2016年7月24日日曜日

映画『モヒカン故郷に帰る』

2015年 監督:沖田修一
製作国:日本
at ギンレイホール




だんまつまーー!
デスメタルのバンドマンでモヒカン頭の田村永吉(松田龍平)は彼女の由佳(前田敦子)を連れて7年ぶりに故郷の瀬戸内海の島に帰る。
っていうホームドラマ。
つまらなくはなかったけど。。

永吉のひょうひょうとしてふてぶてしい感じが松田龍平にぴったりで、ぴったりすぎて逆につまらないという変な現象が発生している。
なんだろうね、まほろ駅前の行天のようなキャラクターで、もう松田龍平以外考えられないはずなのに、なんかはまらないもどかしさ。

あと前田敦子の違和感もなんなんだろう。
演技の上手い下手はよくわからないけど、なんかこのヤンキーっぽい役柄に合っていないのかもしれない。
じゃあどんな役柄なら合うのかといわれれば何も思い浮かばないが。
清楚なお嬢さん役でもないしなぁ。
底意地悪い女役とかはまりそうな気もする。あの声で憎たらしい女役なら破壊力ありそうだし。

柄本明ともたいまさこはよかったな。
特にもたいまさこがすばらしい。
頼れるお母さんの母性あり、かわいらしさあり、コメディ演技もなんなくこなす、まるでメインヒロインじゃないか。

映画『家族はつらいよ』

2016年 監督:山田洋次
製作国:日本
at ギンレイホール




なんだろう、面白かったかと言えばあるあるネタのような子ネタが散りばめられていてまあ面白かったのかもしれないけど、相当回数のあくびをしてしまったことも事実。
子ネタといっても吹き出してしまうような事もなく、むしろあざとさにしらーっとする点も多々あり。
(鶴瓶の前フリと登場だけは面白かったけど)

東京物語がインサートされた時に、ああ、なんかすべてがこじんまりときれいにまとまっているからつまんないのかなと思った。
小津のようなシンプルなバストショットの様式的安定感の裏にある底知れぬ不安感や違和感のような刺激もなく、画面も全体的に密集しすぎてせまっくるしい。
なぜ東京物語を入れたんだろう。
観客が比較しちゃうじゃん。
自信あったのかな。

長男の妻役は夏川結衣だったのか。2000年の『アカシアの道』くらいで記憶が止まっているのでこんなベテラン主婦役を演じられると全然気付かなかった。

ふと思ったけど、妻夫木聡の役を松田龍平が演じていたらどうなっていただろう。
この幸せ家族に松田龍平が紛れ込んだ、それだけで絵的にかなり面白くなりそう。

2016年7月10日日曜日

映画『オデッセイ』

2015年 監督:リドリー・スコット
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




火星に一人取り残されてしまった男のSFサバイバル。
科学考証がしっかりしているし(たぶん)、問題が解決したと思ったらまた大小様々な問題が発生する等、なんか楡周平の小説読んでいる気分になった。
長いけど面白かった。
にしても中国が出てくる(協力する)のはよく分からなかったけど。

ハブの大穴が空いた箇所をビニールで塞いだやつって、大嵐の夜とか不安でしょうがない。

マットデイモンのあの激やせは本当に絞ったのかそれともCGなのか。

手の空気噴射のシーンなんかくるくる回転しながらあらぬ方向に行ってそこで人生終了になりそうだけど。

映画の尺の都合で原作から省いたり簡潔に描いたりしている部分が多々あるらしい。
ここに詳しく書いてあってなかなか面白い。
http://www.jifu-labo.net/2016/02/explain_martian/

映画『白鯨との闘い』

2015年 監督:ロン・ハワード
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




ぐわっときてどんがらがっしゃーんの後に果てしなくぎゅるるるるという映画。
つまらなくはなかったけれどいざ感想書こうとしても書くことがない。
CGってどんどん進化していくよね。
あと、碇をあげる大きな機械とか、ああいうの見ていると腕を巻き取られそうで背筋が少し寒くなる。

2016年6月26日日曜日

映画『最愛の子』

2010年 監督:ピーター・チャン
製作国:中国/香港
at ギンレイホール




冒頭のごちゃごちゃした電線を無造作に引っこ抜いたりつなげたりしているシーンがこりゃ絶対感電死するパターンじゃんと思って怖くて目を細めていたけど全然そんな話じゃなかった。

3歳の子供が誘拐されて両親は必死に探し続けるのだが時は過ぎ行く。
3年後、ついに息子の居場所を突き止めるがやっと見つけた息子は自分たちのことを忘れていた。

生みの親そして育ての親の子供に対する想い。
こりゃ絶対泣けるわと思ったけど泣くまではいかなかったな。
でも面白かった。

消える前のポンポンが誰かに似ているなと思っていて今気づいた。千鳥のノブに似ているんだ。

子供を誘拐された親が集う会がいやに怖かった。
頑張れ頑張れコールは宗教に近い。
でもリーダー格のハン(チャン・イー)がいいやつだった。この人も誰かに似ているんだよな。

実話が元になっているらしく、ラストで実際の関係者達と俳優たちが会うシーンが挿入されている。
ティエンを演じたホアン・ボーなんて田舎の冴えない親父みたいだったのにおしゃれな帽子かぶったりしちゃっていかにも芸能人的なオーラをかもし出していた。
育ての母親リー・ホンチンを演じたヴィッキー・チャオなんか本当に田舎の農家の娘みたいに野暮ったかったのにばっちり化粧してドレス着たりしてめちゃくちゃ綺麗な芸能人だった。
ホアン・ボーは2013年には「最も集客力のある俳優」に選ばれるほどの有名人らしい。
ヴィッキー・チャオって名前だけはなんか聞いたことあると思ったらチャン・ツィイーらと並ぶ「中国四大女優」の一人らしい。
ここのところアジア映画を全然見なくなったのでついていけていない、っていうのはどうでもよくて、なによりラストでそんな俳優達の素の姿なんて見たく無かったよということ。
少ししらけてしまった。

監督のピーター・チャンはなんか聞いたことあると思って調べてみたら『君さえいれば/金枝玉葉』の監督だ。
アニタ・ユンは元気かな。

映画『ビューティー・インサイド』

2015年 監督:ペク
製作国:韓国
at ギンレイホール







ウジンウジンウジンウジン・・・
つまりそういう話だ。

昔チャウ・シンチーの映画だったかな、映画制作者たちが企画会議している場で各自突拍子もないアイデアを出し合いながら「それいいね!」「それは売れるね!」と大爆笑しながら軽いノリで企画を決めているシーンを思い出した。
毎朝起きると人格記憶はそのままだけど姿は全くの別人になる、ってどうよ?いいね!それサイコー!
みたいな。
でもなんか調べてみると2012年のインテルと東芝の合作ソーシャル・フィルム「*The Beauty Inside」が原案らしい。

上野樹里がちょろっと出ている。
他にもウジン役を演じた人たちは皆そこそこ有名な俳優さんたちらしい。
あと蒼井そらも名前だけ出てくる。名前が出てきたときに劇場内が老若男女爆笑していたように思うのだけど

ヒロインのハン・ヒョジュが凄い美人なのでそれだけで見る価値あると思う。

2016年6月13日月曜日

映画『ディーパンの闘い』

2015年 監督:ジャック・オーディアール
製作国:フランス
at ギンレイホール




スリランカの戦禍から逃れるためにフランスにやってきた元兵士のディーパン(アントニーターサン・ジェスターサン)。
一人でではなく、家族の方が難民として受け入れられやすいということで、他人のヤリニと母を亡くした少女イラヤルの3人の擬似家族として。
パリ郊外の団地で管理人の職を得たディーパンはそこでヤリニとイラヤルとともに嘘がばれないようにしながら新たな生活を始める。

最後にめっちゃディーパンが活躍してガキどもを始末するんじゃないかという予感と、もう戦いから離れて欲しいという希望が半々で、グループのボスもヤリニにはなんか優しい一面を見せるし、最後はどうすんだろうと思いながら鑑賞する。

ボスを演じたヴァンサン・ロティエはどっかで見たことあると思っていたけど全くの気のせいらしかった。
一応『ムード・インディゴ うたかたの日々』とかいう映画に出ていたらしいが記憶にないし。
エドワードノートンに少し似ているから勘違いしたのかな。


以下ネタバレ
最後はフィルムノワール的雰囲気。
無双すぎて少し引く。
車に乗っているときにディーパンが脳天ぶち抜かれたように見えたのだけどなんだったんだろう。
あそこで実は死んでいてイギリスの風景は幻想ってことなら、あの無双っぷりも納得がいくし悲しい結末だ。
敢えて死んだ瞬間を分かりづらくしてどっちとも取れるようにしたのかな。

映画『サウルの息子』

2015年 監督:ネメシュ・ラースロー
製作国:ハンガリー
at ギンレイホール




冒頭からピンぼけで何も見えない、と思ったら一人の男がカメラの前にやってきて無表情な顔がくっきりと映し出される。
この男が主人公のサウル。
ホロコースト映画。
ハンガリー系のユダヤ人のサウルは、同胞たちの死体処理を行う特殊部隊ゾンダーコマンドの一人として働いている。
ゾンダーコマンドも最後にはガス室に送られて処刑される運命らしい。
ガス室の血や糞尿処理、死体の運搬、灰の処分等々の重労働をいずれ殺す予定のユダヤ人にやらせる、って物凄い合理的だけど恐ろしいほどに残酷だ。
漫画やら映画やらで「お前に人の心はないのかー!」みたいなセリフを吐く状況が生易しく思えるくらいだ。もう殺す規模が違うし人でなしの数も多すぎる。

カメラはサウルを超接近して追いかけ続ける。
スタンダードサイズの狭い画面の中央にはいつもサウルがいて、サウルの位置にしかピントがあっていないので画面の奥はピンぼけしてほとんど何も見えない。
他のゾンダーコマンドの仲間もサウルと同じ位置に来たときだけやっと顔が判明する。
サウルの位置にしかピントが合わないっていうのは、耐え難い作業に視界や心を閉ざすしかないサウルの心情を表しているのかな。
それに周りの残虐な光景をそのまま映していたらその光景に訴えてくるものがありながらも、どこか映画という虚構から作り物の胡散臭さを感じてしまっていたかもしれない。
にしてもだ、回りの光景がほとんどピンボケしているっていうのはまあ、とにかく疲れる。

エキストラは凄い数がいて、結構な熱演をしていると思う(全裸だし)。ほとんど映っていないけど。
すっぽんぽんで物のように床をずるずる引きずられるのは痛そうだった。

サウルってもうだいぶ精神がおかしくなっていたんだろうな。
ある目的のためだけに、それが自分への救いでもあるかのように、仲間への迷惑を顧みずに突き進むサウルが悲しい。
仲間から見たら大迷惑なサウルだが、仲間たちが異常にサウルに優しい。
昔から知っている同郷の友とかだったりするのだろうか。

ラスト近くの少年のシーンは怖かった。
さんざん地獄を見せられた後に違う世界から来たかのような地獄と全く無縁な少年がするーっと現れるから「なにこれ」と思って一瞬凍りついてしまった。
「違和感」って最近の映画じゃめったに見なくなったな。いいシーンだった。

2016年5月29日日曜日

映画『ブリッジ・オブ・スパイ』

2015年 監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




142分もあったのか。
少しも飽きなかったので気づかなかった。

冷戦時代にアメリカで捉えられたソ連の老スパイ。
そのスパイを弁護することになったドノヴァン(トム・ハンクス)が主人公。
スパイ映画じゃなくてネゴシエーターだな。
一介の保険の弁護士だったのにドノヴァンの弁護やらスパイ交換やら、どんどんスケールが大きくなっていく。

ストーリーの全体的にはアメリカ人が大好きな人道的英雄譚になっている。
そしてこういうヒーローって必ず家族を愛し家族に尊敬される男なんだよね。
ラストの家族のシーンなんかかっけーってアメリカの少年から父親、じいさんまでが歓喜したに違いない。
英雄が英雄であるためには敵が敵でなければいけないので、この場合はソ連やら東ドイツが敵役を担ってなんか凄い後進国みたいな扱いになっている気がした。
とはいえ、敵国のスパイであるアベル(マーク・ライランス)と友情に似た絆で結ばれたり、スパイを弁護するドノヴァンに対する冷たい視線や仕打ちがころっと転換するある意味アメリカ人の低脳さをこけにしたようなシーンもあったりする。
まあそれもこれも人道的ヒーローがアメリカ人である、ってところに集約されてうやむやになるのだろうが。

スパイ役のマーク・ライランスが凄い魅力的だった。
すべてを達観しているような老練のスパイの静謐な佇まいが渋い。
対するトム・ハンクスは。。あれっ?トム・ハンクスってこんなに太っていたっけ。
快楽をむさぼる成金男みたいな。。

ドイツでの偽家族の退散時の真顔っぷりに笑ってしまったんだけど、こういうのはコーエン兄弟が脚本だからかな。

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併映の『キングスマン』は見逃した。
17:20を18:20になぜか勘違いしてしまったため。
ノー天気に楽しめそうだったのにな。

2016年5月15日日曜日

映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』

2014年 監督:リチャード・ロンクレイン
製作国:アメリカ
at ギンレイホール




モーガン・フリーマンとダイアン・キートンが夫婦役。
っていうのが最大の見所。
本当に長年連れ添った夫婦のようだ。
この二人の夫婦っぷりを見ているだけで十二分に楽しめる。

ダイアン・キートンはもう70近いんだな。
メガネがなんか目のイラストがついたアイマスクをつけている様に見えた。