2013年9月8日日曜日

映画『リンカーン』

2012年 監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




150分っていう事前情報を入れていたせいか、始まった瞬間から眠気が襲ってきて、こりゃぁめくるめくジェットコースタームービーじゃない限り耐えられそうにない、という予感のとおり爆睡してしまった。

リンカーンを演じたダニエル・デイ=ルイスがいい。
サリー・フィールドちゃんが演じた妻が、なんか嫌な感じの女性だったので調べてみたら悪妻として有名らしい。
息子のロバート・リンカーンを演じたのは『50/50 フィフティ・フィフティ』のジョセフ・ゴードン=レヴィット。
タデウスはトミー・リー・ジョーンズだったのか。顔がぼこぼこだったから気づかなかった。

映画『魔女と呼ばれた少女』

2012年 監督:キム・グエン
製作国:カナダ
at ギンレイホール




ストーリーは重い話のはずなのにそんなに重くない。
亡霊が見えるという設定とシーンが幻想的な反面、やや虚構性が勝ってしまった感じ。
というか全体的に、残酷な人生をこれ見よがしに描くわけでもなく、反戦を高らかに謳うわけでもなく、ただ、一人の少女が否応なく巻き込まれる悲劇を静かな視線で見つめ続ける、というスタイルなので虚構性もくそもないのかもしれない。
涙や感動を誘うべく作られているわけじゃないから。
じゃあ冷たい無感動な映画なのかというとそうでもなく、死に近い地平から少女が体験する喜び悲しみ、生と死、激動と安寧、そして恋、は、むやみに感動で流されない分、それはそれでなかなか強烈な印象を残す。

マジシャンだけなんで黒人じゃないんだろうと思ったら、アルビノの少年らしい。

コンゴの情勢とこの映画について、作家の田中真知さんの解説が面白かった。
http://earclean.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-e1d4.html

2013年8月25日日曜日

映画『テッド』

2012年 監督:セス・マクファーレン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




笑いがくどくて段々疲れてきた。
テッドがつぶらな瞳でリンスだかなんだかを顔にぴゅっぴゅっとかけているシーンに笑ってしまった事を私は後悔している。

映画とかの小ねたがいっぱい散りばめられていて、監督のセス・マクファーレンって何者なんだろうと調べてみると、
俳優、声優、アニメーター、脚本家、コメディアン、プロデューサー、映画監督、歌手
で2013年のアカデミー賞では司会に抜擢されたけどその下品で差別的なジョークがひどかったと話題になっている模様。
で、結局何者なのかよくわからなかったけどオタクなのは間違いなさそうだ。

後半にノラ・ジョーンズがしれっと出てくる。
普通の会話の中でさらっとテッドとの体の関係を暴露しだすからびっくりして一瞬固まったけど、笑いどころだったのかな。
ノラ・ジョーンズ、ラヴィ・シャンカールの娘。
ずっとノラ・ジョーンズは年上なんだと思っていけど生年月日見たら日本で言うところの同級生だった。

主役のマーク・ウォールバーグは誰も違和感感じないのかな。
サブカルオタクの子供みたいな中年ならもっと童顔の優男風の俳優さんにすればよかったのに。
マーク・ウォールバーグはむきむきマッチョで、言ってみればつまりゴリラじゃん。
ゴリラが。。いやマーク・ウォールバーグの口からオタクジョークが飛び出してもなぁ。
はっ!まさかそれも全体で小ネタの一つなのか!!

日本語字幕でクマもんとかガチャピンとか出てくるから原文はどうなっているんだろうと思って「小ネタ」で調べてみたらいろいろ解説してくれているページがあった。
http://patrikeiji.blog37.fc2.com/blog-entry-450.html
ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記

映画『シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』

2012年 監督:ダニエル・コーエン
製作国:フランス
at ギンレイホール




脳みそ使わず気楽に楽しみたいときにはうってつけのサクセスコメディ映画。

三ツ星レストランのシェフアレクサンドル・ラガルド(ジャン・レノ)はテレビで料理番組も担当する人気のシェフ。
しかし近頃ではスランプに陥り、オーナーからは古臭いとも言われ、新メニューのアイデアも開かず、有能な助手達もやめていき、近日やってくるだろう審査会では星を落とす可能性が高くなっていた。
一方若いシェフジャッキー・ボノ(ミカエル・ユーン)は数々の有名料理人のレシピを記憶し再現できる上に一流の舌も持つというすばらしい能力の持ち主だが、その料理に対するこだわりと情熱から客にまで文句を言ったりして勤めるレストランを次々に首になっていた。
ボノは婚約者の妊娠をきっかけにペンキ塗りの仕事を始めるが、料理への情熱は冷めることなく、あるきっかけでラガルドと出会うことになる。

ストーリーの展開上はサクセスストーリーだけど、ジャンルとしてはコメディなので笑いもちりばめられる。
サクセスストーリーだけだと説得力にかけるけど、程よいコメディとのバランスが丁度いいので最後まで楽しく見ることができる。
「分子料理」の偵察箇所はちょっとくどかったけど。

ミカエル・ユーンのフィルモグラフィにある『変態ピエロ』という映画が非常に気になる。。

2013年8月11日日曜日

映画『愛、アムール』

2012年 監督:ミヒャエル・ハネケ
製作国:フランス/ドイツ/オーストリア
at ギンレイホール




何度目かの長回しのセリフが始まったとき、127分って情報が頭をよぎって一旦寝る。
その後も結構うとうとしてしまったけど、中盤にあるホラー映画のように恐ろしいシーン以降は目が覚めた。
室内劇で登場人物は基本的にジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)とアンヌ(エマニュエル・リヴァ)の二人のみ。
たまにやってくる娘エヴァ(イザベル・ユペール)や、かつての弟子とか看護士とか鳩が訪れてアクセントを加えるけど、基本は二人の室内劇。
室内といっても、シーンによって室内は様々な表情を見せるし、妻が壊れていく過程もゆっくりであるがために痛々しく突き刺さり、決して単調なわけではない。
単調じゃないけど、長いセリフは人の話を聞くのが苦手な僕にはちょっと。。

オープニングのコンサートシーンではずっと観客席のみで演奏者を一切映さないということをやってのけ、発病シーンでは流しっぱなしの水道をずっと意識させつつ、それが突然止まることで緊迫感はそのままに期待と不安を上乗せさせたり、っていう細かい仕掛けが最初の十数分以外にもいっぱいあったんだろうな。たぶん。うとうとしていたら思い出せないが。

自分の両親もいつのまにか高齢になってきたので親孝行しようかな、と思った。

映画『ある海辺の詩人 -小さなヴェニスで-』

2011年 監督:アンドレア・セグレ
製作国:イタリア/フランス
at ギンレイホール




労働者斡旋組織を通してイタリアにやってきている中国人のシュン・リー(チャオ・タオ)は、組織に多額の借金を抱え、いつか故国に残してきた息子を呼び寄せることを夢見ている。
一方静かな漁師町キオッジャで漁師を営むベーピ(ラデ・シェルベッジア)は30年前にユーゴスラビアからやってきた移民で、今では地元に溶け込んでいるが、どこか孤独を抱えていた。
このキオッジャの海辺の酒場オステリアにシュン・リーがやってくる。職場として。
同じ故国を離れた者同士、シュン・リーとベーピの間に次第に絆が芽生えてくる。

ストーリー上はそんなに面白い展開をするわけでもない。
ただ、1シーン1シーンがすごくいい。
静かなのに感情が溢れていて。

2013年7月28日日曜日

映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

2012年 監督:アン・リー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




ラストなんだあれ?
しらけちゃったよ。
人食い島あたりから、んっ?とは思ったけどさ。
主演の青年の演技が胡散臭いのもそのためか。
あと太平洋の透明度が尋常じゃないところとか。
ほかの人はどう思っているんだろうと調べてみると、まあいろいろなんだなと思う。
それよりも何よりも、あの嫌らしく汚らしい感じさえする端役のコックがジェラール・ドパルデューだと!?
た、確かにジェラール・ドパルデューとクレジットされている。。

少年とトラの漂流物語。
漂流するまでが長い。
漂流期間は半月か一ヶ月くらいかと思っていたら227日だったのか。
トラの食料は全部魚だったのかな。

映画『ムーンライズ・キングダム』

2012年 監督:ウェス・アンダーソン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




70年代の映画のような雰囲気で始まり、あれっ、これどんな映画だったっけと前回のギンレイで見ているはずの予告編を思い出そうと努めていると、建物を縦に切ったようなセットやドリー、片側一列に並ぶ食卓とかではっと思い出した。
ああ、ウェス・アンダーソンか。

ストーリーの中核は少年と少女の恋物語だけど、『小さな恋のメロディ』とか『地下鉄のザジ』とかを合わせて攪拌して最終的にはウェス・アンダーソン色に染め上げた感じ。
なかなか面白かった。

スージー役の子(カーラ・ヘイワード)は12歳くらいなのに化粧が濃いけど、顔立ちが大人っぽいのであまり違和感が無い。
子供と大人の中間、というか12歳くらいなら子供だと思うけど、化粧の濃さによって大人方面にぐいっと引っ張られて、子供っぽさと大人っぽさが奇妙なアンバランスさで同居している。
それに加えて相手役の男の子サム(ジャレッド・ギルマン)は、見た目がまんま子供なので、二人が並ぶとまたアンバランス。
サムはいじめられっ子風の顔立ちなのに、ボーイスカウトで培ったサバイバル術と大人びた言動のギャップが凄い。
ギャップとアンバランスにまみれた魅力的な二人を中心に巻き起こる騒動が、ウェス・アンダーソンの「すかした」演出でシュールでコミカルに描かれていくから面白い。
(最後のほうに行くに従って飽和状態になってカオスになりつつもあったけど)

ウォード隊長役にエドワード・ノートン。個人的に超久しぶりに見たわ。
さえない男で不倫中の警部役にはブルース・ウィリス。不死身の男の見る影も無い。
スージーの厳格な父親役にビル・マーレイ。老けたなぁ。
絵に描いたような悪役福祉局員にティルダ・スウィントン。悪役でも上品です。
スージーの母役にフランシス・マクドーマンド。『ファーゴ』はもう15年以上前か。。

2013年7月15日月曜日

映画『ジャンゴ 繋がれざる者』

2010年 監督:クエンティン・タランティーノ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




タランティーノ製の西部劇。
ジャンゴといえばマカロニウエスタン『続・荒野の用心棒』でフランコ・ネロが演じた役柄。
以降マカロニウエスタンの代名詞のようになって、様々な亜流が作られている。
日本でも三池崇史が『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』って作ってるよね。見てないけど。(※タランティーノも出演していたらしい)

西部劇といったら大半が南北戦争後が舞台だけど、この映画は南北戦争前が舞台になっている。
場所も西部じゃなくて南部。
だからか荒野が出てこない!
は、まあいいとして、さて、ジャンゴはこの映画では黒人。
そして南北戦争前の南部なのでばりばりの奴隷制時代だ。
白人に人間扱いすらされていない黒人が「自由人」として憎き白人をばしばし撃ち殺すっていう構図がもうカタルシスの塊になっている。
そしてマカロニウエスタンへのオマージュと共にこの映画の主題になっているのがこの黒人奴隷制度で、アメリカでは今まで自国の奴隷制度を扱った映画をほとんど作っていないらしい。
アメリカ人が今まで真正面から捉えようとしなかった黒歴史を取り扱いつつエンターテインメントに仕上げてしまったのがこの映画。

上映時間165分。
でもそんなに苦ではない。
ラストがかっこいいので。

全然気づかなかったけどディカプリオの屋敷でジャンゴに名前を尋ねていた男は初代ジャンゴのフランコ・ネロだったらしい。
あと、執事スティーブン役はサミュエル・L・ジャクソンだったんだねぇ。全然気づかなかった。
『おとなのけんか』しか見たこと無いけど、クリストフ・ヴァルツはいい役者だな。

映画『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』

2011年 監督:ジョージ・クルーニー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




サイコな悪人を演じさせたら右に出るものはいないジョシュ・ハートネットのポジションを後ろから猛追して今にも奪いそうな男がいる。
その名をライアン・ゴズリング。

民主党予備選の最有力候補に躍り出たマイク・モリス(ジョージ・クルーニー)をベテラン参謀のポール・ザラ(フィリップ・シーモア・ホフマン)と共に補佐する30歳の若く有能な男がいた。
その名をライアン・ゴズリング。
じゃなかった、スティーヴン・マイヤーズ(ライアン・ゴズリング)。
選挙は天下分け目のオハイオ州予備選に突入しようとしていた。
緊張と興奮に包まれてスタッフ達が懸命に仕事をこなす中、スティーヴンはインターンの若く美しいモリー(エヴァン・レイチェル・ウッド)といい仲になったりして公私共に充実していた。
(いや、ちゃんと有能に仕事をこなしているからなんも問題ないんだけど)
そんな中、スティーヴンに敵陣営からの引き抜きの話が出てきて、そこから少しずつ歯車が狂いだしていく。
そうしたらもうライアン・ゴズリングの独壇場です。