2014年11月16日日曜日

映画『グランド・ブダペスト・ホテル』

2013年 監督:ウェス・アンダーソン
製作国:イギリス/ドイツ
at ギンレイホール




1932年、超高級ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」の伝説のコンシェルジュ、グスタヴ・H氏(レイフ・ファインズ)は、その完璧なおもてなしで評判を集めていた。
しかしある常連客の殺人事件と遺産相続争いに巻き込まれ、疑いを晴らすべく、ベルボーイのゼロ(トニー・レヴォロリ)とともにヨーロッパ中を奔走する。
っていうミステリーコメディ。

映画見てこれあの監督だってわかるほど映画通ではないけど、あまりに特徴的だと何人かは分かる。ウェス・アンダーソンもその一人。
壁や天井ぶち抜きまくったシルバニアファミリー的セットのドリー撮影なんて他の監督じゃあまり見ないから。
で、せせこましさと開放感が同居したお約束の演出に加えてラストには大迫力(?)のアクションまで盛り込まれている。
なんか世界中でヒットしているらしい。
それも納得の楽しさ。最初から最後まで満遍なく楽しい。特に最後のロシア人のダンスなんて最高すぎてにやにやしてしまった。むしろあのコサックダンスが全てかっさらっていった。

出演陣がちょい役含め豪華で、なんかもう若くしてウディ・アレンのような位置にいるかのよう。
レイフ・ファインズ
マチュー・アマルリック
エイドリアン・ブロディ
ジュード・ロウ
エドワード・ノートン
ティルダ・スウィントン
シアーシャ・ローナン
トム・ウィルキンソン
ハーヴェイ・カイテル
オーウェン・ウィルソン
ウィレム・デフォー
F・マーレイ・エイブラハム
ビル・マーレイ
ジェイソン・シュワルツマン
etc..

映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』

2013年 監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




1961年ニューヨーク。名もなきフォークシンガーのルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)が金も家もない日々を奮闘する物語。
コーエン兄弟とはいえあまり期待してなかったけど凄い面白かった。
アメリカンニューシネマほどあざとい悲壮感があるわけでもなく、程よくしっとりした肌触りがあるというか。

歌は吹き替えじゃなくて全部本人らしい。
主演オスカー・アイザック。
ヒロインにキャリー・マリガン。

ボブ・ディランがあこがれたデイヴ・ヴァン・ロンクという人の自伝が元になっているらしい。
ボブディラン風の男も最後のほうに出てきてにやっとする。

2014年11月2日日曜日

映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』

2014年 監督:矢口史靖
製作国:日本
at ギンレイホール




「矢口史靖監督最高傑作」という予告編の謳い文句が伊達じゃなく本当に面白かった。
(まだ洗練されていない頃の『裸足のピクニック』や『ひみつの花園』の面白さを越えることはないのだろうと勝手に思っていたや)
116分飽きる間もない。

主演は染谷将太。
ドラマの「みんな!エスパーだよ!」のメガネかけた役でしか見たこと無かったから印象が違う。
ちゃちゃらした甘えん坊みたいな風貌の中にある陽気さと、ふっと覗くときがある陰気さが映画監督に人気なのかな。

伊藤英明はほとんど見たこと無かったけど、くそかっこいいなこの人。
本当に昔から林業やっているかのように様になっている。

他、男の俳優では光石研とか柄本明、近藤芳正等なかなか豪華。

で、女優陣がまた凄い。
西田尚美に長澤まさみの2大ヒロインがまさかの共演。
あと映画で初めて見た優香。(伊藤英明の奥さん役だからかしっくりくる)
こんな美人だらけの村ありえないけどあったらいいね。

原作は三浦しをんのベストセラー、らしい。
だから役名が鈴木じゃないんだな。

映画『超高速!参勤交代』

2014年 監督:本木克英
製作国:日本
at ギンレイホール




江戸から戻ったばかりの湯長谷藩(福島県いわき市)が再び5日以内で参勤交代せよと命ぜられる。
飢饉により金もない弱小藩がどのようにしてこのピンチを乗り切るかというエンターテインメント。
笑いあり、恋あり、大立ち回りあり、と。

全てが都合よく進んでいくけど、まあ、息抜きに見るには楽しめると思う。

以下、野暮な話だけど実際どうなんだろうと気になった点(ネタばれ含む)
・女の借金はちゃんと肩代わりしたの?金ないくせに。
・吉原の太夫クラスでもないそこらの旅籠の飯盛女が側室になれるの?
・老中とはいえ、小藩の藩主を普通に殺そうとしていいの?あんな街中で。

2014年10月19日日曜日

映画『それでも夜は明ける』

2010年 監督:スティーヴ・マックィーン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




監督スティーヴ・マックィーン、ってどういうこと?と思ったら同名の別人のようだ。
10世紀前半に実在した人物の物語。

自由黒人のソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は突然誘拐され、南部の農園に売り飛ばされる。
そこから彼の過酷な(という言葉すら生ぬるい)生活が始まる。

134分あるけどなかなか引き込まれる。
首吊りの長回しは、こまめに位置を変えるつま先立ちの不安定感と、わらわら湧き出る無関心の人々やまったく動かない固定カメラの無慈悲さで息が詰まる。
あと、思いのほか低かった渋い美声とか。

製作にも関わっているブラッド・ピットが役得ないい人役でちょろっと出ている。

映画『フルートベール駅で』

2013年 監督:ライアン・クーグラー
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




実際にアメリカで起こった事件に基づく話。
冒頭から当時の実際の映像が使われ、その緊迫感にこっちも緊張する。

事件の被害者の黒人青年の、事件までの一日が描かれる。
この短い時間に青年の過去と、困難な未来への決意と希望が凝縮されている。

娘と走るオスカーの力強いスローモーションが印象深い。



2014年9月23日火曜日

映画『ブルージャスミン』

2013年 監督:ウディ・アレン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




いつものように最近のウディ・アレンの軽妙だけど見たらすぐ忘れる映画かと思ったら。。
冒頭の飛行機にに乗り合わせた見知らぬばあちゃんに延々と自分の話をし続けるところとか、元セレブの凋落振りを皮肉めいた笑いにするところとか、いつもの感じだから見誤った。
実際には痛烈で残酷で、女性というものが悲しいくらい愛しくなってくる。

主演は女王様ケイト・ブランシェット。
元夫にアレック・ボールドウィン。
妹にサリー・ホーキンス。

町山さんによるとウディ・アレンはなんかとんでもないスキャンダルの真っ只中らしい
http://miyearnzzlabo.com/archives/17499

映画『8月の家族たち』

2013年 監督:ジョン・ウェルズ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




ジュリア・ロバーツって十数年ぶりに見た気がする。
メリル・ストリープに対してジュリア・ロバーツってつりあわないんじゃないかと思ったけど、対等に張り合っているから凄い。

父(サム・シェパード)の失踪の報を受けて三姉妹がオクラホマの実家に集まる。
実家には母親(メリル・ストリープ)が待っていて、叔母家族も加わり、滅多に顔を合わせない家族親族が一同に会する。
父の失踪という状況が状況なのだが、ディナーの席ではとんでもない応酬が繰り広げられ。。

久しぶりといえばジュリエット・ルイスも十数年ぶりで懐かしい気持ちになった。

2014年9月12日金曜日

映画『ある過去の行方』

2013年 監督:アスガー・ファルハディ
製作国:フランス/イタリア
at ギンレイホール




予告編見てサイコサスペンスかなと思ったけど全然違う。
サスペンスはサスペンスだけど、何か特異な点があるわけではなく登場人物達は皆ごく普通の人達。
それぞれの人物の想いとそのちょっとした感情のすれ違いが極上のサスペンスになる。
悩み・葛藤・思いやり・プライド・罪悪感・大人たちに振り回され振り回す子供たち。
ある一つの事実をめぐって登場人物一人一人の人間の輪郭が痛いくらいに浮かび上がってくる。
最初から最後まで目が離せないくらい面白かった。

イラン人も出てくるしストーリーの骨組みとか映像の雰囲気が『別離』に似ている。
というかこれ『彼女が消えた浜辺』や『別離』のアスガー・ファルハディ監督だった。(予告編でちゃんと書いてあった・・)
今もっとも勢いのある監督アスガー・ファルハディ。
まだ何本も撮っていないのになんなんだろうこのクオリティは。
サスペンス以外も見てみたい。

映画『とらわれて夏』

2013年 監督:ジェイソン・ライトマン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




フランク(ジョシュ・ブローリン)のひげ面が悪人顔にしか見えないのだけど、家具や車の修理はお手のもので料理の腕も最高、子供を楽しませるすべも持っている、と女性から見たら正に理想の男性だった、というお話。

いろいろと甘い夢物語だといってしまえばそれまでだが、ジェイソン・ライトマンの作品の中では一番面白かった。
映像・演出も安定していて安心して見ることができる。