで引き込まれ、ラストではその集大成として否応なしに涙を流せさせられる。
映画『カンバセーションズ』
at ギンレイホール
ヘレナ・ボナム=カーターとアーロン・エッカートの恋愛物。
ヘレナ・ボナム=カーターはもう40。そう言われてみると確かにそんな歳か。
肌のしみが目立つのはいいとして、びっくりなのはお腹が少し出てる!!
ビールっ腹??
ホテルの結婚式で再会した元恋人。いや、元夫婦。
女は医者と再婚し、男はぴちぴちの若いモデルと付き合っている。
若さゆえに離れていってしまった二人が長い年月(10年だか20年)を経て再会し、一夜をともにしようとする。
お互いの心の内と離れていた間の道程を一つ一つ確認しながら。
全編デュアルフレーム(画面二分割)が採用されている。
一方に男、一方に女、はたまた一方に現在、一方に過去(数秒前から数十年前まで)。
およそ簡単に考えられそうなことは全部やっているっぽい。
ただ、あんまり面白くない。
だって画面が狭いし距離感はさっぱりだし。台詞ばっかりだから字幕しか見ないし。混んでいたから一番前に座ったし。
途中までは普通に見ていたけど段々かったるくなってきて後半はうとうとする。
どうも最近映画を見るのがつらくなってきた。
チュー
3階建てマンションの2階の角部屋、に住んでいる。
間取りは1K。
玄関を入ると幅が1Mちょっとの狭い廊下があり、廊下の左側にミニキッチン、右側にユニットバスがある。
廊下の先には普通の6畳の部屋がある。
7月23日(月)
もう何ヶ月も前からだけど、廊下に高々積み上げた開いた牛乳パックがくずれて玄関に雪崩落ちている。
仕事が終わって家に帰り、いつもと同じように家のドアを開ける。
と、いつも気にもしていない崩れ落ちた牛乳パックの白い腹の上を、何か黒い線が素早く横切って消えた。ように見えた。
ドアを開いた状態で固まる。
ゴキブリにしては動きが早すぎる。
きっとドアを開いた時に差し込んだ光の加減で影が走ったのだろう。
靴を脱いで部屋に入る。
着替えようとした時、何か物音が玄関の方からした気がしてぱっと振り返ると、玄関の廊下を何かが横切った。ように見えた。
何かいる~ 。゜゜(>ヘ<)゜ ゜。
何かが消えたあたりはキッチンの下で、冬物のスリッパがだしっぱなしにしてある。
恐る恐るスリッパをつついたりするが何もいない。
ただ、小さくて黒くて硬い物体が複数転がっている。
7月24日(火)
家に帰る。
キッチンの方からたまにボコっとかガサっと物音が聞こえる。
近付くと音が止む。
テレビを消して部屋の中で耳をすませて待っていると、どうもキッチンの真下の配水管あたりから音がしている気がする。
音がしたあとに配水管がある扉を開いてみるが、何もいない。
毎日夜に配水管の工事でもしているのだろうか。
7月25日(水)
家に帰る。
暫くするといつものように物音がする。
配水管が壊れていて何かぼとぼと垂れているんじゃねぇ?と思ってもう一度キッチン下の扉を開ける。
すると米の袋の側に黒い水溜りのようなものができていて、やっぱりか、と近付いてみると、その水溜りがもぞっと揺れだし、物凄い速さで動き出して奥に消えていった。
ぱたんと扉を閉める。
なんでねずみが??
キッチン下には米の袋や洗剤やクレンザーや片栗粉などごちゃごちゃ置いているけど、ここ数週間この扉を開けた記憶がない。
どうやって入った?
ひと思案してから漫画雑誌でバリケードを作って部屋の中に入って来れないようにして、玄関のドアを半開きにし、満を持してキッチン下の扉を開ける。
ルートは作った。さあ、いつでも逃げろ。
いつまでたっても飛び出してこないので、恐る恐る中を覗いてみるが、どうも奥の洗剤の影に隠れているよう。
怖がっているのか。
とりあえず終電帰りで夜も遅いので今日は諦める。
7月26日(木)
家に帰る。
再びキッチンの下の扉を開けっぱなしにして暫く待ってみるが飛び出してこないので寝不足で疲れているので諦めて寝る。
どうしたもんか。野良猫でも捕まえてくるか。いやいや、ねずみをその場で食いだしても嫌だしほこらしげにプレゼントされても嫌だし・・・
7月27日(金)
こないだの連休全部出たので代休を取る。
休みだというのに出社している人から何度も電話が来て休んでいる気がしない。
夜になってからねずみをどうにかしようと、キッチン下に置いてあるものをひとつひとつどかして隠れる場所を取り払うことにする。
まず米、洗剤、片栗粉、ひとつひとつどかしていよいよ最後、キッチンハイターをおそるおそるどかすと、ねずみがいない。
あるのは大量のねずみの糞だけ。
そんな馬鹿な。
よくよく調べてみると、配水管が床下に伸びているのだけどその床下への配水管を通すための丸穴と配水管との間に1cm程の隙間がある。
この隙間から出入りしているに違いない。
このやろ~。
この狭い空間に閉じ込められて可愛そうだなどと思っていたのに。
気休めにガムテープで塞いでみる。
そして米は外に退避し、片栗粉は捨てた。
夜中、かじかじ音がして、再びキッチン下から物音がする。
物音とともにチューチュー泣き声も聞こえる。
米が消えたので泣いているのか怒っているのか。
7月28日(土)
呼び出されて休日出勤。
帰ってからねずみをどうしようかと思いつつも、とりあえずキッチン下に出入りしているだけだし、米なども全て外に出したし、いずれ諦めるだろうとほおっておく。
相変わらず定期的にごそっとかがさっと音がする。
7月29日(日)
15時くらいまで寝た上に、21時頃から2時間程昼寝(?)する。
おかげで全然寝れない。
かつ、ビニール袋ががさがさいう音が部屋の中から聞こえる・・・
キッチン下にはビニール袋に入れた配管の滑り取りの粉があって、それをがさがさいじっているのだろうと思っていたのだけど、音の出所がキッチンの下の扉の中じゃなくて、キッチンの廊下あたりから聞こえている気がしてならない。
ねずみが部屋の中にいる?
眠りに落ちそうになる時に限ってがさがさ聞こえてくる。
がばっと起きても何もいない。
キッチンの廊下には米の袋と燃えるごみの袋が置いてある。
音の出所の区別を付けるため、燃えるごみの袋の上に米の袋をどんと乗っける。
※きっと寝ぼけていたのだろう。キッチン下のビニール袋を外に出しておけば区別になるのに。
夢の入り口でガサガサという音を聴く。うっせーなと思いつつ無視しようとして、はっとこっちの世界に引き戻る。
かなりでかい音で長い間ガサガサいってたぞ。
頭を持ち上げてキッチンを見ると、燃えるごみの袋から黒っぽいもの(しっぽ付き)が飛び降りるのを目撃。
部屋にいる~ 。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。
7月30日(月)
昨日寝れたのが午前5時くらいだったので当然寝坊。
1時間遅れで出社。
ここ数週間忙しくて、いつも通り終電近くで帰る。
恐る恐る家のドアを開く。
入ろうとした瞬間、廊下に置いた米の袋ががさがさ動く。
考える。まずやることは、ドアを半開きに固定すること。
そして、狭い廊下を通って部屋の方まで行き、ねずみが部屋に入ってこないようにすること。
一つ目、ドアを固定するための堅いものをきょろきょろ探す。ない!
とりあえず僕が玄関にいたら僕と反対側の部屋の方に逃げちゃうじゃん、それは嫌だ、ということでドアは後回しで靴脱いで廊下に上がる。
気配を察知したのかいきなりねずみが飛び出して、テケテケテーっと僕に向かってくる。
そして僕の体の横で、腰のあたりの高さまで2,3度ジャンプ。
キッチンに上りたかったらしく、最後のジャンプで上手いこと成功。
ただ、キッチンに上ったところで逃げ場は無く、ぐるっと一周したところで飛び降りて、玄関の端っこに逃げ込む。
その間ただ固まることしかできなかったが、チャンスと思ってすかさずドアを開けるがねずみはもういない。
まさかドアを開けるために目を離した隙に6畳間の方に入ってないよな。
玄関を探しても見当たらないので。
とりあえず着替えてからもう一度玄関を探す。
倒れた牛乳パックをげしげし突付いてみたり。
やっぱりいない。
ねずみが隠れそうなところがいっぱいあるため、まずは整理しようと、崩れ落ちた牛乳パックを整理する。
しゃがんでぐいっと持ち上げるとすぐ目の前にねずみがいる。ねずみも僕も固まる。
ねずみが素早く動き出す。
玄関脇の下駄箱の隙間に入っていく。
隙間から入って下駄箱の裏側に隠れてしまった模様。
む~。
やれることといえば、ドアを半開きにし、米の袋を外の廊下に出しておき、ねずみが漁った瞬間に(;`O´)oコラー!っと追いかけて外に追いやる、くらいか。
ただ、帰ってそうそう、明日のためにもう寝なければならない。
上記作戦を20分くらい試してみるが、一向に出てこないので諦めてドア閉めて寝る。
ドアを開けっ放しだとゴキブリとか入ってくるんだよね。
7月31日(火)
米の袋外廊下作戦を実行するが出現せず。寝る。
それにしても部屋の中にどうやって入ってきたのか。
キッチン下の扉は結構力入れないと開かない。
ねずみの力で・・・
いや、もしかしたら頑張って中から体当たりで押せば少し開くかもな。
8月1日(水)
家に帰る。
恐る恐るドアを開ける。
すると電気の消えた暗い6畳間をねずみが駆け回っている。
どうやら不意に僕が帰ってきたので焦って隠れる場所を探して右往左往しているらしい。
結局ベランダの方に向かってテケテケ走って消えていった。
着替える。
おおよそ、テレビの下かテレビの裏側にいると思われる。
びびりながらも物をどかして探してみる。
が、いないんだよね。
テレビ側じゃなくて6畳間のいろんな所を探してみるが見つからない。
畳んで置いている布団をずらしてみると、悲しいことに壁にそってねずみの糞が大量にある。
ねずみは頭がよくて6畳間は人間様のテリトリーだから近付かないようにしている、と勝手に思っていたけどお構いなしらしい。
見つからないものはしょうがない。寝る。
寝るのはいいが布団を敷くとちょうど頭の上がねずみが消えていったところになる。
何か物音がするたびにびくっと目が覚める。クーラーの音とか。
8月2日(木)
見かけず。
8月3日(金)
帰りにスーパーでねずみ駆除製品を探す。
ごきぶりホイホイのねずみ版がある。
捕まえた後どうするんだよと思って箱の説明書を見ていると、速やかに焼却してください、とある。
そんなことできないって。
他に即効性の忌避剤がある。
スモーク付き。使用後は十分換気しろ、と。屋根裏や倉庫での使用が前提っぽい。部屋の中だと匂いが移ると嫌だ。
2ヶ月くらいの長期で使用する忌避剤もある。鈍感なねずみには効きませんとか書いてある。
買わずに帰る。
今日も見かけず。
8月4日(土)
夜、キッチンの廊下の米袋を漁るねずみを見かける。
おお、キッチンの方に移動していたか。安心。
最近米袋を漁らなくなったので米に飽きたかと思ったが、米の袋外廊下作戦はまだ使えそう。
8月5日(日)
今日は一度も見かけず。
ただ、ねずみの糞を全部掃除して出かけて、帰ったら米の袋の周りに糞が落ちていたため、まだどこかにいる。
2007年7月28日土曜日
映画『踊る結婚式』
BS2 録画
※リタ・ヘイワース フィルム・コレクションっていうDVDの画像なんだけど、脚!!
わかっとるね~
フレッド・アステアとリタ・ヘイワース。
リタ・ヘイワースの最初のミュージカル。
女好きの劇場支配人がコーラスガールのリタ・ヘイワースに恋をし、ネーム入りのブレスレットを送ろうとする。
いろいろ間違って妻にばれる。
苦しい言い訳で演出家のアステアがリタ・ヘイワースに送るブレスレットだと。
この言い訳を真実にするため策略し、支配人夫妻がいる席上でアステアにブレスレットをリタ・ヘイワースに渡させようとする。
アステアに気があるリタ・ヘイワースはアステアの誘いを嬉しがるが、支配人とアステアがぐるになっての茶番だと気づき、アステアに失望する。
アステアの方はリタ・ヘイワースに興味などなかったのだけど次第に惹かれていく。美人だしね。
・・・ってストーリーはどうでもいいや。
アステアはリタ・ヘイワースの恋人に殺されないように軍に入隊して、舞台は軍のキャンプ生活で繰り広げられる。
第二次世界大戦の始まる頃のお気楽軍生活。お国のためより恋のためです。
アステアのシャープなダンスもいいけど、リタ・ヘイワースのしなやかなダンスもいいね。
MGMじゃなくてコロンビア。どうもタップシーンが少ない。
でも営倉で黒人達が奏でる音楽に乗せてアステアがソロタップを見せるところは凄い。
緩やかな曲調に高速タップで応える。
わが道をいったステップなのにこれがまたいいんだな。
2007年7月22日日曜日
映画『華麗なる恋の舞台で』
at ギンレイホール
おばさんの恋愛物ほどかったるいものはないと思っているのだけど、なかなか面白いコメディに仕上がっている。
主演アネット・ベニング。
1938年、大女優のジュリア・ランバート(アネット・ベニング)は同じことの繰り返しの毎日に疲れ果てていた。
そんな時、ファンだという若い青年が現れ、ジュリアは恋をする。
青年の方はこの大女優と寝ようと淡々と迫っていくものだから青年との恋は上手くいき、ジュリアは再び輝き始めた。
しかし青年は所詮青年。若い新進女優と二股をかけた上に、恥も外聞もなく一途にすがるジュリアの無心な想いから出た言葉の一つが青年のくそみたいなプライドを傷つけて破局。
失恋のジュリアだが、そもそも青年なんてやっぱり精神年齢が低すぎて物足りなさも感じていた。
いや、演技のプロのジュリアにとっては同年代の夫でさえ子供にしか見えないのかもしれない。
復活したジュリアは爽快なリベンジ劇の準備を着々と進めていくのだった。
途中までつまらなかったのだけど、最後の方は爽快に楽しめる。
映画『マリー・アントワネット』
at ギンレイホール
宮廷物ほどかったるいものはないと思っているのだけど、予告編を見る限りこれはなかなかポップなテイストに仕上がってそうで面白そう。
冒頭からギャング・オブ・フォーのハードなギターサウンド。
そして椅子に浅く寝そべるように腰掛けたキルステン・ダンストがケーキを緩慢な動作でほおばってからこちらに笑顔で振り向く。
不敵でキュートな笑み。
もう最高のオープニング。
しかも流れるクレジットタイトルを見ていたら「アジアアージェント」・・・誰?・・・あっ、アーシアアルジェントじゃん。
期待させる要素が詰まりに詰まった幕開けに心も高揚してくる。
なんだけどな。
やっぱりつまらないや。
しかも123分もあるし疲労困憊。
アーシアアルジェントの出番は少なくて、ぽっと出てぱっと消えていったのだけど、あまりにその容貌まんまの役で面白くない。
不健康そうで性格悪そうな怖い顔でありながら物凄い可愛らしくもあり、表情によって怖かったり美しかったりするところが魅力なのに、ここではただ美人じゃない人って感じがするだけの人だった。
2007年7月7日土曜日
映画『ブラックブック』
at ギンレイホール
144分あるのだけど、思いのほか楽しめる。
第二次大戦中のオランダ。ユダヤ人のラヘルは目の前で家族を惨殺される。
命からがら逃げ出したラヘルはエリス・デ・フリースと名乗りレジスタンスに加わった。
彼女はドイツ軍諜報部長のムンツェに接近する使命を受けたのだが、エリスは次第にムンツェに惹かれていき・・・
って別にムンツェに惹かれたためにどうこう話が大きく展開するわけでもないんだけどね。
サスペンスチックになって真犯人は誰だ、みたいな突然の展開も、重要シーンのあっけなさも全てなかなか楽しめる。
監督ポール・ヴァーホーヴェン。
23年ぶりに母国のオランダに帰って撮った構想20年の渾身の一作。
冷徹な戦争物だけど、娯楽要素が豊富。
髪を金髪に染めるのは当時何を使ったのだろう。
いづれにしろかなりの頻度で染め替えないと髪の付け根でばれちゃうよな。大変だぁ。
映画『モーツァルトとクジラ』
2007年7月1日日曜日
映画『火火(ひび)』
BS2 録画
陶芸家神山清子の半生と彼女の長男の白血病との闘いを描く。
難病ものだけどここまで丹精こめて作られると無条件に泣くしかない。
後半なんか涙が止まらない。
ああ、映画見て久しぶりに泣いた。
田中裕子が凄い。
この気丈な母ぶりは圧巻。しかも割烹着が似合いながら清潔な色気まで漂わすとは。
長男役にこれが映画デビューの窪塚俊介。
映画デビューでこんな名作に出るとはなんて運がいい役者だろう。
もともと役者の素質があるのかそれとも出演作がよかったのか、本当にデビュー作?と思うほどいい。
黒沢あすか。
手が滑って大事な茶碗を割ってしまった時、どう謝るかと思いきや、呪文のような言葉を発しながら唐突に駆け出すのね。
その唐突さに唖然としながらも、叫びのあまりの切なさとここまで自分を捨てるかっていう気迫に涙しそうになる。この映画の中でも屈指の名シーン。
東京から来た訳ありOLの役なんだけど、背景が描かれないから詳しいことは分からない。
全くいい映画というのはそこに出演する役者を全て名役者にするなぁ。
池脇千鶴。こんなに太ってたっけ?
岸部一徳。ここ10年くらいで気づいたら名バイプレイヤー。
遠山景織子。石田えり。塩見三省。石黒賢。鈴木砂羽。吉井怜。原史奈。等々。
冒頭と最後の方に、りりぃが歌う「愛の絆(アメージンググレース)」が挿入される。
歌自体はいいのだけど、映像とのバランスが悪いのかどうも変な感じがする。
この歌について、監督の高橋伴明のインタビューが面白い。
福岡「よく歌使いますよね。普通監督として、歌の存在感って強いから歌詞も含めて嫌がる人もいるじゃないですか」
高橋「俺、好きだもん」
福岡「何で好きなんですか」
高橋「なんでかな。要するに自分では歌が一番感情移入できるんで。ピンクの時代から歌は結構使っていたよ」
福岡「そうですよね。見る方も歌によって感情移入させて」
高橋「くれればいいし、嫌だったら嫌でもかまわねえやと思うし、それが好きか嫌いかは勝手でしょって感じだから」
とはっきり言っちゃうところが男らしい。
名作をとってやろうなんて思っていなくて、撮りたいこと好きなことをやっているということか。
僕の感覚ではこの歌は「嫌」なんだけど。
名作であることに変わりは無いので、歌が挿入されることで作品自体が一歩近いところに降りてくるような、と好意的に解釈してみるか。
名作とチープさのバランスがまた不思議です。
前に録画した『オール・アバウト・マイ・マザー』を一体どの映画と一緒にDVDに焼くか悩んでいたけど、こいつで決まり。
映画史上に残る母性の名作2本を一つのDVDに!!
